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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅰ篇)

作者:sorano
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外伝~英雄達の大粛清~中篇

~オルキスタワー~



「ギュランドロス司令!?それにルイーネ一佐やカーリアン様も……!」

「な、な、な………」

(嘘だろ、オイ……!あの”赤の戦鬼(オーガロッソ)”が………!つーか、”赤の戦鬼”が制圧されたって事は”帝国解放戦線”どころか”赤い星座”まで制圧されたって事じゃねえか!オイオイオイ……!”六銃士”が”化物”である事は知っていたが、まさか”赤い星座”までも制圧できるなんて、ありえなさすぎだろっ!?)

ギュランドロス達の登場にマクダエル議長は驚き、オズボーン宰相はギュランドロスが担いでいるシグムントとテロリストを見て口をパクパクさせ、レクターは信じられない表情をした後疲れた表情をした。



「―――数日前国際犯罪組織認定していた”赤い星座”がクロスベルに滞在している事が判明した為、祖母であるカーリアンに協力を要請し、さらに手が足りない為現地の軍組織であるクロスベル警察、警備隊にも協力を要請した。」

「だ~れが祖母ですって!?まったく………ま、そういう事♪この私がクロスベルにいた事が運のつきね♪」

「―――それと待ち伏せしていた時に現れたテロリスト達も俺達クロスベル警備隊、警察が協力して拘束したぜぇ?んで、その後に襲い掛かって来た”赤い星座”を制圧させてもらった。これがその証拠だ!」

リフィアの説明を聞いたカーリアンはリフィアを睨んだ後溜息を吐き、そして口元に笑みを浮かべて答え、さらにギュランドロスは獰猛な笑みを浮かべて話を続けた後シグムントとテロリストを投げ捨て、投げ捨てられたシグムントとテロリストは全員に見えるような位置で気絶していた。

「嘘っ!?あの赤髪の大男って”赤い星座”の副団長の”赤の戦鬼(オーガロッソ)”シグムント・オルランドじゃない!?」

「あの”赤い星座”の”赤の戦鬼”を制圧できる程”六銃士”が強いなんて正直信じられないわ……!」

投げ捨てられたシグムントを見たグレイスは驚き、各国のマスコミ達は驚きの表情でギュランドロスとヴァイス、ルイーネを見つめていた。



「おお……!という事はテロリスト達は君達が拘束したのかね!?」

一方倒れているテロリストを見たディーター市長は驚いた後明るい表情でギュランドロス達を見つめて尋ね

「はい。ただ誠に申し訳ないのですが帝国側のテロリストのリーダーと思われる人物は私達に追い詰められた際に逃走は不可能と判断したのか突如地下水道に向かって身を投げた後自爆して自らの命を断ってしまった為、死体の発見並びに引き上げも困難な状況でございます。―――申し訳ございません。ですがその代わり残りのメンバーは生きた状態で拘束しています。」

「!?」

「なあっ!?」

ルイーネの報告を聞いたオズボーン宰相とレクターは驚き

「そうですか……」

「自殺したテロリストについては本当に残念だが、君達の責任ではないから、あまり気負わなくていい。それよりよく君達の手でテロリスト達を拘束してくれた……!」

マクダエル議長は重々しい様子を纏い、ディーター市長は目を伏せた後明るい表情でギュランドロス達を見つめ

「―――なお、カルバード側のテロリスト達も拘束し、さらにその後襲い掛かって来た黒月の構成員達も拘束しました。」

ルイーネに続くようにルファディエルは微笑みながら答えた。



「なっ!?」

ルファディエルの説明を聞いたキリカ補佐官は驚き

「!?どういう事だ!先程報告した貴女達の報告と全く違う上、私の親しい友人達にそのような無礼な事をするとは!事と次第によってはただではすまさんぞ!?」

ロックスミス大統領は驚いた後怒りの表情で叫んだ。



「その事については返す言葉もございません。――――ですがこれも全て宗主国たる二大国を信じて、あえて虚偽の報告をさせて頂きました。―――なんせ、私達と共にその場にいたプリネ姫の命を狙って襲い掛かってきた為、まさか宗主国の代表であるロックスミス大統領閣下がそのような組織と繋がりがあるなど、想像もしていませんでしたので。」

するとルファディエルは申し訳なさそうな表情になった後不敵な笑みを浮かべ

「ええっ!?」

「何!?」

「!!」

「なあっ……!?まさか!」

ルファディエルの話を聞いたリフィアはクローディア姫と共に驚いた後怒りの表情でロックスミス大統領を睨みつけ、オズボーン宰相は目を見開き、ロックスミス大統領は驚いた後声を上げてプリネを見つめ

「―――プリネお姉様、先程のルファディエル警部の説明は事実でしょうか?」

「ええ。ルファディエル警部のおっしゃる通り、”黒月”に所属する者達が私がメンフィル皇女プリネ・カリン・マーシルンであるにも関わらず、襲って来たわ。リフィアお姉様が内密に雇った傭兵であるセリカ様達が駆け付けてくれなければ、私は生きてこの場にはいなかったかもしれないわ。」

レンに問いかけられたプリネは静かな表情で頷いてセリカに視線を向けて答えた。



「―――ちなみにこれがメンフィルからプリネ皇女の護衛の依頼を請けた書状だ。」

「なお、私達もメンフィル帝国より留学しているエレボニア帝国の士官学院の実習でクロスベルの地に訪れたプリネ皇女の護衛の委任状を受け取っています。万が一プリネ皇女の身を狙った不逞の輩が現れた際、拘束等の権限も頂いております。」

セリカが懐から書状を出すとルファディエルも続くように書状を取り出して説明し

「イアン弁護士。これなら自治州法で適用されるでしょう?」

続くように懐から書状を取り出したヴァイスはイアンに視線を向け

「た、確かに適用されますな………」

ヴァイスの問いかけにイアンは戸惑いの表情で答えた。



「ふざけるなっ!これは冤罪だ!そのような事実、全てメンフィルと遊撃士協会が作った絵空事だろうが!」

するとその時ロックスミス大統領は怒りの表情で怒鳴った。

「あら。ならば、どうするおつもりなのですか?まさか”不戦条約”を提言したリベールと同盟を組んでいる我々メンフィルを疑い、剣を交わすおつもりなのですか?」

「それと勘違いしているようだが、俺は遊撃士ではない。―――俺はレウィニア神権国の客将だ。今回”休暇中”の所、急遽メンフィルと”傭兵”としての契約を結んだだけだ。俺がレウィニアの客将である事はメンフィル帝国や”ブレイサーロード”が証明してくれる。」

するとレンは上品な微笑みを浮かべた後凶悪な笑みを浮かべて尋ね、さらに続くようにセリカは静かな表情で説明を続け

「大統領閣下!まさかメンフィル帝国に宣戦布告するおつもりなのですか!?」

「宰相閣下!まさかエレボニア帝国政府も同じ考えなのですか!?」

レンの話を聞いたカルバードとエレボニアから派遣されているマスコミは真剣な表情でそれぞれ叫んだ。



「なっ……!?リ、リフィア殿下……レン姫……メンフィルはまさか二大国と戦争をするつもりなのですか………!?(も、もしかしてこれも全てルファディエルさんが!?)」

「……何という事を………下手をすれば世界中が混乱してしまいますぞ……!?」

「………………………(ま、まさかこうなるよう全て仕組んだのもあの天使なのか!?)」

「!!!」

「クッ……………!(プリネ姫が”Ⅶ組”の”特別実習”で”特務支援課”と共に行動していた狙いは”黒月”の冤罪を作る為だったのね……!想定外だわ………まさかメンフィルがクロスベルとオリヴァルト皇子と協力して大統領や鉄血宰相の失脚を狙って、ここまでしてくるなんて……!一体誰がこれ程の大それた事を考えたの……!?)」

一方クローディア姫は驚いた後表情を青褪めさせて身体を震わせながら一瞬不敵な笑みを浮かべているルファディエルに視線を向けた後リフィア達を見つめ、ユリア准佐は信じられない表情でルファディエルを見つめ、アルバート大公は信じられない表情をし、ロックスミス大統領は目を見開き、キリカ補佐官は内心混乱しながら唇を噛みしめた。



「―――それとオズボーン宰相閣下、ロックスミス大統領閣下。確かお二方は安全保障の件でクロスベル自治州――いえ、我々クロスベル警備隊が”役立たず”の為、大幅な縮小、そしてそれぞれの軍を駐留させる事を提案なされていましたよね?」

「………………」

「ああ、確かに提案したな。それがどうしたというのだ?」

そして微笑みながら自分を見つめるルイーネの言葉を聞いたロックスミス大統領は警戒の表情をして黙り込み、オズボーン宰相は厳しい表情で問いかけた。



「クク、俺達”六銃士”が鍛え上げた警備隊が”役立たず”とはこれを見ても言いきれるかぁ?―――ルイーネ!例の映像をこの場にいる全員に見せてやれ!」

「かしこまりました。ディーター市長、我々クロスベル警備隊が他国の軍にも劣らない精鋭である事を証明する為、今この場でスクリーンを使わせて頂いても構いませんか?」

「あ、ああ。好きに使ってくれて構わない。」

「?一体何を……」

ギュランドロスに指示をされてディーター市長に許可を取るルイーネの様子を見たオズボーン宰相が戸惑ったその時、ルイーネは巨大なスクリーンを出した後ある映像――――エレボニア帝国軍とクロスベル警備隊との合同演習の様子が映っている映像を写した!


 
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