ヨハンだがこんな状況を覆す
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
戦士たちの一休み、そして革新の足音
グラハムが刹那と交戦した後
「それで、感触はどうだい?グラハム」
「ふ、彼の機体が万全でないのは残念だが…期待以上であった」
「なら、他のメンバーを含めて宇宙に上がってくれ。量産機を何機か持って行きたいからな」
「了解した。アーガマで上がればいいかな?」
「そうだね。任せたよ」
俺はグラハムに、今回の刹那との勝負での感触を聞き。
彼が現時点で、既に純粋腫のイノベイターへ進化が始まっている事を感じた。
それと同時に、地上拠点にある物資等を宇宙に持って行く事をグラハムに頼んだ。
一方、ヨハンに課題を出された沙慈だが…
「これ、武装と足を除いたら…ただの石柱にしか見えないな」
「しょうがないよ~、僕らと違って造った人にセンスがなかったんだよ」
「でも、これをベースに沙慈が造るんでしょ?」
「そうなんだよ…。まず、どんな形がいいかな…」
「やっぱり、生物を基本としようよ。動く機械だから人間に愛着を持ってもらえるさ」
タチハロは蜘蛛をベースとしたロボだ。
オートマトンと比べると、遥に上位のロボットだが…。
「まずは、昆虫からベースを探そう!」
「「おぉお!!」」
自分より、このタチハロ達の方がやる気一杯だと感じる沙慈だった。
―――――――――――――――――――――――――
ソレスタルビーイングの母艦。プトレマイオス2
そこでは、パイロット達が互いに意見を出し合っていた。
勿論、議題はFFの彼らとの戦闘能力の差についてである。
「彼らの、マイスターとしての能力をどう見る」
「マイスターとしてのレベルが違うな。恐らく経験だと思う」
「そうだね、悔しいけど機体性能もあっちの方が高いね」
「そりゃ、そうだな。あんな機体みたことないぜ」
「ロックオン。彼らは、我々が武力介入していた当時。既に、あの機体を持っていた」
「おいおい、まじかよ。あんな機体をどうやって手に入れたんだか……」
マイスターは、シミュレーションで技術向上を目指した。
―――――――――――――――――――――――――
ヨハンに連絡を取っていたセルゲイは、ソーマ・ピーリスが敵に捕らわれた可能性がある。という報告を受けていた。
「(よし…彼女はアロウズの行いを見て、軍に戻ろうとは思わないだろう。
それに彼なら安心だ。さて、以前彼に頼まれていた軍内部…)」
セルゲイの手元にある資料、そこに書かれた様々なキナ臭い情報や、アロウズ出資者リスト。
そして、クーデターを画策する軍内部の動き。
「(ハーキュリー、やはりお前は動くのだな…)」
セルゲイは一人、中東の一角で外を眺めていた。
一方、アロウズにいるマネキン。彼女の乗る船に新型と顔なじみが来ていた。
「これが新型…」
ガンダムではなく、ジンクスタイプと思われるMS。
「大佐~!来ちゃいました~!」
「はぁ…あの男…」
マネキンの自室、そこでコーラサワーはマネキンに怒られていた。
「貴官はどこまで馬鹿なのだ!アロウズに関わるなとあれほど!」
「アロウズには自分から志願しました」
そんな事を言いながら、懐から手紙を差し出す。
それを見たマネキンはメモ用紙に、筆談で話せと命じた。
「何故だ(これについては聞いているか?)」
「大佐を守りたいからであります(はい、それとFFの彼らから、時期を見て根回しを頼むと)」
「ここにいれば、ガンダムと戦うことになる。死ぬかも知れんぞ。(わかった。それとヨハン達のガンダムとはやり合うな)」
「お言葉ですが、自分はガンダムと何度も戦い、生き抜いてきました。(了解です。それと既にイノベイドは、この部隊にいると)」
「わかった。貴官がそこまで言うなら承知した。(ならば、うまく立ち回らねばな)」
ヨハン達、FFがコーラサワーに渡した手紙には、アロウズの資金源。
軍の人間で、自分たちに賛同する可能性のあるもの。またはアロウズのスパイ的人員など
何故わかったか不思議な情報が記されていた。勿論、データを抽出・閲覧したのはスタンドアローンの端末だが。
こうして、徐々に反抗作戦は密かに蠢いていた。
CB、プトレマイオス2
イアンがスメラギと話していた。
「ダブルオーの応急修理は一応、済ませた。
それより朗報だ、支援機2機が完成したらしい。
ツインドライブを万全にするためにも、一足先に宇宙に上がり
調整作業をしたいんだが…」
「了解です。ミレイナ、イアンの代わりに整備を担当してもらえる?」
「ハイですぅ!」
そんな会話をしていた。
そして、リニアトレインに乗っていたイアンは思案していた。
「(まさか、ツインドライブの粒子放出量に機体が悲鳴をあげるとは…
ヨハンの説明を聞く限り、オーライザーでカバーされた機体になれば、CBのガンダムを凌駕する機体になる。
そして、その粒子の影響で刹那は革新へと至る…か。)」
「ガンダム、各機収容しました」
「全GNドライブ、トレミーとの接続作業開始ですぅ」
「宇宙に上がる?」
「わたしの予測だと、12時間以内に敵が包囲網を敷いてくる。逃げられないわ
それに、ラグランジュ3に行けば、ガンダムの補修とサポートメカの受け取りもできる」
「おぃおぃ、FFの奴らもいるのにダメなのか?」
「ダブルオーが安定していない今、地上に留まるメリットはないわ
だったら、彼らと一緒に宇宙に上がったほうがいいわ。それに、敵もFfの彼らを考慮して、数を増やしてくるはずよ」
「成程な、わかった」
「フェルト、クリス、ミレイナ、大気圏離脱シークエンスに入ってくれる?」
「は~い」 「了解ですぅ」 「了解しました」
「俺らはどうします?ラッセさん」
「敵と遭遇してからが俺らの仕事だな」
ダブルオーが産声を上げるのは近い。
ページ上へ戻る