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英雄伝説~光と闇の軌跡~(碧篇)

作者:sorano
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外伝~二大国の想定外~前篇

~30分後・ジオフロントC区画~



「よし……全員、無事だな!?」

「ああ……!この手で大統領の首を取れなかった事は口惜しいが、このタワーを破壊できれば葬れる!」

「それにルートは破壊した!追手もここまで来れまい!」

「万が一解除された場合は再び大統領の首を狙うその時を待つまで……!」

ジオフロント内の広間に出たカルバード系のテロリスト達は話し合っていた。するとそこに

「……残念だけどそれはできないわね。」

なんとテロリスト達が進む通路へと続く扉からギレゼル、メヒーシャ、ラグタス、エルンスト、ラテンニールと共にルファディエルが姿を現し、それぞれ武器を構えた!

「なっ!?天使だと!?」

「それに奴等はまさか”闇夜の眷属”か……?」

「ええい、そんな事はどうでもいい!何故異種族が我等の道を阻む!?」

ルファディエル達を見たテロリスト達は驚き、そして睨んで尋ねた。するとルファディエルは警察手帳を出し

「―――クロスベル警察、特務支援課所属、ルファディエル警部よ。自治州法により貴方達を拘束させてもらうわ。大人しく降伏すれば痛い目に合わなくてすむわよ?」

テロリスト達を睨んで宣言した!

「ふざけるな……!」

「たかが自治州の警察ごときが我等の大義を邪魔するか!」

「我等の大義を邪魔する者は例え何者であろうと容赦はしない!全員、かかれっ!」

「おおっ!!」

そしてルファディエルの宣言を聞いたテロリスト達は武器を構えてルファディエル達に向かい

「―――全員、せいぜい殺さないように手加減だけはし、無力化するわよ!」

「ハッ!」

「うむ!」

「おう!」

「あっははははっ!さ~て……………楽しい楽しい”戦争”の前の前哨戦だ!ウォーミングアップ代わりに軽く暴れさせてもらうよっ!」

「ちョットは耐エテミロ!」

対するルファディエルもメヒーシャ達に号令をかけて戦闘を開始した!



~同時刻・ジオフロントD区画~



ルファディエル達が戦闘を開始したその頃、エレボニア系のテロリスト達も広間で話し合っていた。

「くっ、そうか……結局、タワーの爆破は阻止されてしまったか……」

装置らしきもので報告を受けたテロリストのリーダーは悔しそうな表情をし

「……くっ、そんな……」

「憎むべき”鉄血宰相”を抹殺する好機が……!」

「共和国の連中と手を組んでまで事を起こしたというのに……」

報告を聞いたテロリスト達は無念そうに呟いた。

「気を落とすな、同志たちよ!我々の味方は多い!カイエン公を始め、例の連中もまた力になってくれるだろう!この場さえ逃れれば次なる機会が―――」

するとその時リーダーは立ち上がってテロリスト達を鼓舞しようとしたが

「悪いがその機会は2度と訪れん。」

「……驚いたわね。まさかここまで読んでいたなんて。」

「彼女の推理には本当に驚かされますね……」

ヴァイスが驚きの表情をしているエルファティシアと真剣な表情をしているアルと共にテロリスト達が進む通路の先から現れテロリスト達を睨み

「クク……よくもまあ、いずれ俺達が利用する予定の”城”を破壊しようとしてくれたなぁ?」

「あらあらまぁまぁ。鉄血宰相を殺したい気持ちはわかるけど、そんな物騒な事を考えたら駄目よ?たくさんの罪のない人々が貴方達の身勝手さの犠牲になるんだから。」

「………無関係の者達まで巻き込もうとした挙句、責任は取らずに逃亡する………最低の連中ですね。」

「……あたしも武力も持たない民や関係のない連中を傷つけようとする奴等は気に入らないなぁ。あんた達がやろうとしたこと……ユン・ガソルの民達を滅ぼしたあのジルタニアと大して変わらないよ?」

さらに3人に続くように不敵な笑みを浮かべたギュランドロスが威圧を纏いながら微笑むルイーネ、蔑む表情でテロリスト達を睨むエルミナ、不愉快そうな表情をしているパティルナと共に現れた!

「なっ……!?」

「ガキ共を撒いたと思ったら、今度は待ち伏せだと!?」

「馬鹿な……!何故、我々がここに来るとわかった!?」

ヴァイス達を見たテロリスト達は驚き

「ガキ共………もしかしてロイド達か?」

「その可能性は高いですね。現在警備に付いている者達の中で比較的年齢が低いのは特務支援課のみなのですから。」

テロリスト達の言葉を聞いたヴァイスは目を丸くし、アルは納得した様子で呟いた。



「……貴様らは何者だ!?何故、我々の道を阻む!」

その時テロリストのリーダーが前に出て怒鳴り

「おっと……名乗り出るのを忘れていたな。―――クロスベル警察、特務支援課所属にしてクロスベル警察局長、ヴァイスハイト・ツェリンダーだ。自治州法に従い、拘束させてもらうぞ。」

「―――同じくクロスベル警察、特務支援課所属にしてヴァイスハイト局長の秘書兼護衛のアル・ノウゲート警視です。」

「―――クロスベル警察、特務支援課所属、エルファティシア・ノウゲートよ。」

「俺はクロスベル警備隊司令、ギュランドロス・ヴァスガンだ!てめえらは俺達の野望の為に今ここで眠ってもらうぞ!」

「―――クロスベル警備隊所属、ルイーネ・サーキュリー一佐よ。ギュランドロス様の覇道と夢の糧となってもらうわね♪」

「―――同じくクロスベル警備隊所属、エルミナ・エクス大尉です。貴方達は完全に包囲されています!大人しく降伏するのなら痛い目にはあわせません!武器を捨てなさい!」

「あたしはクロスベル警備隊所属、パティルナ・シンク中尉!抵抗してもいいけど、痛い目にあうのがオチだよ?」

リーダーの怒鳴りを聞いたヴァイス達はそれぞれ名乗った!

「な……!?」

「”六銃士”だとっ!?何故こんな所に……!」

「おのれ……!民の為に戦い続けた貴様らは目指す道は違えど、我等と同じ志を持つ者達と思っていたのに何故我々の道を阻む!?」

ヴァイス達の名を知ったテロリスト達は驚いたり睨んだりした。すると

「―――愚か者共が!よりにもよって俺達が貴様らと同類だと……!?」

「目的の為に手段を選ばねぇてめぇらと俺達を一緒にするな!この屑共が!」

ヴァイスとギュランドロスが怒りの表情でテロリスト達を睨んで怒鳴った!

「くっ、黙れ!」

「誇りを忘れて空しき繁栄を貪るだけの愚民どもがっ!」

するとテロリスト達は唇を噛みしめたり、反論し

「うわ~………反省する気は全然ないようね。……ま、最初からわかっていたけど。」

「本当に愚かな者達ですね……」

エルファティシアは呆れた表情でテロリスト達を見つめ、エルミナは蔑みの表情でテロリスト達を見つめていた。

「……―――我々とて無関係の者を巻き込むのは本意ではない。だが、これ以上あの男を放置すれば帝国は滅茶苦茶になってしまう……それを邪魔するというのであれば何者であれ容赦はしない!」

一方テロリスト達のリーダーは静かな口調で答えた後叫び

「フン、そんな事は自国でやれ!―――貴様らには今回の通商会議を荒らした責任をとってもらうぞ。」

ヴァイスは不愉快そうな表情で叫んだ後武器を構え

「敵部隊の制圧を開始します!」

「そんじゃあ、さっさと眠ってもらうよっ!!」

アルやパティルナも武器を構え

「俺達”六銃士”の力……思い知るがいい!屑共!」

「早急に制圧するわよ!」

「はい!」

「この後に控えている戦闘の為にもさっさと終わらせてもらうわよ!」

ギュランドロスは武器を構えて叫んだ後続くようにルイーネ、エルミナ、エルファティシアは武器を構えた後戦闘を開始した!



こうしてルファディエル達とヴァイス達は両国のテロリスト達との戦闘を開始した……………! 
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