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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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外伝~奇跡の再会~

~行政区~



行政区では警察本部の前で警官隊や刑事達と共にヴァイスとアル、エルファティシアが獅子奮迅の活躍で次々と猟兵や構成員達を殺害し、人形兵器や魔獣達を滅していたが敵の数はあまりにも多く、警官達は次々と負傷して地面に膝をつき、ヴァイス達は警察本部を背に包囲されていた。

「結構マズいわね……それにしても”黒月”まで一緒に襲ってくるなんて、よっぽど通商会議の件で恨まれているようね?」

「……ま、いずれこうなる事はわかっていたが……まさか”赤い星座”や”結社”と手を組むとはな……!」

表情を歪めて呟いたエルファティシアの言葉にヴァイスは厳しい表情で言い

「―――!?ヴァイスッ!!」

周囲を警戒していたアルはヴァイスに向かって襲い掛かるカードに気付いてサブマシンガンで撃ち落した!

「ハハハ、さすがと言っておこうか。」

するとその時声が聞こえた後なんと薔薇の花びらが舞うと共にブルブランがヴァイス達の正面に現れた!

「”怪盗紳士”………!」

「ああもう!ただでさえ面倒なのに、もっと面倒そうな奴が!」

ブルブランを見たアルは表情を厳しくし、エルファティシアは疲れた表情で溜息を吐き

「………なるほど。混乱した最中で俺達を討ち取る算段か。策としては悪くない。」

ヴァイスは真剣な表情でブルブランを見つめて言った。

「フハハハハハッ!クロスベルに未曾有の混乱が訪れた中、逆境の中民達の”希望”となる”六銃士”!リベールでは成し遂げられなかったが、クロスベルでは”希望”が消えた先を見せてもらおう……!」

ブルブランが高々と言ったその時、ブルブランの周囲に甲冑を着た娘達が転移の光と共に現れ

「騎士……!?」

娘達を見たエルファティシアは驚き

「……ロイド達が出会ったという”第七柱”アリアンロード直属の部隊と思われる騎士達ですか……」

アルは真剣な表情で娘達を見つめて言い

「いかにも。我等は大いなるマスターに仕えし鉄機隊也。我は”剛毅”のアイネス!お見知りおき願おう。」

「ふふっ。”鉄機隊”が隊士、”魔弓”のエンネアよ。」

「”鉄機隊”を率いる隊士にして”神速”のデュバリィです。―――貴方達の事は前々から興味がありました。お手合わせ願いましょうか?」

娘達―――斧槍を構えた娘―――アイネス、弓を構えた娘―――エンネア、剣と盾を構えた娘―――デュバリィはそれぞれ名乗った後武器を構え

「フハハハハハッ!我等”執行者”と変わらぬ強さを持つ”鋼”殿が直々に鍛え上げた誇り高き騎士達だ!果たして彼女達と私の攻撃を凌げるかな?」

「………………………」

ブルブランの言葉を聞いたヴァイスは黙り込み

「……例えどれほど巨大な障害があろうと俺は上へ目指す!」

決意の表情で武器を構え直し

「そして私達はそんなヴァイスを支えるのが役目です!」

「ええ!もう2度と私の大切な人達は失わせない!」

アルとエルファティシアも続くように武器を構えた!



「フッ………さあ、見せてくれたまえ!希望という名の宝石が砕け散るときの煌めきを!」

ヴァイス達の様子を見たブルブランが口元に笑みを浮かべて高々と叫んだその時!

「貴様如きに我が宿敵の首は渡さん!この雑魚がっ!!」

男の声が聞こえ

「ガハッ!?」

なんとブルブランの胸に剣が貫き、胸を貫かれたブルブランは呻き

「な……な……一体……何………が……………?ゴホッ………」

自分の胸を貫く剣を見たブルブランが信じられない表情をして、口から大量の血を吐いたその時

「頭が高い!身の程を知れ、この雑魚がっ!!」

ブルブランの背後にいるある人物が剣をブルブランから抜き、薙ぎ払ってブルブランの首を刈り取って絶命させた!そして首がなくなったブルブランの死体が地面に倒れ、ブルブランを殺害した人物が現れ

「なっ!?お前は……!」

「ラナハイム元国王、クライス・リル・ラナハイム!!」

「どうして貴方がクロスベルに………」

ブルブランを殺害した人物―――クライスを見たヴァイスとエルファティシアは驚き、アルは呆けた。するとその時、砲撃や矢、魔術やアーツ、さらに強襲によって多くの猟兵や構成員達が殺害され、さらに鉄機隊にも攻撃が向かい、攻撃に気付いた鉄機隊の娘達は全て回避した!するとその時

「アル~♪無事でよかったですの♪」

「フフ、ようやく会えたな。」

「……どっちとも転生した割にはあまり変わっていないわね。」

なんとリューン、ベル、ナフカがクライスの背後から飛んできてアルを見つめたりヴァイスに視線を向けたりし

「リューン、ベル、ナフカ……!」

「どうして貴女達までこの世界にいるのよ!?」

リューンたちを見たアルやエルファティシアは驚き

「!!!………フッ、ついているな。どうやら最高の援軍が到着したようだぞ?」

ある方向を見つめて目を見開いたヴァイスは口元に笑みを浮かべ

「え……?――――なっ!?貴方達は………!」

ヴァイスの言葉を聞いたエルファティシアが呆けて、ヴァイスが見つめる方向を見つめた後信じられない表情をした!



「今度はわらわがお主の助けになる番のようだな?ヴァイスハイト。」

「フッ…………女遊びにかまけ過ぎて、腕まで落ちたのか?」

「フン……その程度の連中相手に圧されるなど、以前と比べて武の腕が落ちているのではないか、ヴァイスハイトよ?」

ヴァイス達が見つめた方向―――エイフェリアとオルファンは口元に笑みを浮かべ、ガルムスは鼻を鳴らしてヴァイスを見つめ

「フフ、この私を残して勝手に逝くなんて許さないわよ?ヴァイス。」

「やっと会えたぞ、ヴァイス!!」

「まあ……!本当にエルファティシア様まで生きていらっしゃるではありませんか……!今度こそみんなで幸せになりましょうね、ヴァイス様!」

フェルアノは魅惑的な笑みを浮かべ、ネネカは笑顔で、マルギレッタは無邪気な笑顔でヴァイス達を見つめ

「ああ………!我が王よ……!本当に生きてらっしゃったのですね……!ルリエンよ、この奇跡に最大の感謝を……!」

メイメイはエルファティシアを見つめて涙を流し

「ようやく会えたな、我が宿敵、ヴァイスハイト――――――――――ッ!!」

「久しいな、我が友、ヴァイスよ。」

「フム……姿形共に以前と変わらぬな。他の者達といい、これほどの偶然、ありえるのか?」

クライスは叫び、エア・シアルは口元に笑みを浮かべてヴァイスを見つめ、アルフィミアはヴァイスを見て考え込み

「お待たせしました、ヴァイスハイト様!このラクリールを再び存分にお使い下さい!」

「マルギレッタ様をお救いし、立派な王妃へと育てて頂いたご恩をようやく返せる時が来たようですね…………」

ラクリールは敬礼をし、リ・アネスは静かな笑みを浮かべた。

「メイメイ!?それにメルキアの四元帥どころか、他国の将や王だった者達まで……!」

エルファティシアは驚きの表情でエイフェリア達を見つめ

「まさか私やヴァイス以外にもこれほどの多くの者達が生まれ変わっているとは……」

アルは呆けた。するとその時

「また会えましたね……ご主人様………」

ミスティが上空から降りてヴァイスに抱き付いて微笑み

「お前もいるとはな、ミスティ。」

「フフ、いつでもいいのでまた存分に可愛がってください…………私は貴方専属の娼婦………私の全ては……貴方のものです……………」

ヴァイスに微笑まれた後微笑み返し

「フッ、そうか。俺達が”王”となったその時は以前と違って、側室の一人として迎えよう。」

「まあ……!娼婦である私如きを……!嬉しいです………!」

ヴァイスの言葉を聞き、嬉しそうな表情をした。

「全く………そういう所も相変わらずですね、ヴァイス様。今度は何人側室を作る気ですか?」

するとその時ある人物の声がエイフェリア達の背後から聞こえてきた。

「この声は……!」

「フフ、まあここまで揃っているのだから貴女がいるのも当然よね♪」

声を聞いたアルは驚き、エルファティシアは微笑み

「!!…………………ようやく来たか、リセル。待ちくたびれたぞ。」

ヴァイスは目を見開いた後、静かな笑みを浮かべ

「……お待たせしました、ヴァイス様。アルちゃんやエルファティシア様も本当にお久しぶりですね。」

声の持ち主である女性―――リセルが微笑みながらエイフェリア達の背後から現れた!

「………色々と聞きたい事があるが、まずはそれよりも………再び俺の”覇道”に共についてきてくれるか?」

そしてヴァイスは口元に笑みを浮かべてリセルを見つめ

「フフ、愚問ですよ。例え生まれ変わろうと私はどこまでも貴方についていきます。」

見つめられたリセルは優しげな微笑みを浮かべ

「それは私達も同じですよ、ヴァイス様!」

「ああ!みんな、ヴァイスが大好きだからな!」

リセルの言葉に続くようにマルギレッタとネネカは笑顔で言い

「……まあ、一部は違うようだけど?……言っておくけど、ヴァイスを殺そうとしたらどうなるかわかっているわね?クライス。」

「あ、姉上!」

フェルアノに睨まれたクライスは慌て

「今はそんな事よりも敵を殲滅するのが優先じゃないかしら?」

「ああ、そうだな。」

周囲を見回して言ったナフカの言葉にヴァイスは頷いた。



「クッ……一体何者だ!?」

「”怪盗紳士”があんなにもあっさりやられるとは……!」

「何者でも構いませんわ!我が”鉄機隊”に勝利できるのはアリアンロード様のみですわ!」

一方エイフェリア達を見たアイネスは唇を噛みしめ、エンネアは驚き、デュバリィは叫んだ。するとその時

「……その者達を侮ってはいけませんよ。」

なんと素顔を現したアリアンロードが転移してきた!

「マ、マスター……!」

「何故、こちらに……!?」

アリアンロードを見たアイネスやエンネアは驚き

「………状況を見て、ここは加勢するべきかと思いましたので。」

「そんなっ!?まさか私達があのような者達如きに劣ると!?」

アリアンロードの言葉を聞いたデュバリィは信じられない表情をした。

「……彼らの武を侮ってはいけません。皆、貴女達……いえ、貴女達以上の強さを持つ素晴らしい戦士達です。”怪盗紳士”の敵討ちをするつもりはありませんが……お手合わせを願いましょうか?”黄金の戦王”。」

デュバリィの言葉に静かな口調で答えたアリアンロードはランスを構えてヴァイスを見つめ

「フッ。貴女のような美女、ぜひとも口説き落としたい所だが……生憎そうもいってられないほどの力の持ち主のようだな……!」

見つめられたヴァイスは静かな笑みを浮かべて武器を構え

「加勢してやるぞ、ヴァイスハイト。」

「うむ。その者だけは別格だ。我ら四元帥全員で挑まねばならん程の恐ろしき強者。」

「だが、どのような強者でも勝機は必ずある。決して諦めるな。」

ヴァイスに続くようにエイフェリアとガルムス、オルファンは武器を構え

「フッ……かつては叶う事のなかったメルキア四元帥が集結し、共闘する事になるとはな…………面白いっ!」

ヴァイスは静かな笑みを浮かべた後叫んだ!



「当然、エイダ様はリューンが守るですの!」

「加勢します、マスター!」

「……私はどうする、オルファン?」

一方リューン、ベル、ナフカはそれぞれ申し出たが

「お前は儂たちの戦いを邪魔しようとする不届きもの達を滅せよ、ベル。」

「リューン、お前もだ。」

「お前もベル達と戦うがいい、ナフカよ。その方が効率的だ。」

「ハッ!ご武運を!」

「わかりましたですの!」

「……わかったわ。」

それぞれの主の答えを聞いて頷いた後アルの側にいき

「さあ、アルよ!我らも全てが集いし”魔導功殻”の力、見せてやるぞ!」

「みんなで協力してまた一緒に戦いますの♪」

「……こんなくだらない戦い、とっとと終わらせるわよ。」

それぞれアルに視線を向けて呟き

「ええ………”魔導功殻”の絆、今こそ見せつけてやりましょう……!」

アルは力強く頷いた。

「我が王よ!再び、貴方を守らせて頂きます!」

「全く…………私の後を継いだのだから、貴女の方が”王”だというのに……ま、メイメイらしいわね。」

一方自分に走って近づいて敵達に向けて武器を構えているメイメイの言葉に呆れたエルファティシアは苦笑した。さらにネネカはアイネス、リセルはエンネア、ラクリールはデュバリィと対峙し

「お前、他の奴等と違ってそれなりに強そうだな!仲間を守る為に強い奴はネネカが全員殺す!」

「フン、この私に格闘技で挑むとはな………あの拳士である遊撃士のように我等”鉄機隊”に挑む事がどれほど無謀な事か教えてやる!」

「ヴァイス様達の命を脅かそうとした事……絶対に許しません。」

「ふふっ……我が魔弓の前にひれ伏すがいいですわ。」

「我が主に忠誠を再び捧げる証として、貴様の首を貰い受ける!」

「フフ、我が”神速”についていけますかしら?」

そして対峙した者達はそれぞれ武器を構えて戦闘を開始し

「蛇の使徒が七柱、”鋼”のアリアンロード………大いなる”盟主”に”義”を示すがため、ここに壁として立ち塞がらん。」

ヴァイス達と対峙したアリアンロードは名乗り上げ

「メルキア四元帥の一人、センタクス領主、ヴァイスハイト・ツェリンダー。」

「同じくメルキア四元帥の一人、バーニエ領主、エイフェリア・プラダ。」

「メルキア四元帥が一人にしてディナスティ領主、メルキア帝国宰相オルファン・ザイルード。」

「同じくメルキア四元帥が一人にしてキサラ領主、”戦鬼”ガルムス・グリズラー。」

アリアンロードに続くようにヴァイス、エイフェリア、オルファン、ガルムスは名乗り上げ

「「「「今も傷つきし”民”を守る為、障害を排除する!」」」」

それぞれの決意を叫び

「「「「「いざ――――尋常に勝負!」」」」」

アリアンロードとの戦闘を開始した!そして他の者達は周囲の猟兵や構成員達、魔獣や人形兵器達との戦闘を開始した!



今ここに!”鋼の聖女”と輪廻を超え、意志が一つになった遥か昔のメルキアの守護者達がぶつかり合う戦いが始まった…………………! 
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