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英雄伝説~光と闇の軌跡~(3rd篇)

作者:sorano
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第16話(2章終了)

~封印区画・最奥~



「突撃開始っ!!」

「光よ!我等を守りたまえ!防護の光陣!!」

「「クロックアップ!!」」

「吹雪の力よ………我が刃に宿れ!エンチャントアイス!!」

戦闘が開始されるとユリアとリフィアはクラフトや魔術で味方全員の能力を上げ、ヨシュアとリースはアーツで自分自身の能力を上げ、そしてツーヤは自らの武器に属性を付与した!

「そらっ!!」

「とう!!」

そしてケビンとエヴリーヌはそれぞれ矢を放ったが

「……………」

敵は両手についている巨大な鉄球でガードでした!

「……………」

そして敵は固まっているケビン達に両手にある巨大な鉄球で範囲内を攻撃する技――双粉砕撃を放った!

「「………っ………!」」

敵の攻撃に気付いたヨシュアとリースはアーツによって向上した身体能力により、回避し

「!!」

エヴリーヌは転移をして回避した!

「クッ………あうっ!?」

「なぬっ!?」

しかし武器や簡易結界を展開して防御しようとしたツーヤとリフィアは防御しきれず、ダメージを受けると共に吹っ飛ばされ

「あいたぁ!」

「あぁっ!」

回避しようとしたケビンとユリアも間に合わずダメージを受けると共に吹っ飛ばされた!そしてダメージを受けたケビン達に追撃をするかのように敵の配下らしき敵達が襲い掛かろうとした!

「うっざい!制圧射撃!!」

しかしそこに空中に転移したエヴリーヌがクラフトを放った!エヴリーヌが放った無数の矢の雨が敵達に降り注ぎ、敵達はのけ反った!

「行くよっ………!………せいっ!!」

「行け!………退がりなさい!」

そこにヨシュアが放ったエステル達と共に旅に出る前にカシウスより教わったカシウス直伝のクラフト――雷光撃とリースが放ったクラフト――サウザンドスパローによって雑魚敵達は全滅した!



「出でよ、ソロモンの魔槍!死愛の魔槍!!」

そしてリフィアは攻撃と同時に回復する為の魔術を放って、敵にダメージを与えると共に自分自身の傷を回復し

「今助けたるっ!そらっ!」

「ありがとうございます!十六夜………”突”!!」

ケビンはクラフト――セイクリッドブレスを放って、自分とツーヤの傷を回復し、ツーヤはクラフトを放った!吹雪の力が宿ったツーヤの刀によって発生した衝撃波には吹雪も混じり、クラフトに命中した敵の身体の一部が凍りつき、敵の動きが鈍くなった!

「せいっ!!」

「やぁっ!!」

「殲綱斬!!」

「そこやっ!はぁっ!そらっ!これでもくらえやっ!!」

そしてたたみ掛けるようにリース、ユリア、ヨシュア、ケビンが次々と攻撃を加え

「聖なる水よ……奔流となり、我が仇名す者達に裁きを!リ・カルナシオン!!」

「死んじゃえばぁ!審判の轟雷!!」

「神をも震撼させし、滅びの鐘よ!今、ここに奏でよ!!………エル=アウエラ!!」

さらにツーヤ、エヴリーヌ、リフィアが次々と高火力の魔術を放って敵に大ダメージを与えた!

「――――――!!」

一方攻撃を受け続けた敵は叫び声を上げた後、自分自身にすざましい闘気を纏い、さらに何かを溜める動作をし始めた!



「無駄です!!」

「おぉぉぉ!!」

「十六夜………”破”!!」

「させない!精密射撃!!」

「行くぞ!はっ!やっ!せいっ!たぁ!!」

その様子に気付いたリース、ヨシュア、ツーヤ、エヴリーヌ、ユリアは行動を中断させるためにそれぞれクラフトを放って攻撃したが、敵は倒れず、さらに中断もしなかった。

「えいやっ!クロックダウン!!」

一方リフィアは少しでも敵の行動を遅くするためにアーツを放って、敵の能力を下げた!

「我が右手に有りし星の杯よ、天より授かりし輝きをもって我らが盾となれ…………」

そしてケビンは味方全員に絶対障壁を貼る為にSクラフトを放とうとした!

「――――!!」

一方溜める動作を終えた敵は突進を始めたが、ケビンのSクラフトが先に放たれた!

「グラールスフィア!!」

ケビンが放ったSクラフトによって全員に絶対障壁がはられた!そして敵はすざましいスピードで縦横無尽に駆け抜けて、ケビン達を攻撃したが絶対障壁に阻まれた!

「エヴリーヌ、行くぞ!」

そして敵の行動が終わったのを見たリフィアはエヴリーヌに呼びかけた!

「ん!!」

リフィアの呼びかけに頷いたエヴリーヌはリフィアと共に詠唱を始め、そしてコンビクラフトを放った!

「「……我等に眠る”魔”の力よ、我等に逆らう者達を滅せよ!………血の粛清!!」」

「―――――!?」

2人が放ったコンビクラフトにより、敵は大ダメージを受けると共に大きくのけ反った!



「戦場を翔る金色の翼よ……」

その時リースは聖書を取り出して、強く祈りだした!

「かの地に舞い降りて、虚ろなる魂を救え!」

するとリースの足元に”星杯”を中心とした法陣が現れ、さらに聖書から光の球が発生し、リースの頭上に強く輝いた!すると光の球はなんと一対の白い翼を持つ鎧姿の女性天使を具現化した!具現化された天使は片手に持っている巨大な剣を構え

「ヘヴンストライク!!」

剣からすざましい閃光を敵に放った!

「――――――!!??」

祈りの前に舞い降りた戦女神が迸る閃光で敵を薙ぐリースのSクラフト――ヘヴンストライクをまともに受けた敵は叫び声を上げながら消滅した!

「憐れなる魂よ、どうか安らかに………」

敵の消滅を確認したリースはその場で祈った。そして戦闘が終了すると全員安堵し、蓄積した疲労によりリフィア、エヴリーヌ以外は地面に膝をついた。



「くっ………む、無茶苦茶や…………!」

「信じられない………追い返せたなんて………」

戦闘が終了し、ケビンとリースは信じられない様子で呟いた。

「そ、それよりも………!」

「2人の封印石を……!」

そしてユリアとツーヤの言葉を聞いた2人はユリア達と共に立ち上がって、影の王を睨んだ。

「フフ………なかなかの見世物だった。おひねりだ――受け取るがいい。」

一方影の王は不気味な笑いをした後、自分の両手に浮かばせていた封印石をそれぞれユリアとツーヤの前に転移させた。

「「あ………」」

目の前に現れた封印石に気付いたユリアとツーヤは驚いた後、封印石を大切にしまった。

「よかった、これで………」

「ご無事でよかったです、マスター………」

「うん、そうだね………」

ユリアとツーヤは安堵の表情をし、ヨシュアはツーヤの言葉に同意した。そしてケビン達は再び影の王を睨んだ。



「フン、約束だけはきちんと守るみたいやな。単刀直入に聞く―――あんたの狙いはなんや?オレたちに何を望んでる!?」

「はは、ケビン・グラハム。あまり私を失望させないで欲しいものだ。我が名は影―――なればその真実もまたそなたらの中にのみ存在する。解るかな、この意味が………?」

「………え………」

影の王に怒鳴ったケビンだったが、不気味に笑いながら言った影の王の言葉を聞き、一瞬ある光景を思い浮かべて呆けた。

「………ケビン?」

その様子に気付いたリースは心配そうな表情でケビンを見つめた。

「フン、戯言を。思わせぶりなこと言って茶を濁そうとしても無駄やで。」

「そう、我が言の葉はすべて戯れでできている………そなたがそう思うのならば私はそういうものなのだろう。」

「ざけんな………」

影の王の言葉を聞いたケビンは暗い表情で身体を震わせて呟いた。

「フフ、そうだな。いっそ”影の王”改め、”戯言王”と名乗るとしようか?」

「ざけんな言うてるやろ!」

そして影の王の次の言葉を聞いたケビンは怒鳴って、ボウガンの矢を何度も連射して、影の王に矢を命中させた!矢が命中した影の王は地面に膝をついた。その様子をリース達は驚いて見つめた。



「ケビン………!?ど、どうしていきなり………」

「………落ち着け。それこそ”影”や。」

「え………」

ケビンの言葉を聞いたリースが驚いたその時、影の王は一瞬で消えた。

「あ………」

「分け身………いや、空蝉か。」

「戦いの最中にすり変わったのか………」

「………ムカツク。あいつは絶対殺す………!」

それを見たリースは呆け、ユリアとヨシュアは真剣な表情で呟き、エヴリーヌは不愉快そうな表情で呟いた。

「フフ、よくぞ見破った。この『第二星層』におけるそなたらの役目は終わりだ。いざ、白き翼と巫女の娘を手に入れさらなる深淵へと挑むがいい。はは………次なる邂逅を楽しみにしているぞ………」

そして影の王の言葉が部屋中に響き渡った後、影の王がいた場所に転移陣が現れた。



「フン………芝居がかったやっちゃ。ああいう芸風は寒いだけやっちゅうねん。」

「………ケビン………」

どこか無理をして笑っているケビンに気付いたリースは心配そうな表情でケビンを見つめた。

「さてと、新たな封印石も手に入ったことやし………いったん拠点に戻って中の人達を解放するとしよう。『白き翼』と『巫女の娘』って言葉でおおよそ見当が付いたし。」

「ええ、確かに。」

「………ああ。そうしてもらえると助かる。」

「早くマスター達を解放しましょう。」

そしてリースの様子に気付かず、提案したケビンの言葉に、ヨシュア、ユリア、ツーヤは頷いた。



その後ケビン達は一端庭園に戻った…………


 
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