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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~ 戦争回避成功ルート

作者:sorano
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外伝~”神殺し”と”姫将軍”の”力”~後篇

~月の僧院~



「二の型―――疾風!!」

エクリアとの戦闘を開始したアリオスは電光石火の速さでエクリアに先制攻撃をしかけ

「甘い!」

エクリアは連接剣でアリオスの斬撃を受け流した後素早く片手に溜め込んだ魔力を解き放った。



「貫け――――レイ=ルーン!!」

「!!」

背後から襲い掛かって来た極太の魔力レーザーに気付いたアリオスは側面に跳躍して回避し

「隙は見逃さない!」

「させん!」

伸張した連接剣の刃を太刀で受け止めた。



「二の型―――洸破斬!!」

「させません!」

アリオスが放った神速の抜刀による衝撃波をエクリアが結界で防御したその時アリオスは跳躍してエクリアに強襲した。

「二の型―――大雪斬!!」

「!!………………―――出でよ!氷の刃達よ!!」

アリオスの奇襲攻撃を後ろに跳躍して回避したエクリアは短い詠唱を終わらせて魔術を発動した。するとアリオスの足元から無数の氷の剣が発生し

「ッ……!」

エクリアが放った魔術―――絶対乱舞によって発生した足元からの奇襲に気付いたアリオスは次々と現れる氷の剣を回避しながらエクリアへと迫った。

「具現せよ、鋼輝の陣!イオ=ルーン!!」

「グッ!?」

しかしアリオスの行動を既に読んでいたエクリアはアリオスが自分に迫って来る直前の位置に魔力爆発を起こしてアリオスを怯ませ

「魔力―――解放!タキオンの爆発!!」

アリオスが怯んでいる隙に短い詠唱で最高位の魔術を発動した!

「グアアアアアアアア―――――ッ!?」

広範囲に一瞬で凝縮した後起こった大爆発から逃れる術がないアリオスは大ダメージを受け、爆発の煙が消えると満身創痍の状態で太刀を支えにしてエクリアを睨んでいた。



「カハッ!?クッ、さすがは”神”の子孫と言った所か……だが、それでも俺は退けぬ!風よ……我が力となれ!!」

口から血を吐いたアリオスは唇を噛みしめた後決意の表情になり、気功―――軽功で自身の能力を上昇させ

「風巻く光よ、我が剣に集え!」

更に闘気によって発生した風を太刀に纏わせてエクリアに飛び込んだ。

「……!」

「………おおおおおっ!」

アリオスの行動を見たエクリアは小さなドーム型の結界を展開して全身を守って、アリオスが叩き込んだ超高速の滅多斬りを全て防御し

「奥義!風神烈破!!―――何!?」

更に最後に放った強烈な一撃すらも易々と防いだ!



「実力は決して悪くありません。惜しむらくは私の結界を破れる程の実力をつけていない事と武器の性能です。ハアッ!!」

「!!」

結界で攻撃を受け止めた後のエクリアの反撃をアリオスは後ろに跳躍して回避し

「ならばこの一撃で決めて見せる!受けて見よっ!滅びの太刀!!ハアアアアアアアア――――――ッ!!」

全身に膨大な闘気を纏って跳躍した!

「―――これで終わりです。…………」

一方エクリアは冷静な様子で魔術の詠唱を開始した。



「絶―――――黒皇剣!!」

そして全身に膨大な闘気を纏ったアリオスがエクリア目掛けて突撃したその時!

「超越せし純粋よ、今ここに集い、我が仇名す愚か者達に滅びの鐘を奏でよっ!!ルン=アウエラ!!」

エクリアが放った膨大な純粋の魔力による大爆発がアリオスを中心に起こった!

「うおおおおおお―――――ッ!?」

大爆発をまともに受けてしまったアリオスの太刀――――”利剣『隼風』”は爆散して無惨にも木端微塵になり、アリオス自身は吹っ飛ばされて岩に叩きつけられた!

「ガハッ!?グッ……無念……まさか一太刀も浴びせる事もできないとは……!」

地面に叩きつけられたアリオスは立ち上がろうとしたが、蓄積したダメージに耐えきれず悔しそうな様子で地面に膝をつき

「――貴方が背負っている”業”では私が背負っている”業”には”絶対に届きません”。」

エクリアは静かな表情で呟いて連接剣の切っ先をアリオスに向けた。



「ハアッ!!」

セリカとの戦闘を開始したオルディーネはダブルセイバーを振るってセリカに攻撃したが

「―――遅い。殲鋼双肢乱!!」

「グッ!?」

セリカは軽やかに後ろに跳躍して回避すると同時に衝撃波を素早く2度放ってオルディーネのボディに攻撃した。



「沙綾―――紅燐剣!!」

続けてセリカは高速剣による無数の衝撃波を放ち、放たれた衝撃波は全てオルディーネに命中し

「ッ!?これでも喰らえ!!」

オルディーネは遠距離にいるセリカに反撃する為にクラフト―――ブレードスローを放った。

「………………」

襲い掛かる巨大なダブルセイバーに臆することのないセリカは地面を蹴ってオルディーネ目掛けて突撃し、ダブルセイバーが自分に命中する瞬間まるで二人に分身したかのような残像を残す程の超高速で回避した。

「何!?どこに行った……!?」

セリカの速さを目に捉えられなかったクロウがまるで消えたかのように神速で姿を消したセリカに驚いて周囲を警戒していたその時!

「雷光―――滅鋼斬!!」

オルディーネの頭上へと跳躍したセリカが魔剣ラクスハイシェラに凄まじい雷光を宿しながら落下してオルディーネの頭に叩きつけた!するとオルディーネの頭部に罅が入った!



「ガアアアアアアアア―――――ッ!?」

罅が入る程のオルディーネが受けた頭部からの痛烈な打撃が自身にフィードバックしたクロウは悲鳴を上げ

「……受けた攻撃はそのまま操縦者に伝わる……エリゼ達から聞いていた通りだな。ならばまずは視界を潰す。枢孔――――円舞剣!!」

オルディーネの顔の部分に降りたセリカは膨大な闘気を纏わせた剣を振るって衝撃波を放つと共に薙ぎ払い攻撃でオルディーネの目の部分を攻撃した!するとオルディーネの両目に罅が入った上一部は破壊され

「グアッ!?この野郎……!落ちろ!!」

両目のダメージに苦しんだクロウは機体を揺らしてセリカを振り落とそうとしていた。



「!俺ばかりに構っていていいのか?」

「しま―――グッ!?」

そしてある事に気付いたセリカが跳躍してオルディーネから降りて距離を取るとオルディーネが投擲したダブルセイバーがブーメランのように戻り、セリカにばかり気を取られていたオルディーネは戻って来たダブルセイバーを掴み取ることができずボディに受けて自分の武器でダメージを受けてしまった。

「アークス駆動。………………」

ダメージに怯んだオルディーネが自身の武器を拾う間にセリカはオーブメントを駆動させた後片手に膨大な魔力を集束して詠唱をし

「――――リーフ=ファセト!!ラグナドリオン!!」

「グアアアアアアアア―――――ッ!?」

最高位の魔術とアーツを発動してオルディーネに大ダメージを与えた!



「……………」

魔術とアーツによって起こった爆発の煙の先にいるオルディーネの行動をセリカが警戒していたその時

「ハァァァァ……シャアッ!!」

「!!」

煙の中から現れたオルディーネがクラフト―――アークスラッシュでセリカに襲い掛かり、セリカは大きく後ろに跳躍してオルディーネの反撃を回避した。

「ハァ、ハァ……畜生、異世界の化物共が……!お前らが……お前らがいなければ、俺はこんな所にいなかった!何で俺達の世界にまで出張って来たんだ!俺達の事情に土足で踏み込むな、部外者共がぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――ッ!!」

操縦者にいるクロウは今まで受けたダメージによるフィードバックで息を切らしながら、オルディーネの両目に罅が入った事で目の前に映るセリカがぶれている状態で画像に映るセリカを睨みながら怒りの表情で声を上げた後オルディーネを再び動かしてセリカに突撃した。

「”部外者”か。確かにある意味その答えは正解だが……どこかのお節介娘が紡いだ”絆”によって、もはや今の俺達は”部外者”ではなくなった。お前達の敗因はお節介娘(エステル)が紡いだ”絆”を警戒しなかった事だ。」

襲い掛かってくるオルディーネの言葉を聞いてふとエステルの顔を思い浮かべて静かな笑みを浮かべていたセリカは武器を”ラクスハイシェラ”から”誓いの神剣(リブラクルース)”に持ち替えて迎撃の構えをし

「デッドリー―――エンド!!」

「枢孔――――身妖舞!!」

オルディーネの攻撃を神速で回避した後オルディーネの背後に現れた。するとダブルセイバーを持っていたオルディーネの腕の一部に無数の斬撃が刻み込まれた瞬間、オルディーネの片腕の一部はバラバラに崩壊して使い物にならなくなった!



「ガアアアアアアア――――――ッ!?クソッタレ……!まだだ……!まだ終わっちゃいねぇぇぇぇ―――――ッ!!」

片腕が破壊された影響による大ダメージがフィードバックして来たクロウは痛みに耐えながら残った片手でダブルセイバーを拾ってセリカに攻撃しようとしたが

「奥義!飛燕――――」

「あ――――」

「姫神恍舞!!」

「グアアアアアアアア―――――ッ!?」

再び神速でオルディーネの背後へと駆け抜けたセリカの奥義によってオルディーネは両脚を破壊されて地面に叩きつけられた!するとその時オルディーネからクロウが現れ

「ハァ、ハァ、ハァ……!グッ!?―――なっ!?オルディーネ!?テメェ……!よくも俺の相棒を………!」

息を切らせてダブルセイバーを支えに立ち上がったクロウは相棒であるオルディーネの無残な姿に愕然とした後セリカを睨みつけ

「これが自身を”仲間”と認めた者達の”絆”を裏切った”報い”だ、クロウ・アームブラスト。お前のような負け犬の刃では俺達には”決して届かない”。」

セリカは神剣の切っ先をクロウに向けて冷酷無比な表情でクロウを見つめた。



「黙れぇぇぇ――――――っ!!」

セリカの言葉に怒り心頭になったクロウはダブルセイバーを手にセリカに襲い掛かったが

「諦めの悪い男だ。―――沙綾!身妖舞!!」

「えー―――ガアアアアアアア――――ッ!?」

「―――雑魚が。リィンと契約しているアイドスに免じて殺さずに”その程度”にしておいてやった事に感謝しろ。」

セリカは表情を一切変えずにクロウの攻撃を回避すると同時に無数の斬撃を叩きこんでクロウの背後でクロウの血が付着した神剣を一振りして血を払い落とし、セリカの高速剣によってクロウは片腕を斬られて失い、片腕を失ったクロウは傷口から血を流しながら地面に膝をついた!するとその時”僧院”から凄まじい轟音が聞こえた後、”大鐘”があった場所は消えていた! 
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