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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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外伝~ジオフロントの蹂躙戦~前篇

~ジオフロントC区画~



「クッ……何が何でもこの状況を切り抜けますよ!」

セリカと対峙したツァオは唇を噛みしめた後ラウに言い

「は!総員、ツァオ様の援護をしろ!」

ラウは頷いた後指示をし、指示を聞いた黒月の構成員達は一斉にセリカに襲い掛かろうとして、動き出したその瞬間、構成員達の足元から光の爆発が起こり、さらに上空から光の魔力弾が降り注いだ!

「グワッ!?」

「ガッ!?」

「なっ!?これは一体……!」

次々と傷ついていく構成員達を見たラウは驚き

「フフ、戦場となる場所に何も仕掛けないと思っていたのかしら?」

「――――!罠か……!」

「私達やテロリスト達は全て貴女の手のひらで踊っていたという訳ですか……!とんでもない策略家がいるものですねぇ、特務支援課は……!」

口元に笑みを浮かべながら言ったルファディエルの言葉を聞いたラウは目を見開き、ツァオは表情を歪めて言ったが

「―――余所見をしている暇はあるのか?雷光!滅鋼斬!!」

「剛震突き!!」

「「!!」」

セリカとリタの攻撃に気付いて回避し

「黒き雷よ!黒ゼレフの電撃!!」

「クッ………!」

さらにセリカが放った魔術をツァオは必死で回避していたが

「風よ、荒れるがいい!大竜巻!!」

「グッ!?クッ………!まさに異名通り”嵐”を操り、神のごとき超越した力を振るう剣士ですか……!報告通り、”風の剣聖”を相手にするより厄介ですね………!」

続けて放ったセリカの魔術を受けてダメージを受けつつ、表情を歪めた。

「行けっ!!」

一方リタは魔術―――連続水光弾・広範囲による冷却と神聖属性が込められた怒涛の魔力弾をラウに放ったが

「遅い――――!」

ラウは一瞬でリタに詰め寄り拳をリタの顔面に突き出したが、なんと突き出した拳はリタをすり抜けた!

「なっ!?」

攻撃がすり抜けた事にラウは驚き

「それっ!!」

「チィッ!?」

リタが放ったクラフト―――豪薙ぎ払いを回避しようとしたが、回避は間に合わず、防御態勢をしていた腕の一部が槍によって切り裂かれ、切り裂かれた部分から血が出始めた!

「フフ………そんな拳で幽霊を殺せますか?」

「何だと!?……クッ………!”白銀の霊女”とはそのままの意味だったのか……!」

そして妖しげな笑みを浮かべながら言ったリタの言葉を聞いたラウは驚いた後唇を噛みしめた。



一方黒月の構成員達の一部は単独でいるレシェンテに一斉に武器を投擲したが

「無駄じゃ!!」

レシェンテは片手でドーム型の結界を展開して防御し

「かかれっ!」

それを見た構成員達は一斉に距離を詰めて結界を攻撃し続けたが、神であるレシェンテが張った結界はビクともしなかった。

「我が手に顕れよっ!」

するとその時レシェンテのもう片方の手に膨大な純粋属性の魔力エネルギーが現れ

「退避!!」

それを見た構成員達は全員レシェンテから離れ

「レイ=ルーン!!」

レシェンテが放った魔術を何とか回避した。しかし

「まだあるぞ!!」

「グアッ!?」

「ガッ!?」

続けて放ったレシェンテの魔術―――連射魔弾・広範囲を受けて怯み

「業火に焼かれるがよい!メルカーナの轟炎!!まだじゃ!フレアバタフライ!!」

「グアアアアアアアアアアアアア―――――ッ!?」

「ガアアアアアアアアアア――――ッ!?」

さらに詠唱無しで放って、構成員達に大ダメージを与えた!

「馬鹿なっ!?詠唱も無しにあれほどの強力な魔術を撃つだと……!」

レシェンテの魔術やアーツから逃れた構成員達は驚き

「フッフッフッ!”七英雄”の力はこんなものじゃないぞ!―――二つ回廊の轟雷!!」

レシェンテは口元に笑みを浮かべた後結界を展開しながら高位魔術を放って多くの構成員達に大ダメージを与えた!

「光よ、降り注げ!爆裂光弾!!」

「こいつも喰らいなぁっ!ティルワンの闇界!!」

「グッ……!?」

「クッ……怯むな!接近して魔術を撃たせるな!」

ルファディエルとギレゼルが放った魔術によって構成員達は怯んだが、それでもルファディエル達に向かって行ったが

「闇の炎に焼かれなぁっ!闇界獄滅炎!!」

「クワアアアアアアア―――ッ!?」

エルンストが放った暗黒の炎に焼かれて悲鳴を上げた。

「フンッ!!」

そこにラテンニールがクラフト―――玄武の地走りを放って、攻撃範囲内にいた構成員達を吹っ飛ばし

「行くぞ――――斬!!」

メヒーシャはクラフト―――雷光撃でラテンニールの攻撃範囲外にいた構成員達を攻撃し

「邪魔だっ!!」

さらに一斉に襲い掛かって来た構成員達にはクラフト―――薙ぎ払いを放ってダメージを与え

「オォォォォ………!爆裂拳!!」

そこにラグタスが怒涛の拳を放って追撃し

「フン!!」

「ガアアアアアアアアアアア――――ッ!?………」

止めにクラフト――――ラグタスコレダ―による膨大な闘気の衝撃波を放って大ダメージを与えると共に気絶させた!



「フハははハハッ!!」

「グッ!?」

「ガアッ……!」

一方ラテンニールはクラフト―――飽和触手で多くの構成員達を怯ませ

「ヒれ伏スがイイッ!!」

「ギャアアアアアアアアアアア―――――ッ!?」

さらに魔術――――審判の轟雷とアーツ―――サンダーシクリオンを放って構成員達に悲鳴を上げさせ

「切リ刻ムッ!!」

「グアアアアアアアア―――ッ!?」

続けてクラフト―――白露の鎌撃を放って構成員達の全身から血を噴出させ

「沈むがいいっ!!」

「ガアッ!?………」

「グッ!?………」

そこにラグタスが飛行して近づき、クラフト―――回転蹴りを放って構成員達を吹っ飛ばすと共に気絶させた!

「クッ……!ち、近づけん……!」

「たったあれだけの人数で我等黒月を圧倒するなどありえん……!」

その様子を見ていたまだ無事な構成員達は唇を噛みしめたり、信じられない表情をした。すると

「あっははははっ!あたいと直に戦いたかったのかい!?」

なんとエルンストが構成員達の背後に現れ

「なっ!?」

「い、いつの間に背後に……!」

「クッ……!迎撃しろ……!」

エルンストを見た構成員達は焦り

「切り刻まれなぁっ!!」

「グアアアアアッ!?」

「ギャアアアアッ!?」

クラフト―――闇刃乱舞で強襲して来たエルンストの攻撃を受けて悲鳴を上げた。

「ヒャッハー――――!!」

「ハァァァァァ……!!」

「オォォォォ……!!」

その隙を狙ってかギレゼル達は構成員達に飛行して距離を詰め、ギレゼルはクラフト―――流黒の闇槍で、メヒーシャはクラフト―――流星の光槍で、ラグタスはクラフト―――爆裂拳による怒涛の攻撃を行い

「3人共、下がりなさい!」

「じゃないと、巻き込まれるぞ!」

「「「!!」」」

ルファディエルとレシェンテの警告を聞いた3人は攻撃を中断して下がった。すると

「光よ、我が仇名す者達を焼き払え!贖罪の聖炎!!」

ルファディエルの魔術によって多くの構成員達が光の炎に焼かれ

「全員、纏めて我が力にひれ伏すがいい!大隕石召喚!!」

「フハハははハハッ!思イ知れっ!大隕石召喚!!」

「あっははははっ!死ね死ね死ね死ね――――――――――――ッ!!」

レシェンテとラテンニールが放った魔術―――大隕石召喚により、上空より召喚された巨大な隕石に潰され、さらにエルンストが放ったSクラフト―――転移爆発による爆発の連鎖によってゴミ屑のように空に舞って地面に叩きつけられ、全員息はあったが全身から血を出したり、全身骨折や複雑骨折、神経が切れている等重傷を負った状態で気絶していた!



「はっ!!」

一方リタと戦っていたラウは闘気を込めた拳でリタに襲い掛かったが

「―――無駄です。」

「チッ!!」

リタが展開した水の魔力の簡易結界に阻まれ、舌打ちをして距離をとった。

「フフ……確かに闘気を込めれば幽霊の私でも傷を負いますが……あのヴァルターという方と比べれば、弱すぎますね。」

「ヴァルター………”結社”の”痩せ狼”か……!クッ………!」

そして妖しげな笑みを浮かべて言ったリタの言葉を聞いたラウは驚いた後、自分も知る強敵と戦い、生き残っているリタの強さをその身に感じ、唇を噛みしめ、その場で全身に闘気を込め、強烈な攻撃を放とうとしたその時!

「千の棘をもってその身に絶望を刻み、塵となって無明の闇に消えろ…………」

詠唱をしたリタにより、リタの背後から無数の魔槍が現れ

「な――――!?」

それを見たラウが驚いたその時!

「砕け!時の魔槍!!」

リタの号令により、無数の”ロアの魔槍”がラウを襲った!

「うおおおおおおおおおおおおっ!!」

襲いかかる無数の”ロアの魔槍”をラウは全力で回避し続けたが、全ては回避できず、手や足の数か所に魔槍がささり、さらに魔槍が起こした大爆発に巻き込まれた!

「グアアアアアアアアアアッ!?」

大爆発に巻き込まれたラウは悲鳴を上げ

「―――止めです。ハァァァァァ………!!我は”聖霊”!世を彷徨いし哀れなる魂を導く者!これで………終わりです!!」

さらにリタはすざましい聖気と闘気を纏った竜巻をラウに放ち

「聖技!グランドクロス!!」

そして神槍に憑りついてラウに向かって突撃し、聖気と闘気による十字架をラウに刻み込んだ!

「グアアアアアアアアア――――ッ!?こ……こまで……差があるとは…………ツァオ様……申し訳……ありま……せん……!」

リタのSクラフトを連続で受けたラウは悲鳴を上げた後地面に倒れた!



「クッ……!ハアッ!!」

一方セリカに責められ続けていたツァオは口元を歪めた後目にも見えぬスピードでセリカに詰め寄ってセリカの喉元目掛けて突きを放ったが

「遅い!」

「馬鹿なっ!?」

セリカは攻撃が当たる瞬間、回避して一瞬でツァオの背後に回り

「沙綾!身妖舞!!」

「……っ!?グアアアアッ!?」

高速剣技を放って、ツァオの全身から血を噴出させた!

「ハア、ハア……ゴクッ!フウ………」

激しい戦闘により、息を切らせていたツァオは懐から”ゼラムパウダー”を出して呑みこんで自分の傷を回復し

「……黒月に伝わる秘伝のこの薬だけは使いたくなかったんですけどね……!ゴクッ!」

さらに懐から丸薬を取り出して呑みこみ

「ハァァァァァ……!!」

先程とは比べものにならないくらいのスピードでセリカに接近し、激しい攻撃を繰り出したが

「馬鹿なっ!?何故、人間が出せる限界まで身体能力を上昇させた私の動きが見えるんですか……!?」

ツァオの攻撃は全て回避され、攻撃が回避された事にツァオは驚き

「―――薬で身体能力を上昇させようと、”人間”である限り”神”の肉体を持つ俺には敵わない。奥義!枢孔―――――飛燕剣!!」

セリカは静かに呟いた後飛燕剣の最大奥義を放ち

「か、”神”ですって!?あ、ありえ……ガアアアアアアアアアアア――――――――――――ッ!?こ、この私が………こんな所で……!?」

セリカの言葉を聞いたツァオは信じられない表情をした後セリカが放った最大奥義に呑みこまれ、悲鳴を上げながら全身から大量の血を噴出させ、地面に倒れた……………! 
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