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艦隊これくしょん【転移した青年の奮闘記】

作者:Bloo-D
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日常 Ⅱ
  第17話 一日秘書艦

 
前書き
正直言って面倒臭……でも書こう…… 

 
……主人公サイド……



報告の翌日の08:30(マルハチサンマル)



座蒲郎「一日秘書艦?」

大淀「はい。
最近、金剛さんのみならず他の艦娘達も長門さんばかりが秘書艦なのはズルいと抗議していて、ですが提督はそれでも秘書艦を変えるつもりはありませんよね?」

座蒲郎「まぁね」

長門の方が安定するし、何より憧れの存在だから変える気がしないのは確かだ。それは否定出来ない……

大淀「そこで提督の元いた世界でもあった“一日警察署長”に因んで“一日秘書艦”をやったらどうかという意見を進言したいのですが……」

座蒲郎「う〜ん、“一日秘書艦”ね」

言われてみればそんなのはあったな。一日駅長やら一日…なんだっけ?
まぁいいや……

大淀「とはいえ、それでは提督も納得がいかないだろうと思って、一日秘書艦の上に長門さんを置いて、必要に応じて長門さんがフォローする方針を取ろうと思うのです」

座蒲郎「成る程、一日秘書艦の上に長門を置くか。それなら別に文句は無いけど、肝心の一日秘書艦の人選はどうするの?」

大淀「ご安心下さい。
一日秘書艦に就く方はクジ引きで決めてもう選定は終了しています」

座蒲郎「用意がいいね」

大淀「はい」

秘書艦を長門以外の艦娘に変えるのは不服だけど、長門をその上に置くなら俺もこれ以上否定しない承認し、更に大淀の準備の良さに関心する。

座蒲郎「それじゃあ一日秘書艦の件は承認するよ。
早速今日から出るの?」

大淀「はい、提督がお望みなら」

座蒲郎「じゃあ今日からやるかな……なら今日の一日秘書艦を連れて来て」

大淀「かしこまりました」

さてと最初の一日秘書艦は誰だろな……まさかと思うが金剛か……?
そんな訳で大淀が呼びに行ってる間に俺は今日の秘書艦について誰かと頭に思い浮かべたが、何故かあの金剛が脳裏に浮かんだ……

ーーーーーーーーーー

そして、やって来たのは……

金剛「へーいテートク!ミーが今日の一日秘書艦の金剛デース‼︎」

大方予測はしてたけどヤッパリ金剛。とはいえ前から“秘書艦にしろ”とか言ってたから当然といえば当然かもしれないが……

座蒲郎「じゃあ今日の仕事でも始めるか」

金剛「イエース!わーかりましたデース‼︎」

とにかく今日のデスクワークに取り掛かるとした……

ーーーーーーーーーーーーーーー

10:00(ヒトマルマルマル)



金剛「テートク!そろそろティータイムにするネー‼︎」

座蒲郎「ん?ああ、そうだな。
丁度きりも良いしな」

半分まで書類を片付けた時点で金剛のティータイムの時間になって、丁度きりもいいから今やってる分だけ保存して備えることに……

ーーーー

金剛「っというわけでテートク!今日のお茶はレモンティーを用意したデース‼︎」

鎮守府恒例の…いや執務室恒例のティータイム。
今日のお茶は普段とは違うレモンティーとのこと。しかもお菓子もまた違うやつだ。

座蒲郎「では有難く」

けど何れにしても金剛が用意するお茶とお菓子はどれも美味しいからまずレモンティーから口をつける。

≪クイッ≫

座蒲郎「いつもと違うけど、美味しいからいいや」

レモン風味のお茶が口の中で広がって清々しい気分になる……


≪スッ≫

金剛「今日はこのケーキを用意したデース!」

そう言って金剛が出したのは、スポンジ生地の間にクリームと何やらジャムみたいなのが挟まれたケーキだった。

座蒲郎「金剛、このケーキは?」

金剛「これは英国のヴィクトリア女王の大好物として有名なヴィクトリアスポンジケーキで、その中で最もスタンダードなジャムとクリームを挟んだケーキデース!」

座蒲郎「へえー、そうなんだ」

ヴィクトリア女王の大好物ね……なら食べてみる価値有りだな……

≪パクッ……モグモグ≫

座蒲郎「美味しい、最高の美味だ」

食べるとクリームとジャムが(口の中で)広がり、そして混ざって最高の味を引き出して、今までのお菓子とは比べ物にならないほどの美味だった。

ーーーー

ティータイムの直後……

長門「提督、食べた後に言うのも何だが……」

座蒲郎「ん、何?」

長門「金剛が用意してるお菓子は全部、本人の手作りなんだぞ」

座蒲郎「⁉︎」

長門の口から発せられた“金剛の手作り”に俺は動揺を隠せなくなってしまった。何せ向こう(現実世界)での金剛は料理は出来ない事で知られてたのに、実際に食べたらかなりの美味。
ってよくよく考えてみたら……

座蒲郎「ここと向こうは全くもって異なってるから、金剛が料理出来ても別に不思議はないか……」

向こうとは違い、今居るのはゲームの…と言うより“艦これ”の世界。向こうでの常識とかが通じないのなら今更驚いても仕方ない……

長門「お前が言ってる通りだ、オマケにスイーツ以外の料理も神級だがな」

座蒲郎「マジか……」

オマケに他にも料理の腕も達者らしい……


座蒲郎「まぁいい、とにかく仕事の続きだ」

とはいえ執務再開をする。

ーーーーーーーーーーーーーー

11:56(ヒトヒトゴウロク)



座蒲郎「終わった……」

最後の一枚の書類を打ち終わり今日の仕事は何とか終了。
なのになんか物足りない感じがするのは気の所為かな?


金剛「テートクお疲れ様デース!
ところでトゥデイ何か用事はありますかテートク?」

座蒲郎「うーむ今日か……特に無いね」

金剛「だったら午後からワータシの用に付き合ってくれますカ?」

座蒲郎「えっ?いいけど」

金剛「ならば早く食堂行ってランチ済ませるネー!」

座蒲郎「あっ…うん……」

何だろな、金剛の用って……?
そんな事を考えながら、金剛の後について執務室を出て食堂へと向かった。

ーーーーーーーーーー

……アナザーサイド……



長門「行ったか」

金剛に連れられ部屋から出て行った提督の姿を確認した長門はそう呟いた。

陸奥「どうしたの長門?もしかして…自分を置いて行かれた事に妬いてるの?」

そこへ陸奥が寄って来て長門を茶化すかの様に話し掛ける。

長門「何を言う、あれは提督との同意の上の事だ。
ヤキモチする理由が何処にある」

陸奥「まぁそうかもね。でも、提督の心は貴女(長門)に向いてるから心配ないと思うわ。
何せ提督、貴女の事が好きみたいよ。この前の案内の時に、貴女の水着姿見て顔を赤くして興奮してたし♪」

そう言った陸奥はそそくさと部屋を後にしたが……

長門「わたしの水着姿って……?……えっ、なっ///⁉︎」

陸奥の言葉で長門はこの前鎮守府内を案内した時の事を思い出し(詳しくは“鎮守府の休暇、そして案内”の終わり辺りにて)て驚きながらも顔を赤く染めた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

……主人公サイド……



昼食を終えた13:00(ヒトサンマルマル)



やって来たのは……


座蒲郎「ショッピングモールにって…一体何を買うつもりなの?」

鎮守府内のショッピングモール。普段は艦娘くらいしか使わないせいか店の数の割にはかなり静かなところだが、それでも品揃えは鎮守府一で艦娘全員が利用してるとの事だ。
しかしそんな場所へ何の用なのかは詳しく聞かされてはいない……

金剛「実はテートクに新しいスイーツをご馳走するための材料を買うのと、この前からずっと気になってる紅茶の事で協力して欲しいのデース!」

座蒲郎「それって要は荷物係じゃないのか……?」

金剛「ノーウプロブレーム!そんなことアリマセーン‼︎
それに買う量はそんな多くないから安心するネー!」

座蒲郎「あっそう」

イマイチ信用出来ないな…てか不安だ……


≪グイッ≫

金剛「と言う訳でついて来るデース!」

座蒲郎「わわっ!って急に人の腕引っ張るなって千切れるっつうの‼︎」

ってなわけで俺の腕を掴んでグイグイ引っ張る金剛。
てかヤメロよ、そんな引っ張ると千切れるだろが!

ーーーーーーーーーー

んで最初に連れ込まれたのは……

金剛「まずはここデース!」

座蒲郎「“ザ・ティータイム”…紅茶ばっかだな……」

紅茶ばかりが揃う専門店。
っと……


比叡「ひぇええ〜、提督とご一緒とは金剛お姉さま」

霧島「お姉さまもかなりのやり手ですね」

榛名「榛名、とても勉強になります」

何故か金剛姉妹の比叡と榛名と霧島の3人が店頭でスタンバってた。
てか榛名は何に関心してるんだ……?

ーーーー

金剛「それはそうとテートク、早速ティーの試飲をお願いデース!」

そう言って金剛が差し出した紅茶は、何か緩くて燻した様な香りが特徴的な代物だった。

座蒲郎「これがその紅茶?てかなんて種類のなわけ?」

金剛「正山小種(ラプサン・スーチョン)と言って、チャイナ原産の紅茶デース!」

座蒲郎「成る程、中国のね」

確かに、イギリスの紅茶は中国産が主流だったからな昔は……
それに習ってか……?


座蒲郎「それじゃあ……」

それはさて置きとにかく一口……

≪クイッ≫

座蒲郎「うん、美味しい。これはたまにでも飲んでいいな」

味は結構癖があるけど、美味しい事に大して変わりない。

金剛「オーケイ!ならばこれ買うネー‼︎」

そう言って金剛は紅茶の袋を持って会計に行った。
普通は300〜400g程度だが、金剛の場合はだいたい1kg前後買うしオマケに結構上質な代物だから最初の買い物だけで3000円にもなるそう……

ーーーー

金剛「ってなわけでテートク、まだショッピングは始まったばかりデース!
だからしっかりついて来るデース!」

座蒲郎「おう……」

紅茶でもかなりの量買ったのにまだ買うのかよ……


金剛「ところでテートク、確か自分のシンチョー気にしてたデスネ?」

座蒲郎「言うなそれを!」

だが次へ行こうとした途端に金剛から発せられた言葉に俺は怒りをあらわにした。
もとより俺は大学生の21だって言うのに身長が150cmと低め。普段は皆それをよく理解してくれてるからあまり口に出そうとしないが、指摘されたらされたで超ムカつく…てか腹立つ……

金剛「だったら、ミーがとっておきの料理をテートクの為に作ってあげるネー!ミーに任せたら、絶対にテートクの背が伸びるデース‼︎」

座蒲郎「えっ、本当⁉︎」

金剛「イエース!金剛に任せれば、テートクの背丈はミー達とそんなに変わらなくなるデース‼︎
この金剛を信用するデース!」

座蒲郎「⁉︎」

何だと、だったら何故それを早く言ってくれないんだ⁉︎言ってくれたら秘書艦にしても良かったのに!
てかそれどころじゃない!そうと決まれば……‼︎

座蒲郎「じゃあ今日からお願いするよ!期待してるからね金剛‼︎」

金剛「オフコース!この金剛の辞書に、“不可能”の文字などアリマッセーン‼︎」

そんなわけで俺は喜び勇んで金剛と手を繋ぎながら次へと急いだ。



その傍ら……


比叡「金剛お姉さまがついに提督の心を……ひぇええ!」

霧島「まさか提督の弱点克服の為に策を講じて取りいるとは……お姉さまも中々の策士になりましたわね」

榛名「榛名、とても感激です!」

金剛の振る舞いに感激していた……


(続く) 
 

 
後書き
何か物足りませんがここまでにします。

と言いますか……大学生で身長150cmは低い方ですかね……?(ジト目)

次回に関してですが、今度は加賀との話でも書こうと思います。ですが他にも作品を書いてる為、公開はいつになるかわかりません…… 
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