サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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ヒカリ:「いただきまーす」
サトシ:「いただきまーす」
カツラ:「いただき」
なんだかんだでサトシ達は、
ヒカリの作った料理で夕飯を食べた。
サトシ:「うん、、、結構うまいね」
ヒカリ:「でしょー?笑
一人暮らしで腕を磨いたんだっ」
カツラ:「ヒカリちゃんの料理、、、
フォーレトスを思い出すのう」
ヒカリ:「カツラさんは利用者の中で
唯一あたしの作った料理を
褒めてくれたんですよねっ!あれは
嬉しかったなー!」
サトシ:「へぇー、カツラさん
こういう味好きなんですねっ」
3人はたわいもない話をしながら食卓を囲み、
今まで1人だったサトシは
どこか嬉しさを感じた。
カツラ:「ところでサトシ君、
仕事は辞めてきたのかね?」
話は急遽、サトシの仕事の話になった。
サトシ:「それが、、、」
サトシはさっきの出来事を2人に話した。
サトシ:「、、、って感じで、辞めるのは
まだ難しそうなんだよなっ」
ヒカリ:「何それっ!史上最悪の
ブラック企業じゃない!」
カツラ:「部長が元カラテ王か、、。
ポケモンがいたならともかく、
今の時代では厄介じゃのう」
サトシ:「とりあえず、他の社員に
迷惑をかけないで辞める方法を
考えるよ、、、。
ヒカリは大丈夫そうか?」
ヒカリ:「あたしのとこは大丈夫よ!
職員の人数も足りてるしっ。
だだ、今月いっぱいは
働かなきゃいけないから捜索に参加するなら
五月からになるけど、いい?」
カツラ:「ふむ、大丈夫じゃよヒカリちゃん」
サトシ:「いまは4月の中旬だから、
あと二週間くらいかっ。
俺もそれまでに何とかしないとなー。
あ、カツラさんが言った通り、
ヒロシはいつでも大丈夫なみたいですよ。」
カツラ:「ふむ、ならワシとヒロシ君は
先に研究してるとするかのっ。
君たちは5月から合流する予定で
話を進めるとしよう。」
サトシ:「お願いします。」
ヒカリ:「お願いしますねっ」
カツラ:「うむ。、、ではヒカリちゃん、
ご馳走様。おいしかったよ」
ヒカリ:「あ、はーい!」
サトシ:「ごちそうさまっ」
カツラ:「ヒカリちゃんは明日、仕事かの?」
ヒカリ:「え?あ、いいえっ。今週は
夜勤が無くなって滅多にない
二連休なんです。」
カツラ:「そうかい、、なら、
今日はもう遅いから泊まって行きなさい」
サトシ:「は!?」
ヒカリ:「えっ!?あははっ、
さすがにそれは無理ですよー笑」
サトシ:「カツラさん何言ってるんですかっ」
カツラ:「だってもう終電ないじゃろ?」
サトシ:「あっ」
ヒカリ:「あっ」
時刻は9時を過ぎており、
上りと下りで電車の時間が違うのは勿論、
ニビ駅からタマムシ行きの終電には
間に合わない時刻となっていた。
サトシ:「じゃあ、タクシー代出すから
今タクシー呼ぶよっ」
ヒカリ:「あっ、いいよいいよっ。
あたし出すから大丈夫っ!」
サトシ:「いいって気にすんなよ」
カツラ:「そうじゃ、部屋なら
ワシが使っていた部屋を使うといい。
ワシは居間で寝るから。」
サトシ:「カツラさんっ、そっちじゃ
ないでしょう!」
カツラ:「実はヒカリちゃんに
重要な話があってな、どうしても今日
泊まって欲しいのじゃよ」
ヒカリ:「え、重要な話ですか?」
カツラ:「そうじゃ、明日の昼まで
少し居てくれんかの?」
サトシ:「なんですか重要な話って?」
カツラ:「サトシ君には内緒じゃ」
サトシ:「え?」
カツラ:「とりあえず、真剣な話じゃから
頼むよサトシ君っ」
サトシ:「、、うーん、、まぁ、
真剣な話ならいいですけど」
カツラ:「ヒカリちゃんも、どうかの?」
ヒカリ:「えっ、、、あー、、あたしは、
居ても邪魔にならないならっ」
サトシ:「でもヒカリ、お前着替えは
どうするんだ?」
ヒカリ:「あっ、そうだっ、、着替え、、」
カツラ:「着替えなら、ワシの部屋に
未使用の下着があったぞ。」
サトシ:「それまさか、、、」
カツラ:「うむ、別に漁っていた訳ではないが
恐らくサトシ君の母が買ってそのままに
していたやつじゃの。床に落ちてた。」
ヒカリ:「じゃー、今日1日泊まろうかなっ。
いーい?サトシっ」
サトシ:「まぁ、大事な話があるなら
俺は別に構わないけど。」
カツラ:「決まりじゃのっ。
ではヒカリちゃん、あとで話を
聞いておくれっ」
ヒカリ:「あっ、はいっ!」
こうして、ヒカリは急遽サトシ宅に
泊まる事になった。
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