ソードアート・オンライン 〜アサシンとなった少年〜
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その日、彼は嗤う棺となった。
2023年 6/7 アルズ、初PK
2023年 6/10 アルズ、lv55到達
2023年 7/10 アルズ、lv60到達
2023年 8/24 アルズ、ラフコフ参入
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2023年 8/24
アルズは、どうやってラフコフとコンタクトをとるか悩んでいた。
なにせ殺人ギルド。
簡単にコンタクトを取れるのなら、攻略組もっと早く動くはずだ。
そう考えながら歩いていると____
「よぅ、アサシンさん」
「!?」
途端、アルズの背筋が凍る。
誰かが、アルズの後ろに立っていることは明確だ。
しかし、アルズは、それが信じられなかった。
「イッツ・ショウタイム」
「おいおい......どうやって背後まで来たんだよ......アサシンが暗殺されちゃ敵わないじゃねえか......」
「それもそうだな。」
俺のユニークスキルを知っているとは何者だ?
しかも背後で恐らく、剣を構えているだろう。
それにここは圏外。
相手の武器を確認出来ない以上、あまり無茶は出来ない。
もし、奴の持っている武器が俺のHPを速攻で削るような物だったら不味い。
俺は、HPがあまり高くない。
敏捷性などを好んでいたからだ。
「それで.....何の用だ......?」
「わかってんだろ?YOU。お前のユニークスキルの存在はわかってんだよ?」
「.......成る程.......見事、暗殺者は嗤う棺桶《ラフィンコフィン》の中に入れられたわけだ.....」
「中々面白いこと言うじゃねえか。で?どうするよ?」
背中にちょくちょく当たる剣の感覚が実に不快だ。
「残念だが.....わからないな!」
俺は煙幕を思いっきり下に投げ、刺してきた剣を躱し、バク転して距離を取る。
「成功。アサシンの身体能力を見縊らない事だな。」
アルズは直様抜刀する。
「おいおいこいつはやられたな。流石、10のモンスター相手にノーダメージで掃討したという武勇伝を持つだけはあるよ。」
細い体に、フードを深くかぶっている。
ポンチェを身に纏い、右手には包丁の様な武器を持っていた。
顔は煙幕の所為でよく見えない。
「そりゃあどうも.....で?どうする、このまま俺とやり合って脳焼かれてみるか?」
「まあそうカッカすんなって。」
すると、そいつは指を鳴らす。
おとこの後ろから、二人の人が出てくる。
1人は奇妙なマスクをし、もう一人は頭蓋骨を模したマスクをしていた。
頭蓋マスクが俺に剣を向けている。
あれは....レイピアか?
いや、違うな。
そして、何れも同じような服装をしている。
「成る程......ラフコフメンバートップ3のお出ましって訳か。」
「こいつならどうだ?」
「ヘッド!あいつ殺しちまいましょうよ!」
「まあ待て」
「アサシンは暗殺が主な戦い方であって、複数の戦闘はしないんだがな?」
「フフフ.....」
頭蓋マスクは相変わらず笑っているだけだ。
「さて、アサシン。こっちも人員が減ってきてな。こっち側に来ないか?」
「それは【勧誘】じゃなくて【命令】だろ?なら【来ないか?】でなく【来い】が正しいぞ。」
「ハハハ、つくづく面白え奴だ。____で、どうすよ?」
アルズは二本の剣を終う。
「有難く入らせてもらう。」
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........なんなんだあいつら
アルズは、貰ったフード付きポンチェを見ながらそう考える。
皆が身に付けている物と違い、紫色だ。
そして短い。皆のは腰まであるがアルズのは腹が見えるくらい短い。
時別製である。
どうやら俺は奴____PoHに気に入られているらしい。
「おーい、アルズ君まーだですかーい?」
虫酸が走るような声が部屋に鳴り響く。
「チッ」
アルズは舌打ちをし、フードを深く被って部屋を出た。
「少しは黙れ.....」
「まあまあいいじゃねえかよ。噂のアサシン様と一緒に組めるとはなぁ」
「来るな.....俺の半径40mにじゃいるんじゃない.....」
「キツいねぇ、俺が何知ったてんだ?」
「・・・」
こいつ____ジェスというのだが、こいつが......こいつが......
コイツガユウヲコロシタチョウホンニンダ。
こいつを.....こいつをコロセば俺の復讐はオワル。
俺とこいつのただ二人のパーティー.....コロスだけなら実に簡単ダ。
だが、ここでこいつをコロスと取り返しがツカナクナル。
落ち着け.....落ち着くんだ或下 柚樹.....
感情に支配されるな......
判断を誤るんじゃない.....
「それにしてもアルズよぉ〜」
「・・・」
「無視か.....まぁいいけど、なんでお前いっつもフード被ってんの?たまには外せよぉ〜」
「.....黙れ。」
「まぁまぁそう硬いことは言わずにな?」
そう言い、ジェスがアルズのフードに手をかけたその時____
シャキッ
ジェスの喉元にアルズの刀が突きつけられていた。
「次同じ事をしてみろ?お前の首が胴体とおさらばするぞ?」
そう言い、アルズは刀を終う。
「そこまで怒らなくてもいいだろ.....」
ラフコフメンバーの中で、俺の素顔を知っているのはトップ3の三名だけだ。
こいつらの前ではフードを深く被っている。
故に、こいつは俺が俺だと認識していない。
まあ、フードをしていなくても覚えてないと思うが。
「行くぞ....」
今回殺るのは血盟騎士団の幹部だ。
別にこいつらを殺すことは容易い。
だが、それは人として終わってしまうきがするので、殺すのはいつもパーティーメンバーだ。
「へいへい、大将。」
.....絶対にコロス
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「な....なんだ!お前達は!?」
俺たちの姿を見て、そいつは驚く。
「いたな.....情報通りだ。」
「フヒヒ、たまんねーな。はやくぶち殺してーよ。」
「まあ落ち着け快楽殺人者。」
「な......なんなんだ!!」
「だぁ〜かぁ〜らぁ〜わっかんねの?ラフコフだよラフコフ。ラ、フィ、ン、コ、フィ、ン。」
「や.....やっぱりお前達は!!」
「ああ.....残念だがそうだ。お前の命はもう尽きたと思え。」
「ま、待て!俺が何をしたっていうんだ!?そ、そっちの紫のあんた!あんたなら話が通じるよな!?」
「俺達のギルドマスターに殺れと言われたんでな。なにかなるんじゃないか?あと、お前を殺すのは俺じゃなくてそっちの快楽殺人者だ。」
「マジかよ......」
「じゃ、俺は修理に行ってくる。」
「ま、まってくれ!まってくれぇ!!」
「そこまでだ!」
「ん?」
アルズが振り返ると、そこには赤色の服を身に纏った一人のプレイヤーいた。
「ん?誰?お前。」
クライン......
ギルド、風林火山のギルドマスター。
全体的にサムライの様な格好をしている。
武器も刀だ。
「あーあー面倒くせえなぁ.....なに?あんた正義のミカタ.....みたいな奴?ギャハハ、マジ笑えるんすけど。」
「そいつから離れろ!」
「へいへい、離れますよ〜」
「お前もだ!紫フード!」
ハァ.....誰が紫フードだ.....
「はやくしろ!」
「お前......刀を使うんだよな?」
「そ.....それがどうした?」
「じゃあ......」
アルズはウィンドウを弄り、短剣を外す。
「武士同士の真剣勝負といこうじゃないか.....」
そう言いながら刀剣を構えた。
後書き
次回、クライン戦です。
死ぬのか否かはわかりませんねえ。
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