勇者(元)の学園生活
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原作前の学園生活
入学式から一週間
前書き
今回もよろしくお願いします。
入学式から一週間、相手の事がわからずお互いに警戒しているため静かだったクラスもだんだん相手の事がわかり始めて会話が少しずつ増えだし、休み時間に知り合ったクラスメイトと集まり放課後の予定や昨日見たテレビの内容など当たり障りのない会話が周りから聞こえてくる今日この頃。
俺こと上山 登はボッチだ。
もう一度言おう、ボッチだ。
おいおい、何故?かって、考えてみろよ。
入学式の日に一時間以上遅れて遅刻し、高校の指定制服を着ていなくて現代では見慣れない中世ヨーロッパの農民が着ていそうな服装で登場し、学校の指定カバンを持っておらずてぶらで登校し、まだ高校の始めという事で簡単な中学生レベルの基礎授業をしてくれているがまったく答えられず、時々日本語以外の言葉を話す俺を普通の奴だと思うか?俺は絶対おもわない!そしてみんなから避けられる。
はい!ボッチの完成!
今では新しく勝った制服を着ているが誰も近付かない。
……!、もしや俺の溢れる勇者パワーに威圧感を感じ近付けないのか。なるほど強すぎる力は人を孤独にするのか。だがそれが力を持つ者の定めならば仕方ない。その運命を受け入れよう。
とアホな事を考えるのは止めて落ち着こう。
制服……?異世界でボロボロになったから捨てたよ。
カバン……?どんな物でも大量に収納可能な魔法カバンが 有るのに必要?むしろ邪魔じゃね?
服装……登校した時の3時間前、異世界ですが何か?異世界の一般的な服装ですよ。家に帰って慌てて学校に着たので服装の事をまったく気にしていなかった。
学力……異世界で旅に出ている間に勉強、ナニソレヒツヨウナノ?使うのは異世界言語と買い物に使う引き算と足し算しか使わないよ。英語?日本語もヤバいのに?歴史?異世界の歴史なら完璧だぜ!
言葉……一週間まで日本語使わない異世界に言語の方が 今は慣れてるぜ!
こんな理由があって俺はボッチだ。
悪い事だけではない。
それはクラスを観察する事ができるからだ。なぜならクラスには3人?の人間ではない存在がいるからだ。彼女達がどのような目的で居るのか気になるのでよく見ている。クラスのほとんどが一週間たったにも関わらず見飽きないほど
1人目はショートヘアーの黒髪と知的な雰囲気を感じられるメガネを付けたスレンダーないかにも優等生のように感じられる美少女、支取 蒼那さん。
休み時間はほとんど人と話しておらず勉強か読書をしている優等生だ。
2人目は長い黒髪のポニーテールを持ち、いつもニコニコした笑顔を絶やさない大和撫子のような美少女、姫島
朱乃さん。
どんな時でも、誰と話している時でも笑顔で、俺が会話した数少ないクラスメイトの1人だ。え?会話したクラスメイトは何人か?プリントを送る時に少し会話する前後に座っている2人と合わせて3人ですが?2人は会話していない?「はい」とプリントを渡され後ろに回す時に「はい」と俺が渡し、後ろの相手が受け取る。会話です!ただの受け渡し作業ではない。ただの受け渡し作業ではない。大切なので2回言います。
姫島さんとの会話は何故か緊張する事もなく会話でき、楽しく懐かしいさすら感じられる。
でも、会話の様子を見て俺を睨んでくる周りの男子の視線が痛い。まるで魔王軍の幹部と同じくいの威圧感を感じられる。いじめられませんように。
最後の3人目は腰辺りまでくるロングのの長い赤髪に身分の高い気高き雰囲気が感じられ、まるで王族のような美少女リアス グレモリーさん。モデル顔負けのプロポーションと年齢にみあわない落ち着き。そのためグレモリーさんのと周りに集まるクラスメイトの様子がまるでで小学校の先生と生徒のようだ。
その彼女達からは人間が持つ気を感じられず、異世界で戦った悪魔と似た気を持っている。ついでに黒歌も彼女達と同じ気を持っている。黒歌はさらに1つ違う気が感じられ、姫島は3つも感じられる。
この一週間、観察していたが、何も悪い事はしておらず学園生活を過ごしてているので警戒レベルを下げようと思う。
どう見ても学生にしか見えないし、彼女達は俺の力に気付いた様子がないので接触は最小限にして、クラスメイトEぐらいのポジションに落ち着けそうだ。危険な非日常はもう懲り懲りだ。いける、いける。俺は一般的な平和な学園生活を過ごすモブのようなキャラになってみせる。
思考の海から戻ってきた時にはもうすでに放課後で、運動場の方からは部活に勤しむ運動部の掛け声が聞こえていた。
教室には俺以外には誰もおらず若干の寂しい。
もう放課後だったのか、考えすぎてたな。帰るとするか。この問題は急いでないし明日でいいな。
机から教科書を取り出し、机の上の筆箱をカバンに収納していると教室の扉が開かれるガラガラとした音が聞こえてきた。
ん?誰か忘れものでもしたのかな?と考えながらも興味がなかったので気にせず帰るしたくをしていると。教室に入ってきた人の足音が俺の席の近くで止まり。
「ちょっといいかしら?」
「ん?…………」
突然呼び掛けられたようで顔を振り向けると、先程考えていた3人目のグレモリーさんがこちらに微笑みながら立っていた。
まず横を向いたまま体は強張ったが、止まっていた脳の思考のが開始された。思考はパニック状態であったが。
ヤバい!何でいるの?てか、声をかけられるまで近くにいたのに気付かないってどこの勇者(笑)だよ!気配感知の技量もっとあげとければよかった。仲間によく近くの気配に気付かないのに、なんで数十キロ先の敵の気配に気付くんだ?奇襲が避けられないから全然役立たね。と言われていたかのにちゃんと忠告聞いとけば。考え過ぎてる場合じゃない、まだ俺が怪しまれていると確定した訳ではないので落ち着いて答えれば大丈夫なはずだ。
「な、なんでしゅか?」
噛んじまったー!ど、動揺し過ぎだろ俺!ヤバいって落ち着け、落ち着け俺。も、もう一度やり直せばいい。何も無かったような顔で答えればいい。一週間前の異世界を思い出せ、こんなの軽い問題だ!大丈夫だいける!
目を閉じ、深く行きを吸い込み。
「j$¥gh@@f5p75&?¥$e♪2&¥」
「………………………………」
おいー!何故に異世界語?動揺し過ぎだろ!グレモリーさんも無言になるよな。どうしよ?どうしよ?
「クスクス」
絶賛大混乱中の俺の横でグレモリーさんが顔をを下に向けながら肩を震わせながら笑っていた。
えー?なんでこの子笑ってるの?バカにされてるのか?頼めば何でも結局してくれる優しい(チョロイ)勇者として有名な俺でも頭にくるよ!
「ごめんなさい。貴方をバカにするわけではないの。貴方の顔の表情がコロコロ変わって面白くて。」
君は心を読めるのですか?とツッコミそうになったが、そんなにわかりやすくかったのかなあ?
「フフ、わかりやすいよ貴方。」
実は超能力者じゃないの?わかりすぎてしょ!考えちゃダメだ。このまま行けば墓穴を掘りそうだ、会話をしよう。まだそっちの方が言い気がする。
「そんなに緊張しなくていいわよ。落ち着いてからで大丈夫よ」
落ち着けって精神年齢ではこちらの方が上なのに年下の彼女の方が大人の雰囲気を感じるって泣けてくる。ゆっくり話そう。深呼吸して、
「フー、ありがとうございます。落ち着けました。えーと、俺に何かご用ですか?」
「違うわ。私は忘れていたノートを取りにやってきたのだけれど、貴方が1人だで何をしているのか気になったから声をかけたの。」
「そ、そうですか。でも俺は帰る用意をしていただけなんです。すいません期待させちゃって。」
俺は鳥居や数字が書かれた紙に10円玉とその上に人差し指をのせながら妖怪を出す儀式をしていた訳でもなく、夢のために必要な絵が上手な相棒をスカウトするため待っていた訳でもなく、身体が干からびる体質のせいで日が昇っている間は帰宅できない訳でもな
本当に帰り支度をしていたので彼女が興味を持つ要素はないはずだ。
長く彼女と会話するのは危険な気がするので、次に俺が「帰り支度もできたので帰りますね。」と言い会話を終えれば帰れるはず。作戦を実行しようとした時、
「そうね。少しは面白い事を期待してから残念だったけれど、貴方自身は面白かったわよ。」
…………はい?何ですって?俺が面白かった?クラスボッチの俺が?ナニガオモシロカッタカワカンナイ?
「あんなに驚かれるとも思っていなかったけれど、特にコロコロ変わる顔芸は忘れそうにないわね。決してバカにしている訳ではないのよ上山君。」
ですよねー。いつも落ち着ついた微笑みのグレモリーさんが声を出して笑っていたほどだしねー。俺の黒歴史の最新で上位に入りそうなほどだし!ん?
「俺の事知っているんですか?」
グレモリーさんとはこの一週間、接点は無かったはずたが、まさか気付かれたか?
名前を呼ばれた事で動揺していた頭も冷静になり警戒し始めた。グレモリーさんはその様子に気付かずに話し始めた。
「ええ。同じクラスメイトだし、貴方の自己紹介も聞いてたから覚えているわよ。」
クラスメイトだから覚えているなんて当たり前だよな。一週間もたつからだいたい覚えてるよなそりゃ。
「それに貴方の事が気になってたからよ。」
「……………………………………は、はいぃぃぃ!」
ど、ど、どう言うことやねん?気になる?まだ知り合って(?)一週間ですよ!彼女歴0の俺にはまったくわからない!な、な、何て答えればいいんだ?
「えーーと、えーと……」
「クラスでいつも1人だし、朱乃の話に出てくる貴方に前から興味を持っていたの。」
勘違いなんかしてないから!顔が熱くなってたりしないから、穴があれば入りたいとか思ってないから。
「ソウダッタンデスカ。」
「そうよ。貴方と話してみたかったのだけれど、休み時間は他のみんなに囲まれてて会いにいけなかったの。」
「それは残念でしたね。」
グッジョブ名も知らないクラスメイトよ。俺の平穏は君たちによって守られている!これからも頑張って!
「だから、今話をしましょ」
そうくるよね!たがグレモリーよ、こちらは勇者だ動揺してばかりではない。反撃はここからだ!
「すみません。今日はこの後用があるので帰ります。」
「え!?」
この返しは予想外だったのか驚き、彼女が戸惑っているうちに俺の反撃は続く、
「俺もグレモリーさんとは話してみたかったので残念ですが、またの機会があればいいですね。」
相手がこの場では誘いにくくなる返答をし、
「それでは、さようなら。」
と流れるように自然に教室の出入口に向かう。
グレモリーさんは今だ返事に何を言おうか悩んでいるようで、
「え?さ、さようなら?」
まだ状況に追い付いていないグレモリーを残したまま、
勝った(逃げ切れた)と心の中で喜びながら帰宅した。
side リアス・グレモリー
私、リアス・グレモリーは人間ではなく、元72柱のグレモリー家長女の悪魔。冥界の学校では、私が大貴族の娘であったため、クラスでは皆と壁を感じ、学校の友達はソーナだけでだったが、こちらの学校ではそんな壁を感じず、みんなが私をグレモリー家の娘とは見ずにリアスとし見てくれるから嬉しかった。クラスはソーナや朱乃と同じで安心した。
入学式から一週間、私には気になる人がいる。
その人の名前は上山 登。
身長は160㎝くらいと小柄で顔立ちはかっこいいとは言えないが整っていた。種族は人間で神器の気配は感じられない一般生徒。
気になると言ってもLoveではない。
彼は入学式の日に制服やカバンを持っておらず、どこのかわからない服装、聞き取れない言葉。
彼は浮いていて、朱乃以外の誰かと彼が話をしている所を見たことがなかった。
でも、私はそんな面白そうな彼に興味を持ち始めていた。
こっそり観察していると、彼は外の景色以外に3人の人物を長い時間見ていると事がわかった。その3人は私、朱乃、ソーナ。その3人は全員悪魔だ。その事に気付いた私は密かに彼を警戒しているが怪しい所は見つかっていない。でも警戒は続けるつもり。
放課後、私は教室に忘れ物をしたことに気付き、教室へ取りに向かった。放課後の教室は夕陽の赤色で照されきれいだった。
教室には1人だけ何か作業をしている生徒がいた。近付いてみると、その子は上山君だった。
彼は今1人、話し掛けるなら今がチャンスね。
私は彼に声を掛けた………………
私が思っていた通り彼は面白かった!動揺し過ぎてコロコロ変わる表情も面白くて、Sな朱乃程ではないけど彼を可愛がるのは楽しかったわ!もっと話したいわ!
「だから、今話をしましょ!」
と誘ってみたら、彼の雰囲気が少し変わったように感じられたが会話に乗ってくれると予想していると、彼から
「すみません。今日はこの後用があるので帰ります。」
………え?え?彼は何て言ったのかしら?帰るの?
呆然としたままの私を残し、彼は教室を出ていった。
それから落ち着いて彼との会話を思い出すと、
「俺もグレモリーさんとは話してみたかったので残念ですが、またの機会があればいいですね。」
と彼の言葉もやんわりと私と会話したくないと言ってるように聞こえてくるし、彼は私が返答しにくい言葉を選んだのわね。彼、結構なやり手ね。
でも、この私リアス・グレモリーが簡単にあしらわれたのが悔しいわ。何かいい仕返しはないかしら?
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