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SwordArtOnline~The Wroght Wizard~

作者:村雲恭夜
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世界の改変

 
前書き
待たせたな、皆の衆!更新だ!
清姫「何処かのDEBUに取りつかれましたか、マスター?」
佑人「アレが普段の作者だとするなら殴りたくなるな!」
いっそ清々しい程の罵倒だな!では本編スタート! 

 
前回までの三つの出来事!

一つ、主人公・衛宮佑人は異質な魔術師で在るが、普通にゲームを楽しむ

二つ、ロード=エルメロイことウェイバー・ベルベットと共に森の秘薬をクリアした

三つ、ログアウトボタンが消失し、二人は始まりの街へ転送された!





「全く……、一体全体何が起きてやがる」

徐々に辺りにプレイヤー達が転送されてくる中、俺は至って冷静にその言葉を口にした。
動揺していない、と言えば嘘にはなるが、もう場の流れに乗るしか無いと思ったりもする。

「コレでこの障害の原因説明ならマシなのだがな……」

「……そうだね」

隣でロード=エルメロイが言う。……ん?何か声が一つ多くないか?

「って、誰だ!?」

「……ロード=エルメロイの生徒、とだけ」

それを言うと口を閉じる。おい、人の顔を見ないのかよ。人のこと言えんが。

「おい、ロード=エルメロイ。コイツ何だよ」

「ふむ……。本名なら糸島優衣、私の学科の生徒だった。所で何しに来たのかね?」

「………」

すると、ロード=エルメロイは溜め息をつく。

「……苦労してるんだな」

「……まぁな」

ロード=エルメロイが肩を竦めると、糸島優衣は何かを見つけた様に目を見開いて、とっとこ走っていった。

「……何なんだよ」

思わず溜め息をつきそうになったその直後、誰かが叫んだ。

「あっ……上を見ろ!!」

俺とロード=エルメロイは上を向く。
百メートル上空、第二層の底を、真紅の市松模様が染め上げていく。
しかし、よくよく見れば、【Warning】【 System Abboucoment】と読める。
つまり、ようやく運営からのアナウンスが在ると言うことだ。
広場のざわめきが終息し、皆が耳をそばだてる。
しかし、次に起きたのは恐らく全員の期待を裏切る物だった。

空に埋め尽くす真紅のパターンの中央部分が、まるで血液の雫のように垂れ下がり、空中で形を変えた。
その形はβテストでよく見たGMの衣装だ。しかし、その中は空洞で誰も居ない。
不具合かと思ったプレイヤー達が、再びざわめきだす。
しかし、それに反応したかのようにローブの右袖が動き、次いで左袖が動く。やはり、中は空洞だ。
一万ものプレイヤーの頭上で、中身のない手袋を左右に広げ、何者かが口を開いた___気がした。

『プレイヤー諸君、私の世界へようこそ』

その声が響いた途端、俺の中の魔力回路が暴走の兆しを見せた。

「っ……!」

右を見て、ロード=エルメロイを確認するが、気が付いていない。
どうにか冷静な顔をして立つと、再び声が響いた。

『私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロール出来る唯一の人間だ』

「な……」

途端、ロード=エルメロイが喉を詰まらせた。勿論、俺も少しは驚く___素振りをする。素振りをした理由は、ある程度の予想をしていたからである。しかし、よもや最悪の予想を引き当てるとは、幸運値は最悪のようだ。

茅場晶彦、数年前まで弱小であったアーガスを最大手へと成長させた天才ゲームデザイナーにして量子物理学者。
このゲームの開発ディレクターで在ると同時に、ナーヴギアを基礎設計した設計者でもある。
しかし、ゲームマスター等という役回りを避けてきた彼が何故こんなことを、と不思議に思っていると再び声が投げ掛けられた。

『プレイヤー諸君は、既にメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気付いていると思う。しかしゲームの不具合ではない。繰り返す。これは不具合ではなく«ソードアート・オンライン»本来の仕様である』

「仕様……だと?」

ロード=エルメロイが割れた声で囁く。その語尾に被さる様にアナウンスは続いた。

『諸君は今後、この城の頂を極めるまで、ゲームから自発的にログアウトすることは出来ない。……また、外部の人間の手による、ナーヴギアの停止或いは解除も有り得ない。もしそれが試みられた場合___』

僅かな間を起き、ゆっくりと発せられた。

『___ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる』

「……ふむ、つまり死ぬと言うことか」

その言葉で、そこまでの理解が出来るのは俺とロード=エルメロイだけだろう。たぶん。
つまり、分解NGロック解除NG、やった場合BADENDって事らしい。エグイ。

「……確かに、ナーヴギアの内蔵バッテリーならば、可能だな」

ロード=エルメロイは、額に手を添えて言う。
すると、再び声が投げ掛けられた。

『より具体的には、十分間の外部電源切断、二時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体のロック解除または分解または破壊の試み___以上の何れかの条件によって脳破壊シークエンスが実行される。この条件は、既に外部世界では当局及びマスコミを通して告知されている。因みに現時点で、プレイヤーの家族友人等が警告を無視してナーヴギアの強制除装を試みた例が少なからず有り、その結果』

一呼吸入れ。

『___残念ながら、既に二百十三名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界からも永久退場している』

何処かで悲鳴が上がった。しかし、俺達は何処かで理解していたのかもしれない。
いや、何処かではなく、何となく理解していたのかもしれない。
二百十三名、それだけのプレイヤーが本当に居なくなってしまった。此処からだけでなく、現実世界からも。




それから、チュートリアルは続けられ、いい加減俺はウンザリとしていた。
クリア百層なんて何年掛かるんだ。βでは録に上がれなかったのに。しかも、HP0=死亡とか洒落にならねぇだろ。

最後に手鏡が配られ、チュートリアルが終了すると、圧倒的ボリュームで、プレイヤー達が騒ぎ始めた。

「嘘だろ……なんだよこれ、嘘だろ!」

「ふざけるなよ!出せ!此処から出せよ!」

「こんなの困る!このあと約束が有るのよ!」

「嫌ぁああ!帰して!帰してよぉおお!」

悲鳴。怒号。絶叫。罵声。懇願。そしてほうこう。
たった数十分でゲームプレイヤーから囚人へと変えられてしまった人間達は頭を抱えてうずくまり、両手を突き上げ、抱き合い、或いは罵り合った。
その様子を見ていると、自然と回路が落ち着いて痛みが引く。そして、こう思う。

「ああ、これも現実なのか」

この世界で死ねば自身は本当に死ぬ。コレだけは変わり様が無い事実だ。
これから先年単位でこの世界で過ごす事になるだろう。現実世界にいる父さんや母さんの顔も見れはしないだろう。
でも、クリアさえすれば戻れる。それも変わり様が無い事実だ。
ならば、方針は一つだ。

「ロード=エルメロイ、話がある」

「……ふん、奇遇だな衛宮佑人。私もだ」

俺達は広場から出ると、すぐにフィールドに移動し、ホルンカへの道を走った。

「要するに、クリアさえしてしまえばこの世界から出れるって事で良いんだろ?」

「しかしだな、βテストでは録に上がれてないだろう?どうするつもりなんだ?」

ロード=エルメロイが走りながら言う。そんなの決まってる。

「んなもん___後から考える!」

「……行き当たりばったりは止めろ」

ジト目で見られてるけど気にしないよ!ポジティブに。前向きに。今の事から目を背けない。

「おい、俺がなろうとしてるのは『正義の味方』だぜ?コレくらいでなりたいもんを諦めきれるか!」

「……偽りの理想を今更語って何になる?」

ロード=エルメロイの質問に、足を止めていい放った。


「無論___偽りなら本当にしてしまえば良いだけだ。それが、『模造』の魔術師たる俺の専売特許みたいなもんだからな!」

俺は言うと、現れたフレンジーボアに、アニールブレードを叩き付け、道を切り開く。

「嘘偽りも続けば本当になる、ってね?」

「……ふっ」

ロード=エルメロイは微かに笑うと、その瞳に精気が戻る。

「そうだった、君はそういう人間だったな……。なら、いこうではないか。君の言う、嘘偽りを本当にしてしまえるまで」

「おう!」


そして、俺達のデスゲーム生活の、幕が開けた。



カウントザフロア 残り攻略階層100
カウントザサーヴァント残り??? 
 

 
後書き
ようやく三話だぁああ!!
佑人「グダグダな気がするぞ」
気にしたら敗けだ。
清姫「所でマスター?今回のイベントどうでした?」
うん、結局取れなかったよ、天の杯。
佑人「……うんまぁ、ドンマイだな」
次のイベントはアメリカクリアしないと出来ないらしいし。
佑人「今どこ?」
ローマ。
二人「まだ第二聖杯!?」
フロウラスは倒した。但し、そこから先はやってない。
佑人「……進みがおせぇよ」
うん、自覚してる。
つーことで次回も宜しくね!因みに俺の嫁鯖は清姫、キャット、リリィだ!二人だけバーサーカー?ははは、気にするな!! 
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