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東方緑兵物語

作者:修羅さん
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目覚めた所は知らない場所、知らない世界

 
前書き
東方緑兵物語、二話目です、今回は氷の妖精ことチルノちゃんが登場しますが、主人公は名前を知らないまま終わります
では本文へどうぞ 

 
大きな池の前

風が吹く、草が揺れる、虫が鳴く、鳥がさえずる、水が流れる、自然が奏でる大自然のオーケストラを聴き暖かい風に吹かれながら俺は起きた
…俺の記憶が正しければここはN国の某所のはずで俺は砲弾をまともに喰らっているはずだ、が、今さっき俺が見ていた風景とは全く違う所に俺はいた、草木も無く荒野の様な場所にいたはずなのに今は全く逆の場所、一言で言えば綺麗な森と湖が目の前に広がっていた
一体なぜ俺はこんな所にいるのだろうか、敵が俺をここまで運んだなんてことはとても考えられないし、そもそと敵の仕業だったのならば俺は既に殺されているだろう、どの道目が醒める前のことを考えるとここはあの世と考えるのが一番理解ができる、が
俺が気絶する前に怪我をしていた部分から血が流れていた、あの世の事は分からないが死んだ人間も血を流すのだろうか?、ますます訳が分からなくなってくる
考えを巡らせていると急に湖に霧が張ってきた、気づくとさっきまで暖かい気温だったのに今は肌寒くなっている、急激な気温の変化にしては寒暖差が激しすぎる、こうしている今もどんどん気温が下がって行き周りに咲いている草花が凍り始めて来た
これはいよいよヤバイと思い、俺は側に落ちていた自身の89式小銃を手に取りその場を立ち去ろうとする、が、立ち去ろうとする俺に対し突如としてどこからか氷の粒が一つ飛んできた、だがそれは俺を捉えるには遅く、かわすのは容易いものだった、氷の粒をかわし飛んできた方向を見るとそこには薄い青色が印象的な小さな女の子が宙に浮いているのを発見した
何の経緯で俺に氷を飛ばしたのかは分からないがこの子が飛ばしたのは間違いない無いだろう

「やいお前!ここはさいきょーであるあたいのなわばりだぞ!勝手に入って来るのはどういうりょーけんだ!」

そう言ってくる女の子は更に氷の粒を俺に向かって放ってくる、しかし先ほどのような不意打ちで無いから女の子の放ってくる氷は楽々かわせる、そうしているうちに女の子は痺れをきらしのだろう、懐から一枚のカードを取り出すとそれを高く掲げ

「くらえ『氷符アイシクルフォール』‼︎」

女の子が叫ぶとカードが光り女の子から大量の氷の粒がこちらに向かって飛んでくる、だが氷の粒が先ほどより多いだけでスピードはそれほど変わらない、さらに一見して氷が敷き詰められている様にも見えるがよく観察して見ると女の子の前だけ明らかに氷の粒が飛んでいないエリアがあった、この粒達をかわしきれない訳では無いが無駄な体力の消費を抑えるためにそこへ逃げ込む、そして逃げ込んだ時に思った、これはこの子の罠では無いのかと、明らかな安全地帯を作り出し俺を誘い込み一撃で仕留めるための罠なのではないか、だが、俺の考えに反して女の子はと言うと

「ッ!何で⁉︎何で当たらないのよ⁉︎あたいのカンペキなスペルをかわせる人間なんていないはずなのに!」

なんと自らの攻撃の欠点に気づかないでいた、だがそれでも俺に攻撃を当てようと氷の粒を出し続ける、もしかしたらこの子のは少々頭が残念なのかも知れない、けどこれを利用しない手はない、それに恐らくだけど俺の予想が正しければ…

「どうした?ほら、しっかり攻撃しないと当たらないぜ?当ててみろよ」
「うわ!こっちに来るな!あっち行けよ!」

案の定俺が煽りながら近づいたら女の子は俺から距離を取ろうと後ろに下がった、

(よし、俺の予想通りだ、このまま何とかしてこの子を無力化出来ないだろうか…)

俺に危害を加えようとしているとは言え相手は子供だ、それに一応武器はあるが今持っている武器ではこの子を牽制する為に使うとしても怪我をさせる恐れがあるだろう、それにあまり子供を怯えさせたくは無い、何か極力この子を怪我させないように無力化する方法は無いだろうか、そう考える俺の目に木が目にとまった、
もしかしたらこの方法ならいけるかも知れない

「ほらどうした?俺にはその氷はかすりもしていないぞ、もっとよく狙ったらどうだ?」
「うるさい!あんたがかわすのがいけないのよ!いい加減に当たりなさいよ!」
「そうかい、なら当てられる前に決着と行こうか、行くぞ!」

そう言った俺は、俺自身が出せるトップスピードで女の子に近づいた、そしてそれを嫌がり逃げようとする女の子、お互いのスピードはそれなりに出ているであろう、そして女の子は俺を警戒して俺しか見ていなかった、だから気付けなかった女の子の真後ろに木が立っていることに、そしてそのスピードのまま女の子は木に突っ込んだ

「みぎゃっ!」

変な奇声と盛大な衝突音と共に女の子は落下した、恐らく怪我はしていないだろうが少々やり過ぎたかも知れない、ゆっくり女の子に近づくと女の子は見事に大の字になって気絶していた

「ふぅ、何とかしてしのげたな、でも何なんだろこの子は、宙に浮いていた事と言い、この氷と言い…人間じゃ無いのか?まあ、いいか、」

無理やり思考回路を止めて俺は女の子から離れる、こんな所に放って置くのも可哀想かと思うが、起きた時にまた襲われてはたまったものじゃない、俺は女の子を木の根に頭を乗せてその場を去る

「さて、ここは一体何処なんだろうか、ここが俺のいた国…いや、世界がもし違うのなら変える方法を見つけないとな、とりあえず日の傾き具合から見て西に向かってみようか」

俺は歩き出す、俺が元いた所に戻る為に…
 
 

 
後書き
小説書いてて思ったのですが、本文書くより前書き、後書き書く方が難しいって思いました
今後の活動ですが週一、または3日に一度を目安に更新していく予定です、でも予定なので、もしかしたら早まることもあれば遅くなることもあるかも知れません、それでは失礼します 
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