ソードアート・オンライン~隻腕の大剣使い~
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第20話怒りの武脚
前書き
どうもー!お久しぶりです!
大変長らくお待たせいたしました!
今回から後々ライリュウの運命を左右する「ラフコフ討伐戦」です!
どうぞ、ご覧ください!
第三者side
2024年8月2日、第18層迷宮区
「暴れるな!」
「おとなしくしろ・・・!」
現在この地で、《血盟騎士団》や《聖竜連合》に《風林火山》、キリトやライリュウ・ミラの竜の兄妹達ソロプレイヤーを含めた攻略組メンバーは既に攻略された階層で剣を振るっていたーーーこの血みどろの戦場、ラフコフ討伐戦で。
殺人ギルド《笑う棺桶》。彼らはゲームオーバー=現実での死を意味するこのSAOで殺しに快楽を求め、次々と殺人を犯してきた。そこで攻略組プレイヤー達はこの地で《笑う棺桶》の投獄のため、大きな討伐隊を結成した。
「クライン!ライリュウはどうした!?」
「リュウの字の野郎どこにもいねぇ!はぐれちまった!」
ギルド《風林火山》のリーダー、クラインに己の友、ライリュウの安否を尋ねる《黒の剣士》キリト。クラインの彼に対する返答はーーー見失った。
「それ本気でマズイよキリト君!何で連れてきたの!?彼は・・・」
キリトにライリュウを連れてきたことを怒鳴り散らす《血盟騎士団》副団長、《閃光》のアスナ。理由はこの戦いの討伐対象のリーダー、PoHーーーあの男が握る友切包丁なのであろう。キリトは確かにライリュウを止めた。だが彼はーーー
ーーー過去に怯えて目の前の戦いから逃げるくらいなら・・・命ある限り戦う。この剣で過去なんて切り払ってやるーーー
覚悟を決めていた。キリトが最後まで止めなかったのは、友の覚悟を無駄にしないため。これが彼の第一歩になるのだから。
******
その頃、ライリュウとその妹ミラの周囲にはーーー
「へっへっへっ・・・」
「どうした?」
「掛かってこねぇのか?」
三人のラフコフメンバーがいた。
「お兄ちゃん・・・どうする?これ」
「作戦は一つあるけど・・・ここで使うのは難しい」
兄・ライリュウにこの状況の打開策を求める妹・ミラ。ライリュウの返答はここで使うことは出来ないという答え。
「どっちから殺る?」
「《隻竜》に決まってんだろ。コイツが一番厄介なんだからヨォ」
「いんじゃね?それで」
ラフコフの三人がどちらを先に殺すかの話し合いを始めた。その中にライリュウを先にあの世へ送るという声があがった。《隻竜》の異名を持つ彼の強さを知らない者はもうSAOにはいないと言える実力者を先に葬る方が賢いのだろうーーー
「いや、この巫女ちゃんでも良いじゃん」
「賛成!」
「ガキのわりに良い身体してるしな~・・・」
だが矛先は妹に変わる。中にはSAO開始当時、13歳にして兄の同級生の少女よりも大きく成長した女性の象徴を邪な目で見る者もいる。その瞬間、ミラは全身に大量の鳥肌を作った。その妹の前に兄が立つ。
「でも《隻竜》を先に殺った方がその後妹の身体楽しめるぞ?」
「いや、《隻竜》クンはオレが殺る」
『!?』
そこに一人男が現れた。その男はラフコフメンバーにとっては最強の味方であり、二人の兄妹ーーー特に兄にとっては最強最悪の鬼人。メンバー全員が黒を基調にしたマントを羽織っている中、黒いポンチョを被り、片手に隻腕の少年のトラウマの塊を握る男ーーー
『リーダー!』
「・・・PoH!」
《笑う棺桶》リーダー、PoH。この鬼人の登場に三人のラフコフメンバーは歓喜の声をあげ、少年は恐怖がこもった声をあげる。
「巫女の方は好きにしろ。コイツはオレの得物だ・・・邪魔すんな」
覚悟していたーーー覚悟していた筈なのに、隻腕の少年ライリュウは動けない。動くことが出来ない。脳裏にかつて、己の左腕を切断された事件の光景がフラッシュバックされる。そのせいで気付かなかったーーー
「ハイお嬢ちゃんコッチだぜぇ」
「刀は没収~♪」
「ちょっ・・・離して!」
「おとなしくしてれば痛かねぇよ」
「!!」
妹に接近する邪な殺人鬼達に。
「ミラ・・・!!」
「テメェは周りが見えてねぇのか?」
「ゴハッ!」
妹の助けに向かう兄。その歩みを蹴り飛ばし止めるPoH。その一撃で彼のHPの1/4が削られた。
「defence弱ぇなぁ、テメェは切れ味だけの薄っぺらなpaperか?」
たかが蹴りの一発。それだけで大ダメージが通る防御力の薄さ。あと三発で死んでしまいそうな彼を、薄っぺらい紙だと嘲笑う男。
(未来を助けに行きたくてもPoHが邪魔をする。PoHを倒してもその間に未来が。おまけに友切包丁なんて・・・どうすりゃいいんだよ・・・)
心の中で彼が諦めかけたその時ーーー
「そういやあのくの一のガキも、乳小さかったけど形は良かったな~」
妹を辱しめる一人の男の声が聞こえた。
「俺もあの赤チャイナの女、殺っちゃう前に貪りゃよかった~!」
「それを言っちゃオレっちなんて対象で既に失敗だったぜ?白装束着てっから「殺してください」って言ってるもんだと思って思いっきり「ズパァァン!」ってしちまったよ」
くの一、赤いチャイナ、白装束、その単語の羅列にーーー覚えがありすぎて。
(そうか・・・)
確信したーーー
(あいつらが・・・)
小さな巨人のーーー
(仇・・・!!)
その瞬間ーーー
「イッツショウタイム!」
PoHの視界からライリュウが消えた。
「WaT!?」
まだ殺してない。なのに消えた。その理由は後ろを見れば簡単に分かる。なぜなら彼は今ーーー
「でやぁぁぁぁぁ!!!!」
「ゴフッ!?」
妹を苦しめる男の鳩尾に光を纏った武脚を埋めている。その瞬間、ミラは解放されライリュウの腕の中で泣いている。
「もっと早く来てよぉ・・・」
「悪い、足が動くのに時間掛けちまった」
泣きじゃくる妹に謝罪する兄。SAOで頼りの少ない兄妹。もう少し遅かったらーーー
「また・・・失うところだった!!」
そう言って相手に向き直る。
「痛かったろ?今のキック・・・」
今もなお、鳩尾を抑える男に剣を向ける。そして、こう言い放つーーー
「今のキックはミラの恨みだ!!」
この男は《隻腕のドラゴン》の怒りを買った。
後書き
ミ「作者ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
醤油「あ、ミラちゃん。後書きのトークコーナーには初めてだね・・・ってギャァァァ!」
ミ「何してくれてんの!?あたし思いっきり胸触られてるよね!?」
ア「女の子の嫌がることしちゃダメでしょ!!」
ラ「アスナさん、一緒にコイツを粛清してくれ!」
醤油「悪かった悪かった!元々こうするつもりはなかったんだけど、こうした方がライリュウの怒り買うかな?って・・・」
醤油ラーメン、死亡。
ア「これで良し!」
ミ「でもこれじゃ次回どうするの?」
ラ「蘇生アイテム使った。次エロいシーン書く時はせめてもっとマイルドな感じにすればいい。・・・それでいいな?」
醤油「ハイ・・・次はこのようなことがないように努力します。
ア「ミラちゃん、今回はもう終わりにしよ?」
ミ「・・・ハイ!」
ラ「ほら作者。締めるぞ」
醤油&ラ&ミ&ア「ご観覧ありがとうございました!次回もお楽しみに!」
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