転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1434話
ライブ会場の設営を見て回った翌日……俺の姿はネギま世界にあった。
それもネギま世界における俺達の拠点でもある麻帆良ではなく、魔法界の方だ。
ここに何をしにやって来たのかと言えば、当然のように魔法球を求めてな訳だが……
「アクセル、何故彼女達はあんなに疲れてるんだい?」
俺から少し離れた場所を歩きながらそう尋ねてきたフェイトの視線は、俺の左右で腕を抱いている円と美砂へと向けられていた。
普段は非常に元気のいい円と美砂の2人だったが、今はフェイトの言葉通りに疲れた様子を見せている。……それが余計に2人の艶っぽさを増しているのだが、本人達は全く気が付いていないだろう。
「あー、うん。まぁ、色々とあってな」
理由は、言うまでもなく昨日の夜だ。
一昨日の夜――正確には昨日の早朝――に体力を消耗し尽くして魔法球で休憩を取り、ようやく復帰したレモンを含む恋人達だったが、当然のように昨日も熱い夜を過ごしたおかげで、こうして疲れ切っていた。
一応ネギま世界に来る前に魔法球の中で休んだんだが、それでも体力の回復が追いつかなかったらしい。
「色々って何よ……全部アクセル君が原因でしょ。この、ケダモノ」
ボソリと呟く美砂の首筋には、バンドエイドが張られている。
その下にしっかりと残っている俺のキスマークを隠す為だろう。
「久しぶりにアクセル君との夜を過ごせたのはいいけど、少しは加減してくれないと壊れるわよ」
円の方も疲れた様子でそう告げてくる。
「いや、だから別にネギま世界に来るのは俺だけでいいって言っただろ? 魔法球でもう少し休んでてもよかったんだし」
「……アクセル君を1人で行動させると、確実にトラブルに巻き込まれるし、また女を拾ってくるかもしれないでしょ?」
「円……別に俺は好きでトラブルに巻き込まれてる訳じゃないんだが」
そう告げるも、円が俺に向けてくるのはジト目だ。
「そうでしょうね。アクセル君の場合はトラブルに巻き込まれるんじゃなくて、トラブルを引き寄せるんだもの」
円の機嫌が若干悪いのは、やっぱり昨日の夜の件が原因なんだろうな。かなり意地悪い真似をして散々勿体ぶったのを根に持っているんだろう。
「悪かったって。今夜は優しくするから機嫌を直せよ」
「あら、違うわよアクセル君。円ったら、何だかんだでこうやってアクセル君に甘えられて喜んでるんだから」
「ちょっ、美砂!?」
美砂に抗議の声を上げながらも、しっかりと俺の腕を抱いているのは放さないのは……いや、円の胸の感触が気持ちいいんだし、俺としては嬉しいんだけどな。
そんなやり取りをしながら道を進んでいると、フェイトが少し戸惑ったように口を開く。
「こういうのを何ていうんだっけ。……そうそう、お幸せに? それとも爆発しろ?」
「前者はともかく、後者は誰から教えて貰ったんだ」
いや、客観的に見て、俺が爆発しろって言われても当然の状況だというのは自分が一番よく分かってるんだけどな。
そんな風に歩いていると、やがて視線の先に見覚えのある人物が姿を現す。
背は小さく、理知的な目をしているがどこか無愛想なその人物は、俺達を見つけると歩いて近づいてくる。
「お久しぶりです……と言いたいところですが、何でこの2人はこんなに色ボケしてるんですか?」
「ユエちゃん……久しぶりにあった第一声がそれなの?」
美砂が苦笑を浮かべながら告げるが、まぁ、この状況を見れば普通はそう見える。
何しろ左右から円と美砂の2人が俺の腕を抱きしめ、完全に体重を預けている状況なのだから。
客観的に見れば、俺が極上の美女2人を侍らせて色ぼけしている……もしくはさせていると言っても間違いではない。
「夕映、久しぶりね」
「……その状況でクールぶっても、説得力ないですが」
円の言葉を、綾瀬は即座に切り捨てる。
周囲の男から嫉妬の視線を向けられるが、正直そんなのはレモンを含めて誰かと一緒に出かければ常に向けられるものなので、どうにかするのは既に諦めている。
ただ、いつもであれば嫉妬の視線一直線なのだが、ここでは違った。
「おい、あれ……もしかして拳闘士のクギミヤとカキザキじゃないか?」
「ああ。最近見掛けないと思ってたが……まさか、男に色ぼけしてたたとはな」
「……あっちの男も、何か見覚えないか?」
「うん? そうか? 見覚えは……うーん」
そんな風に話している声が聞こえてくる。
俺に見覚えがあるってのは、多分ナギ・スプリングフィールド杯を見ていた奴だろうな。
まぁ、当時の俺は混沌精霊の姿をしてたから、今の人間状態の俺をアクセルだと認識出来る奴がいるとは限らないが。
「行きましょうか。ここにいれば、色々と騒ぎに巻き込まれそうですし」
「……そうね」
綾瀬の言葉に円が不承不承と頷く。
色々と言いたい事があるんだろうが、それでもこのままでいれば面倒事に巻き込まれるのは間違いないと理解しているのだろう。
綾瀬も身体つきは円や美砂に遠く及ばないが、外見だけを見れば顔立ちは整っているし、クールビューティと呼ぶのに相応しい。
まぁ、背は相変わらず小さいままなので、綾瀬を口説こうとするのはロリコン扱いされてもおかしくないが。
これでも20歳を越えてるんだよな。……俺が初めて会った時から、身長は一切変わってないように思えるが。
「む。何やら不愉快な感じが……誰ですか?」
俺の思いを感じ取ったのか、それとも単なる勘か……はたまた純粋に魔法使い的な何かなのか。ともあれ、そんな風に呟くと周囲を見回す。
……どうやら俺が考えた事だってところまでは感じ取った訳ではないらしい。
これが千鶴なら即座に俺の考えだと気が付いて長ネギを片手に迫ってくるんだけど。
しかも千鶴の場合は魔法使いの勘ではなく、純粋に女の勘で。
「アリアドネーの騎士団ってどんな感じなの?」
「そうですね。中々に刺激的な毎日です。ただ……魅力的な飲み物が殆ど売ってないのが残念ですね」
「あ、あははは。ユエちゃんが好むような飲み物って、麻帆良くらいでしか売ってないでしょうしね」
美砂が何かを誤魔化すように笑う。
実際、その言葉は決して間違っている訳ではない。
麻帆良にしか売ってないような奇妙な飲み物を好んで飲むという性癖は、俺が綾瀬と知り合った時にはもう持っていた。
イチゴおでん味のサイダーとか、そういうのはちょっと飲みたいとは思わない。
「あ、でもこの前アリアドネーのお店でレッドスライムジュースというのを見つけたです」
「あ、あははは」
美砂の口から再び上がる乾いた笑い声。
だが……そんな綾瀬の言葉に、意外な反応を示した者がいた。
「レッドスライムジュース? それはどんな飲み物なのかな?」
いつものように無表情でありながら、フェイトという人物をよく知っている者であれば気が付く程度の感情を目に映しながら、綾瀬へと尋ねる。
そんなフェイトに綾瀬は一瞬どう答えようか迷ったようだったが、それでもすぐに口を開く。
「刺激的でいて、ニュルンとした味です」
「ニュルン……そうか、ニュルンか」
その表現で分かったのか。
綾瀬の方も自分の表現で理解されるとは思わなかったのか、少しだけ驚きつつも微妙な表情を浮かべる。
綾瀬がフェイトに対して微妙な表情を浮かべているのは、やはり相手がフェイトだからだろう。
綾瀬のマスターでもあるネギの敵であり、同時に自分達にも色々と敵対した相手。
そんな状況なだけに、まだ心の底から許せてはいないというところか。
何だかんだと、フェイトは面白い性格をしてるんだけどな。
ともあれ、フェイトと綾瀬の間で微妙な雰囲気を醸し出しながらも、俺達は道を進む。
「それにしても……何でお2人はそんなに疲れてるですか? 回復魔法使いますか?」
「あー……いや、いいわよ。ちょっと体力を消耗しただけだから」
「体力の消耗……シャドウミラーではエヴァさんとの訓練があるという話を聞いてますが、それですか?」
好奇心に目を光らせながら尋ねてくる綾瀬。
知的好奇心が妙に強いという性格は大人になってもまだ治っていないらしいな。
いやまぁ、それでこそ綾瀬って気がするけど。
ともあれ、そんな綾瀬の言葉に円は薄らと赤い頬を逸らしながら俺の脇腹を抓ってくる。
照れ隠しにしても、何故俺に当たる……いや、この場合は俺に当たるのが当然なのか?
ともあれ、そんな円に変わって口を開いたのは美砂だった。
「ううん。ちょっと昨日の夜が激しくて……ね」
「……うぇっ!? そ、そ、そうですか。えっと、その……盛んでしたね?」
いやまぁ、うん。お盛んだったのは間違いないけど……
にしても、綾瀬も既に成人してるのに未だにそっち関係の話題に耐性はないのか。
桜咲並だな。
それに比べると、円は顔を赤くしながら視線を逸らし、美砂にいたっては艶然とした笑みを浮かべていた。
ともあれ、顔を赤くした綾瀬だったが、やがてとある店で足を止める。
その店はマジックアイテムを売っている店。
しかもその辺にある店という訳ではなく、アリアドネーの関係者がやっている店だ。
そして紹介されたのは、現在アリアドネーの騎士団の中でも頭角を現している綾瀬。
つまり、この店で何かを買う分にはまずぼったくりはないということになる。
いやまぁ、俺やフェイトはともかく拳闘士として名前の知られている円や美砂からぼったくるような真似をする奴がいるとは、とても思えないんだが……
それでもさすが魔法界と言うべきか、ぼったくりをする奴は誰が相手であろうとする。
そういう面倒臭い真似を警戒しなくても済むようにって事で、今回綾瀬に連絡を取って信用出来るマジックアイテム店を紹介して貰ったのだ。
「こ、ここです。いいですか? くれぐれもお店の中で変な真似はしないで下さいです。ここで変な真似をされたりしたら、私の方で問題になるですから」
慌てたように告げる綾瀬だったが、この場合の変な真似ってのは別に喧嘩だとかそういう事ではなく、店の中でイチャつくなって言ってるんだろう。
いや、フェイトにも言ってるって事はやっぱり喧嘩の類も含まれてるのか?
ともあれ、俺達は店の中へと入る。
「いらっしゃい。あら、ユエ。やっときたのね。きちんと商品は用意してあるわよ」
耳が長い……エルフに似た種族の女の店主は、店の中に入ってきた俺達を……正確には綾瀬を見て、笑みを浮かべてそう告げてくる。
「ありがとうございます、ジャネット。今日は無理を聞いて貰って助かりました」
「いいのよ。こっちだって商売なんだもの。ダイオラマ魔法球なんて高価な品を……それも、5つも。ちょっとその辺のお金持ち程度じゃ買えない金額よ?」
「接続キットの方はサービスしてくれるですよね?」
「ええ。こんなに大きな取引、それこそ個人じゃなくて国とだって中々出来ないもの。それをさせて貰うんだから、そのくらいはサービスするわ」
魔法球というのは、1つであってもとんでもない値段がする。
それを5つなのだから、冗談でも何でもなく国でも中々しないような取引だ。
ちなみに接続キットってのは、その名の通りダイオラマ魔法球同士を接続させる為の物で、一旦外に出たりしなくてもダイオラマ魔法球同士で移動が可能となる。
普通に買う分にはそれなりの値段がするのだが、当然その値段にしてもダイオラマ魔法球の値段とは比べものにならない。……安いという意味で。
このジャネットという女にとっても、今回の件は色々な意味で偶然転がり込んできた商売の種という事なのだろう。
「そうですか、助かります」
「ふふっ、いいのよ。こーんな上客、逃したりしたら勿体ないもの。それも美人2人を……しかもマドカとミサなんて一流の拳闘士を侍らせて。いやん、もう。私濡れちゃう」
どこがだよ、と突っ込んではいけないのだろう。
ただ、綾瀬はジャネットの言葉の意味をしっかりと理解しているらしく、頬を赤くしているが。
つくづくこういう下ネタに弱いな。
そんな風に考えていると、不意に両脇から痛みを感じる。
何があった? とそちらに視線を向けると、そこでは円と美砂の2人が俺の脇腹を抓っている。
「ちょっと、もしかしてまた手を出す気じゃないでしょうね?」
ジト目を向けながら告げてくる円に、俺は慌てて首を横に振る。
そんなつもりは全くなかったからだ。
「ふーん、本当かしら」
「信用ないな」
「これ以外の事ならともかく、女関係でアクセル君に信用があると思うの? 本当に? 何を思ってそんな風に考えたのか、是非聞かせて欲しいわね」
そう言葉を発する円に、心当たりがある……あり過ぎる俺としては、そっと顔をそらすしかない。
結局この後は他にも何個かマジックアイテムをサービスとしておまけして貰い、魔法球5個というちょっとした金持ち程度では手が出さない料金を支払い、店を出るのだった。
……ちなみに、おまけしてもらったマジックアイテムの中にイクシールすらあり、それを見ていたフェイトが若干呆れの表情を浮かべていたが……あれって別に俺に対しての呆れじゃないよな?
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1208
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