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ヨハンだがこんな状況を覆す

作者:刀の道
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イノベイド来いよ!ハリー!ハリーハリー!

 
前書き
マリナは進化?したようです。 

 
 中東の一国、スイール。その町の付近に展開している部隊。
セルゲイは司令官である、キム司令と通信をしていた。

 「大佐、スイールの動きはどうか?」

 「今のところ、変化はありません。…が、いずれ何らかの動きがあるかと」

スイールも、中東再編計画でエネルギーの問題を抱えている。
その現状を打破するべく、カタロンとも秘密理に取引をしている。だが、ヴェーダには筒抜けではあるが…

 「中東再編計画に反対するスイールの国力は侮れん。
スイールが行動を起こせば、ほかの国々も追随することは必至だ
それを阻止すべく連邦政府は、独立治安維持部隊の派遣を決定した」

 セルゲイはそれを聞き、ただの方便である事を悟る。
如何にスイールがレアメタル等の資源が豊かであっても、太陽炉無しの機体がどうこうできる筈もない。
政府はこれを口実に、傀儡政権を樹立させるつもりなのだろう。

 「アロウズを…ですか?」


 一方、カタロン中東支部。スイールに対する行動を見たカタロンは会議を開いていた。

 「スイールの国境線に、連邦軍が部隊を駐留させた。スイールに対する牽制とみていいだろう」

 「あの国王なら、連邦と事を構える事も辞さないだろうな。
 だが如何に世界随一の情報産業を持っていても、今の中東全土の状態ではな…」

 「連邦の情報操作で、中東の現状は黙殺される」

 「スイールの軍事力は?」 「詳しくは分からないが、中東の中ではマシだ」

 「無謀ね…それでも連邦の軍事力には叶わないわ」

シーリン達カタロンも思っていることだが、旧世代のMSでは現在のMSには勝てない。
4年前のCBが三つの勢力を圧倒した様に。

カタロンは王室と接触して、情報をカタロンのネットワークで世界に流そうとする方針で固まり、接触のため動き出した。


 カタロンの基地、子供たちの様子を廊下からマリナは見ていた。

 「あっ、シーリン。
 アザディスタンの状況は?国民たちはどうなって?」

 「暫定政権樹立の発表以降、目立った報道はされてないわ。
 連邦の都合のいいように情報統制されてるのよ。
 アザディスタンの様子を見に行きたくても、国境は連邦軍によって封鎖状態…お手上げね」

 「そう……」

 マリナは以前にヨハンが言っていた事を思い出していた。
彼女は彼の言葉を聞き、そして生きるという日々が実際には戦いであること。
そして、自分は平和に溺れていたのだと。

 「マリナ」
 「アザディスタンを再建するには、連邦を倒すしかないわ。
 戦うのよ、皇女であるあなたにはそうする義務がある」

 「シーリン。何故、私たちが結果的に失敗したと思う?」

シーリンはマリナからの突然の質問に訝しんだが、答えた。

 「太陽光エネルギーシステムの恩恵を受けられなかったからよ。
 そして、私たちには取引できる材料がなかった」

 「そうね…。結果的に私たちは国家として負けていたのよ。
 そんな私たちが過去から学んで、改善案が無い状態で連邦と戦っても意味がないわ」

そんなマリナの冷酷ともとれる言葉にシーリンは怒る。

 「泣き寝入りしろというの!?私たちは故郷を奪われたのよ!」

 「シーリン、連邦を倒した後のビジョンは?同じ事をやっても又失敗するのがわかってるのよ?
 まずは国を取り戻したとして、どうアザディスタンを運営していくかを考えないと」

 「はぁっ、わかったわ。確かに一理あるわね…でもマリナ?具体的に国を取り戻す方法は?」

 「シーリン、正直に言えばアロウズにカタロンは勝てないわ。でもFFとCBにアロウズは勝てると思う?」

 「マリナ、あなた変わったわね」

シーリンは苦笑いをする。ちょっと黒くなったマリナに…

 「ヨハンさん達にあったからかしら」



―――――――――――――――――――――――――


 場所は変わり、地上から宇宙。 軌道ステーション基地

 「観測班からの報告によると、ソレスタルビーイングのスペースシップは、ラグランジュ3に向かった公算が大きい。
 フリーダムフレイムのシップも恐らく同様だろう。
 リント少佐は特命があるため、ガンダム追撃の指揮は、貴官に任せる」

 「はっ!」

 「補充兵等、増員して手配した。ジェジャン中佐の敵討ち…期待する」

グッドマンからの通信が終わると、マネキンは椅子に座り考えを纏めようとする。

 (なんと無能の多い事か…。リント少佐等、物量に任せた作戦しか行えない阿呆ではないか)
そんなイライラした気持ちの中、勝手に入ってきた馬鹿は叱られた。


 CBと一旦別れたFFは、衛星基地ゴヴニュに来ていた。

 「産まれ故郷にがいせ~ん!」

 「ねね!僕たちの兄弟増えてるかな?」

 「あんま、うるさくするとビアン爺に怒られるよ~」

ワイワイ、ウィーンウィーン言いながらタチハロは勝手に行ってしまった。

 「はぁ、まったく…」

 「私も先に行くぞヨハン」 「さぁ、ネーナちゃんマリーちゃん!ごはん出来てるわよ~」

みんな好き勝手してるな、こりゃ。
そんな中、ビアン達から呼び出しを受けた。


 「ビアン、この新型機は?」

 (ワシ等はお主たちが地上で活動している間も、開発や機体データのフィードバックを見ていた。)

 「やはり、生の戦闘は違うのだろうな。恐らく、遠からずヨハンの成長に機体がカミ合わなくなろう」

 (それと、私とビアンの共通見識として、ヨハンの力が対話に必要になる可能性が高い)

 「教授たちには、何か予感めいた物があるらしくてね。それに組織の旗頭だから旧世代MSじゃカッコつかないだろうって」

 おいおい…。予感云々よりも後半が本音だな。まぁ…

 「わかった。調整を早速するか」

俺の感が、この新たな機体から何かを感じているしな。
目の前の漆黒の機体。まるで死神か悪魔に見えるが何故か温かみを感じさせた。



―――――――――――――――――――――――――――


 時は遡り、どこかのマッドの会話。

 「おぉ!水中MAか、だがパイロットが馬鹿ものだな」

 「あれなら、シーリオンのほうがいいですよね教授」

 (これはビット兵器か。これをファンネルに付けたら面白いな)

 (ふむ、隠し腕に注目したいなワシは。やはり相手の意表をつくのは大事だからな)

 「そういえばMAは中々作られないな」

 (コストに見合わんのだろう。それにパイロットがいなければな…)

 「となれば…」

 「「グフフ……」」

マッドが一人増えました。 
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