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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅰ篇)

作者:sorano
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外伝~特別模擬戦第二戦 VS魔人ティオ・プラトー~

~グラウンド~



「みんな、頑張って!」

ティオとの戦闘を開始したエリオットは仲間達の防御能力を高める為にクラフト―――エコーズビートを発動し

「アークス、駆動……」

エマはオーブメントを駆動させ

「オォォォォ……ハアッ!!」

ガイウスはクラフト―――ワイルドレイジで闘志を高めた。



「魔導杖に搭載されている特殊魔法(クラフト)による物理防御の上昇を確認。でしたら……ドライブ開始………」

3人の様子を観察していたティオはオーブメントを駆動させ

「ハアッ!―――セイッ!!」

ガイウスはクラフト―――サベージファングで襲い掛かったが

「!!」

魔人化した影響によて研ぎ澄まされた感覚や超人的な肉眼によってガイウスの動きが見えていたティオは子供とは思えない程の動きで後ろに素早く跳躍し

「お願い、眠って!!」

「それっ!!」

エリオットが放ったクラフト―――ブルーララバイには魔導杖を振るって導力波による弾丸で打ち消し

「そこです!―――シルバーソーン!!」

「ハッ!」

エマが発動したアーツによって空から降り注いだ銀の楔による包囲網は漆黒の翼を羽ばたかせて空へと退避し

「白き刃よ……貫け!!」

「結界よ……!」

アーツを発動した後続けてエマが魔導杖を振るって放ったクラフト―――イセリアルエッジは片手で簡易結界を展開して襲い掛かる白き刃を防いだ。



「ええっ!?」

「空に飛んだ……」

ティオの飛行能力にエリオットは驚き、ガイウスは呆け

「(あんな短時間で身体の一部分から結界まで展開できるなんて……!)二人とも警戒してください!―――アーツが来ます!」

アーツの発動を感じ取っていたエマが警告した瞬間

「時の楔に囚われなさい!―――カラミティクロウ!!」

空中にいるティオがアーツを発動した。



「うわっ!?な、何なの、これ!?」

「身体が急に重く……!」

「こ、これがARCUSとは異なるオーブメントによるアーツ……!?」

突如地面から現れた漆黒の爪に包まれたエリオットは驚き、突如身体が重くなったことに気付いたガイウスは戸惑い、エマは真剣な表情になっていた。



「――轟け!冥界の叫びよ!」

「うわっ!?」

「グッ!?」

「キャアッ!?」

続けてティオが発動した魔術―――マインドクラッシュによって地面から起こった暗黒の爆発に巻き込まれた3人は吹っ飛ばされ

「ハァァァァァァァ…………!」

「うっ!?か、身体が……!?」

続けて真紅の瞳を妖しく光らせたティオの睨みによってガイウスの身体は石化したかのように固まった!



「なっ!?迷宮に迷い込んだ魂を喰らう恐るべき三姉妹にして七十七の悪魔の眷属―――”暴食”のアルケニーが持つ一瞬で石化させる効果を持つ恐るべき魔眼―――”邪眼”!?どうしてティオさんが……!エリオットさん!状態異常回復の特殊魔法(クラフト)をお願いします!」

ガイウスの様子を見て驚いたエマはエリオットに指示をし

「う、うん!届け―――」

指示されたエリオットは頷いた後魔導杖を構えて集中したが

「―――遅いです!ヤアッ!!」

「グアッ!?すまない…………」

高速で飛行して詰め寄ったティオが魔導杖から導力エネルギーによる光の刃を具現化させて薙ぎ払うクラフト―――ビームザンバーをガイウスに叩きつけ、石化した状態で攻撃を叩きつけられた際に身体に伝わった強烈な痛みによってガイウスは戦闘不能になり、地面に倒れた!



「癒しの歌声!―――ホーリーソング!!ガ、ガイウス!?」

そしてガイウスが戦闘不能状態になった後にエリオットの回復魔法(クラフト)が発動し、エリオットとエマの傷を回復し、身体の重みも取れたが、戦闘不能状態を回復させる効果を持たないクラフトだった為、ガイウスの戦闘不能状態は回復できなかった。

「今、回復します!―――息吹を……!」

エマはガイウスを復活させるために魔導杖に集中したが

「この導力波は……復活魔法(アーツ)ですか。―――させません!ハアッ!!」

「うわあっ!?」

「キャアッ!?」

ガイウスを復活させようとするエマの行動を頭に付けている猫耳のような装置―――”エイオンシステム”で読み取っていたティオは翼を羽ばたかせて強烈な突風を発生させるクラフト―――魔塊烈風でエリオットとエマを吹っ飛ばすと共にエマの行動を中断させ

復活魔法(アーツ)を扱う貴女は厄介なので先に眠ってもらいます……!―――クブリエ!!」

膨大な瘴気と魔力を全身に纏いながら魔導杖を天へと掲げた。するとエマの足元に渦が発生すると共にエマの体力を奪い始めた!

「キャアアアアアアアッ!?そ、そんな…………!?こ、これはまさか三姉妹の母親である”ジグマ”しか扱えないはずの……!?も、もうダメ……」

ティオの放った魔族特有の魔術―――吸聖クブリエの正体がわかったエマは驚いた後、体力を根こそぎ奪い取られた影響で戦闘不能になり、地面に倒れた!



「い、委員長!?」

エマまで戦闘不能状態に陥った事にエリオットは驚き

(あの娘……何者!?”力”を解放するまでの気配は完全な”人間”だったのに、上級……いえ、最上位魔族の霊圧をさらけ出す上、”聖典”に記された七十七の悪魔の呪術まで扱えるなんて……!”起動者(ライザー)”ではないようだけど……)

その様子をグラウンドの端で見ていたセリーヌは厳しい表情でティオとリィンを見比べていた。



「―――後は貴方だけです。」

「うっ…………(援護もない状態でARCUSの駆動は無理だ……だったら……!)」

ティオに視線を向けられたエリオットは呻いた後決意の表情になり

「常世に響け―――」

集中して魔導杖を天へと掲げ

「ノクターンベル!!」

「ッ!?音による衝撃波ですか……!」

銀の鐘を発生させ、銀の鐘は鳴り響き、ティオを怯ませた。



「――僕の演奏……聞かせてあげるっ!!」

そしてエリオットは続けて魔導杖をヴァイオリンに変形させてヴァイオリンを演奏し始め

「高度の導力波を確認……S(スペシャル)特殊魔法(クラフト)ですか。エイオンシステム、解放します…………位相空間にアクセス、絶対障壁を個別展開…………―――ゼロ・フィールド!!」

エイオンシステムでエリオットの大技を感じ取っていたティオはエリオットの大技に対抗する為に絶対防壁を展開し

「セブンラプソディ!!」

エリオットが発動したSクラフト―――セブンラプソディによって発生した7色の球体の攻撃を完全に防いだ!

「………ええっ!?う、嘘!?」

7色の球体がぶつかった際に発生した柱が消えた後無事の様子で姿を現したティオを見たエリオットは驚き

「ガンナーモード、起動します。―――オーバルドライバー、出力最大…………」

ティオは魔導杖をライフルへと変形させて銃口に膨大なエネルギーを溜め込み

「ええっ!?ちょ、ちょっと待って!?そ、そんなのあり!?」

変形してエネルギーを溜め込む魔導杖を見たエリオットが焦った表情で声を上げたその時

「エーテル……バスター―――――ッ!!」

ティオは銃口から極太の導力エネルギーを解き放った!

「う、うわああああああああああああああっ!?…………ううっ、も、もう無理……………」

襲い掛かる極太の導力のエネルギーを悲鳴を上げながらその身に受けたエリオットは戦闘不能状態になり、地面に倒れた!



「―――そこまで!勝者、ティオ・プラトー!」

エリオットが戦闘不能になるとサラ教官は戦闘終了の号令をかけた!




「フウ…………」

自分の勝利を聞いたティオは元の姿に戻って疲れた表情で溜息を吐き

「ううっ、滅茶苦茶強すぎるよ……」

「文字通り手も足も出ませんでしたね……」

「杖が剣や銃に変わるとは不思議な武器だな……」

エリオットとエマは疲れた表情で呟き、ガイウスは目を丸くしてティオを見つめていた。



「な、何なのあの娘!?」

「オイオイオイ……!”闇夜の眷属”ってのは子供の頃からあんなチートじみた強さな奴ばかりなのかよ……!?」

「とてつもない魔力の持ち主ですね……」

(あれが”教団”の”力”か~……後でオジサンかレクターにも教えようっと。)

戦いを見守っていたアリサは信じられない表情になり、クロウは表情を引き攣らせ、セレーネは呆け、ミリアムは真剣な表情でティオを見つめ

「よ、予想以上の結果でしたね……」

「そ、そうね。」

「ティオなら、案外早くレン達に追いつくかもね、くふっ♪」

「フッ、あの”力”を現時点で使いこなせる上、まだまだ伸びしろがあるのだから最終的に”重剣”達よりも強くなるかもしれんな。」

ツーヤとプリネは苦笑し、エヴリーヌとレーヴェは興味ありげな表情をしていた。

「お疲れ様、ティオちゃん。」

「やるじゃねえか、ティオすけ!」

「ハハ、相変わらず凄いなティオは……」

「”影の国”を経験していなかったら正直あの数相手には勝てなかったでしょうね。」

一方仲間達に勝利を祝福されたティオは冷静な表情で答えた。



「あ、あの!ティオさん……だったよな?一つ……いや、二つだけ聞きたい事があるんだけど………」

「?わたしにですか?」

その時呼び止めたリィンの声に気付いたティオは不思議そうな表情で振り向き

「お、何だ?もしかしてナンパか?」

「局長じゃないんですから、そんな訳がないでしょう……」

興味ありげな表情をしたヴァイスの言葉を聞いたロイドは呆れた表情をした。



「先程解放した”力”……ティオさんは自由自在に扱えるようだけど”獣”のような心に呑みこまれないのか?」

「リィン…………」

「………………」

ティオに対するリィンの問いかけを聞いたラウラは心配そうな表情で複雑そうな表情をして黙っているエマと共にリィンを見つめた。

「質問の意味がよくわかりませんが……”力”を解放しても、そんな事にはなりませんよ。まあ、元の姿に戻ったら疲労が襲ってきますが。」

「…………もう一つだけ。ティオさんは”力”を解放して、使う事に”畏れ”はないのか?」

「!…………最初はこんな”力”、なければいいと思っていましたが、ロイドさん達―――信頼できる”仲間”がわたしの事を受け入れてくれたので、そんな気持ちはなくなりましたね。」

リィンの問いかけに一瞬驚いたティオは静かな表情で答え

「信頼できる”仲間”…………」

ティオの答えを聞いたリィンは呆けた。



「――――貴方が何を抱えて悩んでいるかは知りませんが、見た所貴方にも多くの”仲間”達がいるんですから、意外と早く解決するんじゃないですか?」

「……ああ……そうかもしれないな…………」

「リィン…………」

「お兄様でしたら、きっと大丈夫ですよ……」

「………………」

アリサ達を見回したティオの指摘にリィンは呆けた後静かな笑みを浮かべ、その様子を見守っていたアリサとセレーネは微笑み、エマは静かな笑みを浮かべていた。



「―――ありがとう。それとナイスファイト。」

そしてリィンはティオに微笑み

「!…………ロイドさんで慣れていなかったら、危なかったかもしれませんね。」

「プリネさん達の話通りの人物ね……」

「フッ、さすがは俺の娘を落としただけはあるな。」

リィンに微笑まれたティオは驚いた後エリィと共にジト目になってリィンを見つめ、ヴァイスは静かな笑みを浮かべて感心し

「ええっ!?な、何で俺!?」

「クク、残念だったな、リア充野郎!ティオすけは既にロイド(他のリア充野郎)の笑顔で耐性がついているからお前の必殺技の一つである無差別笑顔攻撃は無駄だぜ!」

ティオの言葉を聞いたロイドは驚き、ランディは口元に笑みを浮かべてリィンを見つめた。



「いや、意味わかんないですから……」

ランディに見つめられたリィンは疲れた表情をしたが

「リ・ィ・ン~~~~~?」

「な、何でそこで俺を睨むんだよ!?」

膨大な威圧と怒気を纏うアリサに微笑まれて慌て

「ギロッ。」

「すみません……(ううっ、理不尽だ……)」

アリサにギロリと睨まれて肩を落とし、その様子を見守っていたⅦ組の面々は冷や汗をかいた。

(な、何か他人事とは思えないような気が……)

(アリサさんも大変でしょうね……)

一方ロイドは表情を引き攣らせ、エリィはアリサに同情し

(どうやら向こうは向こうで、既にお嬢のポジションがいるみたいだな。)

(……ですね。お嬢様同士である事や惚れている男性の人柄と言い、共通する部分は結構ありますね。)

口元に笑みを浮かべるランディに耳打ちされたティオは静かな笑みを浮かべて頷いた。



「フッ……―――次はランディ、お前だ!」

「うッス!」

そしてヴァイスに名指しされたランディは返事をし

「―――こっちはフィー、ラウラ、マキアス、ユーシス!あんた達よ!」

「……了解。」

「承知。」

「はい!」

「フン……」

サラ教官に名指しされた4人はそれぞれ答え

「げげっ!?オイこら、リア充局長!”西風の妖精(シルフィード)”は予想していたが、4人なんて酷すぎじゃねえか!?しかも”西風の妖精(シルフィード)”に加えて”光の剣匠”の娘までいるとか、俺だけロイド達と比べるとハードすぎだろ!?」

4人を相手する事になったランディは嫌そうな表情をした後ヴァイスを睨んで指摘した。



「ティオ同様”本気”のお前ならあの4人相手でも互角以上の戦いをできるだろう?その為に”バルディッシュ”を必ず持ってくるように”命令”しただろうが。」

「!…………”西風の妖精(シルフィード)”を除けば”戦士”として半人前ばかりの連中相手に”本気”を出せとか何を考えていやがるんだ?」

ヴァイスの指摘に驚いたランディは目を細め

「なっ!?」

「貴様……俺達を舐めているのか?」

「フム…………確かに半人前である事は否定しないが……」

「………………」

ランディの言葉を聞いたマキアスは驚き、ユーシスは目を細めてランディを睨み、ラウラは真剣な表情でランディを見つめ、フィーは警戒の表情でランディを見つめていた。



「―――心配は無用だ。そいつらはオルキスタワーに襲撃をかけてきた帝国側のテロリスト―――”帝国解放戦線”の幹部ともやり合って撃退もしている為、それなりにできる。」

「そうそう。―――それにトップクラスの”猟兵”を相手に模擬戦をさせるのもこちらとしても滅多にない経験だから、存分に本気を出してね♪」

レーヴェの言葉に続くように頷いたサラ教官は口元に笑みを浮かべて答えた後ウインクをしてランディを見つめ

「もう、”猟兵”は廃業したっつーの。ったく、美人のお姉さんに頼まれたら仕方ないッスね……」

ランディは疲れた表情で答えた後前に出て”ブレードライフル”を取り出した。



「な、何だあの物騒な武器は!?」

「銃と剣が合体しているように見えるが……」

「……少なくともラインフォルトにはあんな銃はないし、ヴェルヌやZCFにもないわ。恐らく個人で経営している武器工房の特注なんでしょうね……」

ランディが取り出した武器を見たマキアスは驚き、ガイウスは目を丸くし、アリサは真剣な表情で考え込みながらランディの武器を見つめ

「―――”ブレードライフル”。火力がある上、接近戦もできるから猟兵達が割と良く使っている猟兵御用達の武器工房の特注品の火薬式の銃剣。わたしの持つ双銃剣(ガンナーソード)と比べたら火力は圧倒的に向こうが上。」

「それを扱えるという事は相当手強いのだろうな…………」

フィーの説明を聞いたラウラは真剣な表情でランディが持つ武器を見つめた。

「言い忘れていたが、ランディ。3人制圧した後はスタンハルバードで戦えよ。さすがに生き残った一人がお前の本来の得物相手にするのは可哀想だと思うしな。」

「へいへい、何で俺の時だけ注文が多いんだよ……」

ヴァイスの指示に疲れた表情で答えたランディはフィー達と対峙した。



「模擬戦をする前にもう一度だけ確認するッスけど……本当に”本気”でいいんッスね?」

「ええ。大怪我と死なせないように気をつけてくれれば、存分にタコ殴りにしてくれてもいいわよ。」

「ちょ、ちょっと、サラ教官!?貴女、それでも僕達の担任教官ですか!?」

「とても俺達の担任とは思えない発言だな。」

ランディの確認の言葉に頷いたサラ教官にマキアスは慌て、ユーシスは呆れ

「軽口はそこまでにして。この戦力差でも正直、”本気”になった”闘神の息子”相手にどこまで食い下がれるかわからない。本気の”闘神の息子”の実力はハッキリ言って、”帝国解放戦線”の幹部達より確実に上。」

「フム……フィーがそこまで警戒する程の使い手には見えないが……」

ランディを最大限に警戒するフィーの警告を聞いたラウラが戸惑いの表情でランディを見つめたその時!



「ハァァァァァァ…………ウォォォォォ――――――ッ!!」

ランディはグラウンド全体に響き渡る咆哮をすると共に膨大な闘気を纏った!

「ほう?これが”闘神の息子”の本気か。今の奴なら少なくとも”執行者”ともまともにやり合えるだろうな。」

「へえ?今のあいつとなら割と楽しめるかもね?キャハッ♪」

ランディがさらけ出す膨大な闘気を見たレーヴェは感心し、エヴリーヌは興味ありげな表情をした。



「クク、スパルタ教官を担任に持つお前達に同情するぜ……いつか訪れる叔父貴達との戦いに向けて、俺の”糧”になってもらうぜ……」

膨大な殺気や闘気を纏ったランディは凶悪な笑みを浮かべてフィーたちを見つめ

「なっ……なんて圧力だ……!」

「フン、俺達が貴様の”糧”だと?逆に俺達が貴様を俺達の”糧”にしてくれる……!」

「……ッ!フィーが警戒していた理由がようやくわかった……!私は相手の力を全く推し量れていなかった……――いや、普段は悟られないように隠していたのかもしれないな……!」

全身から溢れ出るランディの闘気を目の当たりにしたマキアスはランディの闘気に呑みこまれ、ユーシスとラウラはランディを警戒した。



「”戦場の叫び(ウォークライ)”……やっぱり、”闘神の息子”なら使えたか。―――今の状態の”闘神の息子”相手だとこちらの勝率は良くて1割。ま、死ぬ気で頑張って。」

「ほ、ほとんど勝ち目がないじゃないか!?」

フィーの推測を聞いたマキアスは表情を引き攣らせて指摘した。

「戦う前から弱気な言葉を口にするな、阿呆!その1割で勝てばいいだけだ!」

「ARCUSを最大限に利用して全力で迎え撃つぞ!」

マキアスの弱気の発言にユーシスは指摘し、ラウラは号令をかけた。



「―――双方、構え!」

そしてサラ教官の言葉を合図にそれぞれが攻撃態勢に入り

「――――特別模擬戦第3戦、始め!!」

「クク、この俺が模擬戦如きで本気で相手してやるんだから、ちょっとは楽しませろよ……――――”西風の妖精(シルフィード)”!その他のガキ共はちょっとはマシな動きをしろよ!」

「それはこっちの台詞……!わたしも全力で相手させてもらう……!」

「クッ、僕達は”その他”扱いだと!?」

「この俺達を舐めた事……後悔するがいい!」

「アルゼイドの剣……とくと知るがよい!」

戦闘開始の号令がかかるとフィー達はランディとの模擬戦を開始した!


 
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