新たなる戦い~第1章~
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標的15 転校生再び
「雲雀さん、大丈夫かな?」
戦いの場から離れたツナ達は1人残した雲雀を心配していた。
「大丈夫だ、あいつはただでさえ強ーんだ、心配いらねえぞ」
まったく心配するそぶりを見せないリボーン。というより心配をしているのはツナだけだった。
「ていうかなんで雲雀さんだけ置いてきたんだよ」
「別にお前らがいたところでどうにもならなかっただろ、あいつのことだから手を出すなとか連帯責任で咬み殺すとか言ってきりがないだろ」
「そりゃそうだろうけど」
たとえ最強であろうとツナにとっては心配だった。この心こそ「ボンゴレの大空」にふさわしいものであると、みんなは心の底から思っていた。
翌日―
「今日は先日に続いてまた転校生を紹介する」
「またかよ、なんでこんな頻繁に転校生がいるんだよ」
「ディアナです、よろしくお願いします」
「おっ、またかわいい娘じゃん」
ほとんどの男子生徒はレイアが来た時と同じく鼻の下が伸びきっていた。ツナ、獄寺、山本を除いては・・・。そして、3人の目線が行ったのはディアナの顔ではなく、彼女の手についている指輪だった。
「10代目、あの女の手にあるのは・・」
「うん、まちがいないよ、あのリングは!!」
「昨日襲ってきた奴のリングと同じだな」
3人は転校生・ディアナをじっと見ていた。そして偶然にもレイアは学校に来ていなかった。それからというもの、放課や授業中3人は常にディアナを監視していた。フィルマーレファミリーというのは確実だろうが、生徒達に話しても「あんなかわいい娘がマフィアなわけないじゃん」とか言われるのが決まっているからだ。それにそんなことを言って本性を現して生徒達を巻き込むわけにはいかない。
すると突然ディアナが席を立ち、教室を出て行った。
3人はすぐさま彼女を追った。そして着いたのは屋上、だが・・・
「あ、あれ?いない」
ツナ達が辺りを見回すが、ディアナの姿がない。さらには気配すら感じない。
「ちくしょー、どこ行きやがった、出てきやがれ」
「も、もしかして何かの罠かもしんねえぞ」
山本の言葉通りでないことを願った。もしこれが罠ならツナ達を遠くへおびき寄せて、本来の目的を達成させるはずだと感づいた3人は急いで教室へと戻った。
教室の扉を開けると、そこには屋上へ行ったはずのディアナがいた。
「てんめー、どういうつもりだ」
「えっ、いったい何のこと?」
「とぼけんな、てめーさっき屋上に行ったはずだろ?」
突然怒鳴られて、わけのわからにことを言われたディアナは泣きそうになった。周りにいる生徒たちも言葉を失う。しかし、それに答えたのは京子だった。
「いったいどうしたの?ディアナさんなら教室出てすぐに戻ってきたよ」
そんなはずは・・・と思った、しかし教室にいた全生徒が目撃を証言してい。確かにディアナは屋上へ向かったはずだった。3人共見ていたはずなのに。
「そうだぞ、ディアナちゃんはすぐに戻ってきたぞ」
「変な言いがかりつけんなよ」
他の生徒たちも獄寺の言葉に対して猛反撃をした。結局3人は何も言い返せず、その場は終わったのだった。
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