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アインクラッド篇
movement Ⅱ 絶望と希望の二重奏
アスラ戦 其之三
前書き
アマギ君TUEEEEEEEEEEEEEEE!!!!Σ( ̄□ ̄;)
sightアマギ
「………無事か、アマギ。」
「………ったく、遅いんだよ、アラン。」
目の前に、突如現れた巨漢は、見間違えるはずもなく、アランだった。それが意味する事は一つ。
「よーやく、第二軍の到着か……。」
ボス部屋の扉に目をやると、見覚えのある顔触れが次々と突入してきていた。当然、その中には星屑之歌の面々もいた。マシラは勢いよく、リルは微笑を浮かべて、シエラさんは例の如く悪戯めいた表情で、それぞれ駆け寄って来る。そしてソラは………
何故か泣きそうな顔をしていた。
「っ!?ソラ?どうしたんだ?」
「………気を付けるって言ったじゃないバカアマギ!!!」
「おわ!?」
「私……さっきは本当に……もう駄目かと……心臓止まりそうだったんだから!!」
よく分からないが、心配してくれていたらしい。
「わ、悪かったって。だから泣くなって、な?」
彼女を落ち着かせつつも、心の中で反省する。
(もう、二度と泣かせないって決めてたんだけどな………。)
「てかソラ!今こんな事してる場合じゃねぇぞ!!」
「っ!ええ、そうだったわね。」
取り敢えず話を切り上げ、再びボスに向き合うが…………
「……っ、グウッ!!?」
突然、頭を内側から貫かれたような激しい痛みが襲ってきた。
(チイィ!“使い過ぎ”か!?)
今までになく、先読みを使用した反動だろう。だが………
(あと少し………持たせる!!)
再び先読みを再開する。同時に頭痛も酷くなるが、終わるまでは無視する。
ボスのHPは二段半、ギリギリ何とかなるだろう。
「……じゃ、ソラ。俺はヒースクリフんトコ戻るから、皆をよろしく頼む。」
「分かったわ。……ねぇアマギ?」
「ん?」
「……ううん、何でもない。…無茶しないでね?」
それだけ言って、ソラは既に戦闘に入っているメンバー達の元に向かった。
「………無茶しないで……か……。」
守れそうにない。心の中でそう呟き、ブラッドクロスを構え直す。
「最後まで……付き合って貰うぜ?アスラ!」
アスラのターゲットがこちらに向くのと、俺が床を蹴るのはほぼ同時だった。
『グヲォォォ!!』
「ぜりゃぁぁぁ!!」
アスラの三十を超える腕が一斉に襲い掛かってくる。その一つ一つを寸分狂わず全て予測。頭の中で最適な選択肢を弾き出す。
「ここ……だあぁぁぁ!!」
網目の様な連撃の、その中の一瞬空いた僅かな隙間。そこに体を捩じ込む。直ぐ耳元で、風を切る音がする。
「喰らえぇぇぇッ!!!」
片手半剣“裏”ソードスキル
《デストラクト ギャラクシー》
『23』連撃
銀河すら消し去る破滅の刃
漆黒のエフェクトを纏い、音を置き去りにして放たれたそれが、一撃毎にアスラの命を喰らっていく。右、左、袈裟切り、唐竹割り、両手に持ち替え切り上げからの両手突き――――――――
時間にして二秒半程の出来事だったが、その何十倍にも感じられた。
『ガアアァァァァ!!?』
アスラの悲痛な叫びが轟く。HPゲージが急減少し、僅か数ドットを残すばかりとなった。いや、数ドット残してしまった。
「……っ!?しくった!!」
裏ソードスキルは、真の意味での必“殺”技だ。それこそ初撃決着モードのデュエルで相手を殺しかねない威力があるが、勿論リスクがある。
それは、『殺し切ることを前提にしている』という事だ。有り得ない火力を誇るが故に、“殺せない”という状況を想定していない。
では、殺せなかったときどうなるのか?
まず、裏ソードスキルは発動するだけで、その時点でのHPの七割を減少させる。その上で発動後、技後硬直代わりに謎の重力に襲われて、2~3秒はまともに動けない。さらに十分間の行動阻害のデパフ(耐性無効)により、筋力、敏捷の双方が50%低下する。
誰がどう見たって隙だらけだ。俺はアスラの目の前で、そんな状態を晒す事になる。
「グゥ……………!!!」
謎の重力に、その場に押さえ付けられる。アスラがニヤリと笑った様な気がした。
後書き
裏ソードスキルの詳細については、後日設定資料をup予定
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