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魔法少女リリカルなのは 平凡な日常を望む転生者

作者:blueocean
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第40話 聖祥美少女総選挙(前準備)

さて、期末テストも終わった。
今回は中間のはやてみたいに点数が悪かった奴が出なかった為、皆夏休み学校に来ることは無くなった。

んで、取り敢えず今は全てテストが返し終わった放課後。
俺はなのは、フェイト、はやてと話していた。

「取り敢えず一安心や」

「そうだね、私達夏はミッドにほとんど居なくちゃいけないから補習なんてなったら困ったよね」

「ホントだね〜」

夏休みも働く気か、この仕事中毒共が。
ピンポンパンポーン…………

『2年A組の有栖零治君、2年B組の加藤桐谷君、至急生徒会室まで来てください』

「零治君、呼ばれてるよ」

「そうみたいだ。じゃあ、仕事もほどほどにしないと女として行き遅れるぞ」

「余計なお世話や〜!!」

俺は3人と別れて生徒会室に向かった………







「ちわ〜す」

生徒会室に入ると会長以外の生徒会メンバーもそこに居た。

「よく来たね」

「会長、いい加減放送で呼ばれるのは恥ずかしいんだけど………」

「仕方ないじゃない、君たちどこにいるのか分からないんだもん………」

「だもんって………」

可愛いい子ぶっても裏がありそうで不気味なんだけど。

「失礼します」

そんな時桐谷もやって来た。

「おっ遅いね桐谷君、遅刻だよ。罰としてみんなの前で一発芸を……………」

「失礼しました」

何事もなかったかのように流れる様に生徒会室を出ていく桐谷。

「ちょっと!!桐谷君、冗談だからカムバァーク!!」

桐谷はその後、生徒会メンバーに無理やり確保されました。

「で、いいかな?」

「…………なんですか?」

うわ、凄く嫌そうだな………
未だにロープを巻かれ、逃げられないように縛られてる桐谷。
当たり前だが機嫌が悪い。

「そう怒らないで欲しいんだけど………取り敢えず総選挙の準備について話そうと思ってね」

まあ、そうだろうとは思ってたけど。

「でね、取り敢えず明日から3日間募集することにしたの。もちろん推薦有りでね」
「あいつらだけじゃないのか?」

あいつらとは当然なのは達のことである。

「それじゃあ女子にはつまらないでしょ。それに彼女たちが不審に思うわよ。だから一応応募は自由、推薦もね」

まあ、確かにすずかやフェリアは感づきそうだ。はやてはこの計画について一応知ってるんだもんな。

「多分人数も少ないと思うからそんなに心配してないけど、多かったら総選挙の前に投票して、絞ろうと思うわ」

なるほどね………そうすればなのは達も変には思わないか。

「はやてはどうするんだ?」

「彼女の説得は零治君に任せるわ」

「…………多分無理ですよ。アイツ自分がいじられるのは嫌うだろうし」

「そうなったら逃げないように当日連れてきて」

「そうだったら全員逃げるような気がするんだが………」

「桐谷君、それをなんとかするのが2人の役目よ」

「「………………」」

「それ以外の準備を私達がやるから、2人ともしっかりね」

俺と桐谷は不安しか思わなかった……………






次の日………

『聖祥美少女総選挙!あなたも是非エントリー!!』

学校の掲示板にあちこち貼られていた。
そして小さく、

『推薦も受け付けています』

…………これなら確かに少ないだろうな。
気づいた人がいてもあくまで噂になりそうだし。

「へぇ、一体誰が出るんだろうね?」

「さあ?フェイト、アンタ出たら?人気あるんだし、No.1になれるんじゃない?」

「ええっ!?私はいいよ………」

「知らんとは幸せやな…………」

「はやては諦めたのか?」

「あの会長から逃げれへんと思うしな………」

意外とすぐ折れたな。
これなら結構楽かも。

「まあ、はやても結構可愛いからどっちにしても推薦あると思うけどな」

「そ、そうやろか…………?」

「ただ、その性格をどうにかしないと一部の男子にしか人気は出ないだろうな」

「一言余計や!!」

はやては久々に取り出したハリセンで俺を思いっきり叩いた。
大きい音がその場に響く。

「相変わらずいい音がなるな」

それに全然痛くないし。

「フフフ、そやろ。メンテにも抜かりなしや!!」

「メンテ必要だったんだな…………」

一体何でハリセン作ってんだか………

「まあそれに結構おもろそうやし………」

何だかんだ楽しみでもあるはやてだった………







次の日…………

「何で私達の名前があるのよ!!」

朝、フェリアと共に学校に来ると、いきなりアリサの声が響いた。
まだ教室なら別に構わないのだが………

ここは昇降口なのである。

1年、3年の目がとても痛い。

本人は気づいていないみたいだけど………

アリサは昇降口入ってすぐにある掲示板の前で騒いでいる。
恐らく、人気総選挙についてだろう。自分は出ることが無いと思っていたのか、大いに驚いてるのだろうな。

「というよりみんなだね…………」

すずかがそう呟き、一緒にいたなのはとフェイトも掲示板に駆け寄る。

「本当だ………」

「私の名前まである………」

因みにはやて、フェリア、加奈の名前もちゃんとある。

「一体どういうことよ!!」

そんな時、階段から怒りを露にしながらこっちに来る加奈。

「何で私達の名前があるのよ!!私達出るなんて言ってないわよ」

「まあ推薦だからな」

「推薦?」

俺は手招きして加奈を掲示板の所へ呼び寄せる。

「あっ、零治!!これ一体どういうことよ!!」

「朝一番が文句かよアリサ」

「でもこれは私達も納得出来ないよ」

なのはの言葉にすずかとフェイトも頷いている。

「ちょうどいいや、一緒に説明するから。………それじゃあ、みんなここを見てくれ」

俺はそう言ってポスターの右下を指差した。

「何にもないじゃない」

「よく見てみろ」

その場にいる6人が覗きこむ。
おーおー、みんな気づいたのか、怒りに怒ってるな。

「何これ!?これじゃあ、詐欺みたいなもんじゃない!!」

「仕方ないだろ、会長の指示なんだから」

「私出たくないよ………」

「まあ気持ちは分かるが、せっかく推薦してもらったんだからその人たちの為にも出てはくれないか?フェイトなら絶対みんなも喜んでくれるからさ」

「………………零治も?」

「俺としては会長の脅威から逃れられるからマジで助かる」

「そう言う意味じゃないんだけど………」

何故か不機嫌になるフェイト。

「で、やっぱり駄目?」

「……………はぁわかったよ、零治にはこの前にお世話になったし協力するよ」

「そうか!ありがとうフェイト!!」

そう言って俺はフェイトの手をとった。

「れ、零治!?」

「いやぁマジで助かったよ、このまま出てもらえなかったら会長になんて言われるか………」

「分かったから………手を………」

「おっ、悪い」

俺はフェイトの手を離す。
そんなに嫌だったか………?

「…………分かったわ、私も出る!!」
「アリサちゃん!?」
「何で!?」

いきなりのアリサの発言になのはと加奈が驚いた。

「べ、別に零治の為じゃないからね。ただ、私を推薦してくれる人に悪いから……………それに………」

そう言ってフェイトを見るアリサ。
何でフェイトを見てるんだ?

「なら、私も出ようかな」

「すずかちゃん!?」

「アリサちゃんの言うとおりだよ。それに水着になれとかそういうのはないんでしょ?」

「ああ、そう決まってる」

「ならいいじゃない、一緒に出ようなのはちゃん、加奈ちゃん」

「………………うん」

「仕方ないわね」

なのははまだ少し納得出来ていないようだが、加奈はもう切り替えたようだ。
でも、これで無事みんな出てくれそうだ。
一応一安心だな。

「皆、私も応援してるから頑張ってくれ」

「フェリア、お前も出るんだぞ」

「な、何だと!?」






放課後…………

「ここか………」

「ああ、確かここだったはずだ」

俺と桐谷はとある空き教室に来ていた。

「行くぞ」

「ああ………」

俺たちは静かにその教室の後ろから侵入して行った………



『何を言うか!?あの時々見せる恥ずかしい顔が萌えるのではないか!!』

『いいや、あのツンツン具合がいちばん萌えるね!!』

そうだそうだー!!
発言している覆面の男の周りにわんさかいる覆面の男たちが言う。

『それは貴様らの趣味からなるものだろ!!だが我らのフェイト姫は全国民共通の姫だ!!ツンデレなどを利用しなくとも皆から愛される!!』

そうだそうだー!!

今度は反対側の覆面男の周りにいる覆面男が…………

「分かりづらい………」

「だよな………」

みんな覆面被ってるから説明しづらい………

取り敢えず、覆面被った男共が萌について熱く語り合ってると理解してくれればいいです。

「貴様は有栖零治!!」

語り合ってた男共全員が一斉にこちらを向く。



それぞれ武器を持って……………

「どっから出したんだよ………」

「本当にこの学校にはまともな奴が少ない気がする………」

俺と桐谷はそんな光景に呆れつつ、俺は話を切り出した。

「悪い、そんなに敵対心持たないでくれ。今回は生徒会からの要請で協力を仰ぎにきたんだ」

「協力?」

「罠じゃないのか?」

「なんでもいいからコイツ潰そうぜ」

「俺、今日のために鎌持ってきたんだ」

「俺は鎖鎌。これなら逃げられないだろ」

「「「「「あったま良いー!!」」」」」

「いや、頭すっからかんだろ」

俺のツッコミもあいつらに届かない。
奴らはそれぞれ自分の武器を持ってゆっくり近づいてくる。
人数はざっと20人弱。

また増えてるな………

「ちょっと待て、聞けって!!総選挙の話で、あんまり勝手な事をやりすぎるなって言いに来ただけなんだから!!だから武器しまって!?うおっ!!駄目だ、逃げるぞ桐谷!!」

斬りかかってきたのを躱し桐谷に声をかけた。

「ああっ!!」

バットを持って近づいてきた男に回し蹴りをかましながら返事をする桐谷。
吹っ飛んだ男のおかげで奴らが巻き込まれてる。

「今だ、行くぞ!!」

俺達二人はなんとか逃げきったのであった……………




「で、どうだったの?」

「微妙。ていうか、釘を指しても好き放題しそうだけどな」

生徒会室に逃げ込んだ俺達はお茶を飲みながら報告していた。

「ちっ、使えないわね…………」

「最近俺の使い方が荒くないか?」

「気のせいよ…………仕方ないからSBS団はスルーするわ。恐らく暴動は起こらないと思うから。終わるまでは……………」

「だろうな…………」

恐らく自分の好きな子の応援をするだろうから、それぞれ分裂するだろう。
そんでもって結果に不満を持ち暴れ始めると思う。
さっきの状態であの様子からなのだから不安で仕方ない。

「それで、エントリーは今の所どうなってるんですか?」

「今のところはね…………あの7人と一年生の菊池さんと3年生の真田さん」

推薦か?よくエントリーしたな………

「取り敢えず明後日まで募集するつもりだけど、恐らく12人位になると思うわ」

「結構多いですね」

「いいんじゃないかしら。そっちの方が盛り上がるわ」

う〜ん、悲惨な結果に成らなければいいけど………

「ふふ、今から楽しみね………」

なんだかんだ言ってこの人が一番楽しみそうだよな。

だけど、タダで楽しませる気はないぜ会長。

その後俺たちは生徒会室を後にした…………





「桐谷」

「ああ、分かってる。他の生徒会メンバーの協力も得られる」

「やっぱり皆に慕われてるんだな」

「それはそうだ、生徒会長なんだからな」

「まあいい、みんなと協力してもらいながら会長にも参加してもらうか」

俺達は早速行動に移した……………
 
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