英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)
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第107話
~煉獄・最奥~
「…………」
「チッ!?」
「ッ!?」
「”魔眼”………!」
戦闘が開始されるとアスタルテはクラフト―――魔眼を放ってケビン達の動きを止め
「くっくっく…………」
「……………」
ワイスマンは不気味な笑みを浮かべてオーブメントの駆動を開始し、ロストルムは力を溜めた。
「女神よ……我等に慈悲を!!」
その時、リースは”聖痕”の力の一部をその身に宿した影響により習得した法術―――セイクリッドブレスを放って、魔眼の効果を解除した!
「………光よ、我等の盾となれ!防護の光陣!!」
リタは魔術で自分達の防御能力を上げ
「女神よ………悪しき者達から我等をお守りください………ホーリーヴェイル!!」
リースは”聖痕”の力の一部をその身に宿した身体で信仰深い祈りを捧げる事によって”魔”の者達からの攻撃を軽減する防壁を貼る法術―――ホーリーヴェイルを放ち
「これでも喰らえやっ!!」
リタの言葉に頷いたケビンは神聖魔術を宿した矢を放ち、光の爆発を起こすクラフト―――ホーリーショットをワイスマン達に放った。
「ぬっ!?」
「「!?」」
ケビンが放った光の矢が起こした爆発をその身に受けたワイスマン達はダメージを受け
「ふんっ!!」
「うっ!?」
「きゃっ!?」
「っ!?」
反撃にワイスマンはアーツ―――ダークマター改を放ってケビン達にダメージを与えると共に一か所に纏め
「…………」
力を溜めていたロストルムはクラフト―――粉砕撃を放ってケビン達にダメージを与えると共に吹っ飛ばし
「……………」
アスタルテはクラフト―――冥界波を放って、追撃した!次々と敵達の攻撃を受けたケビン達だったがリタとリースが事前に放った防衛魔術や法術によってダメージは軽減されており、それぞれ戦いの構えをし直し
「今、助けたるっ!そらっ!!」
ケビンがクラフト―――セイクリッドブレスを放って、自分達の傷を回復し
「お返しです!光よ我が仇名す者達に裁きを!贖罪の光霞!!」
「ぐっ!?」
「「!?」」
リタが反撃に光の魔術を放ってワイスマン達にダメージを与え
「今此処に降臨せよ、純粋なる真理!ヴァーチュアスレイ!!」
「ぬっ!?」
「「!?」」
リタに続くようにリースが放った”聖痕”の力の一部をその身に宿した身体で祈りを捧げ、悪しき者達に裁きの光を降らせる法術―――ヴァーチュアスレイによってワイスマン達はダメージを受けると共に怯んだ!
「我が深淵にて煌めく蒼の刻印よ…………」
その時、ケビンは静かな表情で詠唱を開始した。
「天に昇りて煉獄を照らす光の柱と化せ…………」
すると聖気を帯びた槍が無数にケビンの背後に現れ、さらにケビンのボウガンにも装着され、そして装着された聖槍をケビンが放つと周囲に現れた無数の聖槍達も同時にワイスマン達に襲い掛かった!
「走れ!空の聖槍!!」
ケビンが放った”聖痕”の力を解放し、空の聖槍として無尽蔵に放つSクラフト―――聖槍ウルは悪魔達の身体を貫き、さらにワイスマンの身体も次々と傷つけ、光の柱を上げた!
「ぐぅっ!?」
「「!?」」
聖槍ウルをその身に受けたワイスマンは大ダメージを受け、悪魔には倍の効果を持つ聖槍をその身に受けたロストルムとアスタルテはワイスマン以上のダメージを受けると共に身体の一部を消滅させていた!
「おのれ……調子に乗るなよ!」
「「……………」」
一方ワイスマンはケビン達を睨んだ後詠唱をし、アスタルテとロストルムはそれぞれ力を溜めだした。
「ふふふ…感じるぞ、煉獄の波動を……」
すると戦場全体の地面が嘆きの表情をした人の顔になった!
「「我が右手に有りし星の杯よ、天より授かりし輝きをもって我らが盾となれ……………」」
一方ワイスマン達の行動を見たケビンとリースは同時に”星杯”を掲げて強く祈り
「「グラールスフィア!!」」
同時にSクラフト―――グラールスフィアを放って、数枚の絶対防壁を自分達にかけた。
「気分はどうかね?フフフフ………さあ、足掻いて見せろ!フハハハハハ!!」
その時、ワイスマンが凶悪な笑みを浮かべて大声で笑うとケビン達の地面の嘆きの表情をした顔から暗黒の槍が生えてケビン達を襲い
「「…………!!」」
ワイスマンに続くようにロストルムはクラフト―――激神の鉄槌を、アスタルテはクラフト―――魔槍アシュターを放った!そしてワイスマン達の攻撃が終わるとそこには無傷のケビン達がいた!
「な、なんだと!?」
無傷のケビン達を見たワイスマンは狼狽え
「フフ、驚いている暇はありませんよ?我と共にありし聖槍よ……天に昇りて煉獄を照らす光の柱と化せ…………走れ!空の聖槍!!」
リタは不敵な笑みを浮かべた後、ケビンと同じSクラフト―――聖槍ウルを放った!
「チィッ!?」
「「!?」」
再び襲い掛かって来た無数の聖槍を見たワイスマンは舌打ちをした後、聖槍をその身に受けながら転移してダメージを最小限に抑え、アスタルテやロストルムもそれぞれその身に聖槍を受けながら転移や空を飛んでダメージを最小限に抑え、その結果ワイスマン達は分散した。
「好機です。一人一体で仕留めて行きましょう!」
その様子を見たリタは提案し
「ああ。……リース、いけるか?」
ケビンは頷いた後リースに視線を向け
「……問題ない。手負いの今なら私でも撃破は可能。」
視線を向けられたリースは敵達の様子を見て頷いて答えた。
「よっしゃ。じゃあ、悪魔達は任せたで!」
そしてケビンはワイスマンに向かって行き
「”第四星層”で受けた借りはここで返してもらいます、アスタルテ……!」
リースはアスタルテに向かって行き
「フフ……じゃあ私は残りの一体ですね。」
リタは可愛らしく微笑んだ後、空中にいるロストルムに神槍を飛ばして向かった。
「…………!」
アスタルテは自分に向かって来たリースにクラフト―――雷招メ・ベルデを放ったが
「フッ!」
リースは回避をし
「行け………ホーリースパロー!!」
「!?」
神聖魔術を込めた法剣の刃を自在に飛び回らせ周囲の敵を切り裂き、浄化するクラフト―――ホーリースパローを放ってさらにダメージを与えた!
「……………」
ダメージを受けたアスタルテは転移をしてその場から消え
「………!」
リースの背後に現れた後巨大な戦斧を振り下ろした!
「!!」
しかし敵の攻撃に気づいたリースは巨大な戦斧の攻撃を側面に跳んで回避し
「天地に散りし白き光華よ、運命に従いて敵を滅せよ………」
全身に魔力や聖気を纏って強く祈った。すると天に巨大な”星杯”の紋章が現れ
「フォーチューン・アーク!!」
紋章から聖光の雨が降り注いだ!
「――――――!?」
リースが放った”聖痕”の力の一部を宿した信心深いシスターの祈りにより、邪を滅する聖光を召喚する法術にしてSクラフト―――フォーチューン・アークをその身に受けたアスタルテは断末魔を上げながら消滅した!
「…………」
ロストルムは自分に向かって来たリタにクラフト―――双粉砕撃を放ったが
「フフ、無駄です。」
リタは不敵な笑みを浮かべて回避し
「まさに必殺!白露の鎌撃!!」
「!?」
すざましい斬撃の衝撃波を放って、ロストルムの全身を切り刻んだ!
「―――――――――!!」
そしてロストルムはクラフト―――煉魔咆哮による咆哮を上げ
「…………」
力を溜めだした!
「フフ……一気に決めるつもりですか。ならば、逆に次で滅してあげましょう。」
敵の行動を見たリタは不敵な笑みを浮かべ、そして!
「………ドラブナの新たなる力………見せてあげます。ハァァァァァ………!!」
リタは神槍を空へと掲げた!するとすざましい聖気と闘気を纏った竜巻が発生し、ロストルムを襲った!
「――――!!」
竜巻をその身に受けたロストルムは次々と傷つく自分の身体を無視してリタに突進し
「我は”聖霊”!世を彷徨いし哀れなる魂を導く者!これで………終わりです!!」
リタは高々と叫んだ後、神槍ドラブナに憑依し
「聖技!」
突進して来るロストルムに向かって自分も突進した!するとロストルムの腹に風穴が空き
「グランドクロス!!」
ロストルムの背後に止まった神槍から現れたリタが叫ぶと聖気と闘気による十字架がロストルムに刻まれた!
「―――――――――――!?」
神槍ドラブナに込められる、”浄化”や”聖”の力を解き放つリタの光の究極のSクラフト―――聖技・グランドクロスを受けたロストルムは断末魔を上げながら消滅した!
「くっ………ひざまずけっ!!」
ケビン達の攻撃によって受けた傷に呻いていたワイスマンは自分に向かって来たケビンに気づき、杖から雷を放つクラフト―――裁きの雷を放った!
「喰らうか!……そらっ!!」
しかしケビンは雷が自分を襲う瞬間、側面に跳んで回避し、ボウガンから矢を放った!
「!!」
自分に襲い掛かる矢を見たワイスマンは転移して回避したが
「ハァァァァァァ…………滅!!」
「おのれ!?」
転移して現れた瞬間襲い掛かって来たケビンのクラフト―――デスパニッシャーを受けて表情を歪め
「ふんっ!!」
反撃に杖から雷をケビンに放った!
「無駄や!」
しかしケビンは再び回避をし
「出でよ!聖槍!!」
光の魔術によって発生した槍を放った!
「はぁっ!!」
自分を襲う聖槍に気づいたワイスマンは杖から再び雷を放って撃ち落した!
「おのれ……!滅びるがいい……!!」
そして表情を歪めたワイスマンはオーブメントを再び駆動させ始めたが
「無駄です!!」
「何!?」
アスタルテとの戦闘を終了し、加勢に来たリースが放ったクラフト―――アークフェンサーによってオーブメントの駆動が解除された!
「私達の方は終わらせました。後はその人だけです。」
「そうか。リタちゃん、”第四星層”の時のようにまた力を借りてもええか?」
「ええ、いいですよ。」
ケビンの提案にリタは可愛らしく頷いた後、神槍に憑依し、ケビンは詠唱を開始した!
「小癪なっ!!」
その様子を見たワイスマンは妨害しようとしたが
「させません!行け………ホーリースパロー!!」
「おのれ!?」
リースがワイスマンの行動を妨害し、詠唱の時間を稼いだ!
「昏き闇の深淵にてなお朽ちざる希望の祈りよ、天へと登り黎明の光となりて無明の闇を遍く照らせ…………」
ケビンが詠唱をすると、ケビンの背後に無数の”ウルの聖槍”が現れ、ケビンのボウガンにも装着されていた”ウルの聖槍”に”神槍ドラブナ”が吸収された!そしてケビンは背後の聖槍達とボウガンに装着されてある”神槍ドラブナ”の力を取り込んだ”ウルの聖槍”を放った!その技は光の”聖痕”が神槍の力をとりこむ事により変化した聖槍ウルにして、協力技!!その技の名は………!
「「駆けよ!黎明の神槍!!」」
「ぐあああああああ―――――ッ!?」
ケビンとリタが放ったコンビクラフト―――――”黎明の神槍”ソルはワイスマンの身体を無数のウルの聖槍で貫くと同時に光の爆発を連鎖して起こし、さらに”神槍ドラブナ”の力を取り込んだ”ウルの聖槍”は巨大な光の柱となって、ワイスマンの目の前の地面に刺さり、地面に蒼き”聖痕”の紋章を顕した後、天をも貫く巨大な光の柱となってワイスマンを襲った!
「小癪な………」
そして全身がボロボロで身体の一部の所々が消滅しているワイスマンはケビン達を睨みながら地面に膝をついて戦闘不能になった………!
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