転生とらぶる
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機動戦艦ナデシコ
1408話
月ドック防衛戦が終了した翌日。俺の姿はネルガルの月ドックの中にあった。
昨日の今日だし、一度撤退したと思わせて再度攻撃してくるというのは、よくある策だ。
それもあるし、こちらとしては月ドックを見てみたかったという思いもある。
そんな訳で、昨日はこの月ドックに泊めて貰った。
食事とか寝室とかはそれなりだったが、それでもやっぱりホワイトスターにある自分の家に比べれば落ちる。
いや、ホワイトスターと同レベルの生活を希望するのは間違っているんだろうが。
ともあれ、月ドックで一泊した俺は、エリナから月ドックを案内して貰っていた。
「ふーん、じゃあエリナってキャリアウーマンって感じなのね。こうして見てもそれっぽいけど」
「ちょっと、キャリアウーマンって時代遅れじゃない?」
円が美砂に告げる言葉を聞けば分かるように、俺とエリナ以外に円や美砂の姿もあった。
……まぁ、ナタルからお目付役として派遣されたのだろうが。
俺が何かをすると思われているのは面白くないが、今までの実績を考えるとそう思われても仕方がないんだよな。
「そうね。そういう言い方はちょっと気になるけど、今の仕事は面白いと思っているわ。特に今は世界が大きく動いているもの。その中心に近い位置に私はいるのよ? そう思えば、ゾクゾクしてこない?」
「ゾクゾクってのは、シャドウミラーに来てからずっと感じているから、そんなに凄いとは思えないけど」
同意するような視線を向けるエリナだったが、美砂はあっさりとそう告げる。
そして円もまた、同様に頷いて口を開く。
「マブラヴ世界の事を考えれば、ゾクゾクとかそういうのはもう慣れてるのは間違いないわね」
「……貴方達、本当にどんな経験をしてきたのよ」
同意されるのだとばかり思っていたエリナだったが、まさかそんな言葉が返ってくるとは思わなかったのだろう。……何故か俺の方に責めるような視線が向けられていたんだが、それは冤罪じゃないか?
いや、マブラヴ世界での戦いを思えば、実は冤罪じゃないのかもしれないが。
「ま、まぁ、いいわ。取りあえずそろそろ到着すると思うから、しっかりと見て頂戴。アカツキ会長が言ってた、私達の戦力を」
ナデシコ級……アカツキもやるべき事はしっかりとやってたんだよな。
いや、ネルガルの会長として、それくらいは当然かもしれないが。
ナデシコ……正確には相転移エンジンという宝の山を得たのを考えると、ネルガルがナデシコ級を量産するのは当然だろう。
そして、やがて俺達の視界に入ってきたのは……
「え? あれ? ナデシコ?」
視線の先にある艦を見て、思わず呟く。
その艦を見て驚いているのは、俺だけではない。
円と美砂の2人も、軽く首を傾げて視線を向けていたのだから。
当然だろう。視線の先にある艦は、全長という意味ではナデシコの2倍近くあったのだから。
とてもではないが、ナデシコの同型艦という意味でナデシコ級という名前を貰えるような姿には見えない。
「あの艦が、ナデシコ級2番艦コスモスよ」
自慢気に告げるエリナだが、それを聞く俺達はただ唖然とするだけだ。
そんな中、最初に我に返ったのは俺。
いやまぁ、ナデシコ級と聞いていたから驚いたが、このコスモスという艦を純粋に見れば、確かにエリナが自信を持っているだけの事はあると理解したからだ。
「主砲は、艦首のグラビティブラストか?」
「ええ、そうよ。一撃の威力はナデシコよりも低いけど、その代わり五連装グラビティブラストを二門装備。総合的な火力で考えれば、ナデシコを圧倒出来るだけのものを持っているわ」
「……だろうな」
多連装系の武装というのは、シャドウミラーでもそれなりに研究されている。
シロガネとかで採用されているし。
実際、潤沢にエネルギーがあり、それでいて整備についての問題も対処出来るのであれば、多連装の武装というのは強力極まりないのだ。
その辺の問題を解決するのが難しいというのも事実だが。
「他にも、前部ブレードを展開すれば他の艦の補修や整備が出来るという能力を持つドック艦でもあるわ」
攻撃力を持ったラビアンローズ? それがエリナの説明を聞いて連想した事だ。
実際にはラビアンローズとは似ても似つかない外見なんだけど。
いや、ラビアンローズと似ている艦なんて殆ど存在しないか。
花の形をしたラビアンローズは、それだけ特殊なドック艦なんだし。
「けど、これをナデシコ級って呼ぶのはちょっと無理がない?」
あ、美砂があっさりと俺の疑問を……
エリナも多少は自覚があったのだろう。少しだけ恥ずかしそうにしながらも口を開く。
「その、相転移エンジンを使ってるし、ナデシコを設計した時に得たデータを流用して、技術も継承してるんだから、ナデシコ級でいいんじゃない?」
「……まぁ、エリナがそれでいいのなら、別に構わないけど」
「うっ、わ、私だっておかしいとは思ってるわよ。けど、しょうがないでしょ? ネルガルの方でそう決まったんだから」
うん、やっぱりエリナも色々と思うところはあった訳だ。
「それで、これが2番艦なら、他にも3番艦、4番艦とかあるんだったよな?」
この前の戦闘でアカツキが言っていたんだから、完全な誤魔化しって訳じゃないだろう。
そして実際、エリナは俺の言葉に頷きを返す。
「ええ、そっちも見てみる? まぁ、完成度という点ではコスモスに劣るけど、完成すれば強力な戦力になる筈よ」
「へぇ……興味深いな」
五連装グラビティブラストを装備しているコスモスというのは、ドック艦という事もあってかなり特殊な艦だ。それこそ、とてもではないがナデシコ級と呼ぶのが憚られる程に。
こうなると、当然他のナデシコ級が気になるのも事実な訳で……
そんな訳で、俺達はエリナに引き連れられて他のナデシコ級の建設現場へと向かうのだった。
「これがナデシコ級3番艦、カキツバタよ!」
ばーん、と表現するような仕草でエリナが俺達に見せたのは、ナデシコの倍もある大きさのコスモスに比べれば、ナデシコ級と言われても納得出来るような艦だった。
ナデシコの左右から細長いのが伸びているのに対して、こちらは縦に2つ細長いのが伸びている。
そんな俺の視線に気が付いたのだろう。エリナは少し自慢気に口を開く。
「ああ、ディストーションブレードね。フィールドブレードとも言うわ。機能は……まぁ、名前から大体分かるでしょ?」
「ああ」
グラビティブラストが備え付けられていたり、ディストーションフィールドを展開する為に必要な部位だ。
……まぁ、フィールドブレードってのはともかく、ディストーションブレードという名称だと、シロガネが装備している近接戦闘用のグラビティ・バスターを連想させる名前だが。
「見ての通り、ディストーションブレードが横じゃなくて縦……上下になっているのが特徴ね。巨大レールカノンユニットや、通常のレールカノン、ミサイル等々。ナデシコで足りなかった武装を数多く装備しているわ」
「それはいいな」
正直、ナデシコの場合はグラビティブラストに比重を置き過ぎた影響で、ディストーションフィールドを装備した木連の艦が姿を現したら千日手……というのはちょっと言い過ぎかもしれないが、そんな感じになってしまっていた。
ミサイルもあるにはあったが、基本的にミサイルというのは非常に高価な代物で、プロスペクターが使うのを渋る場面もあった。
それに比べると、レールカノンだと弾代は掛かるが、それでも知れたものだ。
どうしたって、ミサイルに比べると安上がりとなる。
コスト面で考えると、間違いなくナデシコよりも優秀な艦だろう。
……まぁ、ナデシコの技術を継承して作られている艦なんだから、ナデシコよりも性能が落ちる艦だったら、その時点で意味はないような気がするけど。
「かなり性能は良さそうだな」
そんな俺の言葉に、エリナは笑みを浮かべて頷く。
「そうでしょう? この後に説明する4番艦のシャクヤクを合わせても、恐らく一番性能は高いもの」
「シャクヤクか。そっちはどんな艦なんだ?」
「ふふっ、見てのお楽しみよ」
そう告げ、エリナは次の場所へと俺達を案内し……
「さぁ、これが4番艦のシャクヤクよ!」
そう告げた俺や円、美砂の視線の先にあったのは、基本的な形状はナデシコのまま……といった感じの艦だ。
ただ、違うのはディストーションブレードの場所がY字型になっているといったところか。
「これがシャクヤク? 先端部分以外は殆どナデシコと変わらないように見えるんだけど」
美砂の言葉に、俺と円の2人は纏めて頷く。
そんな言葉に、エリナはしてやったりといった感じで口を開く。
「それはそうよ。この機体は基本的にナデシコと変わらないもの。その代わり、見れば分かると思うけど先端がYユニットになっているわ。……あのYユニットだけで、随分と印象が変わらない?」
「それは、まぁ……」
人間で言えば、双子が違う髪型をしている……といったところだろうか。
実際問題、こうして見ているとシャクヤクが純粋にナデシコ級の後継艦って感じに見える。
その後もYユニットとやらについての話を聞き、色々とナデシコ級の説明を聞く。
こうして聞いた限りだと、コスモス、カキツバタ、シャクヤクの3つの艦は当然ながらナデシコよりも性能は上だ。
どの艦も、木連のヤンマよりも性能は上だろう。
……まぁ、生産プラントがあって無人機として量産出来るヤンマと比べて、ネルガルが総力を結集して作った後継艦が同性能だったら笑えない事態になるのは間違いないが。
カキツバタ辺りを無人艦にして量産出来ればベストなんだろうな。
まぁ、もしそうしようとしても、絶対にコストの問題が出てくるだろうけど。
そもそも企業であるネルガルがコストに見合わないようなものを作っても赤字が膨らむだけか。
「どう? 結構いい感じでしょ?」
「そうだな。高性能艦だというのは認めるし、賊軍が使っている新型艦に対抗出来るかって言われれば、可能だろうとも思う」
ただ、向こうの新型艦はかなり量産性が高そうなんだよな。
実際、前回の攻撃では4隻も出してきたんだし。
向こうだって虎の子の艦であれば、そう簡単に出してきたりは……いや、向こうの指揮官の事を考えれば、何だか普通にそんな事をやりそうな気がしてくる。
まぁ、新型艦も拿捕したんだし、いずれシャドウミラーで調査が終わったらネルガル辺りに売るのもいいかもな。
「ちなみに……こんなのもあるわよ? アカツキ会長から、アクセル達には見せておくように言われた艦なんだけど」
そう告げ、コミュニケを操作すると1つの映像モニタが現れる。
映像モニタに映し出されているのは、連合軍の新型艦。
ただし、その姿は純粋な連合軍の新型艦とは言えない。
どことなくナデシコ級の影響を受けているように見える。
「これは? ナデシコ級の技術が使われているように見えるけど」
「ええ、その通り。これはナデシコを建造する上で得られた技術を使用した艦よ。言うなれば、ナデシコと連合軍の戦艦の融合した姿……と言うべきかしら」
……へぇ。連合軍とネルガルの間でそれなりに協力態勢があったのか。
いや、分からないではない。実際シャドウミラーとの関係が一番深いのはネルガルである以上、連合軍としてもネルガルとの関係を疎かにする訳にもいかなかったのだろう。
強硬派のグリューノとしても、その辺はきちんと理解していたらしい。
「この艦の性能はどうなんだ?」
「現在連合軍で使用されいる戦艦と比べると、全ての面で上ね。……連合軍の艦隊の中でも旗艦となる事が多いリアトリス級という艦があるんだけど、そのリアトリス級にナデシコの技術を加えたのが、この新型艦……ゆうがお級よ」
「性能は問題ないか」
なるほど、アカツキが俺達にこの艦を見せるように言ったのは、それだけの自信があったからなのだろう。
向こうの新型艦に1艦での対抗は難しいかもしれないが、量産性が高いのであれば、複数で攻撃をすれば対抗可能……といったところなのだろう。
「対抗方法は十分……って訳だ」
「そうね。それに、この後で他にも賊軍に対抗する為の相談があるんでしょう?」
「ああ」
今回俺達がこの月ドックを案内されているのは、こうしてナデシコ級の説明を受ける以外にも、この後に行われる対賊軍……正確には、その賊軍に協力しているだろう木連に対処する為のものだ。
考えるのも馬鹿らしい方法ではあるが、恐らく……いや、木連の連中に対しては効果的なのだろう。
また、ここでグリューノの件が生きてくることになっている……筈だ。
「じゃあ、その会議の場所に行きましょうか。多分、他の人も待ってるでしょうし」
そう告げ、エリナは俺達を引き連れて会議室へと向かうのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:505
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1208
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