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英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~(閃Ⅰ篇)

作者:sorano
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外伝~嵌められた獣達~


~ジオフロントD区画~



「ほう……?まさか俺達どころかエレボニアに逆らうつもりなのか……?」

「へえ~、面白いね!あたしはそれでも全然オッケーだよ!噂の”六銃士”達と殺り合えるなんて、すっごく楽しそう!」

”帝国解放戦線”の引き渡しの指示を断ったヴァイス達をシグムントは凶悪な笑みを浮かべて尋ね、シャーリィは興味深そうな表情をした後嬉しそうな表情をしてヴァイス達を見つめた。

「フッ……お前達こそ今の自分達の立場をわかっているのか?」

一方ヴァイスは口元に笑みを浮かべてシグムント達を見つめて尋ね

「ほう……?」

尋ねられたシグムントは凶悪な笑みを浮かべた。



「へ~………さすがはあの”闘神”の弟だけあって、兄に負けないほどのとんでもない闘気ね♪」

「ククク……久方ぶりに楽しめそうな奴等だの。」

するとその時扇情的な姿をしたリウイの側室の一人でありリフィアの祖母にあたる”戦妃”カーリアンがハイシェラと共にシグムント達の背後に現れた!



「なっ!?や、奴は……!」

「”戦妃”カーリアン……!」

「何故奴がこんな所に……!?」

カーリアンを見た猟兵達は驚き

「わお!ここで”戦妃”まで現れるなんて!蒼い髪のおねーさんもかなりできるね♪面白くなってきたじゃない!」

シャーリィはカーリアンとハイシェラを見て嬉しそうな表情をし

「なっ――――”戦妃”だと!?まさか貴様ら、メンフィルと手を組んだのか……!」

カーリアンを見たシグムントは信じられない表情で叫んだ後、ヴァイス達を睨んで叫び

「少し違いますね。互いに利益がある為、”一時的に”協力しているだけです。」

「それに今の貴方達”赤い星座”の立場はエレボニアに保証されている立場どころか、リベール王国とメンフィル帝国の手配によって国際的な犯罪者の集団の扱いになっています。」

シグムントの言葉にアルとエルミナはそれぞれ答え

「なんだと……!?」

エルミナの言葉を聞いたシグムントは驚きの表情で声を上げた。



「!局長達がいたぞ!局長、ご無事で―――ーなっ!?」

「どうして”赤い星座”が……!」

「どうやらテロリスト達は局長達が制圧してくれたみたいだけど……」

「い、一体何がどうなっているんですか?」

「えっ!?どうしてカーリアンさんとハイシェラさんに加えてセリカさんの使い魔の方達がこの場に……」

「叔父貴!?それにシャーリィ達まで!何でここにいる!?」

するとその時ロイド達がタワー側に向かう通路から現れ、周囲の状況にロイドとエリィは驚き、ワジとノエルは戸惑い、カーリアン達に気付いたティオは驚き、ランディは声を上げてシグムント達を睨んだ。



「若……」

「あれ、ランディ兄じゃない!もしかしてランディ兄も鉄血宰相からテロリスト達の処刑の委任を受けているシャーリィ達の邪魔をするの?」

ロイド達の中にいるランディに気付いた部隊長の一人であるガレスはランディを見つめ、シャーリィは興味ありげな表情で尋ねた。



「なっ!?」

「何だとっ!?」

「彼らの処刑を……」

シャーリィの言葉を聞いたロイドは驚き、ランディは厳しい表情で声を上げ、ツーヤは驚きの表情で”帝国解放戦線”に一瞬視線を向けた後真剣な表情でシグムント達を見つめ

「クッ……そんな非道な事が許されていいと思っているんですか!?」

ノエルは唇を噛みしめてシグムント達を睨んだ。



「ま、まさか……帝国政府の委任状を……!」

一方ある事に気付いたエリィは厳しい表情でシグムント達を睨み

「うん、持っているよ~。これを持っていればシャーリィ達には手を出せないはずなんだけど、”六銃士”達がおかしなことをいいだしたんだよね~。」

シャーリィは無邪気な笑顔を浮かべて答えた。



「自治州法第19条3項……両帝国、共和国政府によるクロスベルでの公的執行権はこれを認めるものとする……」

「クッ、なら”赤い星座”が請けたエレボニア帝国から依頼というのは……!」

「テロリスト達の処刑だった訳か。委任状の件といい、随分と用意周到じゃないか……」

複雑そうな表情になった後唇を噛みしめたエリィの話を聞いたロイドは唇を噛みしめてシグムント達を睨み、ワジはテロリスト達に視線を向けた後真剣な表情で見つめた。



「待ってください。今、シャーリィさんが局長達が”おかしなこと”をいいだしたと言っていましたが……一体何の事ですか?」

その時ある事に気付いたティオは真剣な表情でヴァイス達に視線を向け

「それがさ~。リベールとメンフィルがシャーリィ達―――”赤い星座”を国際犯罪集団にしたって言っているんだよ~。」

「なっ!?」

「ハアッ!?」

シャーリィの答えを聞いたロイドとランディは仲間達と共に驚きの表情でヴァイス達を見つめた。



「―――カーリアンさん。ロイドさん達にも教える意味で、今この場でカーリアンさんがいる理由を説明してあげてください。」

「わかったわ。―――”リベールの異変”を起こした国際犯罪組織、”身喰らう蛇”に力を貸した事やリベールのロレント襲撃をしようとした罪状により、貴方達”赤い星座”は”身喰らう蛇”の構成員とみなすと共にゼムリア大陸に仇名す犯罪組織と認定、リベールとメンフィルの手配によって2時間前から国際犯罪者認定されたわ♪―――で、私があんた達の拘束をリウイ達から頼まれている訳♪……あ、ちなみに万が一あんた達を殺しちゃっても罪に問われないことになっているわ♪」

ツーヤに視線を向けられたカーリアンは説明し

「我もメンフィルから直々に頼まれただの。クク……我に当たるとは運のいい奴等だの?」

「―――当然、俺達クロスベル警察、警備隊共にメンフィルより委任状を貰い受けている。―――貴様ら”赤い星座”を拘束する委任状をな。」

「ガッハハハハハッ!そう言う事だ!当てが外れて残念だったな!」

「ウフフ……無駄な抵抗はしない方がいいわよ?もし抵抗して来たら罰として2度と戦えない身体にしてあげる♪」

「アハハ!それにしてもあたし達が全員いる状態に加えて”特務支援課”もほぼ全員揃っている状態で来るなんて、あんた達、ついているね♪」

「―――ま、今回は相手は悪すぎたわね。」

カーリアンに続くようにハイシェラ達がそれぞれ書状を出した後、エルファティシアは杖を掲げ、それぞれの通路へと続く道を光の魔力でできた壁を作って逃げ道を防いだ!



「…………………」

「ええっ!?」

「あ、”赤い星座”が国際犯罪者!?」

「た、確かに”リベールの異変”に関わって、それもロレント市を襲撃しようとしていたから、国際犯罪者認定されてもおかしくはないけど……」

ヴァイス達の話を聞いたランディは口をパクパクさせ、ロイドとノエルは驚き、エリィは戸惑い

「なるほどねぇ?相手が国際犯罪組織に所属しているのだったら、”鉄血宰相”の委任状も効果を示さないどころか、逆に国際犯罪組織を雇った”鉄血宰相”のダメージになるよねぇ?」

「そして”赤い星座”がそうなるように仕向けたのも、”あの人”の策なんでしょうね……恐ろしい人ですよね、本当に……」

「まさか”赤い星座”を社会的に抹殺するなんて、誰も想像していないものね……」

ワジは静かな笑みを浮かべ、ティオは疲れた表情でルファディエルの姿を思い浮かべ、ツーヤは苦笑していた。



「…………ハッ、どうやら今まで積み重ねて来た悪名のツケを払う時が来たようだな、叔父貴?」

「……………………」

一方複雑そうな表情で黙り込んでいたランディは鼻を鳴らして不敵な笑みを浮かべて怒り心頭の様子で唇を噛みしめているシグムントを見つめ

「そ、そんな………!」

「お、俺達が国際犯罪者………!」

「”赤い星座”はどうなっちまうんだ……!?」

猟兵達は表情を青ざめさせたり、混乱し

「貴様ら!よくも死んだバルデル様や団員達を利用してくれたな!若!何故御父上の死をも利用したそんな奴等の味方をするのですか!?」

ガレスは怒りの表情で声を上げてランディを見つめた。



「……まさかここまで”赤い星座(おれたち)”をコケにした挙句徹底的に嵌めてくる奴等がいるとはなっ!俺達を嵌めた事、地獄の底で後悔するがいい、”六銃士”!!貴様ら全員、皆殺しだっ!!ランドルフ!貴様は後で教育のし直しだ!」

そしてシグムントは膨大な怒気を纏ってヴァイス達を睨んだ後大声で叫んだ後両手に斧を構えて突撃したが

「フン!」

「チッ!?」

「フッ、貴様の相手は我だの。”大陸最強”と謳われている傭兵どもを率いる”赤の戦鬼(オーガロッソ)”とやらの力を見せてもらうぞ?」」

ハイシェラが立ち塞がって剣を振るってシグムントに牽制攻撃を行った後不敵な笑みを浮かべてシグムントと対峙し

「フフ、お嬢ちゃんは私が相手してあげるわ♪いらっしゃい♪」

カーリアンはシャーリィと対峙していた!



「よりにもよってハイシェラさんとカーリアンさんを相手にする事になるとは、あの二人は御愁傷様ですね。」

「フフ、親玉と親玉の次に手強い人物を抑えてくれる上、更に”六銃士”の面々も一緒に戦ってくれるおかげで僕達は滅茶苦茶有利な立場で戦えるね。」

「ああ……叔父貴とシャーリィを抑えた上、この戦力差なら制圧は可能だ。しかも奴等はクーガーも連れてきていねぇから、いつもより楽に戦えるぜ。」

その様子を見守っていたティオと共に静かな笑みを浮かべたワジの言葉にランディは頷いた後口元に笑みを浮かべて赤い星座の猟兵達を見つめた。



「―――ロイド!聞いての通り、相手は国際犯罪者だ!いくら鉄血宰相の委任状があるとはいえ、国際犯罪者相手なら容赦する必要はない!制圧するぞ!これは警察局長としての”命令”だ!」

「了解しましたっ!――――”特務支援課”一同、これより局長達と共に”赤い星座”の制圧を開始する!」

そしてヴァイスの指示にロイドは頷いた後号令をかけ

「おおっ!」

「ガッハハハハハッ!俺達”六銃士”の力、とくと味わえいっ!!」

ロイドの号令に仲間達は頷き、ギュランドロスは豪快に笑った後ロイド達と共に戦闘を”赤い星座”に仕掛けた!









 
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