英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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第193話
~最果ての道~
セリカ達やエステル達、エリィ達を含めた多くの仲間達が見守る中、亜空間へと続く穴が消えると共にキーアを抱き上げたロイドが現れ
「おお……!」
「ロイド……キーアちゃん……!」
「戻って……来てくれた……」
現れた二人を見たランディ達は明るい表情をしたり嬉しそうな表情をし、他の仲間達も安堵や嬉しそうな表情をしていた。
「ふう………―――ただいま、みんな。」
「…………ぅぅ………グス………」
周囲を見回したロイドは安堵の溜息を吐いた後笑顔でエリィ達を見回し、キーアは涙を流していた。
「ロイド……よかった!」
「キーアも……大丈夫ですか……!?」
「どうやら元の姿に戻ったみてぇだが……」
「ああ、もう大丈夫だ。……ほら、キーア。みんなに言う事があるだろう?」
エリィ達に声をかけられたロイドは頷いた後キーアに促した。
「グス………ぅん………ゴメン……なさい……ずっと心配かけて……かってなことばかりして……それから……来てくれてありがとう……」
ロイドに促されたキーアは鼻をすすった後嬉しそうな表情でエリィ達を見回し
「キーアちゃん……」
「お礼なんて必要ないです……」
「ハハ……まあ帰ったらお尻ぺんぺんくらいは覚悟しろよ?」
「……うん……グス……うううっ……」
エリィとティオ、ランディから声をかけられ、再び泣きはじめた。
「ああもう……もう、泣くことはないだろう?」
キーアの様子を見たロイドは苦笑し
「フフ、やれやれ……」
「フッ………」
「本当によかったです……!」
「ええ………」
(……これが……絆………)」
ワジとダドリーは静かな笑みを浮かべ、ノエルとセシルは嬉しそうな表情になり、リーシャは口元に笑みを浮かべてロイド達を見つめた。
「二人とも無事で本当によかったよ~!」
「本当に心配しました……」
「さすがはロイドさんですね………」
「フフ、やるじゃない♪」
シャマーラとエリナ、セティはそれぞれ安堵や優しげな微笑みを浮かべてロイド達を見つめ、カーリアンはウインクをし
「うふふ、最後はやっぱりハッピーエンドが一番ね♪」
レンは口元に笑みを浮かべ
「全く………あんたはこんな時くらい素直に喜べないのかしら?」
「まあまあ……」
レンの言葉を聞いたエステルは呆れた後ジト目でレンを見つめ、ヨシュアは苦笑しながら諌めた。
「フフ……でもそれがレンちゃんの良い所かもね……」
「その通りよ!ミントちゃんもわかっているじゃない!」
優しげな微笑みを浮かべて言ったミントの言葉を聞いたエオリアは力強く頷き
「アハハ………」
「ハア………」
「……………?」
エオリアの様子を見たリタは苦笑し、レシェンテは疲れた表情で溜息を吐き、ナベリウスは首を傾げていた。
「さすがはロイドだ!まさに期待を裏切らないお約束通りの展開だったぜ!!」
「クク、やるじゃないか。」
「……よくぞその幼な子を連れ戻した。その点に関しては評価に値するぞ。」
「フフ、さすがは私が”守護”すると決めた”英雄”ね………」
「…………………」
ギレゼルとエルンストは口元に笑みを浮かべてロイドを見つめ、ラグタスは感心し、ルファディエルは微笑み、メヒーシャは静かな表情でロイドを見つめ
「いや~、二人とも無事で本当に良かったな~。」
「うん……これも”奇蹟”と言ってもおかしくない。」
口元に笑みを浮かべて言ったケビンの言葉にリースは静かな笑みを浮かべて頷き
「フッ……これもまた”絆”の力か……」
「ええ………支え合って共に生きる……それが”人”なのですから………」
「そうですわね……そしてその力は時には”神”をも超えるのですから………」
口元に笑みを浮かべて呟いたツァイトの言葉にエイドスとフェミリンスはそれぞれ優しげな微笑みを浮かべて頷いてロイド達を見つめていた。
「フフ………また見る事ができたわね………人々の”絆”の優しさや暖かさを………」
「ああ………」
優しげな微笑みを浮かべて言ったサティアの言葉にセリカは頷き
「フッ………」
その様子をハイシェラは静かな笑みを浮かべて見守り
「「セリカ様………」」
エクリアとシュリは優しげな微笑みを浮かべて見つめ
「??よくわからないですけど、みんな無事でよかったです~!」
「ハア……あんたも立派な大人なんだから、少しは成長したらどうかしら?」
首を傾げて言ったサリアの言葉を聞いたマリーニャは呆れた表情で指摘した。
「皆さん無事で本当によかったですね……!」
「ああ……!」
「イースよ……ありがとう………」
明るい表情で言ったエレナの言葉にアドルは力強く頷き、フィーナは優しげな微笑みを浮かべて祈り
「人々の”絆”はどの時代でも変わらないようね………」
「うん……だって僕達は”人”なんだから!」
「みんなで協力すればどんなことが起こってもへっちゃらなの!」
優しげな微笑みを浮かべて言ったクレハの言葉にナユタとノイは笑顔で頷いた。
「「………………………」」
ロイド達の様子をサラとヴィクターはそれぞれ静かな笑みを浮かべて見守り
「二人とも無事で本当によかったな……」
「ええ……リフィアにも良い報告や土産話ができますね……」
口元に笑みを浮かべたリィンの言葉にエリゼは笑顔で頷き
「グスッ……本当によかったわ………」
「ええ………」
涙ぐんで呟いたアリサの言葉にエマは優しげな微笑みを浮かべながらロイド達を見つめ
「作戦完了……だね。」
「うむ……最後の特別実習は完璧に終える事ができたな……」
フィーは静かな口調で呟き、フィーの言葉にラウラは口元に笑みを浮かべて頷いてロイド達を見つめていた。
「みんな無事で本当によかったね……」
「ああ……これも空の女神のお導きだな……」
安堵の表情のエリオットの言葉にガイウスは静かな笑みを浮かべて頷き
「そうかな~?だってその本人が目の前にいるし。」
「あのな………」
「少しは空気を読め、阿呆。」
首を傾げて呟いたミリアムの言葉を聞いたマキアスは呆れ、ユーシスは目を伏せて指摘した。
「いや~、大丈夫だとわかっていてもやっぱりヒヤヒヤしたよな~。」
「……ですね。わかっていてもやっぱり心臓に悪いです。」
「ミントも正直ドキドキしたよ………」
「フフ、でもそれがロイドの良い所じゃない。」
「そうだよね~♪」
苦笑しながら言った未来のランディの言葉に未来のティオと未来のミントは静かな笑みを浮かべて頷き、未来のエリィと未来のキーアは微笑み
「ハハ………」
未来のロイドは苦笑しながらロイド達を見つめ
「―――さてと。ミント、やるべき事も終えたし元の時代に帰ろう。」
すぐに気を取り直して未来のミントを見つめて言った。
「え………」
「もう帰っちゃうんですか?」
未来の自分の言葉を聞いたロイドは呆け、ティオは驚き
「まだ”いつもの”ナベパーティーだってしていないんだよー?いっしょに、やろうよー。」
「ハハ……確かにそうだな。」
「フフ、そうね。それに私達だって聞きたい事が一杯あるし。」
キーアが呟いた言葉を聞いたランディは苦笑し、エリィは頷いた後未来の自分達を見つめた。
「う、う~ん………とは言っても……ねえ?」
「自分の未来のネタバレはマジで後悔するからやめとけって。つーか、聞かれてもゼッテー教えねえぞ。」
一方未来のエリィは苦笑し、未来のランディは疲れた表情で指摘し
「あれ?確かわたしの記憶では――――」
何かに気付いた未来のティオが呟きかけたその時
「え、えっと……凄く言い辛いんだけど……………今は戻れないよ。」
未来のミントが大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせながら答えた。
「へ………」
「戻れないって……まさか元の時代に!?」
「オイオイオイッ!?それじゃあこれからどうすんだよっ!?」
未来のミントの答えを聞いた未来のロイドは呆け、未来のエリィは驚き、未来のランディは疲れた表情で指摘し
「………思い出しました。3ヵ月ぐらい”未来のわたし達”が滞在していましたね。」
未来のティオは静かな表情で呟いた。
「……あ”。」
「そ、そう言えば……」
「あ~……そんな事もあったよな………」
「アハハ……キーアもすっかり忘れていたよー。」
未来のティオの言葉を聞いた未来のロイドは考え込んだ後呆けた声を出し、未来のエリィは表情を引き攣らせ、未来のランディは疲れた表情をし、未来のキーアは苦笑し
(おい、何かとんでもない話になって来ていないか……?)
(え、ええ……)
(というか時空を超えられないという事は違う時代から来ているエイドスさん達も帰れないという事になるのですが……)
未来の自分達の会話を聞いていたランディとエリィは表情を引き攣らせ、ティオは疲れた表情で呟いた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!?ミント、一体どうなっているんだ!?」
その時ロイドが慌てた様子で未来のミントに尋ね
「え、えっと………多分マリアベルさんが”零の至宝”を暴走させたせいだと思うんだけど……………今、一時的に時空間が滅茶苦茶になっていて、時空間が落ち着くまでミントの力を使っても元の時代に帰れないの…………」
尋ねられた未来のミントは疲れた表情で答えた。するとその場は凍り付き
「えええええええええええええええええっ!?」
その場にいる未来のロイド達を除いた全員は驚きの表情で声を上げた!
「ちょ、ちょっと待ってくれ!?それじゃあ僕達も帰れないって事じゃないのか!?」
そして我に返ったアドルは慌てた様子で声を上げ
「こ、困りましたね………」
「アドルさんと少しでも長く一緒にいれる事は嬉しいですけど、さすがに異なる時代に長く留まるのはかなりよくないのですが……」
「ど、どうしましょう………」
エレナは疲れた表情をし、フィーナとエイドスは冷や汗をかいて苦笑し
「こ、これはさすがに参ったな……クレハ、”ミトスの民”の力でどうにかならないよね?」
「幾ら何でもそんな事ができる訳ないでしょう!?時空を超える事ができるミントの”力”だけでも正直、ありえない”力”なのよ!?」
「こ、これからどうすればいいの~!?」
表情を引き攣らせて尋ねられたナユタの疑問にクレハは疲れた表情で指摘し、ノイは混乱し
「フフ、困ったわね……私の時代のセリカ達を待たせてしまうわ。」
「クク、”未来の自分”の事だからサティアには帰ってもらうべきかそれともこのままでいいか迷っているのだろう?セリカ?」
「………うるさい……少し黙っていろ。」
サティアは苦笑し、口元に笑みを浮かべて言ったハイシェラの言葉にセリカは静かな表情で答え
「というかサティアは全然困っている風には見えないのだけど……」
「まあ愛する人はいるし、死別した大好きな母親と少しでも長くいれるものねえ。」
(クク、相変わらず飽きさせない娘だな。)
「アハハ……………」
サティアの様子を見て呆れた表情で呟いたパズモの言葉にニルは苦笑しながら答え、サエラブは口元に笑みを浮かべ、テトリは苦笑していた。
「だ、大丈夫だよ!ロイドさん達の記憶通り3ヵ月経てば時空間も元通りになるから帰れるし、元の時代に帰る時にこの時代で歳を取った分だけ戻す事を希望する人達にはミントの力で戻しておくから!」
「アハハ………人が生きてきた時間を戻す事は本当は良くない事なんだけど今回は仕方ないよね……(たださすがに赤ちゃんができてしまった人は普通に考えて戻せないよ………)」
慌てた表情で言った未来の自分の話を聞いたミントは冷や汗をかいて苦笑していた。
「ハ、ハハ……」
「ほ、本当にいいのかしら……?」
その様子を見ていたロイドは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせながら苦笑し、エリィは疲れた表情をし
「まあまあまあ……!それだったらロイドのお嫁さんが何人で誰がそうなるのか是非聞かないとね♪あ、後子供が何人いるのかも聞かないとね♪」
「さすがにそれは不味すぎるからやめておきなさい……」
嬉しそうな表情で呟いたセシルの言葉を聞いたルファディエルは呆れた表情で指摘し
「アハハハハハハハ!これも”歴史の流れ”なんだからちゃんと守らないとね♪」
「ワジさん……」
「俺達にとったら笑いごとじゃないっつーの!」
腹を抱えて大声で笑っているワジを見たティオはジト目になり、ランディは疲れた表情で指摘した。
「わあ~!じゃあ、少しの間だけミライのキーア達がいるんだ♪ねえねえ~、どうやったらそんなにおっぱいが大きくなってキレイになれるのか後で教えてー。」
「キ、キーアちゃん。」
一方キーアは無邪気な笑顔を浮かべた後未来の自分を見つめて尋ね、キーアの疑問を聞いたエリィは頬を赤らめて苦笑し
「アハハ………キーアは特になにもしていないよー?」
尋ねられた未来のキーアは苦笑していた。
「スタイルに関してはむしろわたしの方が聞きたいですね。一体どうやったらそのぐらまーなスタイルになったのですか?」
ティオは真剣な表情で未来の自分を見つめて尋ね
「だったら俺も聞きたい事があるぞ!?俺の奥さんは一体誰だっ!?」
ティオに続くようにランディも未来の自分を見つめて真剣な表情で尋ねた。
「あー………」
「それは未来の楽しみ……ですね。まあ、どんな努力をしていたかを教えるぐらいなら構いませんが……」
自分自身に尋ねられた未来のランディは疲れた表情で答えを濁し、未来のティオは静かに呟いた後口元に笑みを浮かべ
「フフ………それじゃあ後で一緒に”ロイド達”と色々と話をしましょうか?」
「ええ、いいわよ。それに二人でしっかりと”ロイド”を見張りましょうね?」
「「…………………(何だろう……凄く嫌な予感がしてきた……………)」」
微笑みながら言った二人のエリィの言葉を聞いた二人のロイドは大量の冷や汗をかいて身体を震わせていた。
「あ、それならさ!エイドスやアドルさん達をクローゼ達やお母さんにあわせましょう!きっと驚くし喜ぶわ!」
「エ、エステル………」
「ハア…………言うと思いましたわ。」
「アハハ………おじいちゃんでも驚きそうだよね………」
そしてある事を思いついたエステルの提案を聞いたヨシュアは表情を引き攣らせ、フェミリンスは呆れた表情で溜息を吐き、ミントは苦笑し
「まあ………それは良い提案ですね♪確かお母様達が”影の国”で共に戦った仲間の方達のほとんどはその国の出身なのですよね?是非お母様達がお世話になったお礼に”娘として”挨拶をしておきたいですし、遥か未来の様々な土地を旅行できますしね♪」
エイドスは手を軽く叩いて嬉しそうな表情をし
「フフ……懐かしいですね。」
「また会えるとは思わなかったな……」
「私達を見たら、きっと驚くでしょうね。」
フィーナは静かな笑みを浮かべ、アドルは口元に笑みを浮かべ、エレナは微笑み
「フフ、2度と体験できない未来の旅行になりそうね♪」
「アハハ……本当にいいのかな?」
「……全然よくないと思うけど、仕方ないの……」
嬉しそうな表情で呟いたクレハの言葉を聞いたナユタは苦笑し、ノイは疲れた表情で呟いた。
「ブッ!?いやいやいや!?それやったらこっちとしてもエイドスさん達にはアルテリアに是非来てもらいたいって!帰るまでに3ヵ月もあるんですから二、三週間……いや、一週間ぐらいはお願いします!この通りや!勿論エイドスさん達がこの時代にいる間の滞在費は全額星杯騎士団――――いや、七耀教会が受け持つから!」
「……法皇猊下達もきっと御身の姿を拝見したいでしょうし、空の女神がご活躍されていた時代の事を我々としても詳しく知りたいのです。……どうかお願いします。」
一方ケビンは吹き出した後慌てた表情で指摘し、そして両手を合わせて頭を深く下げ、リースは真剣な表情でエイドスを見つめて言った後頭を深く下げた。
「ハア………わかりました。私やお母様達の旅費も手配してくれるのですから、さすがにそのくらいは応えてあげませんとね。―――――1週間なら構いませんよ。」
二人に見つめられたエイドスは溜息を吐いた後苦笑しながら答え
「ホンマでっか!?」
「あ、ありがとうございます………!」
「へえ?敬われるのは嫌なのにいいのかい?」
エイドスの答えを聞いたケビンは明るい表情をし、リースは祈り、ワジは興味深そうな表情で尋ねた。
「ええ。私を崇めている宗教は一体どんな教えをしているのかを知りたいですし、教えを変えられるのは私だけでしょうし♪」
「「……………………………」」
そして笑顔で答えたエイドスの話を聞いたケビンとリースは石化したかのように固まり
「それが目的か………」
ツァイトは呆れた表情で呟き
「私を崇めるのですから、変な教えや固い教えを撤廃するのは当然の事です♪」
「ハア………このような”神”は前代未聞ですわ……」
笑顔で言ったエイドスの言葉を聞いたフェミリンスは呆れた表情で溜息を吐いた。
「やっぱりエステルの先祖だけはあるね。」
「どーいう意味よ!?」
呆れた表情で呟いたヨシュアの言葉を聞いたエステルはジト目でヨシュアを睨み
「アハハハハハハハハハハハッ!これは七耀教会に大きな改革の嵐が起こる事間違いなしだね!フフ、七耀教会がどんな風に変わるのか楽しみにさせてもらうよ♪」
ワジは腹を抱えて大声で笑った後口元をニヤニヤさせ
「あ、ちなみにそのアルテリアという国に滞在する間は貴方が私達の傍についていて下さいね、ワジさん。知らない所に行くのですから私達が信用している知り合いの人達に傍にいて欲しいですし。」
「フフ、貴女のご希望とあれば喜んで。というか貴女達に信頼されているなんて、本当に光栄だね。いや~、他の連中に自慢できるよ♪何なら各地を廻る時僕でよければ一緒に付いて行って案内するけど?こう見えても各地を飛び回っている立場だし。」
笑顔で言ったエイドスの言葉を聞いたワジは口元に笑みを浮かべて紳士の動作で恭しく会釈した後笑顔を浮かべて提案し
「それはちょうどいいですね。是非お願いします♪」
「フフ、仰せのままに。」
自分の提案に笑顔で頷いたエイドスの答えを聞いたワジは静かな笑みを浮かべて再び恭しく会釈をした。
(なんやろ…………本来ならありがたい話のはずやのに、とんでもなくマズイ事が起こる気がすんねんけど……つーか、よりにもよってアイツが常に傍にいたらヤヴァすぎやろ………!)
(それは同感……………後で私達もヘミスフィア卿と一緒にエイドス達を守らせて頂きたい事を申し出るべき。)
我に返ったケビンとリースは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、それぞれ頭を抱えていた。
「ハハ……………まあ、全ては帰ってからだな。――――特務支援課並びに協力者一同、撤収。イアン先生とヴァルドを回収後メルカバで”大樹”より離脱する。戻ろう、俺達のクロスベルに……!」
その様子を苦笑しながら見守っていたロイドは号令をかけ
「おおっ!!」
号令にその場にいる全員は力強く頷き、”碧の大樹”から離脱した。
ロイド達がクロスベルへと帰還するとイアンとアリオスは改めて逮捕となり………ワジ達は後遺症の残ったヴァルドとアルテリア法国へと帰り………アリサ達やリィン達はそれぞれの道のため、ロイド達に再び会う約束をした後別れを告げた。………未来のロイド達はセルゲイやヴァイス達に事情を説明した後、時空間が安定するまでの期間、クロスベル帝国に滞在し………セリカ達はそのままクロスベルに残ってエステル達と共に遊撃士協会で働いていた。………………また………エイドスやアドル達、ナユタ達―――”空の女神”の一族は”ブライト家”が空の女神の一族である事の部分を隠して世間中に公となった。………エイドスやその両親、さらに先祖がゼムリア大陸に降臨した事で一時期ゼムリア大陸中に激震が走り………更にエイドス達がクロスベルの地に降り立ち、クロスベル帝国に味方した事でクロスベル帝国は新興の国でありながら、アルテリア法国から”聖地”認定されて”国”として認められ………西ゼムリア大陸の大半を統べる新たなる大国として名を馳せる事となった………………
そして3ヵ月後……………
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