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黒を纏う聖堂騎士団員

作者:櫻木可憐
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09.ドラクエ界

エイトはとうとう岩石おとしを我慢出来なくなりました。

未来の勇者様。殺人をしたら勇者終わりです。
せめてククール・・・ヤンガスにやらせましょうか。
せめて!!

エイトは満面の笑みでばくれつけんをはじめ、ヤンガスはかぶとわりをはじめました。
あらくれは怯えています。

と、いうか何故あらくれ達は武器を没収しなかったのでしょう。
まあ一部素手ですが。

クロノスは牢獄の耐久度が気になっています。
小石がパラパラ降ってきます。
なんだかダメそうです。

エイト達はやっと扉を破壊しました。
しかし、上に上がるための機械が壊れたらしく、何もできません。

ゼシカはあらくれにメラゾーマをぶちかましました。
ニノ様とやらが怯えていますが、あれは一般人です。
勇者なら何もしません。

「あぁ、エイトどうすんだよ」

「あ、この手があった」

エイトが提案したのは神鳥のたましいを使う、でした。
予想よりまともな考えです。
しかし、鳥になって出入口を塞ぐあの鉄を破壊するのはいささか無謀な・・・

問題ありません。
クロノスは会心のメラゾーマで燃やしました。

これでニノ様を残し、シナリオ通りに脱出しました。
しかし、シナリオと違うのは神鳥のたましいを使用したまま、マルチェロに会いに行きました。

マルチェロの電波演説最中にマルチェロの真後ろに登場。
誰しもマルチェロより侵入者に注目。

マルチェロの演説にある侵入者の場面は、あながち間違いではないでしょう。
ただ法皇より王とはなんだ!!って言ったように聞こえましたから。
それに勇者、王の血筋が絶対のドラクエ界に何を言う・・・

一人で世界を否定した男、マルチェロ。

「マルチェロだー!!ミラーシールドより光よ」

エイトが何故かミラーシールドを太陽にかざしマルチェロに向けるなか、クロノスはまともな意見を呟きました。

「あれ、操られてないだろ」

「だからなんなのよ!!あんなイヤミは燃やして灰にしてばらまくわよ」

「それはいいんだが、マルチェロを弱らせたら、暗黒神にマルチェロが飲まれるんじゃないか?」

「あ」

全員がクロノスを見ました。
目の前に目的の品がありながら、戦いで手にしようとしたら失敗するというフラグ。

マルチェロは気にもしてません。
悪役ですから。

「ククール、みんな、許してくれないか」

「どうしたんでかすか、兄貴」

「僕は・・・マルチェロと戦いたい。
暗黒神と戦いたいんだ!!」

「ねぇエイト、そんなの今更だから」

仮にも勇者。
勇者は復活した魔王と戦うお決まりに沿いたがる職なのはわかります。
ドラクエ界は勇者中心世界ですから。

クロノスはそれを知り、理解してます。
だからこそ思うのです。

マルチェロはニノに賄賂を送りながらせっせと今の地位に上り詰めた訳ですが、何故召喚せずに4対1で戦ったのでしょう?

暗黒神の力を過信したんですかね。
いや、自分の力を過信したとか・・・ 
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