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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅰ篇)

作者:sorano
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外伝~成竜セレーネの想い~前篇

オリヴァルト皇子達を見送り、教室に戻ってHRを終えたリィンは真っ先に寮に戻って行った。



~第三学生寮・セレーネの私室~



「―――ツーヤさん、入っていいか?」

「リィンさん?ええ、どうぞ。」

セレーネの部屋に入る前に扉をノックして部屋にいるツーヤの許可を聞いたリィンはセレーネの私室に入った。



「セレーネの様子は……相変わらずか……」

部屋に入ったリィンはツーヤの背後にあるベッドの上に浮かんでいる巨大な繭のような物を見て不安そうな表情をし

「ええ。既に2日経ちましたからそろそろ成長したセレーネが姿を現すと思うのですが………」

ツーヤは頷いた後セレーネが眠る謎の物体を見つめていた。



「授業も終わったし、交替するよ。プリネさん達も戻ってきているぞ。」

「わかりました。それじゃあセレーネの事、お願いします。」

リィンの申し出を聞いたツーヤは部屋を出た。



「……………………頼むから早く出て来て、元気な姿を見せてくれよ…………」

ツーヤが部屋を出るとリィンは心配そうな表情で謎の物体を見つめた。するとその時謎の物体は強烈な光を放った!

「っ!?一体何が……!――――え。」

突如起こった眩い光に驚いて目を閉じたリィンが目を見開くと繭らしき物体の中に一人の蒼銀の髪を腰までなびかせている美しい女性が裸で眠っていた。



「な、ななななななっ!?」

突如現れた裸の女性にリィンは混乱し

(まあ……もしかしてこの方が成長したセレーネさんですか?)

(竜の”成長”は不思議ですね……)

(へえ?胸も結構あるじゃない♪私と同じか、ちょっと下くらいね。よかったわね、ご主人様♪)

(フフ、何はともあれ無事に成長して何よりね。)

女性を見たメサイアは目を丸くし、リザイラは興味ありげな表情をし、ベルフェゴールはぷっくりとふくれている豊満な胸を見て感心し、アイドスは優しげな微笑みを浮かべた。



「ん…………?あ……リィンお兄様……!」

リィンの慌てている様子の声に気付いて目覚めた女性はリィンを見つめて嬉しそうな表情をし

「え……も、もしかしてセレーネ……なのか?」

女性が成長したセレーネである事に気付いたリィンは驚いた。

「はい!今までツーヤお姉様と交替で見守ってくれてありがとうございます!お兄様とツーヤお姉様のわたくしを思う暖かい心……繭越しにいっぱい伝わって来て、早く出ようと何度も頑張りました!」

「そうか……無事に出て来て本当によかったよ……このままずっと繭のままじゃないかと本気で心配していたんだからな?」

優しげな微笑みを浮かべるセレーネに微笑まれたリィンは安堵の表情をした。



「フフ、お兄様ったら心配性です…………ね…………」

リィンの言葉を聞いたセレーネは微笑みながらリィンにもたれかかった。

「セ、セレーネ!?まだどこか悪いのか!?」

「いえ……早くお兄様達に会う為に繭の中で何度も頑張ったせいでちょっと力を使いすぎてしまって……えっと、お兄様……お手数ですがわたくしにお兄様の魔力を注いでもらってよろしいでしょうか?わたくし達ドラゴンは”パートナー”の魔力しか受け付けないんです。」

「わかった!えっと……魔力を注ぐってどうすればいいんだ?」

セレーネの言葉に頷いたリィンだったが、すぐに何をすればいいかわからず戸惑いの表情でセレーネを見つめた。



「えっと、その…………今、この場でわたくしを抱いてお兄様の体液をわたくしの中にたくさん注いでください…………」

リィンの問いかけにセレーネはリィンから顔を逸らした後顔を真っ赤にして答え

「………………………え”。」

リィンは石化したかのように固まった後呆けた声を出し

(あらあら♪早速面白い展開になったわね♪っと、結界を展開しないとね♪)

(ふふふ、失った魔力や力を回復させるには最も効率のいい方法ですね。)

(ア、アハハ……)

(なるほど……”性魔術”ね。)

リザイラと共に興味ありげな表情をしたベルフェゴールは部屋に結界を展開し、メサイアは苦笑し、アイドスは納得した様子で見守っていた。



「ええええええええええええっ!?な、ななななななっ、何でそんな方法なんだ!?」

一方我に返ったリィンは大声を上げて驚いて混乱した様子でセレーネを見つめて尋ね

「その……パートナーの体液には多くの魔力が込められていますから、パートナーの体液を契約しているドラゴンであるわたくしがわたくしの中で受け止める事が失った魔力等を回復する方法が性別が違う”パートナー契約”をしているわたくしにとって最も効率のいい方法なのです。」

セレーネは頬を赤らめて答えた。



「で、でも……セレーネはそれでいいのか?」

セレーネの答えを聞いたリィンは戸惑いの表情で問いかけ

「―――はい。わたくしはリィンお兄様の事が殿方として慕っていますから、お兄様に抱かれる事は本望です。――お兄様、どうかわたくしもアリサさん達のようにたくさん抱いて下さい…………」

セレーネは静かに頷いた後リィンに告白し、目を閉じてキスをねだるかのように唇をつきだした。

「セレーネ……い、いやしかし……………」

セレーネの申し出を聞いたリィンが迷った瞬間

「もう、仕方ありませんね……ん……」

なんと顔を真っ赤にしたセレーネ自らがリィンに自分の唇を押し付けた!

「んんっ!?!!!!!???」

「ん……(お兄様……)」

そしてリィンと口付けを交わしたセレーネはリィンに抱かれた。



「フフ、とっても気持ち良かったです、お兄様…………これからはアリサさんのように時折夜這いしていいですか?」

事を終えたセレーネは幸せそうな表情でリィンを見つめ

「え”。な、何でセレーネがその事を……」

セレーネの言葉を聞いたリィンは表情を引き攣らせた。

「フフ、ベルフェゴール様達に色々と教えて頂きましたので。」

「…………(何て事をセレーネに教えているんだ!?ベルフェゴール、リザイラ!二人だろう!?セレーネに余計な知識を与えたのは!?)」

セレーネの答えを聞いたリィンは念話でベルフェゴールとリザイラを責めたが二人はそれぞれリィンの念話を無視して何も返さなかった。



「お兄様……わたくしでは駄目ですか?ベルフェゴール様にちゃんと避妊の魔術も習っていますし、わたくしのパートナーであるお兄様の体液をわたくしの中に出した際、全て魔力に変換して意図して妊娠しないようにできますからアリサさん達のようにいつでも中に出しても構いませんよ?」

「(そんな事まで教えたのか!?ううっ、ツーヤさんにこんな事知られたら殺されるような気がしてきた…………)そ、そうだ!その大きくなった姿じゃ、今まで着ていた服は着れないだろうし、ツーヤさんに知らせて服を用意してもらわないと駄目だよな。ツーヤさんに知らせてくるよ!」

「あ…………」

セレーネの嘆願を聞いて大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせたリィンは露骨に話を誤魔化した後慌てた後で部屋から去り、その様子をセレーネは呆けた様子で見守った。その後少しするとツーヤが部屋に入ってきた。



「セレーネ……どうやら無事に成長したみたいだね。―――おめでとう。凄く綺麗になったね。」

成長したセレーネの姿を見たツーヤは目を丸くした後優しげな微笑みを浮かべた。

「ありがとうございます、お姉様。これでようやくわたくしもお姉様にちょっとだけ近づく事ができましたわ。」

「フフ……―――さてと、服を用意しないと……ね……?――――!?」

セレーネの言葉に微笑んだツーヤだったが、セレーネの身体のある部分やベッドのシーツについている血が混じった白い液体に気付いて目を見開いた。

「セ、セレーネ。あ、貴女、まさかとは思うけど、リィンさんに抱かれたんじゃ………」

裸のセレーネとベッドのシーツについている血と白い液体を見て、すぐにセレーネが純潔を失った事を察したツーヤは表情を引き攣らせながらセレーネを見つめて問いかけた。

「はい。早く出てこようと頑張りましたから、そのせいで力や魔力を失っていまして……お兄様にわたくしの想いを伝えて抱いてくれるようにお願いした所、お兄様はわたくしを優しく抱いてくれてたくさん中にだしてもらいましたわ……」

「…………………………」

そして頬を赤らめて幸せそうな表情で答えたセレーネの言葉を聞いて石化したかのように固まり

「そ、そう。そ、それはよかったね。と、とりあえず成長したセレーネの服が揃うまでの一時凌ぎとしてあたしの服や下着を取ってくるからちょっと待っててね…………」

やがて我に返ると顔に青筋を立て、口元をピクピクさせながら無理矢理笑顔を作ってセレーネに微笑んだ後部屋を出てリィンの私室に急行した。


 
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