ソードアートオンライン~戦場で舞う道化師~
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アインクラッド編
第三話ボス攻略
前書き
長かったっす
それではどうぞ
俺はコミュ力があったので(?)エギルのパーティーに参加出来たが、お友達のK君はコンビがギリギリだったようだ。エギル率いるA隊はタンク隊。………俺って遊撃班に回るべきだよな…
おっと、ここにコミュ障が
「おーいキリト。大丈夫だったか?w」
「サイガか…。どうして助けてくれなかったー!大変だったんだぞ!」
「まあまあ、組めたんだからいいだろ。…もしかして、相方はあの赤ずきんか?」
「そうだけど、何だ?」
「お前知らないのか。迷宮区に潜ってコボルドを狩り続ける赤ずきんの話。レイピアだったら確定だ。とんでもないのと組んだなぁw」
「マジk「そーかそうだよなーそうだったなぁーうんうんそうだお姫様の護衛がんばれよー」何言ってんだ?」
「じゃなー」
俺は後ろに修羅がいるのを見逃さなかった。
「おい「私がいつあんたのお姫様になったの?」ヒイイ、これには事情がありまして、とりあえずレイピア納めてください!」
あの二人……いい暇潰しになりそうだな
主街区の夜道をつれづれなるままにサイガも歩けば
「♪♪~♪~「サイ坊」フア……アルゴか。要件は?」
ちょっと真剣なアルゴに当たる。
「ベータの時、五層からある特別なクエストが発見されタ。クエストの名ハ『Tanzen von Cloun』」
「だから何だよ。調べて来いってのか?俺以外にもいんだろ」
「コレはいきなり始まるらしいんダ。フラグなしニ」
「…なぜ、《らしい》何だ?」
「鋭いなサイ坊。それは本サービスにしか出てこないからダヨ」
「ならなぜお前が知っている?」
「オレっちが見つけたからさ、そのクエストをナ。その時目の前ニ[本サービスのみの使用、etc]ッテ出て来タ」
「回りくどいな。なんn「ユニークスキル」…は?」
「報酬は一人しか持てない特別なスキル」
「なんかしらのリスクがあるとみていいのか?」
「……クエストの間アバターが動かせないことサ」
「!このデスゲームにそんな一方的なクエストはありえないだろ」
「オレっちも詳しことは知らないんダ。わかり次第伝えるヨ」
そう言ってアルゴは消えた。
(流石にねーだろ、掛かったらゲームオーバーじゃん。…まあ、今は明日のボス攻略に集中だな)
次の日
「ん……今日ボス攻略だっけ…」
寝起きの俺はバリトンの声で目が覚めた。
「サイガ、何でお前は行き倒れみたいになってんだ」
「いや寝てただけだよ、そんなに珍しいか?エギル」
行き交う人々がこっちを見てる
「珍しいってここ道だぞ。…っとそれよりサイガ、お前タンクじゃないのか?俺はすっかり勘違いしてしまったのだが…」
「気にすんな、俺はこの中で一番レベルが高いからな。装備もあるし」
オブジェクト化 ポチッと
「お、お前コレは今の所の最上級装備じゃねえか!どんなチート使ったっていうんだ!?」
「迷宮区二週間お泊りツアーに参加すればな」
「正気かよ…」
「いつか一緒に行こうか。おっと、そろそろだな」
今回の総司令はディアベルが務める。全体を鼓舞し、重々しく閉ざすその扉を開けた。
ボス部屋の中はかなり大きな広間になっていた。その奥の玉座に座るのは《イルファング ザ コボルドロード》
こちらの戦意を折るような叫びを上げ攻略が始まった。
一時間近く経っただろうか
戦況はかなりこちらが有利に進んでいった。
「ウオラアアア!!っと……ふう」
俺はデブな狼かネズミかもわからんようなボスを攻撃ごとはね返した。
縁の下の力持ちって職業だな、と感じながらボソッと
「こんなに大変なのか、タンクって奴は」
「とんでもないSTRだな。サイガ、お前いいタンクになるぞ」
「案外悪く無いかもしれない……」
さて、あぶれ組たちは……
「俺が剣を弾く!その隙に!」
「了解!」
センチネルが一瞬にしてポリゴン片に変わった。キリトの《レイジスパイク》あの威力からして俺よりレベル高いだろう。
さらに、赤ずきんちゃんの《リニアー》スピードと正確さが桁違いだし、とんでもないコンビだな。
なんか悔しいし
俺も見せ場作るか♪
「エギル!俺らもなんかやろうぜ」
「なんかやろうぜったって何すんだよ?」
「なんかあんだろ」
そんな会話をしているうちにボスの体力ゲージが残り一本になった。
「最後のゲージになった!俺がソードスキルを当てる!」
ディアベルが突っ込んでいく中俺は疑問を抱いていた。
(ここは焦らずに総攻撃がセオリー、それにセンチネルのポップが増えている!
しかもあのボスの武器、あのシルエット【タルワール】じゃない!!)
俺は現状のマズさを感じ取り声を上げた。
「キリトーー!!」
「!マズイ!ディアベル!ソードスキルのモーションに入るなっ!!」
キリトの声は虚しくディアベルの《レイジスパイク》が発動した。剣はボスをとらえた
が、ボスの野太刀から繰り出されるソードスキルによって弾かれてしまった。しかも、野太刀のソードスキルが終っていない。
死に体を晒したディアベルが避け切れるはずもなく二撃目、三撃目と受け、吹き飛ばされた。
キリトが駆け寄るがHPはゼロに、腕の中でポリゴン片となってしまった。
「ディアベルはん!!」
「ヤバい!またセンチネルがポップした!」
「指揮官がいないんじゃ全滅だ!」
「ここまで来たんだ、やるしかない!」
「そんなの無理だ!撤退だ!」
レイドは指揮官がいなくなり統率がとれていない。
(コレはマズイ、せめてセンチネルを受けるぐらいしてもらわないと)
その時、たった一人で野太刀を受けるアバターがあった。
「とりあえずフェンサーさんだけでも逃げてくれ」
(ずいぶんかっこいいセリフだな、ここはなんとしてでも全員生き残らせる!!)
「おいおい、大切なパートナーの前で死ぬのはあかんだろ、少年」
「サイガ、アレ受け切れるか!」
「オニーサンに任せなさい」
光の筋が走った。
「二人でどんどん話進ませないでよね!ここまで来て逃げるわけないでしょ!」
閃光の如き《リニアー》でボスを怯ませたが、その剣先は震えている。
(死ぬかもしれないってのに、凄いやつらだ)
「攻撃は全て受ける!自由に攻撃してくれ」
「俺がソードスキルをキャンセルさせるからその隙にフェンサーさんがスイッチ、こんな感じでいいか?」
「わかったわ、来るわよ!」
俺が攻撃を逸らしてキリトと赤ずきんちゃんが攻撃、俺が間に合わないのをキリトが処理していった。
「近くで見ると恐ろしく速いな、お前何仕込んだ?」
「何も教えてないよ、最初っからあれだ」
「何無駄口叩いてるの!集中して!」
「わーったわーった、仰せのとうりにお姫様」
俺たちはPOTローテが出来る人数ではないので、体力がジリジリ減っていく。だがそれはボスも同じだ。ボスのゲージがあと僅かになった時、俺の盾の耐久値がなくなりポリゴン片と散った。
(しまった!)
そう思った瞬間、キリトがボスのソードスキルを弾きにいった。
が、見た目に似合わずボスの素早いフェイクに引っかかり、まともに攻撃を受け後ろに吹っ飛ばされてしまった。
「赤頭巾ちゃん!俺が抑えるからキリトのとこに!」
「で、でも一人じゃ「大事なパートナーだろ!」…わかったわ」
(…俺も全く学習しない、俺のせいであいつらが死ぬかもしれないんだ、そんなのいいわけねえだろ!!)
ウインドを表示、装備を両手剣に変更。
「ああAアアアアああアアアアア!!!!」
俺は両手剣を片手剣のそれよりも速く動かし、全ての攻撃を捌いた。少しずつダメージを与えているが一人では削りきれない。
「サイガお前!あの時の!」
「わかってんならあとは頼むぞ!ゥオラッ!」
最後に、野太刀の腹に剣ごと体をぶつけ叩き折った。
(…あとは…任せた)
キリトと赤頭巾ちゃんの背中を見ながら、俺の意識は途切れた。
「なんでや!なんでディアベルはんを見殺しにしたんや!」
この声で俺の意識が戻り、目の前の強面キャラを見て目が覚めた
「…何…騒いでんだ?」
「あの黒い剣士がディアベルを見殺しにしたって文句言っているらしい」
(ああ、そーゆー事か、さて)
俺は立ち上がり論破の準備をした
「おい、サイガ大丈夫なのか?」
「あのモ○ットボールを蹴り飛ばしてくる。おい!そこのサボテン!」
「サ、サボテンやと。…そういやお前もなんか掛け声みたいなのしとったな!お前らベータがもっと早くに情報を伝えとったらディアベルはんが、…ディアベルはんが「死ぬことは無かった、か?」⁉︎」
「何か勘違いしていないか?これはデスゲームだ、既に知っている情報を頼りにして死んでいった奴らの話を以前しただろ。
俺は違うがな」
そして俺はキバオウに近づき、誰にも聞こえないように言った。
「こーゆーのを防ぐ為に、お前らに言ったんだがな」
キバオウの顔がみるみる青ざめていくと同時に、キリトの声がした。
「そうだな、そこらのベータ共と一緒にするな、俺は情報屋なんか比べ物にならない位知っている。誰もたどり着いていない層まで行ったからな。刀のソードスキルを知っていたのは上の階層で嫌という程戦ったからだ。ベータの中にまともなMMOプレイヤーが何人いたと思う?あんたらのほうがまだマシさ」
(あらら、キリトが凄い事は知ってたけどベータのトッププレイヤーだったか。俺の全部怒りを仕向けよう作戦失敗だな)
「そんなのズルすぎるだろ!」
「チーターだ!チーターだ!」
「ベータのチーターだからビーターだ!」
「ビーターかいい名前だ、LAと一緒に俺がいただいた」
(乗るしかないな、……コミュ障の癖にやるな)
「俺がアクティベートとしといてやる、今のお前らは大半が主街区に来るまでに死ぬだろう。死にたい奴だけ来い」
キリトはLAの【コートオブミッドナイト】を、俺は武器破壊でドロップした【絶ノ大剣】を装備し、騒めく奴らを黙らせた。
「…ディアベルさんに謝れよ、ビイイイタアアアアア!!」
最後の外野の怒りに俺とキリトは高笑いで返しその場を去った。
二層にいち早く着いたおれたちについてきたのは、赤頭巾ちゃんだった。
「エギルさんが またボス戦やろう 、キバオウさんは わいらはわいらのやり方でやる、ですって」
「キリト、どうやらおれたちいろんな人に迷惑をかけたらしいな。…言っとくがキバオウには謝らない」
「エギルには謝っとこうな」
「そうだな、気絶している俺を助けてくれたし」
はははと二人で笑った。
「だから二人で話進ませないで、それよりなんで私の名前しってるの?ボス戦の時呼んだでしょ?」
「……キリトお前やるな」
「そんなんじゃねーよ、……そっか、パーティー組むの初めてなんだよな。視界のここら辺に」
「?」
「顔は動かしちゃダメだよ」
そう言うとキリトは赤頭巾ちゃんの顔をそっと押さえた。
(これはアルゴに売れる)
「…キリト…君…?」
「そうだよ」
「…キリト……端から見たらキスシーンだぞい」
「///だ、だから違うって///」
「///そうよ、誰がこんな人と///」
ここで空気をぶち壊していく俺って本当にひどいやつだ。
「うんうん、俺が悪かった。剣を納めて……ふう、血気盛んだな」
「そう言えばあなたは?いい加減変な呼ばれ方嫌だから」
「俺の名前か?知らなくてもいいn「いいから」…俺はサイガ、よろしく」
「もうこれ取るわアルゴさんにも言われるし。アスナよ、その、さっきはありがと」
俺もキリトも唖然とした。流星のように整った顔が出てきたからだ。
「……こ、こんな美人さんだったか。…うん、よかったなキリト」
「もういいよ、それよりさっきのなんなんだ?前も教えてくれなかったし」
「また今度な、ここで話してもアスナに怒られるし。じゃ俺は一旦戻る」
俺はこの情報と写真を売りに走った。
「あいつの右手にあるのって記録結晶だよな……」
「それって…」
「あの写真をアルゴに売るつもりだ!!」
「えー!ちょっと待ってサイガ君!!いくらで売るつもり!倍払うからやめてー!」
「!な、なんだあいつらステータス以上で追ってきやがった!」
第一層攻略終了
後書き
漫画をもとにさせて頂きました
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