英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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外伝~”氷”が溶ける時~
~アルバレア公爵邸~
同日、22:00――――
「ヴァイスハイトだ。入るぞ。」
深夜、ヴァイスは屋敷内のある部屋の扉をノックし
「……勝手にしてください。」
扉からはクレアの声が聞こえ。ヴァイスは部屋の中に入った。
「”六銃士”の一人にしてオリヴァルト殿下とも仲が良好な”黄金の戦王”ヴァイスハイト・ツェリンダー………………敵である私を何故わざわざ生かしたのですか。……そう言えば貴方は好色家でしたね。大方何もできなくなった私を犯しに来たのですね…………」
部屋に入って来たヴァイスをクレアは怒りの表情で睨んだ後、蔑みの表情になった。
「ほう……オリビエとの仲まで知っているとはな。なるほど。さすがは”鉄血宰相”が優秀な”駒”扱いしているだけあって、相当優秀だな。―――ラクリールとアルも素晴らしい”戦利品”を持ち帰ってくれたものだ。」
クレアの言葉を聞いたヴァイスは感心した後、静かな笑みを浮かべ
「黙りなさいっ!例えこの身がどれだけ穢されようと心までは穢されません……!必ずや貴方に私を生かした事を後悔させて見せます…………!」
クレアは怒鳴った後怒りの表情でヴァイスを睨んだ。
「それは無理だな。今夜にてお前は我が家臣となるのだから。」
「なっ…………!?ふざけないで下さいっ!私が仕えるのはオズボーン宰相閣下唯一人!それも閣下を陥れた挙句、エレボニアを侵略した貴方に屈するものですか………!」
そして不敵な笑みを浮かべて言ったヴァイスの言葉を聞いたクレアは信じられない表情をした後、怒りの表情でヴァイスを睨んで叫んだ。
「―――なるほど。ラクリールの言う通り、本当に色々と奴と似ているな…………」
クレアの様子を見たヴァイスは納得した様子で頷き
「…………?何の話です…………!」
ヴァイスの言葉を聞いたクレアは眉を顰めた後警戒した表情でヴァイスを睨んだ。
「―――すぐにわかる。」
クレアの言葉を聞いたヴァイスは何も返さずクレアに近づいてクレアを押し倒し
「クッ…………!」
押し倒されたクレアは抵抗したが、戦闘によって疲弊した身体は思うように動けない事に加え、男であるヴァイスの力にはいくら鍛えているとは言え、女の身であるクレアでは敵わず、手はハンカチで拘束された。
「お前の魂に新たな”主”は俺である事を刻み込んでやろう。」
「戯言を……!んんっ!?………ちゅ……やめな…………ちゅるる……さい………んんっ!?………」
そしてヴァイスは自分を睨むクレアの唇を無理やり奪い、その後クレアを犯した。
「閣下………………申し訳……………ありません…………私………………は………………この方に心も……身体も………支配されて…………しまいました……………もう……この方から……離れられません…………」
”事”が終わり、なにも身につけていなく、生まれたままの姿になり、下半身のある部分から赤色が混じった白い液体を垂らしているクレアはベッドの上で火照った顔で天井を見つめて呟き
「違うな、クレア。今日からお前の”主”はこの俺だ。……どうやらまだその身体に教え込まないと駄目なようだな?」
クレアの隣にいるヴァイスは口元に笑みを浮かべて片手でクレアの胸を揉み、もう片方の手はクレアの身体のある部分を触り
「あんっ!?は……い…………ヴァイス様………………………もっと…………私を………犯し…………支配して………下さい…………どうか……この私の魂の奥底まで…………貴方が私の真の主である事を……刻み込んで下さい………ん………ちゅ…………」
クレアは喘ぎ声を出した後頬を赤らめ、うっとりとした表情でヴァイスを見つめた後ヴァイスに口付けをし
「いいだろう。ただし、さっきまでは俺が気持ちよくしてやったのだから、次はお前に奉仕してもらおうか。まずは口で奉仕し、飲め。」
「かしこまりました…………はむ……ちゅ…………」
ヴァイスに指示をされた後ヴァイスにある行為をし始め、その後再びヴァイスに犯され、行為が終わると幸せそうな表情で眠り始めた。
そして翌日………………
~翌朝・アルバレア公爵邸~
「クレアさん、起きていますか?アルフィン皇女が貴女と話をしたいそうです。」
翌日、リセルはアルフィン皇女を連れてクレアがいる部屋をノックした。しかし扉からは何の返事も返って来なかった。
「もしかしてまだ休んでいるのかしら……?」
返事が返って来ない扉をアルフィン皇女は不思議そうな表情で首を傾げながら見つめ
「……………………いえ。恐らくですが………………」
リセルは扉を真剣な表情で見つめて考え込んだ後、疲れた表情で溜息を吐いて扉を開けて部屋の中に入り
「あ…………」
リセルの行動を見たアルフィン皇女は呆けた後リセルの後をついて行って、部屋に入った。するとそこにはベッドにヴァイスとクレアが眠っており、クレアはヴァイスの胸板に寄り添って幸せそうな表情をして眠っていた。
「なななななななななっ!?ク、クレアさん!?それにヴァイスハイト陛下まで………!ま、まままままま、まさか…………!」
二人の状況を見たアルフィン皇女は顔を真っ赤にして大混乱して声を上げ
「ハア…………予想通りですね…………」
リセルは疲れた表情で大きな溜息を吐いた。
「ん………?お、リセルにアルフィンか。どうした、こんな朝っぱらから。」
その時目を覚ましたヴァイスは起き上がって二人を見つめ
「キャアッ!(な、なんて逞しい身体つき…………!あんな素敵な容姿をお持ちながら、あんな逞しい身体つきをされているなんて…………いずれ私もあの方に……って、何てはしたない事を考えているのよ!?)」
「ヴァイス様…………まずは服を着るべきです。アルフィン皇女は恐らく”こういう事”に関しての免疫は全くないと思われますし。」
何も身につけていなく、鍛え上げられた逞しい身体つきのヴァイスの上半身の身体を見たアルフィン皇女は悲鳴を上げた後両手で顔を覆いながらも指の隙間から興味深そうな表情でヴァイスを見つめながら一瞬自分がヴァイスに抱かれる瞬間を想像した後すぐに首を何度も横に振って我に返り、リセルは呆れた表情で溜息を吐いて言った。
「ン…………?」
その時クレアは目を覚まし
「!!!???ななななななっ!?ア、アルフィン皇女!?い、一体何故ここに……!?」
そしてアルフィン皇女に気付いてすぐに起き上がって顔を真っ赤にして混乱し
「ク、クレアさん………………」
アルフィン皇女は顔を真っ赤にして何も身につけていない生まれたままの姿となっているクレアを見つめ
「クレアさんも。まずは服を着て下さい。でないとアルフィン皇女の心が落ち着きませんよ?」
「え………………――――!!!キャ………キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア――――――――――――ッ!?」
リセルに指摘されたクレアは呆けた後すぐに自分の状況に気付いて顔を真っ赤にして両手で胸を隠して屋敷全体に聞こえるような悲鳴を上げた!
「ほう。中々可愛らしい悲鳴だな。昨夜抱いた時も中々可愛い喘ぎ声を出していたがこっちの声も中々だな。」
「フフ、初めて見ましたわ、クレアさんのそう言う所を♪」
その様子を見たヴァイスは口元に笑みを浮かべ、アルフィン皇女は頬を赤く染めながらもからかいの表情になり
「と・こ・ろ・で♪ヴァイスハイト陛下、一体どうやって”あの”クレアさんをたった一晩でこんな関係になれるように口説き落としたのですか♪」
興味津々な様子でヴァイスを見つめて尋ねた。
「答えてやってもいいがその前に……プライベートの場では俺の事はリセル達が俺を呼んでいるように”ヴァイス”でいいぞ?いずれお前は俺の側室となるのだからな。」
「それなら遠慮なく……コホン。ヴァイス様♪是非、教えて下さい♪」
「実はだな…………」
そしてヴァイスはアルフィン皇女にある事を教えようとし
「ヴァイス様っ!!アルフィン皇女!!」
二人の様子を見たクレアは顔を真っ赤にして二人を睨んで怒鳴り
「ハア…………やはり”あの”オリヴァルト皇子の妹だけはありますね…………」
リセルは疲れた表情で溜息を吐いてアルフィン皇女を見つめた。
「今の悲鳴は一体何だ……?」
「ウフフ♪何となくだけど楽しくなりそうな予感ね♪ちょっと見てくるわね♪」
一方その頃クレアの悲鳴を聞いた別室にいるリウイは眉を顰め、レンは小悪魔な笑みを浮かべた後部屋を出て悲鳴が聞こえた方向に向かい
「この声…………という事は……ヴァイス…………早速”氷の乙女”に手を出したのですね…………」
「フッ。さすがはヴァイス様だ。」
「へえ?”鉄血の子供達”……それも”氷の乙女”を口説き落とすなんて、やるじゃない。」
同じように別室で兵士達に指示をしていたアルは兵士達が混乱している中、悲鳴を聞いて考え込んだ後すぐにある事を思い当たって苦笑し、ラクリールは口元に笑みを浮かべ、ファーミシルスは感心していた。
こうして…………”氷の乙女”の異名を持つクレアはヴァイスの配下兼恋人の一人となり…………後に側室の一人となった………………そしてかつて”鉄血宰相”が信を置いていた優秀な能力をヴァイス達の為に存分に奮い……さらに性格もヴァイスと付き合いだしたお蔭で若干柔らかくなった……………………そしてクレアは仕える主達が巻き起こす問題による苦労を分かち合う仲間としてリセルやエルミナと親しくなり…………さらにかつては自分と一緒の立場であったラクリールとは色々と共通する部分があり…………良好な仲となり………自分とは全く違う性格をしていながらも部下となったフランとも良好な上下関係を築いた……………なお、後にヴァイス達の行動によって苦労しているクレアの事を知った士官学院の教官を辞めて遊撃士に戻ったサラ・バレスタインは腹を抱えて『アハハハハハハハッ!あの機械女が変われば変わるものねえ!?貴女をそこまで変えた”黄金の戦王”にはある意味尊敬するわ♪』と大爆笑し…………かつては因縁があったにも関わらず飲み友達になり…………よくクレアと酒を飲みながら愚痴の言い合いをしていたという…………
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