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ガンダムビルドファイターズボーイ

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第十二話 結界変幻!三人衆集結!



第十二話 結界変幻!三人衆集結!

わいわいがやがや!!

本日ガンダムボーイ達はガンダムのイベントが開催されているGタウンに来ていた。イベントの目玉である1分の1等身大ガンダムの模型が展示されていた。因みに狂四郎は店番があるので今回は別行動であった。

「いや~でっかいな~」

等身大ガンダムを見上げる翼が感心すると烈斗が肩から・・・

『天宮にはあんな大きい奴はいないぞ』

そう言って烈斗があたりを見回すと目に入ったのは武者頑駄無のコーナーだった。

『あそこは・・・歴代大将軍が展示されてる・・・あそこなら大将軍のヒントがあるかもしれねえ。ちょっと行ってくる!』

「あ!烈斗!」

そう言って烈斗が翼の肩から離れ武者頑駄無の展示会へと行ってしまった。

すると

「アーちゃん!こっちこっち!」

「ちょっとユア!待ちなさいって!!」

ユアに引っ張られて連れてこられたアルト・クラエッタさん。するとユアはアルトの事をみんなに紹介した。

「皆~こちらアーちゃんユアのママ」

「「「ええええええええええええええええ!!」」」

どう見てもユアを産んだようには見えないアルトさん。

「ちょっとユア!そう言う複雑な事情を含めた紹介はしないの!」

激怒するアルトを他所にガンダムボーイ達は・・・

「いつユアさんの事産んだんだ?」

「実は見た目に反してけっこう年上の人だったりして・・・」

「人は見かけによらずってことかな?」

といってガンダムボーイに散々言いたい放題言われるアルト。

「ねぇユア・・・誤解はちゃんと解いておきなさいよ・・・」

「えぇ~だってぇ~その方が面白いし~」

「ぶう!ぶう!!」

こうして冗談なのか本気なのかユアに翻弄されるガンダムボーイ&アルトだった。

そして

「さぁって皆~」

「「「はい?」」」

急に本気モードになるユアが三人に詰め寄った。

「私は秘密を一つ明かしたよ~皆ユアに隠している事があるんじゃないかな~?」

「「「ギク!!」」」

ズバリ、ユアや狂四郎に隠し事をしている翼達。

だがその事を言ってしまえば狂四郎やユアを巻き込みかねない。

その時

『ん?』

武者頑駄無の展示場にいた烈斗が空を見上げると色が変わり始めた。

『何だ・・・この不気味な空は・・・あれは!?』

空の色の変化と共に烈斗が捕えたのは巨大な目玉だった。

『新生闇軍団の目玉!翼が危ない!!』

大急ぎで烈斗が翼の元へ戻ろうとした時すでに遅し。

目玉は展示されていた巨大ガンダム像に入り込んだ。

ガンダム像の目が新生闇軍団の目と化すと同時に動き始めたのだ。

「何だありゃ?」

『この気配・・・新生闇軍団』

天津の言葉に翼は変身しようと烈斗を探すが・・・

「しまった!烈斗は今武者頑駄無の所に・・・」

巨大ガンダム像にパニックになった人々が逃げ回る中、巨大ガンダムは翼に目をつけそのまま翼と近くにいたアルトを掴み取った。

「く!離せ!」

「ふぇ!?ええええええ!?」

逃れようとする翼と混乱するアルト。二人はそのままコックピットへと投げ込まれてしまった。

「翼!」

「どうしよう!翼が居ないと変身できない!!」

絶体絶命を予見する新之助と香澄。

コックピットの中では・・・

「何だ此処!?」

「う!気持ち悪い」

不気味な空間・・・言うなれば魔空間とも呼べるような邪悪な空間に佇む翼とアルト。

そこに無数の武者殺駆の姿が・・・

「何あれ!?等身大のガンプラ!?」

状況に着いていけないアルトに翼は・・・

「くそ!烈斗が居ないと変身が・・・」

烈斗が・・・ガンプラが無いと結界コントローラーで変身できない翼。武者殺駆は翼達にじりじりと詰め寄ってくる。

すると翼がアルトのポーチの中の何かに気付いた。

「アルトさんそれ!」

「へ?これ?帰ったら皆でガンプラバトルしようと思って持って来たんだけど・・・うぇ!?翼君?」

アルトのポーチからカスタマイズされたガンプラ・Zプラス紅を取り出す翼。

「アルトさん!これ借ります!これの名前は?」

「Zプラス紅だけど・・・ちょっと!この状況でそれどうするの!?」

アルトを他所に翼はZプラス紅を構えた。

「結界変幻!Zプラス紅!」

結界コントローラーが輝き翼の姿が変わった。

あまりの眩しさで目を隠したアルトは光が静まったのを見て仰天した。

「・・・嘘」

翼が等身大のZプラス紅に変身していたからだ。

『ようっし!かかってこい!!』

その言葉に武者殺駆たちが飛び掛かるとビームライフルとシールドを構え反撃に出る翼。武者殺駆の刀をシールドで受け止め流すとビームライフルで迎撃した。

予定外のことで混乱する武者殺駆たちに翼はチャンスと思い脱出を図るべくアルトの元へ走った。

『アルトさん捕まって!!』

「え!?うん」

アルトを抱きかかえる翼はバーニアを起動させ上昇を開始した。リアルガンダムと相性の悪い翼としては早いところ烈斗と合流したいのだ。

(くそ・・・いつもと違ってやりづらい・・・いつも烈斗がサポートしてくれているのが身に染みるぜ)

己の未熟さを痛感する翼。だがそれでも怯まずに脱出を邪魔する武者殺駆をビームサーベルで撃破していくのだった。

一方外では・・・

「おっりゃああああああああああああああ!!」

巨大ガンダムの進行を阻止するべく香澄が持ってきていた火薬玉や手裏剣を投げつけていた。

ユアは人々の避難誘導をしにその場から離れている。

だがその攻撃は虚しくも弾き返されてしまった。

「全然効いてないし」

「闇軍団の力で本物並の強度になったんでね」

「冷静に分析してないで何か良い手考えてよ」

香澄の言葉も虚しく新之助も打つ手のない。武瑠も天津も何も出来ないことに無力感を感じる。

巨大ガンダムが暴れまわり絶体絶命になるその時だった!!

凄まじい爆音と共にガンダムに飛び掛かるバイクの姿が・・・バイクの体当たりでガンダムを怯ませるとバイクは香澄と新之助の元へ着地した。

バイクに乗っていたのはバッタのような姿をした女性でありどう見ても悪者ではない。

その姿はどう見ても仮面「ダメダメダメ!!!」

「何で?」

バッタの言葉に香澄は・・・

「だから!それ言っちゃったらコンパチヒーローになっちゃうでしょ!!それにまだ面子揃ってないし!」

話の路線がかけ離れそうなのでバッタは・・・

「ああもう・・・んじゃ怪人バッタ女でいいからさっさと先に展開を進めるのだ」

この言い回しで正体は丸わかりなのだがバッタ女は腰から二つのブレスを取り出した。

「風使いのお姉ちゃんにやっと作ってもらえたのだ。だから速達便で届けに来たのだ」

バッタ女はブレス・結界コントローラーを香澄と新之助に手渡すと二人は早速装着した。

「いよいよ私達も結界変幻の時が来た!!」

『楽しみ!』

やる気満々の香澄と天津。

「大丈夫かな?」

『チームで戦う時は時に冷静な奴が必要だ・・・新之助ならあの二人を納得させられる』

新之助と武瑠も覚悟を決めると・・・

『うおおおおおおおおおおお!!』

巨大ガンダムのコックピットから脱出してきたZプラス紅に変身した翼と抱えられたアルト。

すると翼の肩に烈斗が合流すると翼は変身を解きZプラス紅をアルトに返した。

「アルトさんありがとう!」

「ああ・・・いえ・・・どういたしまして」

あまりの事なので着いていけないアルトを他所に翼は香澄と新之助に装着された結界コントローラーに気付いた。

「二人とも!それ!」

「あそこの怪人バッタ女さんに貰った!」

香澄に指差され会釈をするバッタ女すると・・・

「んじゃ私は帰るのだ」

「ええ!ちょっと!ここまで来たんだから最後まで戦ってよ!!」

「いや・・・私はこれから光の巨人を探しに行くのだ」

そう言ってバイク走らせて帰ってしまうバッタ女さん。すると何故かユアがバッタ女の前に立ちふさがり・・・

「バッタ女さん!わ・た・し・の分は?「無い」えええ!!私だけアイテム無し!?」

「お前別になくても大丈夫だろ」

「ブー!ブー!!」

そう言ってユアに文句を言われている内に巨大ガンダムのコックピットから出て来た武者殺駆軍団に囲まれてしまうバッタ女とユア。

この二人の事は問題が無さそうなので放っておくことにした翼達は相棒を構えた。

「行くぜ!皆!」

『『『「「おう!!」」』』』

「結界変幻!武身!烈斗!!」

結界コントローラーが輝き翼が烈斗の身体に変化し瞳が輝いた。

「結界変幻!武身!天津!」

結界コントローラーが輝き香澄の身体が天津へと変化し瞳が輝く。

「結界変幻!武身!武瑠!!」

結界コントローラーが輝き新之助の身体が武瑠へと変化し瞳が輝いた。

「「「ガンダムボーイ!参上!!」」」

パートナーに変身したガンダムボーイ達は巨大ガンダムに飛び掛かった。

「剣勢拳!!」

翼の一撃が巨大ガンダムの顔面を捉えよろけさせるがあまり効果がなかったようだ。すると香澄が背後へと周りバックパックを駆け上がると無数の手裏剣を投げつけた。

だが巨大ガンダムはシールドを構え全て防いだ。

「目くらましは済んだ!二人とも」

香澄の言葉にガンダムが振り返ろうとすると・・・

「「うおおおおおおおおおおお!!」」

頭部の両サイドに翼と新之助が飛び掛かり菊一文字の一閃と盾の一撃を食らわせた。

再びよろけたガンダムは体勢を立て直そうとするが正面に接近した香澄の忍刀をあびてしまう。

『クウウウウ!!』

巨大な身体では不利だと感じた目玉は1分の1ガンダム像の身体を捨てそのまま翼達に襲い掛かった。瞳から放たれる怪光線を新之助が盾で防ぎ目玉の進撃を止めた。

その瞬間

「烈火!鳳凰斬!!」

獅子(レオ)咆哮螺旋(ハウリングスパイラル)!!」

「龍神!鋼鉄突!!」

三人の必殺技が炸裂し目玉を木っ端微塵に破壊した。不気味な炎をあげながら目玉が消滅していくと空の色が元に戻りガンダムボーイ達は変身を解いた。

『はじめてにしては上出来ね♪』

「ありがとう天津」

『大丈夫か?新之助』

「ああ・・・ちょっとビビった」

『今度は俺を置いて行くなよ?翼』

「だったら離れないでくれよ烈斗~」

と戦いが終わってパートナーから叱咤激励を受けるガンダムボーイ。

するとアルトは・・・

「これでめでたしめでたし」

といって何事も無かったかのように帰ろうとすると・・・

「見~た~な~」

「ドキ!!」

いつの間にか背後にいたバッタ女。先程の武者殺駆軍団は全員のしたらしい。

「何々!?何が起きたの!?」

バッタ女に連れられてきたユア。どうもアルトと違って変身の瞬間等は見ていなかったらしい。

「皆~ちょっとこいつ借りてくのだ」

「ええええええええええ!!」

そうして強引にバイクに乗せられて連行されてしまうアルト。

それを見たユアは・・・

「う~ん取られたりはしないだろうけど・・・食べられちゃったりして♪文字通りの意味で」

「「「いや多分それは無い・・・と思うよ」」」

丸わかりの正体なので特に心配した様子の無いガンダムボーイ。

そしてこれから来るであろう新生闇軍団の影を考えるのであった。

因みにアルトはと言うと・・・

「お主・・・翼達の変身を見たな・・・」

「いや・・・その偶然というか不可抗力というか」

喫茶店キャピトラに連れてこられ畢に尋問されていた。

「じゃ~・・・私は帰ってもいいかな~「ダメなのだ」うええええええ!!何で!?」

「今帰られてもややこしい事になるだけなのだ・・・あれを見たからにはお主にも協力してもらうのだ!」

「ええ!私そんな特別な力無いよ!!」

「ヘリ操縦できるから問題ないのだ」

「凄い無茶ぶり!!」

こうしてアルトを強引に協力させ、畢はキャピトラの地下に連れて行くとそこにはハイテク設備の整った基地になっていた。

「ここは!?」

「この間風使いのお姉ちゃんに作ってもらったのだ・・・ほれ」

あまりの事に仰天するアルトに畢は金魚鉢を渡した。

「何これ!?」

「これから別次元の宇宙に行くのだ・・・とりあえず光の巨人の当ての所に行くのだ」

「これただの金魚鉢なんですけど・・・」

「SDガンダムではそれで大丈夫なのだ!んじゃ行くのだ」

「ええ!私の意見は無視!!?」

「大丈夫なのだ。それ作ったのは風使いのお姉ちゃんなのだ」

そう言って畢はアルトを転送ボートに乗せ別次元の宇宙へと跳んだ。

別次元の宇宙にて・・・

「何処なのここは!?」

「ええっとあいつは何処にいるのだ?」

どう見ても小惑星の平原に居るアルトを他所に畢は当てを探していた。

すると目の前に巨大な怪獣が現れた。

『ギャオオオオオオオオオオオオオ!!!』

怪獣が咆哮を挙げ絶体絶命だと思うアルトに対し畢は・・・

「おう!そこの怪獣!この辺にトサカが二つあって身体が青い奴見なかったかなのだ!」

畢の言葉に怪獣は・・・

『ギャオ!ギャオギャオギャオ!!』

「そうか分かったのだ!行くぞアルト!」

「えええ!!会話できるの!?」

そう言って怪獣をスルーし畢の案内の元辿り着いた先に居たのは青い巨人。

「よう!ゼロ!久しぶりなのだ!」

すると青い巨人も振り返り・・・

「ん?おお!畢!久しぶりじゃねえか!」

巨人も畢に挨拶をした。

「で?今日は何の用だ!?決着ならいつでもつけてやるぜ!・・・へ?」

畢が何やら巨人の手を掴み巨人の近くにいた仲間であろうメンバーに対し・・・

「皆~しばらくこいつ借りていくのだ!」

「へ!?どういう事だ!?説明しろ!!あああれえええええ!!」

そう言って選択の余地なしに巨人は別世界へと転送されるのであった。

キャピトラに戻ってきた畢とアルトは人間サイズに縮んでもらった巨人に事情を説明し・・・

「という訳でゼロ・・・手を貸せなのだ!」

「はぁ・・・そういう事なら仕方ねぇ・・・まっ・・・腐れ縁で手を貸してやるか!」

と意気投合して巨人は畢に力を貸してくれることになり畢は・・・

「そう言えばお前その恰好じゃ目立つのだ・・・」

「といっても・・・一心同体に慣れる奴が居ねえし・・・」

と言うと・・・

「大丈夫なのだ。身体はここにいるのだ」

「うぇ!?私!?」

巨人と合体しろと無茶ぶりを振られてしまうアルト。すると巨人は・・・

「いや・・・流石の俺も女の子と合体するのは・・・」

「じゃああんた親父みたいに姿を借りる方は出来ないのか?」

「ああ・・・じゃあ・・・タイガはこの世界に居るかもしれないし・・・よし」

そう言って巨人の身体が輝くと青年の姿に変わった。

「これなら目立たねえぞ!」

「んで?お前地球ではなんて名乗るのだ!?ゼロだと目立つのだ・・・その身体の奴は何て名前なのだ!?」

「え?ランだけど?」

「その方が目立たないのだ!ようし!取りあえずお前は地球人ではランと名乗るのだ!」

「へいへいわかりやした」

地球人名として『ラン』と名乗ることになった巨人。そして畢とランはアルトに詰め寄った。

「とりあえずこれでコンパチネタの面子はそろったのだ・・・お主・・・この事をユアやユウやお菓子のお姉ちゃんに言ったらどうなるか分かってるのだろうな?」

「え!?私巻き込まれたの!?」

「まぁ・・・俺達の正体を唯一知ってるからな下手をすると・・・俺と一緒に別世界の宇宙に行ってもらう事になるぜ?」

「えええええええええええええ!」

こうして畢とランにより一般人の協力者としての無茶ぶりをされるアルトであった。

 
 

 
後書き

香澄
「いや~やっと結界コントローラーをゲットしたね」

天津
『これで香澄も戦えるね~』

香澄
「ん?あれ?セラヴィーガンダム・・・え!?背中から何か出て来た!!」

天津
『うわ・・・二つ同時に操ってるよ・・・』

次回!忍者対大砲

香澄
「そっちが二人がかりなら!!」

天津
『え・・・そう言う手段に出ちゃうんだ』

 
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