スカートちらり
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3部分:第三章
第三章
「男の子だからね」
「気付かなくても興味は絶対に持つから」
「そこよ、頑張りなさい」
こう言って彼女を送り出す。実際に彼女は次の日から素足になったりガーターにしながらさりげなくを装ってそれで潤の側にさりげなく来て。これまたさりげなく身体を動かしてみせる。
スカートは折ってさらに短く見せている。それで動くと本当に見えそうである。
「どうかしら」
動いたうえで潤の様子をちらりと見る。
「これで」
するとだった。スカートがひらりと動いて見えそうになったのを意識してか。彼の目は間違いなくその場所に向かっていたのであった。
それを見て朋子は微笑む。確かなものを感じたからだ。
(よしっ)
そして内心微笑む。まずは手応えを感じたのである。
そのことを皆に話す。すると皆笑顔で言うのだった。
「いいわ、その調子よ」
「それでいいのよ」
明るい顔での言葉であった。
「間違いないわ、由良君かかってきているわ」
「確実にね」
「そう、確実になのね」
その話を聞いて頷く朋子だった。
「いけてるのね」
「ここでさらに攻める」
「あくまでさりげなくね」
「しかも意表をついて」
話が何処かゲリラ戦を語るものになっていた。少なくとも正攻法でないのでそれは当然のことであった。実際にこの作戦は不意打ちであるからだ。
「何度も何度もしていって」
「そうしていきなさい」
「よしっ」
皆の確かなアドバイスを受けて会心の顔になる朋子だった。
「それだったらこの調子で」
「一回で駄目なら二回」
「二回で駄目なら三回」
「何回でもやるのよ」
「さりげなくね」
真面目な顔で彼女達は朋子に話していく。
「気付かれないようにしてね」
「やっていきなさい」
こう言ってであった。彼女の背中を押す。朋子はそれを受けてさらに潤の前にさりげなく来てやはり動いてちらりとしてみせる。今回は黒のガーターである。
それで少しだけ軽く動くとである。本当に見えそうになる。当然身に着けているのは黒だ。ブラもそれで統一しているがこれは彼女自身にも思わぬ効果を与えていた。
(何かいい下着を身に着けてこういうことしてると)
こう思うのだった。
(自分でも女として引き締まるわね。それに)
それに、であった。
(自信も感じるし)
下着がよければそれで、なのだった。脱いでも見せてもいける、そう思って自信が出て来るのを次第に自覚してきていたのである。
そしてそれは外にも出て来ていて。アドバイスをするクラスメイト達もこのことを言うのだった。
「あんた最近」
「奇麗になってない?」
「そうよね」
「あっ、そうかしら」
実際にそう言われた彼女もまんざらではない様子で返す。
「奇麗になったかしら」
「何かね。引き締まってきたし」
「それに自信も出て来た?女として」
「そうよね」
そんな朋子を見ての言葉である。
「そのせいで何か」
「いい感じになってきてるじゃない」
「いい下着着けてると」
今は白である。白は白、黒は黒でいいのもわかってきたのである。
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