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ドリトル先生北海道に行く

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第九幕その二

「僕達もお茶飲んで」
「ティーセットをついばみましょう」
「それで今日のセットは」
 チーチーはその三段のセットを見ています。
「上はチーズを挟んだビスケット、真ん中は生クリームのシュークリームに」
「下はチーズケーキだね」
 ジップもそのセットを見ています。
「北海道の乳製品を使ったんだね」
「ミルクもだね」
 先生はミルクティーをもう手にしています、やっぱり先生が一番好きなお茶はミルクティーなのです。それもお砂糖を入れた。
「それもだよ」
「北海道のミルクだね」
「それをふんだんに使った」
「そのセットだね」
「北海道ならではの」
「そうだよ」
 その通りだというのです。
「では北海道のティーセットを楽しもうね」
「うん、じゃあね」
「キャンピングカーの中でね」
「北海道の景色を楽しみながらね」
「今から」
「そうしよう」
 こうしてです、先生達はその北海道のミルクをふんだんに使ったティーセットを楽しみます。そしてでした。
 ミルクティーを一口飲んでです、先生はにこりとして言いました。
「うん、やっぱりいいね」
「北海道のミルクを入れた紅茶はね」
「凄く美味しいね」
「日本のミルクも美味しいけれど」
「北海道のミルクは別格だね」
「その中でも」
「全くだよ、これは絶品だよ」
 こうも言いながらどんどん飲む先生でした、それはトミーも同じで。
 先生にです、トミーはこうしたことを言いました。
「お水もいいですね」
「うん、北海道のお水もね」
「いいですね」
「清らかっていうかね」
「味が爽やかですね」
「紅茶はイギリスでは硬水だけれど」
「日本では軟水ですからね」
 このことは北海道でも同じなのです。
「そしてその軟水が」
「北海道はそちらもいいね」
「そうですね」
「神戸の水は日本でも屈指だよ」
 先生が今住んでいる八条町のあるその街はです。
「けれどこの北海道のお水もね」
「確かにいいですね」
「石灰の味もしなくて」
 イギリスの硬水には石灰が入っているのです、これはイギリスの土壌の底にあるのでどうしても出ているのです。
「いい感じだよ」
「ううん、日本はね」
「まずお水がいいからね」
「お茶の味も違うんだよね」
「お茶はお茶の葉とお水」
「その二つだからね」
 動物の皆も言います。
「そしてミルクもいい」
「だから北海道のミルクティーは別格」
「そうなんだね」
「そうだよ、ではもう一杯飲もうかな」
「はい、どうぞ」
 笑顔で応えたトミーでした、そして。
 先生はティーセットも楽しんで摩周湖に行くのでした、摩周湖ではです。
 その奇麗な、森と山に囲まれた湖の澄んだ青い水面を観てでした。動物の皆も唸ってこう言うのでした。
「来てよかったよ」
「何か吸い込まれるみたいだね」
「何処までもね」
「あの中に入りたいね」
「そして泳ぎたいね」
「あっ、泳ぐことはしないよ」
 先生は皆の言葉を聞いてすぐに言いました。 
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