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ドリトル先生北海道に行く

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第一幕その十

「太っていることは事実で」
「だからだね」
「はい、肥満には注意して下さいね」
「これ以上はだね」
「普段から十時と三時はティータイムですから」
「あれがないとね」
 先生はなのです。
「もう生きていられないんだ」
「ずっとそうですよね」
「イギリスにいた頃きからね」
 それこそなのです。
「お茶と三段のセットがないとね」
「ですから」
「北海道に行った時はだね」
「食べ過ぎることになりますけれど」
 もうこのことはどうしようもないというのです、何しろ美味しいものの魅力は何にも代え難いものであるからです。
「それでもです」
「極端にはだね」
「食べ過ぎないで下さいね」
「先生運動はしないしね」
「スポーツは大の苦手だから」
 動物の皆も言います。
「そこはね」
「気をつけないとね」
「本当にこれ以上太ったら」
「危ないから」
「そうなんだよね、けれど日本人は」 
 先生は周りの人達のことも言います。
「あまり太ってないね」
「そうそう、日本人はね」
「太ってる人少ないよね」
「太ってる人はいてもね」
「極端な人は少ないね」
「イギリスよりもずっとね」
「よく女の子が太ったって言うけれど」
 それでもとです、先生はこうしたこともお話するのでした。
「そう言う娘って皆太ってないんだよね」
「日本の女の子ってね」
「殆どの娘が痩せてるよ」
「何処が太ってるのかわからないよ」
「そんな人達ばかりなのにね」
「太り過ぎは確かによくないよ」 
 先生にしてもそうです。
「けれど痩せ過ぎもね」
「同じ位だよね」
「よくないよね」
「僕達もどっちもよくないから」
「適度でないとね」
「日本人の食生活と生活習慣だと」
 その二つを見てのお話です、先生にとっては。
「そんなに極端に太らないから」
「イギリスと比べたら」
「イギリスって肥満多いからね」
「日本に比べたらずっと」
「アメリカとか中国もそうだね」
「あとメキシコとかブラジルとかオーストラリアとか」
「そうした国と比べたら」 
 先生は腕を組んで言うのでした。
「僕ですら日本に来て痩せた位だからね」
「食べる量は一緒でもね」
「糖分やカロリーはずっと低いから」
「そうなったんだね」
「そういえば学校に毎日通勤もしてるし」
 老馬に乗ってです。
「大学の中もあちこち移動していて」
「痩せるんだね」
「そうだね」
「そうなってるね」
 実際にというのです、そしてでした。
 そうしたことをお話してです、先生は夏休みを楽しみにするのでした。食べ過ぎることには笑いながら不安を覚えていても。
 そして旅行のお話を電話で聞いたサラは先生に電話から言いました。 
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