DQ5~友と絆と男と女 (リュカ伝その1)
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
36.結婚式の主役は、新郎?新婦?それとも参列客?
<サラボナ-ルドマン邸>
フレアSIDE
戦闘準備完了。
昨晩は山奥の村に泊まり、早朝リュー君のルーラでサラボナへ到着した。
私は朝一で温泉に浸かり美肌効果でパワーアップ!
今の私は『ムッチムチプリンプリン』だ!
必ずビアンカちゃんに『白旗降参参ったごめん』って言わせる!
私は勢いよくビアンカちゃんが居る部屋のドアを開ける。
…私は言葉を失う。(意識も失いそうになった)
「おぉ!!ビアンカ!!綺麗だよ!!母さんにも見せたかった…」
「お父さん…ありがとう」
純白のウェディングドレスを纏ったビアンカちゃんは、言葉が出ないくらい綺麗だった。
これはドレスのせいではない。
ドレスの方が引き立てられている。
「あの…もしかして、シスター・フレアですか?」
「お久しぶりです。はぁ~…白旗降参参ったごめん…」
「は?あの…なんですか…それ?」
「いいえ…何でもありません。ビアンカちゃんが綺麗すぎて、勝負にならないなぁ~と思っただけです」
「勝負…?」
「幼い頃は敵じゃ無いと思ったんだけどなぁ~」
「お褒めに預かり光栄です」
「何よ、生意気ね!ふふっ…おめでとう。ビアンカちゃん」
「ありがとうございます。」
「リュカのヤツには勿体ないくらい美人だな!」
ヘンリー様夫婦も驚いている様だ。
「ですよね!リュー君には私くらいがちょうど良いですよね!」
食いつく私。
「これからが期待出来る私の方がちょうど良いです!」
食いつくマリソル。
「それだったら私だってちょうど良いです」
「フローラさんまで…」
さらに食いついたのはフローラさん。
彼女の結婚相手を探していたのに…
そして呆れるビアンカちゃん。
「何であいつはこんなにモテるんだ?馬鹿でスケベなお調子者なのに?」
ヘンリー様が苦笑いで問いかける。
その問いにフローラさんが
「優しいからです」
マリソルが
「格好いいからです」
私が
「頼もしいからです」
「で、当のビアンカさんはあいつの何処に惚れたの?」
みんなでビアンカちゃんを注目する。
「あ、暖かいところ…かな?」
顔を真っ赤にして、俯き答える。
いいなぁ…
リュー君、暖かいもんなぁ~
「で?当のリュカはどうしたんですか?」
あれ?
そう言えばリュー君の姿が見あたらない。
ビアンカちゃんは心配そうに聞いてきた。
「リュカならお父様に言われ、シルクのヴェールを取りに行きました」
「あぁ、確かにあいつ『んだよ!あのハゲ!先に言えよ!二度手間じゃねぇーかよ!』て言ってルーラで飛んでったよ」
さすがヘンリー様。
伊達に10年間、寝食を共にした訳ではない…リュー君の口真似が上手い!
みんな笑いが止まらなくなった。
フレアSIDE END
<サラボナ-ルドマン邸>
マリソルSIDE
とても困った事に、ビアンカさんは良い人だった。
私のリボンはビアンカさんのリボンだった事を知る。
私はこのリボンの事を更に好きになっていた。
そしてビアンカさんの事を凄く好きになってしまった。
でも複雑…リュカさんを独り占めするビアンカさんを嫌いになれない…その事をビアンカさんに話すと、
「リボンなら何本でもあげるけど、リュカは渡さない。絶対に!」
って、意地悪く言うの。
でも嫌いになれない。
だからリュカさんは好きになったんだろうなぁ…
いいなぁ…
「ただいま!」
リュカさんが戻ってきた様だ。
「おわ!ものっそいキレイじゃん、ビアンカ!」
相変わらず戯けた口調でビアンカさんに近づく。
「もう結婚式なんかより初夜迎えたいんだけどベット行かない?」
うん、リュカさんらしい感想だ。
「何子供の前で馬鹿言ってんだ!」
ヘンリー様が丸めた本で叩く。
「いた~い。何すんの…主役よ!?今日、僕は主役なんですよ!」
「じゃぁ、真面目にやれ」
「みんなが居たから恥ずかしくって戯けたんじゃないかぁ~」
「みんなが居なかったら押し倒しているだろうが…」
「てへ♥」
そんなリュカさんとヘンリー様のやり取りが私は大好きだ。
マリソルSIDE END
<サラボナ-教会>
ピエールSIDE
教会で神聖なる式典が厳かに執り行われて行く。
さすがのリュカも歌い出したりはしない。
式前にヘンリー殿と賭になった。
「あいつ歌い出すんじゃないか?」
「確かにリュカの事だからあり得る」
「じゃぁ、賭をしようぜ。式中、歌い出すかどうか…10G」
「のった!」
そして式典は滞りなく終了する。
・
・
・
後でデルコに10G払わねば…
普通思わないゾ…
『リュカさんはそんな不真面目な人じゃありません!』なんて…
ピエールSIDE END
ページ上へ戻る