ドリトル先生北海道に行く
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第八幕その十一
先生達はアイヌ料理やお酒を楽しんでから資料館を楽しい気持ちで後にしました。けれどその後でなのでした。
先生は皆にです、こうしたことを言いました。
「さっき羆のことを話したけれどね」
「羆っていうとね」
「この北海道の熊さんだよね」
「ツキノワグマさんとはまた違う」
「大きな熊さんだよね」
「あの熊さんはね」
それはというのです、先生も。
「かなり大きくて強いから」
「それで襲われたりしたら」
「シベリアの熊さん達と同じで」
「大変なんだね」
「種類は実際に同じだよ」
シベリアの熊さんと北海道の熊さんはです。
「グリズリーと羆はね」
「熊さんの中でも同じ種類なんだね」
「大きな種類なんだね」
「それで怖いんだ」
「特にお腹が空いていたりしたら」
「その強さから神様とも考えられているんだ」
そうした考えがあるというのです、アイヌの人達には。
「山やそうしたものにいる荒ぶる神様だってね」
「それも自然信仰なんだね」
「アイヌの人達の間での」
「そうした考え本州とかにもあるけれど」
「北海道でもあるんだね」
「アイヌの人達の間でも」
「そうだよ」
実際にというのです。
「そしてそれが日本とは違っていてさらにその考えが強いんだ」
「アイヌの人達独自のだね」
「そうした考えでだね」
「羆さん達は神様にも思われている」
「荒ぶる神様だって」
「そうした風にも考えられているんだ」
荒ぶる神の信仰をお話するのでした。
「自然信仰だね」
「じゃあだね」
「羆さん達は怖くもあるけれど」
「ただ怖いだけじゃない」
「神様としても考えられているんだね」
「成程、わかったよ」
皆で先生の言葉に頷きます、そのうえで。
そうしたことをお話してでした、先生達は次の目的地に向かうことにしました。次に向かう場所はといいますと。
「摩周湖に行こう」
「摩周湖っていうと」
王子がその湖を聞いて言うことはといいますと。
「確か怪獣がいたよね」
「それは屈斜路湖だよ」
「あっ、摩周湖じゃないんだ」
「そう、また別の湖だよ」
「そうなんだね」
「摩周湖にいるのはマリモだよ」
「あの植物だね」
王子はマリモと聞いてこう答えました。
「お水の中で丸い緑のものだね」
「そうだよ、緑のね」
「あれはあれで面白いね」
「うん、八条学園の植物園にもいるね」
「そうだね、可愛いね」
「その摩周湖にも行くから」
「屈斜路湖にも行くけれどね」
そちらの湖もというのです。
「楽しみにしておいてね」
「怪獣いるかな」
「クッシーだね」
「見られたらいいね」
「その怪獣もね」
こうしたことをお話してでした、皆は今度は摩周湖に行くのでした、先生達は北海道の奇麗な場所も巡ります。
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