世界をめぐる、銀白の翼
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第一章 WORLD LINK ~Grand Prologue~
クウガ ~期間~
「奴」の攻撃にボロボロになった蒔風は、五代の掛かり付けの医者がいるという、関東医大病院に二人に連れられて向かった。
かなりの重傷である。
一条は規定違反であることを知りながらも、一刻の猶予もないと判断しサイレンを鳴らし車を飛ばした。
「椿!椿いるか!?」
一条が声を荒げてその人を呼ぶ。
すると一人の男性が出てきた。
椿 秀一
関東医大病院の司法解剖専門の医師である。
一条の気の許せる友人で、その関係から五代がクウガであることを知る人物であり、彼の戦いをサポートした。
「ん?一条か、どうした・・・五代!帰ったか!おいおいそいつはどうしたんだ!」
「説明はあとだ。椿、彼を診てやってくれ。あと念のため五代も」
「また面倒事かよ・・もういいけどさ」
そういって蒔風と五代は診察室に入っていった。
そして数十分後。
診察と治療が終わったのだが・・・・
「五代。どーなっている。なぜまたベルトが復活しているんだ。それに一条!こいつ、あー、蒔風だっけか?もうだいたいの怪我は治っているぞ。担ぎ込まれたときはあからさまに折れていた骨もつながりはじめている。五代以上の回復力だ。何者なんだ?」
「それは・・・・だな。言っていいのかどうか・・・」
「・・・・・わかった。いーよ。今は聞かないでおく」
「椿?」 「椿さん?」
「なんかまた巻き込まれてんだろ?科警研が襲撃されたって聞いたしな。関係してんだろ?」
「あ・・・ああ」
「だったら早く終わらせてこい。そしてそのあとに聞かせてもらう。こんなことがあった、って笑い話でな」
「椿、すまん」
「そう思うなら早くケリつけてこい」
「ああ」
「はい!」
そうして椿が会議室から出ていく。
蒔風がまだ目覚めないので、二人だけで話が進む。
「あいつ、ダグバのベルトをどうするつもりだ・・・・・」
「なあ、五代。第三号の事を覚えているか?」
「あの蝙蝠みたいなでしたっけ?」
「ああ、確かあいつは零号のベルトのかけらを取り込んで自らを強化していた」
「まさか・・・・・あいつも!」
「それが本当なら、おそらくその通りだろうな・・・・」
「「蒔風/さん!」」
「ここは・・・病院か。一条さん、五代さん。ありがとうございます」
「身体は大丈夫なのか?」
「普通の人間より頑丈にできてるんで・・・平気だ、です。まだ全快ではないんだけど・・・な」
「でも、本当にダグバのベルトを丸々一つ取り込むなんて、できるんですか?」
「「奴」は既に一つの世界をその身体に取り込んでいる。時間はかかるだろうが、不可能ではないだろうな」
「たしかに、「奴」は相応しいところでゆっくり・・・・とか言っていたからな・・・だがその場所は・・・」
「い、一条さん、もしかしたら」
「あそこ・・・だろうな」
「あそこ、とは?」
「すべての未確認・・・グロンギが封印されていた、長野県山中の古代遺跡」
「もしくはその周辺の森だろう」
「確かに、相応しい場所だな・・・」
「一条さん!すぐに・・・」
「ダメだ」
「どうしてだ蒔風!「奴」は今長野にいる。今が攻めるチャンスだ!」
「勝てないぞ、「奴」には。普通の状態のオレと「奴」が同じほどの力を持っていて、それで今オレは戦うには無理がある。さらにあいつは今も力を増していっている。五代一人じゃ勝てない。そんな相手に警察が向かっても、叩き潰される」
「じゃぁ、どうすれば・・・・」
「オレが回復してから五代さんと一緒に「奴」を叩く。骨がくっつくまで、あと四日ってところか」
「その間にベルトの取り込みが終わったら・・・」
「そうならないのを祈るしかない。本当なら五代さんを連れて行きたくはないんだけど、オレ一人じゃ勝てないからにゃー。ま、それでも勝たなきゃならんのやけどのぅ」
「蒔風さん・・・」
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長野県山中古代遺跡内
「ぐっぬぅ、さすがに強大な力だ。しかし・・・・たいしたことないな取り込めきれる!この程度でダグバの力ならもうけもんだな。オレはやればできる子!がんばるぞー!」
ギュァァァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・
それぞれが戦いに備える。
決戦は四日後に持ち越された。
to be continued
後書き
・世界一つを取り込む
「奴」の膨大な力の源。
しかし、それゆえに「奴」はイカレた。たまにある変な話ことばはそのため。
・長野県の古代遺跡
「仮面ライダークウガ」の始まりの地。
研究者がここ調査している内に、グロンギは復活し、クウガの戦いが始まったのだ。
アリス
「次回、そして訪れる四日後。この世界での決着」
ではまた次回
頂上疾走俺が超えてやる-----超変身、仮面ライダークウガ
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