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ドラゴンクエストビルダーズ:アレフガルドを復活させられてます(新リュカ伝)

作者:あちゃ
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第1章:メルキド編
  6:交換条件は基本中の基本。

(おおきづちの里周辺)
リュカSIDE

案内所のおおきづちに教えて貰った長老の家へと移動する。
途中、ガイコツ等のモンスターに攻撃され、戦闘を余儀なくされているが、ボロ切れと言うアイテムを多数ゲット出来たので、良しとしよう。
ボロ切れだったら立て看板よりも何かに役立ちそうだし……

長老の家に到着する……生意気な事に、家の外周が階段状になっており、屋上までも活用出来る住まいになっている。これで作り方を教えて貰えなかったら、ぶっ壊してやる。
室内に入ると通常サイズのおおきづちが2匹と、一際大きいおおきづちが1匹居た。
大きいのが長老だろう。

長老が持っているサイズの木槌なら、俺にも使いやすいサイズだし、コイツから奪ってやろうか……と、ちょっとだけ考えたが、所詮は木槌。
棍棒などの様に使用し続けてると壊れるというのは自明の理。

1本だけ奪って数回だけ使用するより、作り方を習って何度でも使用する事が出来る方が効率的だ。
案内所のおおきづちにも“良い奴”認定されてるし、お願いすれば何とかなるだろう。
あまり力尽くは良くないよね。

「こんにちは、僕はリュカ。アレフガルドの復興をしているビルダーだ。君等の持つ大木槌の作り方を教えてくれないかなぁ?」
「何だ人間。お前は大木槌の作り方を知りたいのか?」
そう言っただろうが。

「ダメだ、ダメだ! この大木槌はおおきづちの一族にとって大切な物。そう易々と人間なんぞに教えるわけにはいかん!」
断られました。

簡単には教えてくれないのかぁ……如何すっかなぁ。
ピリンのパンツと交換に教えてって言ったら教えてくれるかなぁ?
それとも腹いせに家をぶっ壊してやろうかな?

「だが人間。ある条件をクリアしたら教えてやるぞ」
俺が今までの経験で培ってきた取引条件を模索してると、おおきづちの長老の方から何かの交換条件を決定してきた。家をぶっ壊そうか考えてたのがバレたかな?

「上を見てくれ」
それが交換条件か?
まぁ言い、取り敢えず言われた通り上を見る。

そこには穴が3カ所開いており、薄曇りの空を覗かせている。
これが何だろうか。
空を晴れやかにしてこいとか言ってきたら、取り敢えずコイツを殴る。

「この間ガイコツが家に入ってきて大暴れしてな……その時に穴を空けていったのだ。あの穴を直してくれたら大木槌の作り方を教えてやる」
「あの穴? 土で埋めれば良いのか?」
なんだ、もう誰かにぶっ壊されてたのか。

「そんなのダメだ。藁床で埋めろ。雨を通さず通気性の良い藁床で!」
「何だ藁床って?」
天井を直すのに藁床なのか?

「藁床とは、外に生えてるツタを加工してヒモにし、更に加工して作る素材だ。人間……お前は自分自身の事をビルダーと言った。ならば出来るだろう……屋上に作業台が有る、それを使って直してみよ」
う~ん……ビルダーと名乗らない方が良かったかな?

まぁ良い。
要するに天井の穴を埋めれば良いんだろう。
取り敢えず檜の棒で長老の家の外壁に生えているツタを刈り取り、言われて通り屋上の作業台で加工する。

更にヒモを加工して、お目当ての藁床を作成。
直ぐさま藁床を天井(屋上からは床)の穴にはめ込み修復。
綺麗に修復した事を確認し、再度家の中へ入る。

「おお、よくぞ直してくれた人間。我らおおきづちは手先が器用では無く、あの程度の穴を直すのにも大作業になってしまうのだ。感謝するぞ」
「うん。持ちつ持たれつだからね。では早速だけど、大木槌の作り方を教えてく」

穴が開いて本当に困っていたのだろう。
しつこく感謝を述べる長老に、大木槌の作り方を催促して任務を終わらせる。
まぁこんだけ感謝されると、こっちも嬉しくなるよね。

しかも去り際に、
「人間。気に入ったぞ。可能な限りお前に協力するよう、穏健派のおおきづち達に言っておく」
と、良くは解らないけど、何らかの協力体制を確立。

取り敢えずニガワラで手を振ってサヨナラしたけど、“おおきづちの恩返し”とか言って、メスが嫁入りに来たりしたらやだなぁ……

リュカSIDE END



(メルキド)
ロロンドSIDE

旅の扉・青で出かけたリュカが、キメラの翼を使って空から帰ってきた。
大木槌の作り方を憶えてきたのか確認したくて近付くと、
「おおきづちとか来てないよね。“嫁に来ました”とか言って来てないよね?」
と訳の解らない事を言う。

この男は頼りになりそうなのだが、イマイチ訳が解らない所がある。
だが、そんな人物も使い熟せなければ、新生メルキドを納める長にはなれないだろう。
修行の一環だと思って頑張るしかない。

「リュカよ、大木槌の作り方は解ったのか?」
「だから帰ってきたんだよ」
無礼な口調で言い放つと、石の工房へと入っていくリュカ。

無礼を注意してヘソを曲げられては困るので、今のうちは我慢するのが得策だろう。
だが大木槌が作れるのかは知りたいから、リュカの後を追って石の工房へ入る。
すると、既に大木槌作成に入ってるリュカが……

うむ。流石は伝説のビルダーだ。
有能で行動が早い。
この調子で行けば、我が輩のメルキドも大層立派な町になるだろう。

リュカが大木槌を完成させたら、木材等の素材情報を与え、大倉庫の作り方を教えてやろう。
我が輩のメルキド録に書いてあったが、大倉庫があれば離れた場所からでもアイテムを出し入れする事が出来るらしい。
まぁ、神より能力を与えられたビルダーのみだがな。

お、リュカが真新しい大木槌を手に石の工房から出てきたぞ……
では早速情報を与えてやるとしよう。

ロロンドSIDE END



(メルキド)
リュカSIDE

「いぇ~い☆ 大木槌出来ましたー!」
俺は作業部屋から出ると、希望の旗を立ててる祭壇に登り、出来立ての大木槌を天に掲げて自慢する。3人しか居ない住人も、何事かと集まり俺を見詰めてくる。
少しだが高い所から見渡すと、それぞれの思いが伝わってくる。

ピリンは心から嬉しそうに俺へ向けて拍手してくれてる。
ロッシは協調性が無いのだろう……つまらなそうに眺めてる。
ロロンドは……何故か偉そうに腕を組み、“ウンウン”と首を縦に振って満足げにしている。

「リュカよ、よくぞ大木槌を作り出した。それがあれば木を切り倒して木材を手に入れる事が出来る。そうすれば大倉庫という素晴らしい物を作る事が出来るぞ!」
案の定ロロンドは偉そうに新たな情報を与えてきた。

何だ大倉庫って?
大体、木槌では木を切り倒すなんて出来ない。
出来るとしたら、木を折り倒す事だろう。

このオッサンと会話すると不愉快になるから、無視してピリンとイチャろうと思う。
が、世の中そんなに甘くない。
ロロンドがグイグイ話しかけてくる。

大倉庫の能力を説明し、更におきづちの里周辺にある鉱物の事を偉そうに教えてくる。
ピリンと一発ヤったら出かけるよ……って言おうとしたら、ロッシの奴も俺に話しかけてきた。
何事だろうか?

「リュカ……ピリンから聞いたんだが、お前等はこの町を大きくするつもりなんだろ? その為に人手が必要だって聞いたんだが、俺に当てがあるんだ」
あまり協力的では無い奴なのだが、可愛いピリンに良い所見せたいのか、町人候補の情報を教えてくれるみたいだ。

「ここ(メルキド)に来る前、俺もおおきづちの里を通ったんだが、里の先の離れ小島に人影を見た気がするんだ。離れ小島と言っても細く陸が繋がってるから、行くのは難しくないはず……」
ほほ~う……新しい仲間ですかね?

「どんな奴だ? 男なのか女なのか……若い者か年寄りか……」
「知らねーよ。通りすがりに遠目で見ただけだから、本当に生きた人間かどうかも解らねー」
ちっ、使えん男だな!

またロロンドみたいな偉そうなヒゲ野郎だったら如何すんだよ!
こんなの一人で十分なんだぞ。
二人に増えたら地獄なんだぞ!

リュカSIDE END



 
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