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英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)

作者:sorano
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第38話(5章終了)

~光迷宮・終点~



「フィーナ、行くよ!」

「はい!」

「………2人だけでは手が足りないでしょうから、私も共に戦わせてもらいます。」

戦闘が開始されるとアドルはフィーナとリースと共に一体の敵に向かい

「エクリアさん、手伝って!」

「承りました!」

「うふふ、それじゃあ、レンはエステル達と一緒に戦おうかな♪」

エステルはエクリア、レンと共に2体目の敵に向かい

「では、我々は残りの一体だな。ティオ君、ラグタス殿、行くぞ!」

「はい。………ラグタス、リシャールさんと共に前衛をお願いします。」

「うむ。その代り、後方からの援護を頼むぞ。」

そしてリシャールはラグタス、ティオと共に3体目の敵に向かった!



「えい!クロックアップ改!!」

「力の加護を!ストライクパワー!!」

アドルと共に戦い始めたリースはアーツでアドルの身体能力を、フィーナは魔法で自分達の攻撃力を上げ

「ハァァァァァ………そこだっ!!」

味方によってさまざまな能力が上がったアドルはクラフト―――ブレードラッシュを放って、ダメージを与えた後、一端下がった!

「…………………」

一方敵は配下らしき、小さな蜘蛛を複数召喚した後、何かの力を溜めだした!

「行け!…………インフィニティスパロー!!」

それを見たリースはサウザンドスパローの強化技であるクラフト―――インフィニティスパローを放って、敵全員を攻撃し

「不浄なる者達に天の裁きを!!」

フィーナは範囲内の敵達に光の爆発を襲い掛からせる魔法――天の裁きを放って、配下達を倒すと共に召喚した親玉にダメージを与え

「炎よ、行け!!」

アドルが魔法――ファイアーを放って追撃した!

「…………………」

一方何かの力を溜め終わった敵はアーツ―――ロストメビウスをアドル達に放ち、さらに連続してアーツ―――ティアラルを使って、自分の傷を回復した!

「みんなを守って!シールド!!」

自分達にアーツが放たれた事に気付いたフィーナは味方全員に一度だけ全ての攻撃を防げる絶対障壁をはる魔法―――S(スペシャル)シールドを放って、敵のアーツ攻撃を防いだ!

「ハアッ!!」

「せいっ!!」

そしてアドルとリースはそれぞれの武器で敵を攻撃した!

「…………………」

攻撃された敵はまた配下の敵達を召喚して、アーツを放つ為に力を溜めだしたが

「行くぞ………星方陣!!」

アドルが範囲内の敵達に五芒星を描き、衝撃波を発生させて攻撃するクラフト――星方陣を放って、配下の敵達を巻き込んで攻撃し

「鳴り響いて!サンダーストーム!!」

フィーナが範囲内の敵に無数の雷を落とし、さらに敵の行動を中断させる魔法―――サンダーストームを放って、配下の敵達を倒すと同時に、敵の行動を中断させ

「浄化の焔よ!光焔!!」

リースが魔術を放って、追撃した!

「…………………」

アドル達の攻撃によって傷ついた敵は再びアーツを使って自分の傷を回復しようとしたが

「無駄です!!」

リースのクラフト―――アークフェンサーによって行動が中断され

「氷の力よ、お願い!ダイヤモンドダスト!!」

フィーナが放った、魔力によって発生させた無数の氷柱を敵に襲い掛からせる魔法―――ダイヤモンドダストを放って、敵を串刺しにし

「終わりだっ!!」

アドルが闘気によって強力な光の長剣を作り出し、前方に振り下ろす剣技―――フォトンブレードを放って、敵を真っ二つにして滅した!



「フェミリンスの力………戦女神の付術!!」

アドル達が戦闘を開始する同時期、エクリアは物理、魔法能力の両方を大幅に上昇させる魔術――――戦女神の付術をエステルに放ち

「えいっ!アクアミラージュ!!」

レンは水の防護壁を貼り、敵の攻撃を回避しやすくなるアーツ―――アクアミラージュを自分達にかけ

「せいっ!!」

エステルはクラフト―――捻糸棍を放って攻撃した!

「…………………」

一方敵は妖しげな霧で攻撃するクラフト―――邪悪な群れをエクリアに放ったが、水の防護壁に阻まれた。

「うふふ………死んじゃえー!!」

そしてエステルに続くようにレンはクラフト―――カラミティスロウを放ち

「はぁっ!レイ=ルーン!!」

さらにエクリアが魔術を放って、攻撃をした!3人の攻撃によって敵は到る所が傷ついていた。

「うふふ、さっさと殲滅するわよ、エステル♪」

「まったくもう………先行しすぎよ、レン!」

敵の様子を見て大鎌を構えて敵に突撃していくレンにエステルは呆れて忠告をした後、レンと共に突撃し

「断命の大鎌!!」

「ハァァァ………剛震撃!!」

それぞれ敵にクラフトを放とうとした。

「!いけません!2人とも一端下がって下さい!」

一方エクリアは敵が何かの攻撃をしようとした様子に気付き、2人に警告したが、警告は遅く2人は攻撃する瞬間で敵はその場で爆発を起こした!

「きゃっ!?」

「痛っ!?」

敵の攻撃――ポイズンボムによって傷ついた2人は呻いた後、一端後ろに下がった。

「……………………」

それを見た敵は上空から垂れている糸を使って、エステル達の背後に回り、攻撃を仕掛けようとした!

「甘い!!」

しかしエクリアが連接剣でクラフト―――連接剣伸張を放って攻撃すると同時に中断させた!

「いたた……闇の息吹!!」

「うふふ、少し油断してしまったわね。………闇の息吹!!」

一方エクリアが攻撃している間にエステルとレンはその場から離れて、それぞれ魔術を使って自分の傷を回復した。

「…………………」

エクリアに攻撃された敵は目標をエクリアに変え、エクリアの背後に回って攻撃しようとしたが

「そこっ!!」

エクリアは背後に回られる瞬間に後ろに跳躍して、逆に敵の背後をとって連接剣で攻撃し

「串刺しにし・て・あ・げ・る♪凝縮岩槍!!」

「出でよ!聖槍!!」

レンとエステルが魔術を放って、追撃した!エステル達の攻撃によって、敵はボロボロの状態で弱り

「最高の位置!ルン=アウエラ!!」

そこにエクリアが魔術を放って、止めを刺した!



「分析を開始します………………情報を入手しました。………空属性攻撃が弱点です。………ドライブ開始…………」

アドル達、エステル達が戦闘を開始する同時期、ティオはクラフト―――アナライザーで敵の防衛能力を下げると共に情報を手に入れてリシャールとラグタスに伝えた後、オーブメントを駆動させ

「心得た!うおぉぉぉ~!」

リシャールはティオの言葉に頷いた後、オーブメントを駆動させてからクラフト―――光連斬を放ち始め

「オオオオオオオオオオオオ―――――ッ!!」

ラグタスは自らにすざましい戦意を高める為に吼える事によって攻撃力、防御力、身体能力を大幅に上げるクラフト―――荒ぶる戦意を使って、自分自身の能力を上げた!

「せいやっ!!」

一方リシャールはクラフト―――光連斬を放ち終わった後

「ふんっ!ダークマター!!」

さらに駆動が終わったオーブメントを使ってアーツで追撃し

「行きます………!ロストメビウス!!」

同じように駆動を終わらせたティオもアーツを放ってさらに追撃し

「そこだっ!!」

ラグタスは巨体でありながらすざましいスピードで突進して攻撃するクラフト―――加速襲撃を敵に放って、ダメージを与えた!

「………………」

一方敵はクラフト―――邪眼をティオに放った!

「あうっ!?クッ………動きが………!」

敵の攻撃を受けたティオは身体の動きが封じられ、呻いた。

「………………」

それを見た敵はティオの背後に移動して攻撃しようとした!

「させん!!」

しかしそこにラグタスがティオの背中に飛んで来て、ティオを庇った!攻撃を受けたラグタスだったが鍛え抜かれた鋼の肉体と全身を覆う毛皮によって攻撃は無効化された!

「はぁぁっ!!」

そこにリシャールが敵にクラフト―――光鬼斬を放って怯ませた!攻撃を受け怯んだ事によって、邪眼の効果も解かれ、ティオは動けるようになった!

「フウ………いつもありがとうございます、ラグタス。」

「何、それが我の役目だから気にするな。………では、我も攻撃に再び参加する。―――テトラアサルト!!」

ティオのお礼の言葉に頷いたラグタスは拳、足での攻撃を混ぜた連撃技―――テトラアサルトを敵に放って攻撃し始めた!

「うおぉぉぉ~!」

ラグタスのクラフトが終わると敵の反撃を許さないかのようにリシャールはクラフト―――光連斬を再び放ち始めた!

「ガンナモード、起動します…………」

一方ティオは持っている武器を何と大型の銃に変型させ、銃口にすざましい導力のエネルギーを溜め始めた!

「せいやっ!!」

「オォォォォ………金剛拳!!」

ティオが行動を開始し始めている中リシャールのクラフト―――光連斬が終わり、さらにラグタスは強烈な打撃を放つ事によって敵の行動を中断させ、さらに怯ませるクラフト―――金剛拳を放って追撃した!

「…………オーバルドライバー、出力最大。……………2人とも下がって下さい!!」

「「!!」」

そしてティオの警告を聞いた2人はティオの所まで後ろに大きく跳躍して後退し、そしてティオは溜め終わった導力のエネルギーを解き放った!

「エーテル………バスター!!」

ティオが放った魔導杖を変形させ強力無比のレーザー光線を放つSクラフト―――エーテルバスターによって、敵は断末魔を上げながら消滅した!すると滅した3体の蜘蛛よりさらに巨大な蜘蛛が現れた!



「なっ!?新手!?」

「あれはまさか…………!」

新たな敵の存在にエステルは驚き、リースは真剣な表情になった。

「分析を開始します………………情報を入手しました。………やはり空属性攻撃が弱点です!」

一方ティオは再びクラフト―――アナライザーを使って、敵の能力を下げると共に全員に情報を言った。

「槌の光霞!!」

「不浄なる者達に天の裁きを!!」

「断罪の光よ今こそここに!聖の十字架!!」

「浄化の焔よ!光焔!!」

それを聞いたラグタス、フィーナ、レン、リースはそれぞれ光の魔術で攻撃し

「せいっ、せいっ、せいっ……………!とりゃあぁっ!!」

「うおぉぉぉ~!せいやっ!!」

「ハァァァァァ………ハアッ!!」

エステルはカシウス直伝のクラフト―――百烈撃、リシャールはクラフト―――光連斬、アドルはクラフト―――ビートダウンで怒涛の攻撃を行い

「出でよ、鋼輝の陣!イオ=ルーン!!」

エクリアが魔術で追撃をした!

「………………………」

「くっ!?」

しかし敵はクラフト―――邪眼をリースに放って、リースの行動を制限した後

「………………」

「うっ!?まだまだ未熟………です…………」

敵の体力を根こそぎ奪い、戦闘不能にさせるクラフト―――吸聖クブリエをリースに放って、自分の傷を回復すると同時にリースを戦闘不能にさせ、さらにティオの背後に移動して、ティオを攻撃しようとした!

「甘い!!」

「させん!!」

「うふふ………死んじゃえー!!」

しかしエクリアとラグタス、レンがそれぞれクラフトを放ってティオへの攻撃を中断させ

「闇よ、我が仇名す者達に絶望を!……黒の闇界!!オーブメント駆動…………」

ティオは魔術を放って追撃し、さらにオーブメントを駆動させ始めた!

「…………………………」

「きゃっ!?」

攻撃された敵はクラフト―――邪眼を今度はエステルに放って、リースを戦闘不能にさせたようにクラフト―――吸聖クブリエを放とうとしたが

「時の牢獄に囚われて!タイムストップ!!」

フィーナが一時的に敵の周りの時間を止めて敵の行動を止める魔法―――タイムストップを放って敵の動きを止め

「えいっ!アセラス!!」

オーブメントの駆動を終わらせたティオがアーツをリースに放ってリースの戦闘不能を回復した!

「とっておきを見せてあげる!はあああ!たぁっ!」

一方エステルは自分自身にすざましい闘気を溜めた後、回転しながら跳躍し

「いくわよ!奥義・鳳凰烈波!!」

なんとカシウス直伝の奥義でありSクラフト―――鳳凰烈波を敵に放って大ダメージを与えた!

「………よしっ!!」

Sクラフトを放ち終わったエステルは棒を回転させた後、再び戦いの構えをした。

「ふっ、見切れるかな?」

さらにリシャールも抜刀の構えをした後

「斬!!」

神速で敵を駆け抜けて攻撃した!

「散りたまえ…………」

敵の背後まで駆け抜けたリシャールが呟くと敵の身体から大量の血を噴き出させた!抜刀したことさえ気付かせない神速の居合を放つリシャールのSクラフト―――残光破砕剣によって敵は叫び声を上げながら消滅した!



「はあはあ………何なのよ最後のは………さすがに反則すぎない!?」

「他の3体より一際大きかった上、手強かったな………」

戦闘が終了し、疲労の影響で地面に膝まづいたエステルは息を切らせながら文句を言い、エステルと違って疲労している様子を見せていないアドルは真剣な表情で呟いた。

「あれは”ジグマ”…………三姉妹達の母親でしょう。しかし………何とか追い払えたようですね。」

リースが説明をしたその時、何かの音がして封印石がリース達の目の前に現れた。

「そ、それって………!?」

「封印石………ですね。」

「その中に私が……」

「フム………どのような仕組みになっているのだ?」

「うふふ、今度は誰かしらね?」

封印石に気付いたエステルは驚き、エクリアは静かに呟き、それを聞いたティオは驚き、ラグタスは考え込み、レンは興味深そうな様子で封印石を見つめた。そしてリースは封印石を手に取った。

「…………”影の王”の言葉を信じるならこの封印石の中には”聖なる妃”が封じられていると思います。」

「え…………じゃ、じゃあ………!」

「……………イリー………ナ……………」

リースの推測を聞いて驚いたエステルはエクリアを見つめ、見つめられたエクリアは辛そうな表情でリースが手に入れた封印石を見つめていたその時!

「クク………相変わらずの鋭さだな。」

なんとリース達の目の前に”黒騎士”が現れた!

「あ………」

「へっ………!?」

「黒ずくめの仮面の騎士………話にあった”黒騎士”か………!」

黒騎士の登場にフィーナとエステルは驚き、アドルは警戒した表情で黒騎士を睨んだ。

「黒騎士………性懲りもなく現れましたか。」

「フフ、神父の方はいまだ人事不省の身か。しかし”聖痕”の力を”外法狩り”にしか使えぬとは。クク………何とも虚ろで無様なことだ。」

「…………っ……………」

黒騎士を睨んだリースだったが、黒騎士の言葉を聞き、辛そうな表情をした。

「しかし、ここに辿り着くのはもう少し手間取るかと思ったが………どうやらこの”星層”にあった駒共と、幾多もの国々を救い、もはや”英雄”の域に達する”冒険家”はいささか規格外だったようだな。」

「あら………ということはレンのことね。うふふ、お姉様達を差し置いてそう言われるなんてちょっと気分がいいわね♪」

「……………………」

「………その中には私も入っているんでしょうか?正直、この中では私だけ仲間外れな気がするんですが………」

黒騎士の言葉を聞いたレンは小悪魔な笑みを浮かべ、アドルは黒騎士を睨み、ティオはジト目で黒騎士を見つめて呟いた。



「クク………そんな事はない。”G”の”叡智”の恩恵を受けし娘よ。」

「「!!」」

しかし黒騎士の言葉を聞いたティオとレンは目を見開いて驚いた!

「クク………どうだ?同じ”叡智”の恩恵と出会った者と出会った気分は?」

「………貴様、何を言っている?」

不気味に笑っている黒騎士をリシャールは睨んで尋ねた。

「………まさか貴女………………」

「…………………………」

「………どうした、ティオ。顔色が悪いぞ。」

一方黒騎士の言葉から何かを察したレンは信じられない表情でティオを見つめ、見つめられたティオは顔色を青褪めて黙り込み、その様子に気付いたラグタスはティオを心配した。

「クク………異界の女神よ。愛しい者と再び邂逅し、さぞ自らの役目を捨てたくなっている事を迷っているだろうと我が王も貴様の心を楽しみながら想像していたぞ?」

「………確かにアドルさんと再び出会えた事は嬉しいですが………それでも私は……いえ、私達は自分の世界に帰ります!アドルさんが命をかけてくれ、救ったエステリアを………”イース”の人々を護る為に!」

黒騎士の話を振られたフィーナは静かに答えた後、決意の表情で答えた。

「フフ、勇ましい女神だ。………だが、同じ女神でも貴様の方はどうだろうな?罪深き業を背負う女神の末裔よ。」

「…………っ…………」

そして同じように話を振られたエクリアは身体を震わせて辛そうな表情をした。

「ごちゃごちゃうっさいわね!とっとと用件を言いなさいよ!それともここでやり合うつもりかしら!?」

「フフ、これは失礼した。では役目を果たすとしよう。…………―――次なるは魂の道。彷徨う魂達の叫びを聞きながら魂の駒を揃えるがいい。さすれば光と闇の狭間に生きる”王”と”禁忌”たる存在、そして”魔”の贄に捧げられた妖精の妃が封じられている盤上へと進めるであろう。…………確かに伝えたぞ。」

エステルに睨まれた黒騎士は不敵に笑った後、リース達に”影の王”の言葉を伝え、そして妖しげな光陣を自分の足元に現して転位して消えた。その後リース達は封印石の中にいる人物を解放する為に一端庭園に戻った…………


 
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