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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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進級試験とウロボロス
  対死神戦とプルート戦×旧魔王派の残党と神殺しの武装+毒

「壊すべき結界装置はドラゴンの像となっているが、この空間がオーフィスを留めると言う効能を書き換えた事で俺次第で崩壊する事も出来るようにしといた。あとは結界装置と思われるブツ付近に大量の死神が集まっている」

「俺達がいる階層以外には、死神が徘徊しているそうだ。だが気にするな、一ちゃんらが死神を葬って俺らだけ脱出して死神達をこの異空間ごと崩壊させるつもりだ」

「丁度ホテル内外にある結界装置は、この真上と真下だと判明した。ヴァーリの合図で全員と共に外に出ろ。死神達をホテル内外ごと葬るからな」

と言う事で作戦は至ってシンプルに行く事にして、俺が上下にある結界装置と思われるブツと周辺にいる死神ごと葬る事にした。ホテルごと破壊する前にグレモリー眷属は、窓ガラスから外へ出る事になっている。ヴァーリチームと英雄チームに欠員が出ているけど、すぐに戻ってくると思うし早く戦いたくてウズウズしているようだ。

「さてと黒神の者共、作戦開始と共に死神の輩に俺らの力を見せる時が来たようだ。作戦開始!」

『了解!/おう!/承知!』

俺は早速黒歌と白音に頼んで、空間切断によって上下にある結界装置に向けて波導弾を発射。その後、結界装置を破壊後と共に窓を割って飛びだしたグレモリー眷属と黒神眷属。俺は最大限の重力球によって、上下にいる死神とホテル丸ごとブラックホールとなってから脱出後破壊完了。

ブラックホールによって俺らまで危ないと感じたようだが、ブラックホールに向けて無効化させた事でホテルが非在化のように砂地となっていた。

「うわー、一ちゃんの重力球がブラックホールのようになったが無事に破壊出来たみたいだ。残りは駐車場か」

「アレでも一誠は加減調整をしたのだからな、あのままだと俺達も危ない状態だったからな。曹操、敵は死神だけだが呆気なかったな」

「そうだな。いくら聖槍を持っていたとしても、あの重力球を喰らう事は危機だね。死神の御一行が来たぞ」

「俺が持つ重力制御があるから、あれだけの威力で葬ったのだからな。そろそろお客さんが来たようだ」

俺達全員は死神を撫で斬りのようにしていたが、アーシアの回復も随分と成長したようだ。弓矢の形をしたオーラで、遠距離の味方を矢で撃ち抜く事で命中精度も高くなった。それと味方には有難いが敵に受けたら、それは毒となり蝕みながら死ぬと言う運命となっている。疑似空間が悲鳴を上げているように聞こえるが、俺らの攻撃に大きくダメージとなっていた。

「俺らヴァーリチームは左の死神集団を相手して来る。アーサーと美猴もだが、ここでフェンリルを出しておこうか」

「了解しました。久々にハティとスコルを出した方が良さそうですね」

「俺っちも賛成だ。神殺しの牙を持つフェンリル相手だと、流石の死神でもビビっているぜ」

「それじゃ英雄チームは右の集団をお相手しようか。レオナルドはアンチ神モンスターを創ってくれ、一誠との鍛錬で創れるはずだ」

「俺とジークは一誠の旦那を守護するから、ジャンヌは曹操と一緒に行け」

「分かったわ。一誠は主に中心にいる死神集団をお願いするわ」

「分かっているよ・・・・ヘラクレスとアザゼルで、俺らのコンビネーションで倒しまくるぞ!」

俺は剣でアザゼルは光の槍、そしてヘラクレスは自前の拳となって駐車場は木端微塵状態となっており、トレミーは上空にいる死神共を葬っていた。駐車場にはグレモリー眷属が活躍していたが、祐斗は神速で斬り伏せてアグニとオーフィスでアーシアの護衛をしていた。リアスと朱乃は確実に敵を葬り去っていたが、朱乃の威力はいつもより違っていた。

「雷光龍よ、その死神共を食い殺しなさいな」

朱乃が放つとドラゴンのような形となって吶喊していくが、いつもの雷光ではないのか隣にいたリアスも少々驚いていた。

「やっぱハイブリッド・ピースは凄いのね・・・・私も負けてられないわ。消し飛びなさい!」

リアスもデカい滅びの弾を幾重に撃ち出して、風景ごと死神の群れを消滅させていく。俺らもだが雷光と滅びの力は、広範囲攻撃に大きな効果を持っている。なので譲渡しなくともアレだけの威力で倒せるとは、流石は実力だけは上級とも言える威力だ。死神の多くは悪魔であるグレモリーを攻撃していたが、途中合流でヴァーリと英雄にてどんどん葬る俺ら黒神だった。

《死神を舐めてもらっては困ります》

突如響き渡る声にて、俺らの手が止まり不穏な気配を感じ取れば空間の歪みから出て来たのは装飾が施されたローブに身を包んだ死神?フードを上げて顔を覗かせていたが、道化師が被っていそうな仮面を装着していた。

鎌も雑魚死神と比べると一層オーラを漂わせているけど、俺らからしたら中ボスが出て来たのかと思ってしまう程だ。見ただけで高位な死神に見えるが、アザゼルはソイツを見て驚いていた。

「貴様は・・・・!」

《初めまして、堕天使の総督殿に創造神黒鐵様である兵藤様。私はハーデス様に仕える死神の一人、プルートと申します》

「ほう、最上級死神のプルートとは。伝説にも残る死神を寄越すとは、余程暇に思えるが何の用だ?」

《実に簡単な事ですよ、貴方達はテロリストの首領オーフィスと結託して、同盟勢力との連携を陰から崩そうとしました。それは万死に値しますが、同盟に属していない貴方までもがこのような事をするとは思いませんでしたがね》

「ふざけた事を言うなよ、オーフィスは随分前に抜けていたからそんなの嘘に決まっている戯言だな」

《だったら黒鐵様ごと、ここで消えてもらいましょうか。いくら創造主でもこの数相手では、倒せない数でしょう》

グレモリー眷属と黒神眷属は死神を相手してもらっているから、コイツを相手するのは必然的に俺となる。今回は加減調整必要ないから、久々の本気を出せるな。

「俺ら黒神を舐めるなよ、死神が調子に乗るとは怒りの鉄槌を浴びたいようだ。禁手化!」

『禁手化!』

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!』

赤龍帝の鎧に白龍皇の鎧と極夜なる天輪聖王の輝廻槍、俺とヴァーリと曹操の象徴的な禁手化をしてから主にプルートは俺が相手をしていた。視界から消え去るが、俺には簡単に見えるので剣と鎌の金属音が何度も鳴り響く。エクスカリバーと高位死神のデスサイズを受け止めていたで、駐車場上空で派手に剣劇をしていた。地上ではジークが魔剣のオンパレードで死神らを葬っていた。

「僕の禁手化を侮らないでほしいな、死神め。今までは魔帝剣グラムとエクスカリバーだけだったけど、今回は他の魔剣を使ってやる!」

「私の事を忘れないでもらいたいですね、ジーク」

『千手観音と聖魔龍の宴』を発動させたジークは、ノートゥングとディルヴィングを両手で持ちながら背中の腕にはエクスカリバーを握っている。横に薙ぐと剣劇と共に空間に大きな裂け目が生まれ、振り下ろせば地響きと共に大きなクレーターを作り出していた。斬れ味重視と破壊力重視の魔剣であり、その間にアーサーの二刀流で背中を守っていた。

「次はこれでどうだ、バルムンクにダインスレイブ!」

ドリル状の莫大なオーラを纏った魔剣を死神の群れに突き出すと、剣から放たれた禍々しい渦巻きが空間を大きく削り取りながら襲い掛かる。

最後の魔剣であるダインスレイブを横に薙ぐと地面から巨大な氷柱が死神に向かって発生しているのか、味方であるアーサーは軽く避けながら他の死神を葬っていた。ジークの魔剣は、今まで余り活躍させてなかったから発散させたかったのだろう。

「ジーク。久々に魔剣を使いたかったのは分かるが、味方であるアーサーまで巻き込むなよ」

「それは申し訳ないけど、これでもある程度力を分散させているんだけどね」

「ジーク、それならばこちらを見てから暴れ回って下さいよ」

《お喋りしている暇でもありませんよ!》

俺は一瞬動きを止めていたが、すぐに来たので喋りながらジークの事をツッコミを入れていた。確かこの時、本来の主人公は歴代の者から呼ばれるが格好がタキシードにワイングラスと言う紳士の出で立ちで椅子に優雅に座っていたらしいな。歴代の者がアレだと言い出すから『覇龍』を卒業して、乳力(にゅうパワー)を教えてもらったと言っていたが、当の歴代は何を言い出したのか分からないとか。

『確かに俺らはそんなふざけた事を言ったのは事実だが、あれは一体何だったんだろうか?』

『私が知りたい程よ、胸に譲渡する何てそんな設定あったかしら?と疑問に思いたいわ!』

『だが確かに我らは言っていたが、今の俺達にとっては何も変哲もない事だった』

『俺もだが、グレモリー眷属必勝パターンらしいがな』

俺の中にいる歴代の者達が、あれは一体何だったのだろうか考えていた。戦っている俺は死神野郎と超絶バトル中なので、余裕な力で振っているし後方支援する必要性はない。胸に譲渡は無いのでは?と思ったが、それは今回必要性を感じないのでスルーとなった。ジャンヌとヘラクレスは拳と剣で余裕な感じで戦っていたし、レオナルドによるアンチモンスターを当たらせているから問題無し。

「オラオラオラオラ!拳での爆散は一度でいいからやってみたかったぜ!」

「ヘラクレスを制御何て、私の役目じゃなかったけど今なら一緒に戦ってみせるわ。聖剣よ!」

拳圧と幻術による浮かぶ聖剣が、次々と死神に突き刺さると思いきや拳の爆散により炸裂弾のような感じとなっていた。アザゼルは後方にて、グレモリー眷属とアグニとオーフィスが待機していたが今の所支援する必要性がなかった。

「一ちゃんも強いが、他の奴らも物凄く強いなー」

「そりゃそうだ・・・・我が直に修業させた賜物だ」

「真龍相手での鍛錬とは・・・・これが強さの秘密とでも言っておこうかしら」

「真龍と龍神が鍛錬相手だと、いくら僕らでも一太刀も入れられない訳ですね」

ヴァーリチームも英雄チームも連携して死神を葬るが、次々と出てくるのであのクソジジイ覚えていろよ。俺はプルートを空間に閉じ込めた瞬間、ヴァーリにとある広域破壊兵器をドライグとアルビオンにリンクするように言った。イメージだ、イメージはガンダムDXのツインサテライトキャノンだ。

『相棒のイメージ、確かに受け取ったぜ。行くぞ相棒!』

『私もだ。これなら一瞬にして葬れる、行くぞヴァーリ!』

「「モードチェンジ!ガンダムDX!」」

背中にツインサテライトキャノンを装着してから変形していくが、この空間外にある月からマイクロウェーブ照射。照射完了と共に俺とヴァーリが放とうとしているオーラがヤバいと感じ取っても遅いわ!死神共。

「ヴァーリチームと英雄チームは、俺とヴァーリの射線軸から退避せよ!」

「俺達の一撃、天龍の怒りを喰らえ!」

俺の命令に聞いたのかすぐに後退し始めたが、後方にいたアザゼルらは赤龍帝と白龍皇の背中に装着したのが気になってしょうがない感じだった。

「行くぞ、ツインサテライトキャノン発射!」

「発射!」

『チュドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンッッッ!!!!!』

先程までいた千体の死神は、ダブルツインサテライトキャノンによって屠った。空間に閉じ込めていたプルートは脱出し、こちらが動けないのを狙って攻撃してきたがアザゼルによって止められた。反動が強すぎるのだ、また死神が出てきたと思ったら俺とヴァーリはツインサテライトキャノンを連射した。

《皆の者、赤龍帝と白龍皇を止めるのだ!このままではフィールドが持たないぞ》

死神達が向かってくるが、ヴァーリチームと英雄チームやアザゼルのお陰でまだまだ連射が可能となった。チャージ完了となればすぐに後方へ下がってくれるので、俺とヴァーリは安心して撃てるしチャージ元である月は健在だ。

新たな装備で、ツインサテライトキャノン×二人でやっているのかここ一帯にいた死神ら全員葬り去る事が出来た。連射しまくったのか、ぺんぺん草も生えない程に荒廃したフィールドとなり残っている敵は最上級死神のプルートだけ。

「さてと、プルートよ。チェックメイトだとは思わないか?」

《まさか新たな武装にて、我が死神軍団が一撃で葬れるとは》

駐車場の装置は既に破壊済みで、この空間は俺が防御結界で保っていられるがフィールド崩壊のカウントダウンが始まった以上、俺らがここにいる用はない。脱出するなら今の内だと思いながら、トレミーを俺らの真上に来た事でプルートは何をするのか?と見ていた。

「全員!トレミーに乗艦しろ、コイツの相手は俺がする!艦長命令でもあるが、黒神眷属『王』の命令だ!お前ら全員トレミーで逃げろ。このフィールドはもう持たないからな!」

トレミーは真上にいたので、俺の命令を聞いたヴァーリ達は速やかにトレミーのカタパルトデッキに行く。そこにいたゲオルグとルフェイの後方支援により、プルートが近付こうとしても牽制と俺の飛び蹴りで地上にクレーターを残した事で最早ここにいるのは俺とプルートとアザゼルだけとなった。

「アザゼル、お前もさっさと行けよ。先程連絡があった・・・・冥界にてドウターゲートが結構な数で出現しているとな!」

「了解したぜ一ちゃん。俺らが脱出後、特殊な門と言うより神門を開いて一ちゃんを救出するからな。だからここで死ぬなよ、俺達の盟友!」

《行かせませんよ、貴方だけでもここで滅ぼします!》

「俺に構わずに行け!お前は俺の手で滅ぼしてやる、頼むぞアザゼル!」

プルートはトレミーに向かったが、ゲオルグとルフェイによる魔法攻撃で脱出したトレミー。諦めたので俺と戦うが、ここで魔力が飛んできたので何だと思ったら悪魔の団体さんがいたようだが、今いる悪魔は一人だけだと思えた。と言う事はどこかで隠れているのかな?

「プルート、大丈夫か?」

《これはこれは、旧魔王派の者ではないか》

「何、旧魔王派だと?生き残りか」

「プルート様はお逃げ下さい。コイツは俺がやります!」

『承知した。ではな赤龍帝』

転移してしまったが、代わりに悪魔が俺と対峙する。

「お前は何だ?」

「私は旧魔王派の後継者に当たるが、敢えて名は伏せてもらう。この剣の血錆になれ」

「ふざけるなよ、三流悪魔が」

俺とその悪魔は何度も何度も剣同士で弾いたが、俺の敵ではないわ!その時、魔力反応が上から来たので躱すと心眼で見えていた悪魔の団体さんがいた。それも一人や二人じゃない。百人から千人だ。フィールドの崩壊も一層激しくなるが、そんなの上等だと言いながらこちらに来る。

「お前らは一体何なんだ?」

『我らは「禍の団」旧魔王派、神である貴方を屠りに来た』

「ほう、神を舐めてるなお前らは。死にたいのか?このフィールドは持たないのだぞ!」

『貴殿を屠った後、脱出するがこれを受けるがいい!』

大量の悪魔から弓矢が飛んで来たので、俺は回避しようとした瞬間先程戦っていた悪魔が俺を止めていた。大量の弓矢が俺の身体に貫いたので、地面にぶつかるがこれはまさか神殺し系統の武器!まさかアレを使ったと言うのか!?

『これは僕の力を使った武装だよ!』

「その通りだ、これはハーデスから借り受けた物でね。貴殿がサマエルを解放前に、対策として持っていたようだが正解のようだな」

「くっ!これでは俺がやられるが、サマエルはこれの解毒を何とかしてくれ『やってみるよ!』俺は回復によるが、神殺し系統のをどうやって手に入れたのやら」

「ふふふ、苦しいでしょう?それは貴方にとっては猛毒だ・・・・神殺しの毒と言ってもいいでしょう」

「その通りだが、まさか貴方の中にサマエルがいるとは計算外でした。でも禁手が解いた以上、この攻撃には耐えませんがね!」

くっ、意識を失いそうだぜ。さっきの攻撃で禁手が解除してしまった事なのか、大量の悪魔達はこの空間を脱出した。さっき戦っていた悪魔は、剣を抜き俺の体を貫いた。これはまさか!

「その通りですよ。これは神殺しの剣と言った所だ、これなら貴方は確実に死ぬ事だ!」

「そうはさせてたまるかよ!」

俺はここで死ぬ訳にはいかんのだ。神オーラを放った後に脱出し、エクスカリバーの聖なるオーラを最強にして挑んだ結果、相手は塵となって消え去った。口から吐血したが、まさか旧魔王派と英雄派の残党がサマエルの力を応用させた神殺し系統の武器を作ったようだ。

大量の弓矢に塗られた毒は何とかなったが、俺は神殺しの力により命が消えかけている事を中にいるドライグとティアとサマエルから応援の声が聞こえた。

『相棒!死ぬな。もうすぐアザゼル達が俺らを呼び寄せる龍門か神門を開いてくれるはずだ!』

『そうよ!一誠はここで死ぬようなもんじゃないわ、サマエルは解毒可能かしら?』

『今やっているけど、どうやらこの毒は僕の力を応用させて倍加と譲渡の神器でとんでもない猛毒となっている。普通の神なら死ぬ程だけど、どうやら僕が居た事により少しずつ解毒されているようだよ!』

『サマエルはこのまま解毒作業をしてくれ!俺とティアマットで相棒に声を掛け続ける、じゃないと何時消滅してまた百年眠る何て冗談は無しだ!』

「ゴハッ!くそったれ、まさかの隠し球としてサマエルの毒を応用した形で使うとはな。このままではヤバいから、これを使うぜ」

建物崩壊されて、次元の穴に吸い込まれて行くが俺らは次元の狭間に家があるからか。結界を創り出すのは安いもんだ、俺は立ち上がってエクスカリバーを杖のようにして歩き出す。最悪ここが消滅されても、次元の狭間本家に行く道があるからな。一応念の為に錬金術で創ったエリクサーを飲んだ事で、毒を打ち消したが最早俺の体は限界を迎えていたようだ。

『相棒!エリクサーの効果がすぐに出た事で、神殺しの毒は浄化出来たようだ』

『一誠!死なないで、私達は例え貴方が消えても一緒にいるわ!』

嬉しい事を言ってくれるぜ、ティア。崩壊してフィールドに取り残されたが、神殺しの毒による影響で視界がボヤケテ来たぜ。ま、例えこの肉体が消え去ろうともまた復活出来るだろうよ。ドライグとサマエルは、倍加と譲渡によってサマエルに送る事で浄化していったが既に遅しの状態までになったな。

「あの悪魔を滅ぼしたが、次復活したら絶対あの悪魔野郎を許す事は無い」

『相棒・・・・』

「だが俺の身体は限界を迎えたようだ、例え消え去っても前のように百年眠る事はないしドライグ達を月中基地本部にある黒鐵改がある格納庫に招待してやるぜ」

『一誠・・・・だから貴方はプルートを倒すべく皆を脱出させたのね』

「まあな・・・・もう体力やら魔力にも限界が来たが、光出したのは何だろうな?」

『そうか・・・・だから創造主は僕を封印したんだね。でも僕は後悔してないし、今の僕があるのは一誠のお陰だからさ。創造主は今ある肉体が消え去っても、再変換出来る事で生き返りが出来る。けど今は少し眠る時が来た様子だね』

「サマエルの言う通りでね、我は創造神黒鐵としてこの肉体が朽ちたとしてもしばらく眠れば復活するだろう。龍門だろうが、今は少しでも消滅しないようにしとくか」

前回は百年眠ったが、今回は二~三日で済む事だろう。それにアグニとオーフィスもいる事だから、黒神の指揮をやってくれるはずだ。

ーーーーーー祐斗

僕の目の前でアザゼル先生と元龍王のタンニーン様協力の元、召喚用の儀式が執り行われていた。

「召喚用の魔法陣を用意したが、神門に必要なドラゴンの力が必要だ。アグニとオーフィスも頼むぜ!」

「分かっているし、我とオーフィスが愛した者をここに召喚させる為にな」

「我も・・・・一誠を必ず取り戻す」

あの後、ゲオルグとルフェイの後方支援によってフィールドから脱出出来た。トレミーから降りてすぐに、中級悪魔昇格試験センターに転移魔法陣フロアに僕達グレモリー眷属と黒神眷属が集まった。アザゼル先生が、地下の一フロア全体に神をを呼び出す魔法陣を描き神門を開いて一誠君を呼び寄せようとしている。

でも冥界にも危機が迫った。この前あったドウターゲートが複数確認されたと聞いてから、ソレスタルビーイング副司令官である劉零さんは早速指示を飛ばしていたようだけどこちらまで余裕がなかった。各都市にゲートが開き、次々とドウターが出現したけど既に三大勢力による同盟が迎撃部隊を派遣していた。

だがドウターもこの前よりも強化された事で、CB以外の部隊は手を焼いているみたいでヴァーリが通信機で連絡後に残ってくれた。

『先程奏さんから連絡があった・・・・一誠は二~三日眠るらしいぞ』

『そんな!ではシャルロット様は知っているのですか?』

『それがドウターゲートの情報収集で手が回らんそうで、アグニとオーフィスの指示で動く事となりそうだ』

『そうか・・・・』

同盟関係にある各勢力からも救援部隊が派遣されているようで、天界からは『御使い』からで堕天使サイドは神器所有者だそうだ。北欧からはヴァルキリー部隊など、冥界悪魔側の危機に応じてくれたようだ。ゼノヴィアさんとイリナさんは天界に、シーグヴァイラさんとレイヴェルさんは冥界に行ってくれたお陰で事件の顛末を各上層部に伝える事が出来た。

しかしこのままだと、ドウターが魔王領にある首都を破壊されるかもしれない。既に都民の避難が開始されているが、全ての完了が間に合うかは厳しいようだ。君の力が必要だ、ドウター戦ではいつも君がいた。創造神黒鐵様の力は今必要だ!だから帰ってきてくれ。

「よし、繋がったぞ!」

先生が叫び、巨大な魔法陣に光が走る!先生の持つファーブニルの宝玉が金色に光り、ヴァーリは白く発光して、タンニーン様は紫色に、アグニ様は真紅でオーフィスは黒と銀色となり輝いた。それに呼応するかのように魔法陣の輝きが一層広がっていく。力強く光り輝く魔法陣が弾けて何かを出現させようとしたが、閃光がこのフロア全体を包み込んでいく様に思えた。

眩い光を手で遮ったがそれも止み、僕達は視線を魔法陣の中央に向けた。魔法陣の中央には倒れている一誠君だ。よかったと思ったら体が透明になっていた。アザゼル先生は駆け寄り、僕達グレモリー眷属と黒神眷属であるヴァーリ達も駆け寄ったのだった。

「あ、アザゼルか?ゴハッ!」

「一ちゃん!吐血だと!何があった?体が透明になっているって事は、ま、まさか!またあの現象でも起こったのか?それではまた百年眠るのか!?」

「プルートとの戦い後、旧魔王派の残党が現れてな。神殺しの毒入りの弓矢で貫かれて、その直後に神殺しの剣で斬られたが何とかなりそうだ。それに体内にはサマエルがいたお陰で解毒は済んだがな。それとアザゼルに言っとくがあの現象にはならん。今回は数日で帰還するだろうが、ヴァーリと曹操らにアグニとオーフィスよ。俺は一時的に眠るとする。だが俺は死なんし、俺は神で創造神だから・・・・な」

そう言って消滅してしまった一誠君。残ったのは黒の駒だけで、僕達は分からなかったけど先生が膝をついてからフロアの床を叩いた。

「クソったれ!またこの現象が起きるとは!一ちゃん!眠っている間に、冥界に出現したドウターについては俺達が何とか見せる。だからしばらくは眠っとけよ、俺の盟友!」

ヴァーリ達も意味を知った瞬間泣いたが、アグニとオーフィスによる指示を聞いたのかすぐに泣き止んだ。

「アザゼル、黒鐵改も透明になって消えたようだ。だが一誠は戻ってくるはず。奏さんも優斗も1番艦と2番艦で、本家に向かったそうだ。曹操、トレミー3番艦の指揮権は一時的に俺となった。その黒の駒は一時的だが君達に預けようと思う、行くぞ!」

「分かった、俺達の主である一誠の敵討ちだ!ドウターを倒すと同時に一誠を殺した旧魔王派共を倒す!」

「我らも承知の上だ、早く次元の狭間本家に帰還しようではないか」

「一誠・・・・仇は我らが取る」

黒神眷属の皆この部屋を出て行ってしまった。まるで一誠君が帰って来るのを信じているみたいに。アザゼル先生の声を聞いた僕達はやっと意味を理解した。朱乃さんはその場にへたりと力が抜けて座り込み、部長はその場で立ち尽くした。

「・・・・一誠さんは?・・・・え?」

怪訝そうに伺うアーシアさん、反応を示さない小猫ちゃんに本来ならヴァーリ達と共に行くはずだったレイヴェルさんは小猫ちゃんを静かに抱き着いた。この日、僕らはこの場で消滅した友を失ったのだった。 
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