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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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一誠SOS
  アルバム作り×ライザーの修業風景

二学期が始まって中盤に差し掛かる頃のある日の事、今の季節は人間界では秋になる頃で衣替えの季節だった。俺はいつも通り休日は次元の狭間本家で過ごしていると、リビングから何やら作業をしているソーナ、シーグヴァイラ、黒歌、レイヴェル、イリナがいた。遠くから見ても何をしているか分からんから、俺はソーナ達に声を掛けた。

「ソーナ達、こんな所で何をしているんだ?」

「一誠さんですか、丁度呼ぼうと思っていた所です」

「俺に何か用でもあったのか?」

「はい。一誠様とのこれまで撮影してきた写真を、アルバムに保存しようと思いまして。今まで撮ってきた写真を集めて一枚ずつアルバムに入れていたのですが・・・・」

「ある時期から結構抜けているとこがあってね、私達でも思い浮かばないから一誠を呼ぼうと思った訳なのよ」

「抜けてる所は、丁度私が一誠と仲間になる前からのもあるだにゃから所々抜けているにゃ。それと写真は撮ってアルバムにするのが決まり事だったのに、昔の写真が出てきたにゃ」

「一誠君らとの思い出もいいけど、私達でも知らない写真がありそうだと思ってね」

なるほど。そろそろ秋から冬になる頃だし、家族写真とかを纏めてアルバムに保管しておこうという事か。確かに俺達は色んな所で、写真を撮ったりして思い出を残してきた。今まであった出来事とかは俺のパソコン内に保存してあるし、ソーナ達が持っていない写真とかは俺が保存している。

写真を撮り始めたのは、この外史に来た事が最初なのは無論の事でアグニと俺ら織斑家と一緒に撮ったのが最初の一枚とされている。アルバムの最初のページには、アグニとの記念写真が保存してあった。

「それで?ある時期って、どこら辺が抜けているんだ?」

「まだ私達が生まれる前の頃と、一誠が駒王学園に入学した頃とか色々と抜けていてね。私達でも知らない写真だから、アグニに聞いてもどこにあるかは分からないと言うしアスモデウスでもどこに保存されているかは不明らしいのです」

「なるほどねー。確かにあの時期は、カメラと言う技術が存在していなかった時代だからか。人間界なら江戸時代だったし、三大勢力戦争前に撮ったカメラも元々俺らが持っていたカメラだからな」

アグニと出会った時は、俺達しか持っていなかったデジカメで撮った写真だ。フィルムではなくSDカードで保存していたからだからかもしれん、ソーナ達が人間界本家に住み始めてから、思い出写真とかの管理はソーナ達に任命したんだったな。

ソーナ達が俺らの家に住み始める前、婚約者でもあるしレイヴェルはフリーな『僧侶』だが今は家族の一員としてやっている。ついでに黒歌も写真の整理とかを、たまに人間界本家に来てた白音と共に移っている写真があったらアルバムで保存してたしな。

「なるほど、だから一誠さんの入学式の時や三大勢力戦争前後、そしてリアスの部であるオカ研に入部してからの写真がないのですか?ですがその時は、一誠さんが持っていたとされるカメラのデータは保存されていますよね?」

「保存というより、写真にしてアルバムか写真入れの箱に保存してるはずだからな。ちょっと待っててくれ、色落ちや劣化していたらデータ保存されているから写真にすればいい事だ」

そう言ってから俺は一度リビングから自室に戻った。パソコンを起動させて、あるだけのファイルにある画像データをデジカメのSDカードに移動させた。

その方が、後で一緒に確認出来るかもしれん。保管庫には劣化したり色落ちしたのばかり出てきたので、とりあえずこれとパソコンに保存してるのを可能な限り引っ張って来た。

「おーい、持ってきたぞー!」

「お帰り一誠君。とても衣服が汚れているから、ソーナによる魔法で埃と汚れを落としてくれるからそのままでね」

イリナに言われたままとなり、ソーナが衣服や箱の汚れを落としてくれた事により探す以前となった。水の魔力に長けているソーナだから出来る技とも言えるが、箱を開け見てみるがどれも劣化状態だったのでデータを引っ張って来てプリントアウトする事をしていた。

「アグニと初めて撮った写真からのが、このファイルにありましたわ。これは当時四大魔王をしていたルシファー達かしら?アザゼルやシャルロットもいるようだけど、今と全然変わっていませんわね」

「当たり前だ。天使・悪魔・堕天使は永遠の命を持つんだから、今と昔を比べても余り変わらんさ。だがこの時の人間界は江戸時代で、人間界本家が無かった頃だからな。今から二百年前くらいか」

「見て下さい!当時の六大龍王と二天龍が勢揃いしているデータがありました!これはとてもレアな光景です」

「こっちは当時のオーフィスかしら?黒い和服を着ているようだわ、今と容姿がかなり違うようです」

ソーナとレイヴェルの二人が、ノーパソを使って抜けている写真データを発見すると次々と印刷機に送信していた。あの時の事を知らないのか、随分と興奮気味になっていたが生まれる前からの写真だからかもしれんな。

何時・どこで・何が起こった事を詳細入りにして、俺達専用デジカメで色々と撮影していた。当時三大勢力戦争前、初めて会ったシャルロットに四大魔王のルシファー達四人と今でも現役である堕天使総督アザゼルとの会談は今でも覚えている。

「イリナと黒歌とシーグヴァイラは、抜けている写真を埋めていく係か」

「まあね~それぞれ得意としている事だから、プリントアウトしてアルバムに収める係とアルバムに空欄となっている箇所を見つける係としてやっているからね」

「私も得意ですが、やはりレイヴェルが一番だと思っていますよ」

「謙遜しないで下さいまし・・・・こ、このデータは!」

「何かあったのか?」

「はい。丁度夏休みのデータを見つけたのですけど、ここに修業中の兄が映っていますわ。それも動画付きで保存されてますが、これって夏休み中のですよね?」

「どれどれ・・・・うん確かにこれはあの一件以来塞ぎ込んでしまいヒッキーとなってしまったんだったか。これについてはソーナとレイヴェルしか知らん事だが、一学期の頃にリアスの婚約騒動があってな。当時ケルディムとウェザードにより決めた縁談であり、リアスとレイヴェルの兄であるライザー・フェニックスと許嫁の関係だった。リアスは自由恋愛を求めていたから関係を破断させる為に、レーティングゲームで対決したんだったか。結果としてはグレモリー眷属が敗北した為、婚約パーティーまでは奴の計画通りだったが俺との勝負によって婚約破談させた事で、縁談は無かった事となった」

冥界の上流階級の間で話題となったが、俺=創造神黒鐵だからなのかすぐに解決となった。上級悪魔同士の古くから伝わる大事なモノが関連していて、伝統を重んじる純血悪魔にとれば事件とも言える事。

俺とサーゼクスらが一枚噛んでいたので、ライザーを倒した時に褒賞を貰った事で黒の駒が完成した。不死身の再生能力を持つフェニックスだが、精神までは回復出来ない事であり神クラスの攻撃で終わったようなもんだ。

「そんでドラゴン恐怖症となったから、丁度ヴァーリ達が山籠もりしていたから荒療治としてタンニーンとティアの所へ行かせたんだったか。内容までは知らないが、この映像を撮ったのはルフェイだろうよ。色々と記録係で録画していたし、映像でサボっていたらその場でやり直しだったから真面目に取り組んでいた」

「上級悪魔の世界は複雑でも、貴族社会に憧れていたかもね。玉の輿に乗れたらよかったけど、今思えば貴族社会など無くても一誠君と一緒にいるだけで玉の輿だもん」

「と言う事は一誠様でも把握してない所でしょうか?丁度良いので兄が立ち直った所を見てみたいですわ、少し休憩も兼ねてですけど」

レイヴェルが言った事で皆賛成だったので、メイドに紅茶と菓子類を持って来させた。紅茶とケーキを運んできた桃香だったが、匂いに釣られてきた鈴々達が来た事でちょっとした思い出映像を見る。内容は俺がフェニックス家に来た辺りからで、ライザーが塞ぎ込んでしまったと聞いて俺と当時のレイヴェルとフェニックス眷属は何とか立ち直す事が出来ないだろうかと相談に来たんだったか。

「兄との勝負はタイマン勝負でありましたが、一誠様は赤龍帝の籠手を初めて公表されましたよね。そして禁手も出来た事で、鎧となった事で勝負は見えていましたが、聖水や十字架を使って圧倒勝ちとなった事に関しては覚えております」

「フェニックス家から見れば怨敵のような気がするが、ここにいるレイヴェルのように一緒にいられるのもな。今では婚約者の一人としているし、不死身と言う能力に溺れずに精神を鍛えているからどんなに攻撃を受けても平気な気がする。時々フェニックス家から定時通信が来るが、ライザーは己自身の弱点を鍛えたのか最近元気だと聞く」

「あの時の兄は酷い状態で、精神面を鍛えさせるなら『根性』を叩き直した方がいいのではと思いました。一度ぐらいで負けた事で、塞ぎ込むようになってしまったのは一生の恥でした。ドラゴンが怖くてレーティングゲームにも参加しなかったので、ゴシップ雑誌に好きな事を書かれ放題となりトラウマからドラゴン関連を一切触れなくしたそうで」

「それ聞いた事あります。確か私のお父様からそう言う風に書かれていると大公であるアガレスなので、その雑誌関連には情報規制をしていましたが既に遅しな状態となっていました。ライザーがいつもの調子に戻ったのは、一誠さんがフェニックス家に来て二十日間で復活したと聞いてますが」

そんで俺らの婚約者は改めて仲良くなり、互いを呼び捨てにして俺に対してさん付けか呼び捨てとなった。俺は神様だかららしいが、呼び捨てでも構わんと言っているが現時点にて、呼び捨てしているのはアグニらだけだろう。

映像を見る為に用意してもらった映写機で見る事となった。総合整備士であるイアン達がセッティングしていたが、ついでだからと一緒に見る事にした。最初に映った所は、俺とライザーがタンニーン達がいる山に連れて来た辺りだった。

『おや一誠じゃないか。どうした?』

『コイツを鍛え直してほしいのさ、ライザー・フェニックスを』

『タ、タ、タ、タタタタタタタタンニーンッ!最上級悪魔・・・・で、伝説の・・・・ドラゴン!』

『ドラゴンはタンニーンだけじゃないのよね、初めましてと言いましょうか?ライザー・フェニックス』

『ま、ま、ま、まさか五大龍王の一体とされている「天魔の業龍(カオス・カルマ・ドラゴン)」ティアマット!で、伝説のドラゴンが二体いる!』

『その通りだ、あとそこには白龍皇ヴァーリがいる。ここにはドラゴン三体いるが、今は昼食のようだが流石ルフェイと言おうか。適応力が早いな』

俺は今でもそう思う、ルフェイがまさかサバイバル生活を既に適応していたのだから。そりゃ驚くって、で今は昼食中でまだ一日目だったのか。なぜ俺が来たのか疑問だったが、俺と一緒にいるライザーが居るので何となく納得したみたいだった。それとドラゴン見るだけでもダメだった気がしたが、凄くビビっている様子を見たレイヴェルは恥ずかしそうに見ていた。

『ライザー・フェニックス。レーティングゲームの試合をいくつか見た事があったが、将来有望な「王」として注目を集めていたらしいが・・・・その様子から見て何か問題がありそうのようだ』

『簡潔に言うと、ライザーと俺とのサシでの勝負をした事は知っているよな?「ああ知っている、婚約パーティーに乗り込んだ一誠がそこのライザーと戦い勝って婚約破棄したと聞いている」それが原因でさ、今まで敗北を味わってなかったのか。俺とサシでの勝負で負けてから部屋で引き籠り生活を始めたらしくてな、それでフェニックス家に招かれた俺は眷属達とフェニックス卿のウェザードにも頼まれんだ。それでどうしようかね?と思ったら、単純にドラゴンと一緒に修業させればいいのではと全員一致したのさ』

『なるほどねーと言うか情けないわね!それでも男なのかしら?普通敗北を糧に強くなるのが男ってもんじゃないの?』

で、タンニーン達全員はライザーの現状を聞いたら全員情けないとぼやいていた。そんで俺は『根性』を叩き直して欲しいと頼んでから、帰った後の会話となった。ライザーは十日間と言う短い期間しかないので、早速始めようとしていたがルフェイが何やら端末を取り出した。

山にドラゴン達と囲まれたフェニックスと言うのは、中々撮れない傑作だと思った。それと普通の上級悪魔が山籠りをする何て絵はどこにもない、だけど今ここにいるソーナ達は修業をして強くなっている。

『で、どうするのだ?ライザーを鍛えるにしてもどのような方法でやるというのだ?俺の領地にいるドラゴン達で鍛えようにもここにはいないし、勝手に山の風景を変える訳にもいかない』

『そこはルフェイの役目なのよ、ルフェイが持っている端末は一誠の力を一部端末化として持たせているの。だからここの風景を変えても、元に戻すというボタンを押せば修業前の風景に戻るのよ』

『ほう、便利な物を持たせているのだな。ルフェイ、俺の領地にいるドラゴンを呼ぶ出す事も可能か?それとここを一部雪原地帯にして欲しい』

『可能ですが、誰を呼び出すのですか?それと地平変更可能ですし、ティアマットさんの属性を変える事で氷系の技とかも使えますが?』

『へえー、便利な物なのね。私の属性を変えられるという事は、私の攻撃である蒼い炎から冷凍ビームみたいなのが出来るという事かしら?』

それについては正解だ、ルフェイが持っているタブレットは俺が持つ眷属を誰にするかのと同じである。ルフェイが所持しているのは、俺の力を一部端末化に成功させたので、悪用されないよう一番信頼出来るルフェイに持たせている。今も多分持っていると思うが、坊ちゃん気質を捨てて山に行き新鮮な空気でも吸えば心身も洗い流す事も可能だ。

『まずはこの辺りのフィールド全面を変更する所から開始しましょうか。タンニーンさんが居た所はどんな所なんですか?』

『俺の領地にいる所は、峡谷に切り立った崖の各所にデカい横穴が開いている。そこから俺の者らが、顔を覗かせているし谷間を多くのドラゴンが翼を広げて飛び回っている。本来だと住居ではあるが、雪原地帯となっている所もある。呼んで欲しいドラゴンは「氷雪龍(ブリザード・ドラゴン)」で、水色の鱗を持つドラゴンを一匹呼んでくれ』

山の風景を変更して雪原地帯となった所からの走り込みからスタートしたが、魔法陣無しで呼ばれた事なのか寝ていたようだ。それを見たタンニーンが起こすと直立起動となったが、そりゃ当然のリアクションだろうな。ヴァーリを鍛えるのをタンニーンとティアに任せて、ライザーの心身を一から叩き直すドラゴンが『氷雪龍(ブリザード・ドラゴン)』とルフェイを乗せて監視役兼鍛錬指導係である。

『ほらほら、遅いですぞ!』

『うわぁぁぁぁっ!凍る!俺の炎が凍るぅぅぅぅっ!』

山の雪原地帯で焼き鳥野郎が、ドラゴンに追い掛け回されていた様子を見た瞬間俺らは吹いてしまった。氷雪龍は口から冷凍ビームというブレスを吐き、登山装備となったライザーを追い立てる。

『くそ!』

『ライザー殿!訓練中の掛け声は「ドラゴン」です!ほら、ドラゴン!』

『ド、ドラゴンっ!』

掛け声がドラゴンだった事がツボだったのか、レイヴェルはクスクスと笑い始めていた。雪山ランニングしているだが、ルフェイがフィールドを変更した事で身震いする程の寒さでもない。日中で限定的な場所となっているので吹雪いていた所で、雪が積もっているように見せてるだけだ。ルフェイ視線から見ているが惨劇であり、山でドラゴンに襲われている冒険家にしか見えない。

「まるで怪獣映画でも見ているかのようですわね・・・・これを見終わったら後程感想でも聞こうかしら」

「今聞いたとしても、どうせ思い出したくない記憶だから止めとけ止めとけ。走り込みは基礎トレーニングでもあるし、健全な精神には健全な肉体を作らないとな」

レイヴェルが言った事でツッコミを入れた俺であったが、踏み慣れない雪道に足を取られているので、ランニングからハードに見えるが俺らがやっても基礎トレだから簡単に出来る。足腰鍛えるには丁度良いし、ルフェイは氷雪龍の背に乗りながら端末操作していた。

上級悪魔のお坊ちゃんはエレガントなもんだと思っていたが、ライザーがヒッキーになったと聞いた時は打たれ弱い雑魚だなと思ってしまった。

『そのくらいでは凍りませんよ。音を上げないで走らないと、本当に凍ってしまいますよ?』

『ルフェイ嬢ちゃんの言う通りだ、上級悪魔の坊ちゃんというのは捨てて下さいと。何時まで経っても心身が強くなりませんぞ?』

ルフェイは本来だったらアーサーやヴァーリの回復役をするはず何だが、ヴァーリ達を回復役として急遽呼ばれた桃香と護衛である愛紗。山と言ってもサバイバル生活に慣れている二人だったが、適合しているからならいいか。一時間走った所で休憩を入れていたが、ライザーは息を上げていて過呼吸になるくらいだった。

『・・・・し、死ぬ・・・・』

『そんなに息を上げるとは、上級悪魔達はどうやって強くなったのでしょうか?まだ走り始めて大して時間も経過していませんし、これくらいでバテルとは風上にもおけませんね』

『う、うるさい!山に籠って修業何て、野蛮人がする事だ!俺は生粋の上級悪魔何だぞ?受け継いだ血と才能を重んじて、貴族らしく生きてこそ上級悪魔だ!魔王を輩出したグレモリー家の者を許嫁に出来る程の家柄だ!』

『はいはい、それについては理解出来ていますがここでは通用されませんよ?それに一誠さんも修業して強くなっていますからね、神様が修業する何て可笑しな話だと思いますが本当の話なのです。ですからこれくらいで、音を上げないようお願いしますよ?』

『ルフェイ嬢ちゃんの言う通りだ、俺達だって修業しないままの奴は未だに弱いままのドラゴンもいるんだから。さて休憩は終わりだから、始めようか』

そう言ってからまた走り込んだライザーの姿だった、修業三日目でもまだ叫びながらドラゴンに追われる焼き鳥さん。ルフェイは相変わらず氷雪龍の上に乗りながら、端末操作しながら監視をしていた。今見ているが、リモコンで視線が切り替わる事でライザーを追い掛けている様子を捉えていた。

『ひ、ひぃいいいいぃぃぃぃぃ』

『一誠さんの注文(オーダー)では、あと七日となりましたが果たしてライザーさんを仕上げる事が出来ますでしょうか?』

『大丈夫ですぞルフェイ嬢ちゃん。タンニーン様との打ち合わせにて、もう少しすればマシになると仰ってましたからね。にしても俺を呼んだのが、焼き鳥野郎の修業兼監視役とは』

『一誠さんによるとフェニックス家の者らからの頼みを聞いたら今に至る訳ですし、私も監視をしてますが少しお腹が減ってきました。先程焼いたパンケーキでも食べながら監視をしてますか』

そう言って氷雪龍の背に乗りながら監視をしていたが、鞄から取り出したパンケーキを食べて魔法瓶から温かい飲み物を飲みながらライザーの監視をしている。一緒に監視しているドラゴンにも一口食べると美味しいと言っていた事で機嫌が良くなったルフェイであった。

逃げ出そうとしても、タンニーンとティアとヴァーリから逃れる事は出来ない。文句言いながらであったが、ちゃんとやっているから今更安心した俺らだった。

『ドラゴン流の扱きとしては慣れてくれれば大丈夫ですが、甘えを無くせば何とかなりますよね?』

『まあそうだろうな。慣れてくれないと俺らが困る事だが、それよりルフェイ嬢ちゃんはここら辺に温泉があるのを知っているか?』

『いいえ知りませんね、最近は水浴びばかりだったのでたまには温泉も入りたいですね』

『そんじゃ、今夜にでも入るがいい。見張り役として、俺とタンニーン様で見張っているとしよう。もし覗き魔が現れたら俺らが死守してやるよ、それに俺らはヒト型にはなれんが小型ドラゴンとしてなれるからな』

『お願いしますね。覗き魔と言えば、今追っているヒトしかいませんが大丈夫でしょ。ヴァーリやお兄様もいるので、それと雪蓮さんと桃香さんも入りたいと思いますよ』

『ぎゃああああっ!』

ルフェイとドラゴンとの会話中でも叫び声が聞こえたけど、気にしない方向としてライザーの悲鳴のみカットさせた。氷雪龍の冷凍ブレスを温度計で測るとマイナスになっていたようだし、不死鳥と呼ばれたフェニックスでも凍らないからと心配してない。

だが本人はマジで凍るようだったので、走りまくっていた様子を見た俺達。そんで夜になってから、ルフェイら女性陣達によるサバイバル料理を食べていた。

『皆さんに朗報ですが、どうやらこの辺りに温泉があるらしいですよ』

『温泉!私達もここに来て水浴びしか出来ないと思ってたけど、あるならぜひ入りたいかもー!』

『ですけど一つ問題がありますよ、姉上』

『覗き魔が現れるか、だろう愛紗。大丈夫、俺らが監視役として半径一キロを想定させて配置する』

『焼き鳥野郎は寝ているらしいが、一応俺らも小型ドラゴンとして死守させてもらう。覗きは犯罪だと一誠から聞いている』

『それなのですが、どうやらこの端末を使えばタンニーンさんと氷雪龍さんをヒト化に出来る機能が付いているらしいですよ』

そう言ったルフェイは試しにタンニーンと氷雪龍をヒト化させたら、成功した事で人間が食べる食事を食べたら美味しいと絶賛だった。ヒト化となった事で、龍化よりも動きやすいので試しにヴァーリと模擬戦していた。模擬戦を終わらせたら、ヴァーリチームの男性陣とタンニーンらが配置している予想通りライザーが動いた事ですぐに粛清しに行った。

『ふうー、温泉気持ちいいわね』

『ホントだよぉ~ここに温泉がある何て初めて知ったよ』

『どうやらタンニーン達が偶然見つけたそうよ、温泉で酒も飲めるのは有難いわ~』

『私もです。こうやって温泉に入れるのは嬉しい事ですけど、何やら外が騒がしいですね』

『どうせライザーが私達の裸を覗きに来たんでしょ、あの変態焼き鳥は。眷属全員が女性悪魔で、ハーレム作ったスケベ野郎と一誠から聞いてるわ』

その通りの結果となり、飛び出した炎の揺らめきを発見した事でヴァーリらは予想通りの展開になりそうだと思ったらしい。監視役であるヴァーリチーム男性陣とヒト化したタンニーンと氷雪龍と小型ドラゴンのアルビオンで、覗き魔ライザーを本気で攻撃したのだった。この頃はまだ半減一回でランクダウンしないのか、何回か音声が鳴ったと思えば炎を吸収していた美猴。

『予想的中通りだが、ここから先には行かせねえぜ』

『覗いて何が悪いと言うのだ、温泉に入る女がいるならそれを覗くのが男の本望だ!』

『残念ながら人間界では犯罪となってしまうそうだが、貴族のやる事がしょうもないな』

『ま、一誠なら許されてしまう事なのだろう?人間界本家での当主をしていて、女性陣は皆許しを得ているとな』

流石ハーレムを築いた焼き鳥だけの事はあるが、ライザーを実験台として次々と新たな力を使った事で無様に倒されたライザーであった。引き摺られながら陣地に戻るヴァーリ達と捕獲者ライザーだったが、ルフェイ達が温泉から出た事を聞いたので今度は男性陣が入りに行く事となった。

ヒト化となったタンニーンらも一緒に行ったが、ライザーは覗こうとした罰として朝まで絶対零度の氷漬けとなった。何はともあれ十日間の修業に関しての記録データを見終わった俺達。

「まさか兄があのような荒療治だったとは、正直どう言う修業をしていたのか知らなかったのですが今思うと納得ですわ」

「今思うと、強さの秘密を見たような気がしますね。この時の私はゲーム相手でしたから、どのような修業をしていたのか知らない情報でしたね」

「でも私達上級悪魔も一誠さんと出会ってからは、修業したものね。ルシファー達も修業して、今の強さを持っているのだから」

「これは動画のまま残しておくか、さてと上映会は終わりとして皆解散しろー」

これを見ていたのは、俺達以外の者達全員見ていたが上映会終了後に仕事へ戻る者や鍛錬しに行く者達。それから先程の続きとして作業をやっていたが、やはり無い写真はプリントアウトしてアルバムに収めていく黒歌達。俺も暇だったので、俺はアルバムにない写真の探索とプリントアウトする作業してたがアルバムが十冊以上となるのは予想内だった。

「アルバムにそれぞれ名付けた後、原本と複製として俺がやってやるとするか」

「こんな事で神の力を使わせるのは癪ではありますが、また一からやるのも面倒ですからね。頼みます」

こうして原本は俺の部屋に厳重保存されている保管庫に入れて、複製の方は図書室で自由に見れるようにしといた。ま、原案だとリアス達の裸を見る為だったらしいがそれを書き換えた事で防いだように思えた。リアスらの裸を見たいとは思ってないが、あちらから一緒に入っても良いと言われたら入るかもしれんな。 
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