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英雄伝説~光と闇の軌跡~(SC篇)

作者:sorano
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第128話

~根源区画・奥~



「みんな、行くわよ!」

「頑張って、みんな!」

「我等に魔の加護を!魔法領域の付術!!」

「やあ~!A-クレスト!!」

戦闘開始早々エステルはクラフト――掛け声で、ミントはクラフト――ドラゴンエールで、プリネとクローゼは魔術やアーツで味方全員のさまざまな能力を上げ

「せいっ!シルフェンガード!!」

「ハッ!クロックアップ改!!」

レーヴェとヨシュアは自分自身の能力をアーツで上げた!

「………………」

一方敵は何かをするために溜めだしたが

「フッ、させないよ!」

オリビエがクラフト――スナイプショットⅡを放って、中断させた!そして敵の周りにいる雑魚は攻撃を仕掛けようとしたが

「おぉぉぉぉ!!」

ヨシュアはクラフト――真・魔眼を放って、雑魚の動きを封じ

「そこだっ!!」

レーヴェがクラフト――零ストームを放って、倒した!



「……………」

そして敵はエステル達の背後からクラフト――滅界ノウアバを放った!

「!全員、散れ!」

それに気付いたレーヴェはエステル達に警告をした!レーヴェの警告によって、全員散開し、敵の攻撃を回避した。敵の攻撃が命中した場所はなんと床ごと消滅していた!

「あ、あぶな~………」

それを見たエステルは冷や汗をかいて溜息を吐いた。

「……今のはできるだけ撃たせない方がいい。このまま床を消滅させ続けられると追いつめられてしまう。」

「そうね。………あら?」

ヨシュアの言葉に頷いたプリネは敵の行動を見て首を傾げた。すると敵は新たな雑魚を召喚した!

「あ!さっき倒した敵を!」

「やれやれ………無限に作り出すという訳かい。」

それを見たミントは驚き、オリビエは疲れた表情で溜息を吐いた。

「おい………なんだか奴らの動きがさっきと違うぞ?」

一方アガットは敵の行動が先ほどと違う事に気付き、忠告をした。すると敵達は目の前の床を消滅させた!

「!先ほどの攻撃のように床を………!」

「こうなったら、雑魚を倒しながらワイスマンを倒すわよ!」

それを見たクローゼは驚き、エステルは全員に言った。

「フッ、了解!そぉれっ!」

エステルの言葉に頷いたオリビエはクラフト――クイックドロウⅡを放って、雑魚ごと敵を攻撃し

「行きます!……凍結!!」

クローゼは魔術を放って、雑魚達を凍らせ

「せいっ!!」

「ヤアッ!!」

「はっ!!」

「せいやっ!!」

レーヴェ、プリネ、ヨシュア、アガットはそれぞれ攻撃して、敵達を氷ごと破壊し

「はぁぁぁぁぁ………剛震撃!!」

「行っくよ~!アースストライザー!!」

エステルとミントはクラフトを放って、ワイスマンにダメージを与えた!

「………………」

一方ワイスマンは複数の敵達を光の槍で攻撃するクラフト――神槍イナンナをエステル達に放った!

「させん!!」

しかしレーヴェがクラフト――零ストームを放って、光の槍を撃ち落とすと同時にワイスマンを攻撃した!



「………………」

しかし敵は両手でエステル達を包むようにして、すざましい電撃を放った!

「きゃっ!?」

「くはっ!?」

「やん!?」

「かはっ!?」

「くっ!?」

「っ!?」

敵の攻撃によって、エステル達はダメージを受けると共に呻いたが

「んっふふ~、愛と真心を君達に!」

「回復します!ラ・ティアラル!!」

後方にいるオリビエのクラフト――ハッピートリガーⅡとクローゼのアーツによって回復した!

「行くわよ――三段突き!!」

「双連撃!!」

「えい!やあ!」

「くらいやがれっ!!」

「フェヒテンイング!!」

「ハァァァァァ!破砕剣!!」

回復したエステル達はたたみ掛けるようにクラフトを放って、次々と攻撃してダメージを与え

「やあ~!アビス・フォール!!」

「ハッ!シルバーソーン!!」

さらにクローゼ、オリビエは後方から高火力のアーツを放って、ダメージを与えた!



「…………………」

エステル達の総攻撃を受けて、かなりのダメージを受けた敵だったが、気にせず、巨大な両手で前衛のエステル達を攻撃した!しかしエステル達は散開して、回避し

「貫いちゃえ~!アイスランス!!」

「出でよ!封印王の槍!!」

「そこだっ!!」

「剛進突破撃!!」

「絶影!!」

「ふおらあぁぁぁ!フレイムスマッシュ!!」

さまざまな攻撃手段で攻撃した敵にさらにダメージを与え

「貫け!氷剣!!」

「ふっ、これは避けられまいっ!!」

クローゼやオリビエも後方から魔術やクラフトを放ってダメージを与えた!エステル達の度重なる総攻撃によって、敵は弱っているかのように身体中はあちこち傷だらけで、動きも鈍っていた。

「(……後少しね…………なら!)みなさん!私は今から通常の魔術よりかなり威力のある魔術の詠唱に入ります!普段より無防備になる上、詠唱も長いので、申し訳ありませんが、守ってくれませんか!?」

その様子を見たプリネは決意の表情になって、エステル達に言った。

「わかったわ!」

「姉さんには指一本触れさせない!」

「元よりそのつもりだ!…………アースガード改!!」

プリネの言葉にエステル、ヨシュアは頷き、レーヴェも頷いた後、絶対防壁のアーツをプリネに放った。

「お願いします!……………」

そしてプリネは身体全体に魔力を纏わせて、詠唱を始めた。

「………………」

それを見た敵はクラフト――神槍イナンナをプリネに放ったが

「とりゃあっ!紅燐撃!!」

「ハアッ!紅燐剣!!」

エステルとヨシュアがクラフトを放って、撃ち落とし

「そこだぁ!ドラグナーエッジ!!」

アガットはクラフトを放って、敵を怯ませた!

「………………」

しかし敵は少し怯んだ後、また雑魚たちを召喚した!しかし

「大地に降り注ぐ光よ!弾丸となり、敵を貫け!シャインブレッド!!」

「そぉれっ!!」

「全てを凍てつかせ!コキュートス!!」

ミント、オリビエ、クローゼが魔術やクラフト、アーツを放って、敵にダメージを与えると共に雑魚達を一掃した!そしてついに、プリネはすざましい威力を持つ魔術――大魔術の詠唱を終えた!



「汝、その諷意(ふうい)なる封印の中で安息を得るだろう……永遠に儚く……」

プリネが詠唱を続けると敵の頭上に光の羽が舞った後、羽は固まり、いくつもの光が発生し、光は柱と化して敵に降り注いだ!

「……………………!」

それに気付いた敵は攻撃範囲内から逃げようとしたが

「逃がさん!凍てつく魂の叫び、その身に刻め………おぉぉぉぉぉぉぉ・・・・・・!」

レーヴェはSクラフト――絶技・冥皇剣を放って、敵の動きを封じ、そして!

「セレスティアルスター!!」

カリンとプリネ、2人の平和を祈る心によって真なる聖光が放たれる大魔術の中でも最も威力がある魔術にして、神聖なる大魔術――セレスティアルスターによって発生した数本の光の柱が敵に降り注ぎ

「絶!!」

最後の巨大な光の柱が敵に降り注ぐと同時にレーヴェのSクラフトの最後の一撃が命中した!

「~~~~~~~!?」



そしてワイスマンは悲鳴を上げた後、巨大な光の球がワイスマンから離れた!するとワイスマンは元の人間の姿に戻った!


「そ……そんな……。”輝く環”が……き、消えてしまっただと……。馬鹿な……そんな馬鹿なああああっ……!!」

地面に跪いているワイスマンは狼狽えて、叫んだ!すると

「ぐ…………うああああああああっ!?」

突如、頭を押さえて悲鳴を上げた!

「な、何!?」

「一体教授に何が………?」

その様子を見たエステルは驚き、ヨシュアは戸惑った。そして少しするとワイスマンの目が琥耀石のような茶色の瞳になり、そして髪は燃えるような赤に変わった!

「フン、所詮は人間か………この役立たずが。貴様は引っ込んでおれ。」

そしてワイスマンは鼻を鳴らして、呟いた。

「なっ!?」

「髪や瞳がエステルさんやプリネさんのように変わった!?」

「………貴様、何者だ。教授ではないな?」

それを見たエステルやクローゼは驚き、レーヴェはワイスマンを睨んで尋ねた。

「フン、人間ごときに名乗るつもりはないが、まあいいだろう………我が名はケルヴァン!ケルヴァン・ソリード!!」

エステル達を見て、鼻を鳴らしたワイスマン――かつてはリウイの側近として仕えていたが、”幻燐戦争”を引き起こし、そしてリウイを裏切って、リウイの手によって殺された”闇軍師”ケルヴァン・ソリードは名乗り上げた!

「あ、あんですって~!?ケルヴァンって言えば………!」

「かつて我が父、リウイに側近として仕えていましたが、その裏で”姫将軍”と共に”幻燐戦争”を引き起こし、そしてお父様を闇の魔王に仕立て上げようとした裏切り者!」

「それにリウイのお父さん――グラザ様をガーランドに殺すように仕向けた男!」

ケルヴァンの名を聞いたエステルはケルヴァンを睨んで声を上げ、プリネは信じられない表情で説明した後、ケルヴァンを睨み、さらにエステルも続けて言って睨んだ。



「クックック…………まさかリウイ様とペテレーネの娘の貴女にこのような場所で会えるとは思いませんでしたよ?プリネ姫。」

「黙りなさい!貴方はフェミリンス神殿にて、父――リウイの手によって討ち取られたはずです!なのになぜ、生きているのですか!?」

凶悪な笑みを浮かべて自分を見るケルヴァンをプリネは睨んで叫んだ。

「フフ………私もそこの小娘やイリーナ様のようにこの男に転生したのですよ………」

「なっ!?」

「あ、あんですって~!?」

「やれやれ………リウイ陛下達の過去を知る2人の様子からすると、どうやら二度と生まれ変わって欲しくない人物まで、生まれ変わったようだね………」

ケルヴァンの話を聞いたプリネとエステルは驚き、オリビエは溜息を吐いていたが、真剣な表情でケルヴァンを睨んでいた。

「事情をよく知らない私達ですが、それでも貴方は私達の敵である事には違いないようですね………!」

「テメエが何者だろうと、どうでもいい!ブッた斬ってやる!」

「みんなの為に!貴方を倒す!」

そしてクローゼ、アガット、ミントはケルヴァンを睨んだ。

「フン、愚かな人間共とそんな人間共と群れる魔族の面汚しどもが。」

エステル達に睨まれたケルヴァンはすざましい魔眼をエステル達に放った!

「きゃっ!?」

「まさか教授の技まで使えるなんて………!」

「しかも、教授の技より明らかの上のようだな…………」

動きが封じられたエステルは悲鳴を上げ、ヨシュアは驚き、レーヴェは動けない状態でケルヴァンを睨んだ。

「フン、この程度の技に何もできないとは所詮は愚かな人間達だな。」

「あんですって~!?」

ケルヴァンの言葉にエステルは怒ってケルヴァンを睨んだ。そしてケルヴァンはエステル達の中にいるプリネに近づき

「フン!」

「あうっ!?」

プリネを蹴って、地面に吹っ飛ばした!

「プリネ!?」

「姉さん!」

「カリン!」

それを見たエステル、ヨシュア、レーヴェは声を上げた。そしてケルヴァンはゆっくりとプリネに近づいた。



「クックック………リウイ様を再び、闇の魔王にする為に役に立ってもらいますよ?プリネ姫。」

「っつ!何をするつもりですか………!」

「そうですな………ただ殺すというのもつまらないものですし………徹底的に犯してから、殺すとしましょうかな?」

「!!」

「本当ならイリーナ様を殺して、闇の魔王になってもらうつもりでしたが………リウイ様は大変家族を大事にしているようですしな。アリア様が人間共に犯されて殺されたように、愛娘がこの私に犯され、そして無残にも殺された事を知ったリウイ様はどうなるでしょうな?」

「っつ!貴方って人はまだ、お父様を闇の魔王に仕立て上げる事を諦めてなかったんですか…………!」

ケルヴァンの話を聞いたプリネは身体が動けない状態でケルヴァンを睨み

「このゲス野郎が…………!」

「………さすがにこのボクでも怒りがわいて来たよ………!」

「最低です…………!」

「酷い…………!なんでそんな事ができるの!?」

「ふざけるなっ!!」

「それ以上姉さんに近寄るな!指一本姉さんに触れてみろ………ありとあらゆる方法であんたを八つ裂きにしてやる……!」

アガット、オリビエ、クローゼ、ミント、レーヴェは怒りの表情で睨み、ヨシュアはすざましい殺気を纏ってケルヴァンを睨んで叫んだ!

「ふざけんじゃないわよ!そんなの絶対に許さないんだから!」

「フン、そういえば貴様にはこの私の計画を潰した報復があったのだったな。」

そしてエステルの叫びを聞いたケルヴァンは鼻を鳴らした後、エステルを見た。

「ハアッ!?何の事よ!」

「………せっかくこの私自らこの男を操ってイリーナ様を眠らせるように仕向け、そしてリウイ様が眠らせた張本人を見つけ、復讐をする事で”魔”を目覚めさせようとしたのに、貴様が邪魔をしてくれたお蔭で、リウイ様は”魔”に目覚めなかったのだからな。」

「!!じゃあ、ルシオラさんがイリーナさん達を眠らせた理由って………!」

「テメエが操って眠らせたのか!」

「道理であの時、陛下の話を聞いて困惑していた訳です………!」

ケルヴァンの話を聞いたエステルは驚き、アガットは推測をして睨み、クローゼはルシオラが戸惑っていた事を思い出した。

「その通り。クックック………貴様はプリネ姫の後でこの私自ら犯してやるから、楽しみにしているといい。」

「あんたって奴は~!」

凶悪な笑みを浮かべているケルヴァンをエステルは怒りの表情で睨んだ。

「クク………さて、大切にしていた処女を失う覚悟はできましか?プリネ姫。”姫君(プリンセス)(オブ)姫君(プリンセス)”と謳われる貴女はどのような喘ぎ声を鳴いてくれるのでしょうな?」

「例え、どんな辱めを受けようと………貴方ごときに屈する事はありません!」

「クックック……威勢だけはいいようですが、実際はどうでしょうな?」

プリネの言葉にケルヴァンは凶悪な笑みを浮かべてゆっくりとプリネに近づいた。

「姉さん――!」

「カリン―――!」

それを見たヨシュアとレーヴェが叫んだその時!



「………どうやらイリーナやラピス達だけでなく、誰も転生をすることを望んでいない余計な者まで転生をしたようだな……」

「うっわ~………クーデターの時にあんたみたいな奴が黒幕にいるとは思っていたけど、よりにもよって、あんた自身が関わっていたとはね………ホント、リウイの言う通り、余計な奴まで転生したみたいね。」

「生まれ変わってもなお、リウイ様への裏切り行為………万死に値するわ。今度は私自身の手で二度と、転生しないように魂ごと滅してあげるわ。」

「貴方という人は………!転生をしてもなお、リウイを闇の魔王にする事を諦めていなかったんですか………!」

「………貴方は以前と全然変わらないようですね、ケルヴァンさ……いえ、ケルヴァン………!私とリウイ様の可愛い娘を犯そうとした罪………絶対に許しません………!」

「エヴリーヌの大事で可愛い妹のプリネを犯そうとしたあげく、殺そうとするなんて………お前、処刑決定。絶対に生きて返さない。」

「………パイモンをも許した寛大な心を持つ余でもさすがに今しようとする悪行は見逃せんな。お前だけは絶対に許さん。覚悟するがいい。裏切り者、ケルヴァン・ソリード。」

出口の方から聞き覚えのある声が次々と聞こえてきた!

「何………!?この声は!」

声を聞いたケルヴァンが驚いたその時!

「「死愛の魔槍!!」

ペテレーネとリフィアの声がした後、2本の魔槍がケルヴァンを襲った!

「チッ!!」

自分を襲う魔槍に気付いたケルヴァンは舌打ちをして、プリネから離れた。しかし!

「殺す!精密射撃!!」

「それぇっ!!」

「連接剣の恐ろしさ、たっぷりと味わいなさい!」

「ガッ!?ギャアアアアッ!?」

さらにエヴリーヌとカーリアン、ファーミシルスの声がした後、矢と衝撃波、そして連接剣の刃が放たれ、矢と衝撃波、刃は手が切断された肩に命中して肩を破壊し、矢と衝撃波、刃によって肩を破壊されたケルヴァンは悲鳴を上げた!そして、リウイが飛び込んでケルヴァンに攻撃を仕掛けた!

「セアッ!!」

「グッ!ガッ!?」

リウイが放ったクラフト――フェヒテンケニヒを咄嗟に異空間から剣を出して防御したケルヴァンだったが、リウイの技のすざましい威力によって吹っ飛ばされた!

「マスター、今助けます!浄化の水よ……降り注げ!キュアシャワー!!」

「イーリュンよ………かの者達に浄化のお力を……大いなる浄化の風!!」

さらにツーヤ、ティアが現れて魔術を放って、エステル達全員の魔眼の効果を解いた!

「「光よ、傷ついた者達に癒しを!………癒しの風!!」」

そしてイリーナとセラウィが現れて、魔術でエステル達全員の傷を回復し

「みんな、無事か!?」

ウィルも続いて現れた!



そして屋上で戦っていたはずのメンバー全員やプリネの使い魔達が駆け付けた……………!





 
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