世界をめぐる、銀白の翼
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第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
FF7 ~on The Highway~
ハイウェイを二台のバイクが駆ける。
数本の道路が並び、走っていく度に何車線かが別れたり、他から一つになったり、高くなったり低くなったりしている。
ミッドガルに向かってフルスピードで、二台のバイク―――クラウドと蒔風が走っていく。
カタージュが攫われた方向に見当がついているようなクラウドの後について、蒔風がついていく形だ。
だがこのまま、何も起こらないわけがない。
走っていくうちに、右の方に下から道路がこちらに合わせた高さに上がってきて、それが二人の道路と並んだとき、駆ける漆黒の巨大な体躯が並走し、飛びだしてきた。
ダンッ!ドスァ!!
駆けてきたのはケルベロス。
それがこちらの車線に飛び乗り、二人に襲い掛かってくる!!
ガッ!ギャリン!ギャギャギャギャギャ!ブォン!!
バイクをスピンさせてかわし、先に進む二人。
だがケルベロスは二台の後ろに張り付き、追ってきている。
「あいつはなんだ!?」
「「奴」の召喚獣だ!!気にするな。このまま突っ切る!!」
その後ろから蒔風を引き裂こうとケルベロスの腕が襲いかかる。
すぐ後ろを爪が襲い、蒔風がバイクごと浮き上がり、そこにさらに襲いくるケルベロスの腕。
蒔風はバイクごとその腕に着地し、ケルベロスの上空にさらにジャンプする。
そしてバイクを飛び降りて消し、「風」「林」をケルベロスの背中に突き刺した!!
・・・・が、そのような攻撃はケルベロスにとってたいしたことのないものだ。
そのままケルベロスがクラウドに襲いかかろうとし、それに揺られて蒔風は必死に二本の刀をハンドルのように握リ締める。
「うおおおおおおおおおおッ!?ゆっ、揺れっ!!」
「シュン!!」
クラウドが背に背負っていたファースト剣を抜き、180度方向転換し、ケルベロスに向き合いながら走行する。
そして襲いくるケルベロスの爪をバイクを残してジャンプでかわし、しがみつく蒔風をそのまま回収して、後ろに落ちる。
ピッタリのタイミングでフェンリルがケルベロスの足の間を抜けてやってきて、そこにクラウドは跨り、蒔風は後部座席に立った。
さらにケルベロスが後ろ足で踏みつけにくる。
「十五天帝!!(ダンッ)」
蒔風が十五天帝を出し、そのうちの獅子天麟を構えながら飛ぶ。
バッギャッ!!
蒔風がケルベロスの足を弾いてから足の脇にバイクを出してそれに着地し、並走する
クラウドが反対側を走り、二人が剣を構えて同時に突っ切った!!!
「フンッ!!ハアッ!!」
「お、りゃぁ!!」
二人の剣がケルベロスの後足と前足の腱を切り裂いた
ドキャッ!!!ドゴン!!ガリガリガリガリ!!!!
ケルベロスは頭から転がり転倒する。
派手に転がりながら二人を追い抜き、先に行ってしまい、そこで止まった。
それでもケルベロスは終わらない。
その足でどうやっているのか、ふたたび立ち上がり、その三つの口には炎が溢れ始めている。
「っ!クラウド!!」
「わかってる!!」
ゴバァ!!
三つの口から火球が放たれ、それが途中で一つにまとまり、巨大な火球が迫りくるッ!!!!
「「ッッッ!!!ハアァ!!!」」
蒔風とクラウドがバイクから飛び、空中で野球のバッターのように剣を振りかぶりながら左右対称に一回転し
「「オオオオッ!!!」」
そして、ケルベロスの火球を真っ二つに斬り裂き、置き去りにした。
二人の後方で裂かれた火球が爆発し、その衝撃を利用して飛距離を得、猛然とケルベロスに斬りかかった!!!
ズジャッ!!!ゴガシャ!!!
そのまま蒔風が真ん中の頭蓋を貫き、クラウドが縦一直線に背骨を割る。
消えていくケルベロスを見、二人がジャンプする。
そこに二人のバイクがそのまま走ってきて、それに飛び乗り先に向かった。
行く先のミッドガル上空には怪しげな黒雲が集まっていた。
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「ケルベロスがやられたか・・・まぁ、あの二人相手にこれだけ持てば十分だな」
「終わるのか?私の構築は」
「気にするない!!オレさんがやってんですよ?安心しなさいってのよ」
「そうか・・・・」
「まったくぅ。いくらオレさんでも~、記憶からモノホン引っ張り出して来るのは大変だったんだよ~~?まぁ、ライフストリームって具現化された形としてあったからできたんだけど」
「そのために体力を使うとはな」
「うるせい。お前を復活させるためだ。オレの体力回復の間、あいつらの相手頼むぞ?」
「ふ・・・新たなる世界・・・そこを目指すのならば・・・な」
(こいつ絶対オレ利用する気だよなぁ。まぁ、オレもそのつもりではいるしな)
(こいつが食らう「世界」とやら・・・私が貰おう。そして私が新たなる世界を・・・)
「奴」と、八割がた復活したセフィロス
ミッドガルの中心で、二人の思惑が、不気味にうごめいていた・・・
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それから時間が少しだけ流れ
二人は到着した
そこに立つのは銀の長髪、異様に長い刀、冷たい眼差しを持ったかつての英雄
三人の英雄が立つ
この世界の命運は、ここで決まる
to be continued
後書き
アリス
「さて次回は、激突セフィロス!!」
ではまた次回
絶望を贈ろうか
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