野良猫のみた幻想郷
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猫と吸血鬼妹 終
ザシュ――とフランドールの持つレ―ヴァテインが突き刺す音が部屋中に響いた。
「ガフッ……ゴフ……」
ビチャビチャ
――真っ赤な血が床にマキチラサレタ
「にゃ?」
にゃんで? にゃが輩は生きているのニャ? にゃんでレミリアがいるんだニャ?
にゃんでレミリアの胸にレ―ヴァテインが刺さっているのかニャ?にゃんで……?
「アハッ♪ お姉様から殺られに来てくれるなんて私、ゾクゾクしちゃった」
「にゃ……」
「……フラ……ン……ゴホッ!?」
やめるにゃ! それ以上しゃべっちゃだめにゃ! 傷が塞がるまで!
「あれぇ? オカシイなぁ。なんで傷を再生させないのかな? もしかして種族が壊れちゃったの?」
「にゃ?」
なんで、早く傷を再生しにゃいんだにゃ! もしかしてレ―ヴァテインが刺さったままだからニャ!?
「フラン……お姉ちゃん。フランこと……理解できてなかった……わね」
ビチャ ビチャ
――口から血が流れ落ちる。
「お姉様。なんで今になってそんな事を言うの! 私だって本当は誰も傷つけたくない、だけど、一度、暴れだした力は抑えられない。だから! 最後まで悪いフランでいさせてよ!」
にゃ? まさかフランは力に操られているのかにゃ?
「フフッ……大丈夫よ。私の命に代えても貴女を助けて見せるわ……たった一人の妹だもの」
爆ぜた。
真っ白な光がにゃが輩の視界を染める。そして、視界がもとに戻るとそこは。
「あ、スカーレット二世! おはよう」
にゃんで? 元気なフランが? まさか。
「あ、まってどこに行くの!」
~猫移動中~
「にゃ?」
レミリアどこにいるにゃ!
部屋にもいなかったにゃ、まさか……?!
「あら? スカーレット二世!」
「ニャっ!」
この声はレミリア!
「スカーレット二世、フランになにもされなかった?ケガしてない?」
「にゃ……!」
よかったニャ……あれが夢で。
「しかし、あの子ったらどこにいるのかしら?」
――幼げな声が廊下に響く。
「スカーレット二世こんなところに……あ、お姉さま」
「あら? こんなとこにいたのね。フラン、そろそろおやつよ。行きましょう」
「お姉様……さっきはごめんなさい!」
「フフ、かわいい妹のしたことよ? 気にしてないわ」
「お姉様!」
――抱きつく妹をみて猫は静かに一鳴きしてその場から消えた。
つづく
・
・・
・・・
・・・・
・・・・・
この時、猫は自分の能力の本当の力を知る由もなかった。
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