ソードアート・オンライン~隻腕の大剣使い~
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第24話黒い笑み
前書き
どーもこんばんは!醤油ラーメンでーす!
突然ですが私、SAO原作ヒロインの彼女をそれぞれ属性分けしてみました。
アスナ→正ヒロイン(主人公と結ばれるヒロイン)
閃光「えぇ~、照れちゃうからよしてよ・・・////」
リズベット→ツンデレ担当
鍛冶屋「何よそれ!?」
シリカ→ツインテール、ロリッ娘担当
竜使い「え!?」
リーファ→妹、巨乳担当
風妖精「どこを見てるの!?」
シノン→クール、メガネッ娘担当
狙撃手「一応眼鏡には度は入ってないんだけど・・・」
ユウキ→お転婆?病弱担当・・・何か、ごめんなさい。グスッ
絶剣「まあ、いいけど・・・泣かないでよ」
GGOキリト→男の娘・・・オロロロロロロロロロ!
光剣「自分で言い出したのに吐くな!というか何で俺までヒロイン枠に入ってるんだよ!?」
スミマセン、茶番はここまでにしてスタートです。・・・オエッ
2024年10月18日、第74層・《カームデット》
今オレと妹の未来はキリトと一緒に現在の最前線、第74層の転移門の前に立っている。なんでも昨日キリトがアスナさんの家でご馳走になった後、攻略の話になり今日ひさしぶりにパーティを組む事になったが、「アスナと二人きりじゃ精神的にヤバイからお前たちも来てくれ」とメッセージを飛ばして来たという訳だ。
多分理由は70層を越えた辺りからフィールドのザコモンスターの行動パターンーーーアルゴリズムに変化が起きたからだろう。確かにキリトのように基本ずっとソロで行動してると想定外の事態に対処が出来なくなる。それに関しては全面的に賛成だ。
でもコイツはオレを裏切ってアスナさんに《ラグーラビットの肉》を料理してもらいオレには一口もくれなかった。それは忘れていなかったようで今日約束した「800字以内の感想文」見せてもらっているのだがーーー
「「後日改めてご提出致します」・・・ようするに書く気ゼロだろお前!!」
「スマン。あまりにも突然すぎて・・・」
突然すぎてじゃねえよバカ野郎。授業の作文に全く何も書けなくて居残りさせられる小学生じゃあるまいし。ーーーオレも昔あったなそんなこと。
ーーー視線をずらすと何故か未来が笑いを堪えているのが見えた。
『何笑ってんだよ・・・』
「プフッ!だって~!こうして二人並んでるの見ると何か兄弟みたいなんだもん!少し顔も似てるし・・・」
んな訳あるか、コイツと兄弟なんてーーー
ーーーあんた達、若干似てるわね~ーーー
ーーー何か、リズさんにも同じ事言われた事あるような。ーーーまさかな。
「しっかし・・・KoBの副団長様はまだ来ないのかよ?」
「確かに遅いね・・・」
「あいつに限ってドタキャンなんて事はないだろ「キャァァァァァ!」どわぁぁ!?」
『あ。来た』
いつまで経っても来ないアスナさんの事を話していたら真後ろの転移門からアスナさんが飛び出てキリトにダイブ。キリトは今アスナさんの下敷きになってしまっている。
「・・・?何だ?これ・・・」
「お、おい・・・」
「キリトくん、そこは・・・」
キリトは今、相当ヤバイーーーいや。無謀なチャレンジをしている。アスナさんの下敷きになっているキリトの視界に入っているであろう弾力のある謎の物体。言わなくても解ると思う。それは女性の象徴であり、我等野獣の視線を釘付けにする事が出来る生物爆弾。それを思いっきり握っているキリトの行く末はーーー
「ひゃっ!?ひゃぁぁぁぁぁぁ!」
「ゴフゥゥッ!?」
乙女の制裁を受けるのみ。その強力な一撃をモロに受けたキリトは衝撃に身を任せたまま石の柱に背中を打つ。後頭部に手を当てながら立ち上がった直後、アスナさんを見て自分がした事を認識していた。
「お兄ちゃん、見とれてた・・・?」
「へっ!?い!いいい、いやこれは男なら仕方ない事であってだな!別にオレが・・・」
「解ってるよ、むしろ安心した。これでもあたし、お兄ちゃんに彼女が出来なくて、いつあたしに襲いかかるか心配だったんだから」
心配しなくていい。それだけは絶対ありえないから安心しろ。
こんな他愛もないオレ達兄妹の口論の最中に、アスナさんが飛び出してきた転移門から一人の男が出てきた。
長い黒髪の前髪を中分けにしている、アスナさんと同じ白の布地に赤いラインがある《血盟騎士団》の制服を着た中年の男ーーー
「アスナ様、勝手の事をされては困ります。ギルド本部まで戻りましょう」
クラディール。昨日オレが感じた嫌な雰囲気を持つ男だった。
「嫌よ!大体あんた、何で朝から家の前に張り込んでるのよ!?」
「こんなこともあろうかと、一ヶ月前からずっと《セルムブルグ》でアスナ様の監視の任務についておりました」
「それ、団長の指示じゃないわよね!?」
「私の任務はアスナ様の護衛です。それには当然ご自宅の監視も「含まれないわよねバカ!」」
「ただのストーカーじゃねえか!!」
「うわぁ、変態!最低!女の敵!」
ビックリ仰天。このクラディールという男は護衛という名のストーカーだった。護衛っていうのは外出時に危険のないように付き従うような仕事のはずだ。だけどこの護衛は仕事の範囲外にまで手を出している。自宅の監視なんてもはや護衛はおろか、ましてや張り込み中の警察官でもない。ストーキングの変態、女の敵。オレと未来の言い分は正しいはずだ。ドン引きだぜこのおっさんーーー
「聞き分けのない事をおっしゃらないでください。さあ、戻りましょう」
「あっ・・・!」
クラディールはアスナさんの腕を掴み《血盟騎士団》のギルド本部まで無理矢理連れ戻そうとした。だけどーーーこの《黒の剣士》は何も言わないほどバカじゃない。
「悪いな。お前さん所の副団長は今日は俺の・・・俺達の貸し切りなんだ。アスナの安全は俺が責任を持つよ」
「別に今日ボス戦をしようって訳じゃないから」
「そういうこった。本部にはおっさん一人で帰ってくれよ」
「ふざけるな!貴様らのようなザコプレイヤーに、アスナ様の護衛が勤まるか!私は栄光ある《血盟騎士団》の・・・」
キリト、未来、オレの言葉を飲み込むつもりはなく、オレ達を完全に格下と見ている。
何が栄光ある、だ。確かに《血盟騎士団》は攻略組ギルドの中でトップクラスの規模を誇る大型ギルドだ。だけどそれイコール栄光あるっていうのはちょっと間違ってる気もするぜ。
「あんたよりはまともに勤まるよ」
「・・・そこまでデカイ口を叩くからには、それを証明する覚悟があるんだろうな?」
そう言ってクラディールはキリトにデュエル申請のメッセージを飛ばした。だけどーーー
「待てよ。・・・オレにやらせろ」
それじゃオレの気が収まらない。
「いいよな?キリト。アスナさん」
「俺は別に構わないけど・・・」
「大丈夫。団長にはわたしが報告する」
二人の許可も貰った事だし、やりますか。
ルールは《初撃決着モード》。デュエル開始まで、60秒。
「ご覧くださいアスナ様。私以外に護衛が勤まる者などいない事を証明します!」
クラディールは剣を鞘から抜き気合いを入れている。あれはーーー《両手剣》か。デュエル開始まで残り40秒。
この時オレ達のデュエルを見に集まったヤジウマの中に一人、緑色のポンチョのフードを深く被った忌々しい男が見えた。
クラディールは剣を構え、戦闘態勢に入った。それに対しオレはーーー愛剣《ドラゴンビート》をアイテムストレージにしまう。
「何のつもりだ?」
「別に大した理由はないさ。・・・あんたごときに使うオモチャは持ち合わせてないだけだ」
オレの発言にクラディールは怒りを露にし、戦闘意欲を高めている。
残り時間ーーー
3
2
1
デュエルスタート!
デュエル開始の合図とともに、クラディールは剣にオレンジ色の光を灯しソードスキルを発動。オレに向かって切りかかる。オレはまだ一歩も動いていない。動く必要なんてない。
クラディールの狙いはオレの首。デュエルは一定のダメージを与えればそこで終わりだが首は切り落とせばどうなるかは解らない。心臓や頭を貫かれたら残りHP量も関係なしに一発で死に至る。だがこの男はそれが解っていてーーーこんな黒い笑みを浮かべて切りかかって来る。
「まあ、とりあえず・・・」
ガキン
噛み砕くか。
「何!?」
相手の武器の弱点を突き、破壊する。前にキリトに教えて貰った、謂わばシステム外スキル《武器破壊》。
それが見事に決まりクラディールの剣は光の破片となりこの世界から消滅した。
「武器を替えて仕切り直すなら付き合うけど・・・もういいだろ?諦めろ」
これだけ言ってやめなかったら往生際の悪い程度の印象で止まるけどーーー「私が諦めるのを諦めろ!」とか「諦めたらそこでデュエル終了だ!」とか言い出したら「ド根性○伝に謝れ。バスケに謝れ」って頭を踏みつける自信あるぜ。
クラディールは止まるはずがなく、さっきオレが壊した剣をナイフにしたような武器をアイテムストレージから取り出し、叫びながらオレに突き刺しにかかる。そのナイフがオレを突き刺すーーー直前に鍔が輪状になっているレイピア《ランベントライト》が弾き飛ばす。こんなレイピアを持っているのはこの集団の中でも一人しかいない。そうーーー
「ア、アスナ様・・・?」
このデュエルの原因となった女性、《血盟騎士団》副団長《閃光》のアスナ。
「あいつが小細工を!武器破壊も、何か仕掛けがあったに違いないんです!そうでもなければ、この私が薄汚い《ビーター》なんかに・・・」
「それ以上喋んな、耳障りだ。・・・そんなに壊れない武器が欲しいなら鍛冶屋紹介しようか?行くんならキレると恐ェから失礼のないようにな」
オレが冗談混じりでそう言うとアスナさんが睨んできたからちょっとビビっちまったよ。まあリズさんとアスナさんは親友らしいからこんな奴に来られたら迷惑極まりないだろうな。
「クラディール。《血盟騎士団》副団長として命じます。本日を以て護衛約を解任、別命があるまでギルド本部にて待機。以上です」
「何だと?」
アスナさんから護衛をクビにされたクラディールは数秒間オレやキリトを怒りの形相で睨み付け、諦めたように肩を落とし転移門まで進みギルド本部のある街まで帰って行った。護衛をクビにされた事は可哀想とは思わない。完全にあいつの自業自得だ。
結果的にデュエルはオレの勝ち。タイムは1分30秒。テレビアニメのオープニングが一回見れるな。
オレの隣でアスナさんは少しよろめいてキリトに支えられる。
「悪い三人共、ちょっと別行動させてもらうよ。後で絶対追い付くから。ホントごめん」
「ライリュウ?」
「ライリュウくん・・・?」
「ちょっとお兄ちゃん!」
オレの名前を呼ぶあいつらの声が聞こえる。オレの身勝手なのは解ってる。でも気になるんだーーー何であいつがここにいるのか。
******
「待てよ」
オレはあのデュエルを見に来たヤジウマの中にいた男を追いかけて来た。あいつがここにーーー《圏内》に入る事は出来ないはずだから。
「・・・買い出しだよ。《隻竜》」
「殺人ギルドのリーダーが買い物に行く以上にありえない話はないぜ。あの程度のデュエルに興味持つような奴じゃねえだろ?・・・PoH」
そう、殺人ギルド《笑う棺桶》のリーダー、PoH。先日のラフコフ討伐戦でオレとの戦いの最中にキリトとアスナさんの介入で戦闘から離脱し、監獄に投獄される事も殺される事もなく生き残った男。
「お前、何で《圏内》に入れて・・・そうか、《信用回復クエスト》か」
「正解だ」
《信用回復クエスト》とは、謂わば犯罪者プレイヤーがグリーンに戻るためのクエストだ。それを受け、成功させれば頭の上のカーソルはオレンジ色から緑色に戻る。すなわち犯罪者プレイヤーでは入れなかった《圏内》に足を踏み入れる事が出来るようになる。そしてそれが受けられるのは第1層の《はじまりの街》だけ。
「お前の目的は何だ?この前のバトルは中途半端な所で終わっちまったがやり直す気はないぜ」
「別にんなもん今はどうでもいい」
PoHの目的はオレでもないのか。はたまた別の誰かなのかーーーどっちにしろ今はこいつとは関わりたくない。
「さっきのクラディールって野郎、あいつにゃあ気ィ付けるんだな」
「クラディール?」
何であいつがここで出てくる?PoHが恐れるような奴じゃーーーいや。PoHが恐れを抱く奴なんていないだろう。
「お前のその忍者装束を・・・復讐の炎を脱ぎ捨てる時は近いかもな」
そう言ってPoHはオレの前から立ち去って行った。
オレがこの忍者装束を脱ぎ捨てる時ーーー残る復讐の炎はーーー
「弾・・・」
お前の仇だけだ。
後書き
醤「今日も何とかやりきったオロロロロロロ!」
キ「いつまで吐いてんだお前」
醤「だってM9000版系アバターって何?女の子似の男アバターって誰得だよそれ?男だってガッカリの方が大きいっての」
ア「確かにあのキリトくんのアバター可愛いよね。・・・本当に女の子だったらそれはそれで残念な気がしなくもないよ」
ラ「お前ら何今からファントムバレット編の話してんだよ。まだユイちゃんも出てないぞ」
醤「パパ、ママ、わたしに会うの嫌ですか?(ユイちゃんボイス)」
キ「そんなこと絶対ないぞ!」
ア「醤油さん早くユイちゃんの出番を頂戴!」
ラ「キリト、それ醤油。アスナさん、ユイちゃんは正直原作ではリズさんやシリカより出番が多いから大丈夫だろ」
醤「おっと、誰か来たようだ。そろそろ終わりにしよう。せーの」
醤&キ&ア&ラ「ご観覧ありがとうございました!次回もお楽しみに!」
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