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黒を纏う聖堂騎士団員

作者:櫻木可憐
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18.新たなる敵の予感

 
前書き
この回は会話が長く多いです。 

 
「ねぇ・・・言わなくて良かったの?
ククールに・・・」

エイトはリブルアーチの前で立ち止まりました。
うつむいたゼシカはなんだか泣きそうな顔をしていました。
泣かせてんじゃねえ、バンダナハゲ!!

「・・・・・・気にしてる?結婚のこと。」

「・・・結婚しろって言われたから結婚した。
あなたは身内しか読めないうちにある資料を読むために結婚した。
祝ってくれる人たちを裏切ってるみたい。」

「結婚が幸せとは限らない。恋がある結婚とは限らない。
結婚の先にある恋もあるんじゃないかな?
それじゃあ、ダメ?」

「不倫しろって!?」

「違うよ!!僕らの恋さ」

ゼシカは微笑みで答えました。
お見合いから恋があるぐらいですから、結婚が先でもいいんです。
結論を出すための生ですから。

「ハワードさんに会いに行こ?」

このリブルアーチに足を運んだのは、スキルの種を買いに来た時以来。
変わらない町の風景に安心感をおぼえました。
変わらないほどいいものはありません。
それにしてもこのストーリー、いつから主ゼシになったんですか。

「ハワードさ~ん、エイトですけど。
い、いない?」

恩人だからという理由でずかずか館に入るエイトは、首をかしげました。
見張りがいるわりには中が静かです。
怪しげな壺を通り抜け、怪しげな部屋に入り、本だらけの部屋に向かいました。
そこにいたハワードはエイトに気付き、振り返りました。

「お前たち、何をしに・・・」

「ラリホーマ」

出会うや否やラリホーマをかけたゼシカにエイトは驚かされました。
また操られているのか、疑いましたが正気のようです。
真剣な眼差しで眠るハワードを眺めてます。

「ゼシカ・・・・・・なにしてるの?」

「エイトこそ気づかないの?
ハワードさんはヤバイ調べものをしていたのよ!?」

「わかんない」

「館が人気がなかったのは、ハワードさんが調べものを誰にも見られないようにするため。
それにハワードさん何か隠してたわ、後ろに」

エイトは浮気だけはしないと決めました。
鈍っていたとはいえゼシカに負けるとは・・・・・・
女は恐ろしいですね。
ゼシカはハワードが持っていた書物を拾い上げました。

「『死を酔拝する者たち』?
エイト、見てこれ!!」

書物の一ページに描かれた魔法陣。
どうやら完成形のようです。
青で描かれた魔法陣の次のページには説明が書かれています。
ゼシカが読み上げました。

「『死を酔拝する一種の宗教のようなもので、彼らは互いの識別にこの魔法陣の入った物を所持している。
物は様々でピアスや指輪、中には刺青入れた者までいる。
証は親が子に引き継がれ、教えも引き継がれていく。
魔法陣を発動させることが可能な者は高度な魔法使いと』
・・・その先は読めないわ。
この魔法陣は何?こいつらのアジトを開く鍵?」

「違うよ。マルチェロさんの立場が僕なら多分、同じことしてたかな。」

「な、何、これ。」

ゼシカは恐る恐る聞きました。
聞いてはいけないようなそんな気がしながら。
現実を見ることはラプソーンの件で知りましたから。























「死の魔法陣。
いや、わかりやすくいうと絶対の死を招く魔法陣だ。」














「は?
エイト・・・厨二病チックな台詞はいらないんだけど」

「今、いい場面だよね!?
ゼシカこそ、その塩対応なんなの!?」

夫婦喧嘩、ハワードが寝ている頭上で。
それこそ厨二だよ、普通。
こうして場を和ませたところで、二人は大真面目に考え始めました。
初めからそうしてくれ。
語り手作者が大変じゃないか、シナリオ作るのが。

「なんで絶対の死を招く魔法陣って分かるの?」

「推理だけどね。順序で話すから長くなるけど。
まず推理1。この魔法陣は死を招くザラキと同レベルか。
ヒントはあったんだ。ザオリクの魔法陣を裏にする。
生を裏に。対義語は死。
裏に書かれた魔法陣は死の魔法陣である。ここまではいい?」

「えぇ・・・・・・言葉遊びみたいなものかしら」

「次、推理2。この魔法陣はザラキではない。
多分、DQの中でザラキに魔法陣がある話はないと思うよ。
それに僧侶はせいぜい七角形の魔法陣まで。証言はククール。
一番頼りになるマルチェロさんまで知らないだからね~」

作者はどこまでやったですって?
8~10ですね~
いやwiiをつけて1~3やる勇気なんてないものですから。
でもザラキを魔法陣出しながらやりませんよね。

「推理3。この魔法陣の内容に関する書物は恐らく存在しない。
あくまで恐らくだけど、隠し方からしてここまでの推理で気づいてほしかったんだろうね。
だから魔法陣が一つの場所から完成しなかった。
この『死を酔拝する者たち』からはなんか、うんさん臭い儀式か組織のマークしか連想しないし。
でもなんでラプソーンの書物の裏に・・・?」

「あー難しい。で、次は?」

「あ、うん。最後の推理4。
これは完全に仮説なんだ。この魔法陣は絶対の死を招く魔法陣である。」

「仮説?さっきドヤ顔で言ったじゃない。」

「あ、うん。数学でも仮説は成り立つものとして考えるだろ?
ザオリクの裏にザラキクラスの死の魔法を隠す?
ここまで大袈裟に隠す?
よほどヤバイ魔法陣なのは確かなはずだよ。
マルチェロさんは確信しているだろうけど。
多分・・・ザオリクが効かない死を招く魔法陣」

「何よそれ!?ラプソーン並みのチート魔法陣じゃない!!」

ゼシカが現代っ子化している。
厨二病やチート言う時点で現代っ子である。
大丈夫だろうか。

「い、今、なんて言った!?」

「え、ラプソーン並みのチート魔法陣・・・・・・」

「『生と死は逆』にばかり囚われていた!!
一心同体・・・みたいなものだ。」

「ちょっと、教えなさいよ」

「・・・・・・ラプソーンみたいな魔物がもうひとつ。」

ゼシカは絶句しました。
そりゃそうです。ラプソーン並みの魔神がいたら次はどうなることやら。
誰かが操られ、犠牲になり、死んでいく。
それを繰り返すことになります。

「じゃあこの魔法陣は復活させる魔法陣?
いや、使わなければいい話じゃないのか?
僕らは好奇心で調べたわけだし。
ならなぜマルチェロは・・・」

「エイト、ハワードさん起きるよ!!
移動しましょう」

エイトたちは慌てて館を出ていきます。
自分たちが来たことを夢にするため、去り際にラリホーマをかけながらリブルアーチを抜けました。
こんなとき冷静なゼシカは普通に提案しました。

「とりあえず、次の場所にいきましょ。
情報が足りないわ」

「ならメディおばさんの・・・あ、あれ?
ヌーク草がない!!クロノス、まさか!?」

そのまさかです。 
 

 
後書き
マルチェロの特技・呪文
呪文一覧
ホイミ
ベホイミ
ベホマラー
ザオラル
メガンテ
ザラキ
スクルト
マジックバリア
バイキルト
イオナズン
メラゾーマ
マヒャド
(DQ10より)実はマヒャドデドスとメラガイアーが使える。
(↑マヒャドとメラゾーマのランク上のやつ。)
そしてあまり僧侶じゃない呪文一覧。
メガンテとザオラルしかないって一体・・・

特技一覧
ドラゴン斬り
はやぶさ斬り
ギガスラッシュ
岩石おとし
しんくう波
ばくれつけん
めいそう(←HP回復技)
皮肉な眼差し
グランドクロス(←3DSからの人は天国への階段)
クロノスとあまり大差がない。
でもばくれつけんは格好いいな♪ 
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