英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)
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外伝~真の”戦鬼”~
~IBC~
「ハァァァァァ……………オオオオオオオオオオオオオオオオオ―――――――――――――ッ!!」
ガルムスと対峙したシグムントはクラフト――――オーガクライで自らの闘志を最大限に高め
「戦鬼の力、とくとご覧にいれよう!!」
ガルムスはクラフト―――荒ぶる戦意で身体能力を上昇させた!
「赤き鬼の力……喰らうがいいっ!ハァァァァァ……!!」
闘志を高めたシグムントは双戦斧をガルムスに投擲し
「甘いわっ!!」
自分に襲い掛かってきた斧をガルムスは双槍を振るって弾き飛ばした。しかし弾き飛ばされた斧は再びガルムスを襲ったが
「この程度の小細工、くだらんわ!」
ガルムスは次々と武器を振るって自分に襲い掛かる斧を全て弾き飛ばした!そして弾き飛ばされた双戦斧は上空へと向かい
「喰らえいっ!!」
上空に向かった双戦斧に向かってシグムントは高く跳躍して手に取り
「クリムゾンフォー――――ルッ!!」
ガルムス目掛けて落下した!
「オォォォォォ…………………」
シグムントの攻撃を見たガルムスは呼吸を整えると共に武器に膨大な闘気を纏わせ
「滅!!」
クラフト―――玄武の烈燐撃で迎え撃った!二人の武器がぶつかり合ったその時、ガルムスが立っている路上のタイルがわれると共に二人の周囲にすざましい衝撃波が発生し、衝撃波によって周囲に植えられてあった木は次々となぎ倒された!
「何っ!?」
自分の攻撃を正面から受け、無傷のガルムスを見たシグムントは目を見開き
「どうした?儂と同じ”戦鬼”を名乗った上、あれだけ大口を叩いていた癖にまさか今ので終わりか、小童?」
ガルムスは不敵な笑みを浮かべて呟き
「……!!この”赤の戦鬼”を舐めるな―――――――――ッ!!」
ガルムスの言葉を聞いたシグムントは表情を歪めた後ガルムスを睨んで叫び、激しい攻撃を始め、ガルムスはシグムントの攻撃に全て武器で捌き始めた!
「あれは………!」
二人が戦っていると仲間達と共にロイドが追いつき
「叔父貴ッ!!」
ランディはガルムスと戦っているシグムントを見て叫び
「”赤の戦鬼”と戦っている方はどなたかしら……?」
「す、凄い……!”赤の戦鬼”もそうですが、あのご老人の方からもすざましい闘気がさらけ出されています……!」
「しかも見た所互角……いや、あれは圧しているな………ハハ、驚いたね……見た目は老人だけど、あのさらけ出している闘気といい、鍛え抜かれた肉体といい、とんでもない”化物”じゃないか?」
シグムントと戦っているガルムスを見たエリィは戸惑い、ノエルは驚き、ワジは真剣な表情で呟いた後口元に笑みを浮かべ
「もしかしてあの人がヴァイスさんが言っていた協力者――――ガルムスさんではありませんか?」
「あ、ああ。局長から聞いた特徴とも一致しているし間違いないだろう。それにしても………凄いな………」
驚きの表情で呟いたティオの言葉にロイドは戸惑いながら頷いた後、信じられない表情でガルムスを見つめ
「まさかあんな見た目はジジイにしか見えない奴が叔父貴と互角以上に戦うなんて……あ、ありえねえ………」
「”赤い星座”の副団長さんもそうですが、あのガルムスさんという方からはそれ以上のとんでもない闘気を感じますね………」
ランディは信じられない表情でガルムスを見つめ、ティオは疲れた表情で言った。
「―――何者だ、貴様らは。」
その時聞き覚えのない声が聞こえ、声を聞いたロイド達が声が聞こえた方向に視線を向けるとそこにはベルがロイド達を睨んでいた。
「に、人形!?」
「もしかして先程わたし達が見たリューンという名前の人形みたいな人?と同じ存在なのでは?」
(やれやれ……まさかこんなとんでもないレベルの古代遺物が2体もいるなんてね。下手したらまだいそうだね。)
ベルを見たエリィは驚き、ティオは興味深そうな表情でベルを見つめ、ワジは心の中で溜息を吐いた。
「そういえば局長が言ってたな……人形みたいな存在が一緒にいるって。えっと……俺達はクロスベル警察、特務支援課の者です。局長―――ヴァイスハイト局長の指示によって、こちらに来たのです。」
ロイドは呆けた表情で呟いた後、ベルに名乗り上げた。
「……ヴァイスハイトの部下か。大方あの建物内にいると思われる猟兵達の撃退にきたのだろうが……今はそこでマスター―――ガルムス様の戦いを一切手出しせずに見ていろ。」
「へっ!?」
「な、何でですか!?ここは加勢すべきでしょう!?相手はあの”赤の戦鬼”なんですから!」
そしてベルの話を聞いたロイドは驚き、ノエルは驚いた後真剣な表情で言った。
「愚か者!この戦いは”戦鬼”と呼ばれるマスターにとっても自分の名を賭けた誇り高き戦い!その戦いは誰であろうとも邪魔をする事は許さん!もしマスターの戦いを邪魔するというのなら………私が相手をする!」
ノエルの言葉を聞いたベルはロイド達を睨んで怒鳴った後、全身に膨大な闘気や魔力を纏って槍を構えてロイド達を睨み
「……っ!」
「とんでもない魔力や闘気です………」
「その人形モドキにも驚いたが、あの爺さんも”戦鬼”って、そっちの方が驚きなんだが……………」
睨まれたロイドは息を呑み、ティオは信じられない表情で呟き、ランディは驚きの表情でガルムスを見つめ
「というか、今更ですけど、あんなとんでもない戦いの中にあたし達が割って入れるかどうか疑問なんですが……」
「”戦鬼”の名をかけた戦いか……こりゃ、加勢する方が無粋ってもんだね。」
ワジは興味深そうな様子で疲れた表情のノエルと共にシグムントとガルムスの戦いに視線を向けた。
「フン。それに貴様らが心配しなくても”あの程度”の輩、マスターにとって敵ではない。ここで”戦鬼”と恐れられるマスターの力を見れる事……光栄に思いながら戦いを見ているといい。」
ロイド達の様子を見たベルは鼻を鳴らした後口元に笑みを浮かべてロイド達を見つめて言った。
「喰らえいっ!!」
ガルムスと戦っているシグムントはクラフト―――ジオブレイクを放ち
「甘いわっ!!」
対するガルムスは武器で全てさばき
「見切れるか!?五段突き!!」
両手に持った武器で次々と突きを放ち
「おおおおおおっ!!」
シグムントは吠えながらガルムスが次々と繰り出す突き攻撃を捌いていたが
「グッ!?」
一撃だけは防げず、ガルムスが繰り出した突きを脇腹に受けて、脇腹から血を噴出させ、表情を歪めた!
「邪魔だあっ!!」
そしてダメージを受けたシグムントはクラフト―――テンペストレイジを放ち
「ぬううんっ!!」
ガルムスはクラフト―――豪薙ぎ払いを放って攻撃を相殺し、相殺した際に発生したすざましい衝撃波によって、二人は吹っ飛ばされ
「そこだあっ!!」
吹っ飛ばされたシグムントは態勢を立て直してクラフト―――ハーケンスロウを放ち
「小賢しいわっ!!」
自分に襲い掛かってくる斧を見たガルムスはクラフト―――玄武の地走りによるすざましい衝撃波で襲い掛かってきた斧を2本とも吹っ飛ばした!
「フン!!」
吹っ飛ばされた斧を見たシグムントは跳躍して斧を装備し直し
「潰れろっ!!」
どんな装甲をも全て叩き潰すクラフト―――ジオフォールでガルムスに襲い掛かり
「遅いわっ!大地の怒りを知るがよい!」
シグムントの技を見たガルムスはシグムントが自分がいる場所に武器を叩きつける瞬間、後ろに下がって回避した後クラフト―――天震撃をシグムントの目の前の地面に叩きつけた!
「ぬうっ!?」
地面のタイルを破壊するほどのガルムスが放ったクラフト―――天震撃によって発生した衝撃波をその身に受けたシグムントはダメージを受けると共に怯んだ!
「――――好機!本物の”戦鬼”の恐ろしさ、とくとしれぃっ!!オォォォォォォォ―――――――――!!」
シグムントの様子を見たガルムスは膨大な闘気を纏いながら双槍で乱舞攻撃を行い
「ウオオオオオオオオオ――――――――――ッ!!」
ガルムスの乱舞攻撃に対し、シグムントは必死で攻撃を捌いていたが捌ききれなかった攻撃もあったため、次々と身体を傷つかせた!
「悉くを滅してくれよう!岩壊撃!!」
「ハアアアアアアアアア――――ッ!!」
そして乱舞攻撃を終えたガルムスは最後に強烈な一撃を放ち、ガルムスの攻撃を見たシグムントは正面から双戦斧で迎え撃ったが、ガルムスが放った一撃はあまりにもすざましく、シグムントが振るった双戦斧を弾き飛ばすと共にシグムントの胴体を斜め十字に切り裂くと共に吹っ飛ばした!
「グアアアアアアアアアアアア―――――――――――――ッ!?ぬかった………か………!」
吹っ飛ばされたシグムントは大量の血飛沫をあげると共に声を上げ、胴体の部分から大量の血を流しながら地面に叩きつけられた………!
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