リリカルなのは 深緑の男
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第三話 仮面ライダー
第三話 仮面ライダー
「じゃあ本当に見に覚えがないのね?」
「はい・・・」
リンディの取調べにフェイトは俯いたままだった。
「そして謎の仮面ライダー・・・13人目?けど敵か味方か分からないわね」
その言葉を管理局施設外から麻生が凄まじい聴覚で聞いていた。接触が出来ない為付かず離れずの距離を保っている。
「私は・・・味方だと思いたいです・・・」
「根拠は?」
「私のことを守ってくれました・・・」
「にわかに信じられないわね・・・とりあえず・・・バルディッシュを直さないと」
「それが・・・」
「どうした?」
エイミィが申し訳無さそうに口を開いた。
「バルディッシュを直す事はできないんです・・・破損がひどすぎて・・・」
「そんな!!」
バルディッシュが直らないそしてその言葉を聞いた麻生も同様を隠せない。
「・・・バルディッシュ」
フェイトは砕け散ったバルディッシュを見つめていた。
「しっかりしてフェイト!」
アルフが元気をつけようとするがフェイトの表情は沈んだままだった。
「なんで・・・私が狙われるの?」
「フェイト・・・」
「怖い・・・バルディッシュも無い・・・怖い」
「しっかりしな!どんな事があってもフェイトはあたしが守るよ!!」
「アルフ・・・」
今アルフの言葉がとても頼もしいフェイト。それは麻生も同じだった。
一方
麻生に倒された怪人ドラスFは不気味に目を覚ました。
(再生機能低下・・・目の前の同型の生物分析・・・測定不能・・・だがまだ力を使いこなせていない分有利)
そう分析が終わるとドラスFは両手から光線を放ちこうもりと蛇を進化させ怪人にした。
こうもり怪人と蛇怪人はそのままフェイト襲撃に向かった。
「さ・元気出して」
「うん」
アルフに連れられながらフェイトは歩き始めるがその前に麻生が現れた。
「・・・フェイトちゃん」
「誰だいあんた!!」
「!!は!!」
思わず逃げ出すフェイト。
「フェイト!」
「フェイトちゃん!」
フェイトを追う麻生だがアルフに阻まれる。
「させないよ!!」
「く!ぬん!」
「がは!」
アルフが溝を殴られ気絶してしまった。アルフを介抱する麻生。
「フェイトちゃん待ってくれ!」
麻生が再びフェイトを追いかける姿をクロノが見ていた。
「あれは・・・」
一通り走るがフェイトは走るのを止めてしまった。
「はぁ・・はぁ・・・」
「フェイトちゃん」
フェイトは追いついた麻生に恐怖している。今の状態では誰も信じる事ができない。
「いや・・・来ないで!!私に何のようなの!?何で私を!?」
バルディッシュの無い今の状態では身を守る術がない。
その時だった。
「動くな!」
クロノにS2Uを突きつけられる麻生。
「お前は何者だ・・・何故フェイトに付きまとう?」
クロノは麻生を睨み付ける。
「フェイトちゃんは怪物に狙われている・・・だからガードしていただけだ」
「ガード?・・・魔導師じゃないのに?」
クロノは麻生の言葉を疑うが同時にフェイトの言っていた謎の仮面ライダーの事も思い出した。しかし今の状態で麻生の言葉を信じるほどクロノもお人よしではない。
「・・・何者だか知りませんが・・・フェイトを付回すのはやめてください」
「!!」
すると突如大型のこうもりが麻生たちに襲い掛かった。
「スティンガーレイ!」
クロノの攻撃が浴びせられるとこうもりは怪人の姿になった。ダメージが全く無い。
「なんだ!?」
クロノが驚愕していると麻生が前に立ちはだかった。
「早くフェイトちゃんを連れて逃げるんだ!」
麻生の言葉にクロノは反発した。
「冗談じゃない!ここで逃げられない!ブレイズキャノン!!」
クロノのブレイズキャノンが放たれるがこうもりの怪人は物ともしない。
「馬鹿な!」
「ジャアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「は!」
「ぐう!」
クロノに襲い掛かるこうもり怪人を麻生が受け止めた。
「馬鹿な」
明らかに麻生の力は人間ではないそして・・・
「ぬぅぅぅ・・・おおおおおおおおおおおおおお!!!!」
拳を突き出した麻生の姿が変わりこうもり怪人を殴り飛ばした。
「ギシャアアアアアアア!!」
「!!」
麻生が構えこうもり怪人に襲い掛かると麻生の姿が変わったことに驚くフェイトとクロノ。
「仮面・・・ライダー」
「とお!とお!!」
『ギシャアアアアアアア!!』
麻生の拳が次々と突き刺さると今度は地面から蛇怪人が現れた。蛇の尻尾が麻生の首を締め上げる。
「ぐ!とお!」
麻生は振りほどくと蛇怪人の尻尾を掴み取り振り回した。
「とお!」
『グエエエエエエエエ!!』
「とおおお!!」
麻生の攻撃が蛇怪人を貫くと蛇怪人は絶命した。
『ギシャアアアアアアアアア!!』
こうもり怪人は撤退すると見せかけフェイトを拉致した。
「うわああああああああ!!」
「は!フェイトちゃん!!」
「フェイト!!」
飛び去るこうもり怪人を追うクロノと麻生。
「!!」
麻生はZブリンガーを猛スピードで走らせる。
「スティンガーレイ!」
「!!」
クロノの攻撃が邪魔をしこうもり怪人を足止めすると麻生が飛び掛りフェイトを救出した。地面に降り立つ麻生。
「フェイトちゃんしっかりしろ!!」
「・・・・・・」
麻生の腕で気絶しているフェイト。
「フェイト!!は!!」
駆けつけたアルフは変身している麻生の姿に驚いていた。
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