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ランス ~another story~

作者:じーくw
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第3章 リーザス陥落
  第78話 ホッホ峡の決戦Ⅶ(終)

 人間 vs 魔人


 その構図は、歴史上ででも何度もあった事だ。そして、人間は 魔人に比べてあまりにも非力であり、その絶対的な能力の前には、無力だった。

 ここに1つの例を出そう。
 長きに渡る人間の歴史の中でも、最強の称号を持つのに相応しい男の話。

 JAPANに生を受けた《藤原 石丸》

 かの男は、魔王ナイチサ時代の後期に、JAPAN盟主であった藤原家の4男として生まれた英雄だ。幼い頃から剣術に長けており、いや あらゆる力を超越した剣技を振るっており、本来家督を継げる地位を持たない者であったが、冒険大好き、挑戦大好き、と言う性格があった故に、僅か20でJAPANの《地獄》に赴き、鬼の秘宝を集めて、《初代帝》となり、JAPANを超えて、大陸に進出。5年足らずで、大陸の南側半分を支配下に置くと言う圧倒的な力を誇っていた。


 だが、それはあくまで《人間の枠内》の話なのだ。


 その行動に目を付けた当時の魔王ナイチサは、ある魔人を派遣、殲滅を命じた。
 如何に、人間の枠内では、無敵を誇った男であっても、魔人と人間の間は、途方も無い程 差があるのだ。 

 魔人の軍勢は、僅か2ヶ月でほぼ壊滅に追いやられ、藤原石丸も 魔人の絶対的な能力を前に、なすすべもなくその生涯を終えた。

 

 もしも、その魔人の絶対的な能力を覆す事が出来る()をかの男が持っていたとすれば……、とも思われるが、歴史に たら、れば、は有り得ない。それが理なのだ。





 そして、現代《自由都市圏内 ホッホ峽》

 この場所でも、再び歴史は繰り返そうとしている。
 
 魔想志津香は、確かに魔法の才は素晴らしいモノを持っている少女ではあるが 魔人の前ではあまりにも非力だった。

「はぁ、はぁ……っ!! 炎の矢っっ!!」

 サイドステップで軸をずらしながら放たれた炎の矢が、曲線を描いて 魔人アイゼルへと向かう。

「……………」

 アイゼルは、それに反応する素振りすら見せず、魔法は直撃するが、まるで効果はなかった。何かにかき消された様に、炎が消え去ったのだ。

「……それで?」

 余裕の笑みを見せながら、そう言うアイゼル。志津香はただただ、肩で息をしていた。魔法をもう何度放ったのか判らない。故に相当疲労をしているのだ。

「(やっぱり…… まず、直接攻撃する魔法は、無理……!)……ならっ!」

 だが、志津香の目には、まだまだ光はあった。決して諦めたり、絶望したりしていない。強い目をしたまま、魔法を繰り出す。

「粘着地面!!」

 志津香の魔力で地面に生まれた特殊な魔力の膜。それは 粘着すると言う特殊な魔法ではあるが、足止めの魔法ともなれば極めて優秀な力だ。そして、その魔法は魔人にも効果が……。

「っ……ほう……? これは……」

 あった。
 アイゼルの膝が、僅かではあるが揺らいだのだ。
 粘性の感触と共に、足下が絡め取られているのだ。

「(――――!! 効果が、あった! 何もかもが、触れられない訳じゃない! 私にも、出来る事がある!!) なら、これでっ……!!」

 足止めする事に成功した志津香は、距離を取った志津香が、魔力を集中させた。集中させた魔力を向けたのは再び、《地面》。

「――――――局地地震!!」

 ありったけの魔力で、大地を揺らせたのだ。激しく、激しく震え、そして 大地自身が、耐えかねたかのように、振動を繰り返しながら、割けていく。

「むっ……!?」

 その地割れが、アイゼルの足下に向かう。 地面が揺れ動き、やがて耐え切れなくなったのか、崩落した。

「――――落ちろッッ!!」
「……ッ!!」

 アイゼルは、声を上げるまもなく、身体を支えることも出来ず、足を絡める地面ごと、奈落の底へと転落した。……筈、だった。

「……なるほど、中々面白い手ではあります、が……」

 だしぬけに、地割れから手が伸びてきたのだ。
 魔法の発動が終わり、地割れは、閉じるはずだったが……、それは叶わなかった。

「急ごしらえではこんなものですか?」

 伸びた手が地面をつかみ、未だに粘着するそこを力任せに引きちぎりつつ、アイゼルは大地を抉りながら飛び上がった。

「む――――」

 難なく、地上に復帰したアイゼルだったが、目の前に志津香はもういなかった。
 簡単に防がれる事を予測していた様だ。


「白色――――――」


 そして、声が聞こえたのは、背後。


「―――――破壊光線!!」


 渾身の魔力を込めて、放出した破壊的な魔力が、魔人の姿を覆った。周辺を光と爆発で包んだのだ。

「(不意は、これ以上ない程、だった……。私も、わたしも、ゆーの傍で……、ゆぅと、いっしょに……)」

 志津香の中で思っていたのは、絶対に彼を。……ユーリを1人にさせない、と言う強い思いだった。例え、圧倒的な力の差があったとしても、決して諦めない。……そして、ユーリだけに、全てを押し付けたりしない。

「……すみませんね」

 そんな切なる想いを嘲笑うかのように、アイゼルは爆風の向こう側から、姿を現し、飛び出した。

「っ……!!」

 そして、鋭い一刀を、張ったバリアで辛うじて止める事が出来たが……、そこまでだった。

「ぐ、ぅ……、あっ……!」

 至近距離からの、膝蹴りに対応出来ず、志津香の膝が揺らいだ。

「あいにく、魔人なもので。お嬢さんの力ではどうにも」
「ッ、ファイア……レ―ザ――ッ!!」

 触れるほどの至近距離から、志津香は逃れる事なく、四本の火閃を魔人アイゼルの顔に叩きつけた。

「それも無意味ですね」

 同時に、アイゼルの肘が、志津香の側頭部に叩き込まれる。脳が左右に揺れ、目眩がひどくなる志津香。

「………っ、ぅ、あっ……!」

 泳いだ身体に、アイゼルの剣が閃く。

「………!!」

 衝撃で地面に転がるまでに、一息で十六斬。その全ての剣擊を防げる訳もなく、志津香は、自らの血と、地面の泥にまみれ、志津香が転がった。

「全てが無駄ですよ。お判りにならないわけでは無いでしょう? 魔人は戦闘において、如何なる傷も負いません。(サテラの反応、そして あの男の力は気になりますが……ね)」

 アイゼルは、現在の不安要素が一瞬頭を過ぎったのだが、志津香の力は全て無効化出来ている為に、現時点では特に問題ないと判断した様だ。

「故に、不意を討とうが、至近距離からの魔法であろうが同じ事です」
「炎、の……矢っ!!」

 地に転がりながらも、何を言われても、魔法を撃つ事だけは止めなかった。だが、それでもやはりアイゼルは全く小揺るぎさえもしなかった。

「通じないと……判るでしょう? それなのに何故、無駄な攻撃を繰り返されるのですか?」
「………アンタは、判らない、の?」

 志津香は、震える脚に懸命に力をいれ、再び立ち上がった。

「まだ……、まだ……、私が、死んでない、からよ……」
「………………」
「諦めろ、といわれて、諦めるくらいなら……、最初から、戦う資格なんか、ない…… 無理だの、無駄だの……、そんなの、誰かが、決める事じゃない……自分で、決める。……そんな、背中を、ずっと、ずっと……見てきた!!」
「…………ッ!」

 その燃え上がる様な眼光が、アイゼルの瞳を貫いた。

「そう……ですか。ならば……!」

 アイゼルの瞳は、志津香の眼光を受け止め……、逆に妖しげな赤い光を放った。

「ぁ……! せ、せん……のう……っ!!」

 それは、噛み合った視線の向こう側からの攻撃。
 まるで、頭の中に手を入れられ、無茶苦茶にかき乱される様な感覚が、志津香へと流れ込んだ。

「……さぁ、受け入れた方が、楽になりますよ。受け入れ、諦めた方が……。ふふ、忘れた方(・・・・)が、楽になります。もう、貴女には 勝ち目はないのですから」
「あ、ぐ……! く、……、こ、このっ……!」

 志津香の膝が笑った。
 目をそらすこともできないのか、足下を踏みしめたまま、身体を震わせて、耐える。



――しづか~!


 
 その洗脳で、かき乱された時、嘗ての記憶が、頭の中を過ぎった。



――えっへへ~、こっちだよ~~? しづか~~!



 目の前を走る男の子。
 これは、大切な思い出の1つ。なにひとつ不自由なかった幸せだった頃の記憶。





 受け入れ、全てを忘れたとしたら、この前を走っている。今も、走り続けている()のことを、忘れることになるのか?




 
「……ぐ、ぅぅ……」


 全てを失ったと思った。
 大切な両親と共に、全てを、失ってしまったと思った。
 だけど、思い出の中の少年と、また会うことが出来た。本当に、嬉しかった。見えない所で、何度も涙を流した。……一度、流れ出た涙は止まらなかった。

 そして、今回の戦争で窮地に落ちたカスタムを、救ってくれた。返しても返しきれない恩がある。……何よりも、ずっと傍にいたい相手。




――それを、忘れたら……楽に、なれる?




 燃える様な想い。
 魔人の洗脳で、瞳の全てが覆われてしまった状態ででも、その燃える様な情念、深い愛とも言っていい想いが、魔人の洗脳を凌駕した。


「ふざ……けるな……ッ!!」
「……!?」

 
 右足を、少し浮かし……、大地を強く、強く踏みしめた。
 そして、右手の人差し指の爪を、自ら噛み、剥いだ。強い痛みが彼女の意識を更に覚醒させる。


「勝てない……から、なんなのよ……っ! 勝てるから、戦う訳、じゃないっ……!!」
「――……っ」

 既に、余裕も手加減も殆どない。
 屈服させる為に、アイゼルは両眼から妖術を放出し続けていると言うのに、それを跳ね返されてしまったのだ。

「(常人であれば、即座に行動不能に陥るものを……っ)」

 だが、この少女は、魔法使いの少女は耐えるだけではなく、完全に跳ね返してしまったのだ。


「まだ………、まだ……(あい、つな、ら……、ぜったいに、あきらめない。……それ、に……)」


 志津香は、再び脚を踏みしめた。


「(来て……くれる、から……!!! ぜ、ったい、に……!)ぜ、ったい、に……!!! あきら、めない!!」


 その志津香の叫びと共に、アイゼルの眼下の大地が光った。

 
「……むっ!!」

 
 突如、大地が光ったことに、アイゼルは驚愕した。
 洗脳に集中し、それを跳ね返されたことに驚いてしまった為に、周囲の注意が疎かになってしまった様だ。

 だが、それでも 目の前の少女の意志が強いとは言え、反撃を出来るだけの余力があるとは思えなかった故に回避が完全に遅れてしまったのだ。
 
 そして、光はアイゼルを包み込んだと同時に、大地と共に、大爆発を起こし、空中へと吹き飛ばしたのだ。



 それは、さしの志津香も驚く。朦朧とした意識ででも、はっきりとその光は見えたのだから。



――いったい、何が起こったのだろうか、と。



 だが、直ぐに判ることになった。


「………馬鹿。……無茶をするのは、男の、オレの役目だろ。……志津香」


 両肩に、感触があった。
 そう、とても暖かい感触。安心出来る感触。……戦場だと言うのに、心底安心する事が出来る、心の拠り所と言っていい。

「……無茶したオレを、しっかりと叱ってくれるのが、志津香なんだ。役目を、取らないでくれ。……立つ瀬がない」
「……馬鹿」

 志津香は、思わず身体から力が抜けそうになった。
 完全に、身体を預けてしまった。まだ、魔人がいると言うのに……。

 その身体を完全に抱きとめる。


「……ゆぅが、無茶するの、……伝染っちゃったの、よ。……責任、とってよね……」

 完全に預けたものの、倒れそうになるのだけは自分でも懸命に堪えた。
 そう、来てくれた。此処に、来てくれた。


 自分の中の英雄が。……愛する人が。
 

「……ああ。任せろ。責任は取るさ。……これからも、これまでもな」
「……馬鹿」


 志津香は、絶対に深く(・・)は考えていないであろう(志津香にとっての)、ユーリの《責任取る》発言に、ため息と苦言を漏らした。だけど、今はそれでいい。それが、何よりの安堵につながったから。


 そんな時だ。


 爆散した大地、黒煙と砂埃が舞い上がった場所から、あの魔人が出てきた。


「ほぅ………、成る程 お嬢さんの拠り所は、貴方が必ず来てくれる、と言う確信があったのですか。……使徒3人掛りの黒色破壊光線を身に受け、そして ここまでやって来るとは、やはり……、大した者ですね」

 
 心から、賞賛する、と言った表情で、拍手を送るアイゼル。
 
 だが、ユーリは、アイゼルに目もくれなかった。
 ただただ、志津香を見て、つぶやく。

「志津香。交代だ。……遅れてごめんな。……よく、頑張った」
「……うん。でも、わたし、まだ、まけてない。……まだ、まだ、たたかえる、から」

 脚に力をいれ、志津香は身体をあずけていたユーリから、自力で離れると、後方にある岩に背を預けた。

「だから、前衛、は…… まかせる、からね」
「……ああ、任せろ」

 この時、ユーリは初めてアイゼルの方を真正面から見た。

「……本当に大したモノです。あなた達は。……心から賞賛しますよ。そして 感服も。……素晴らしい、信頼関係です。……さて、その信頼が強さに変わり、魔人を討つことはできますか?」

 アイゼルは、この時既に、完全全開。全ての力を、魔人としての力を解放させた。

 妖術魔人の異名を持つアイゼル。 全ての力を己の眼に込めたのだ。常人であれば、ではない。……《魔人》であっても、間違いなく怯む。その力量が少しでも格下であれば、完全に行動を止めることが出来る程の威力を込めた洗脳の眼光だ。



「……みせて、もらいましょう! そして、みせてあげましょう! 我が最大の洗脳妖術を!!」



 血よりも赤い瞳が、ユーリの姿を捉えた。
 まるで、それが光線となって、ユーリに迫っていくかの様だ。内包する力は、破壊光線系の魔法など、まるで可愛く見えてしまう程だ。

「ぐ……っ ぁ……」

 流石の志津香も、先程まで耐えていた妖術とはレベルが違う為、背中に岩がなかったら倒れてしまいかねない程だった。

 アイゼルとユーリや志津香の間を挟む空間が酷く歪む。凹凸の激しい岩石地帯の全てが丸く見えてしまう。

 だがユーリは、決してそれを反らせることは無かった。

「(正真正銘の私の全力。……魔人の全力です)……さぁ、見せてみなさい!!」

 もう一度、眼を見開いたアイゼル。

 
 そのコンマ数秒の世界で、目の前の男は、ユーリはもう行動を開始していた。

 納刀している状態で、剣の柄を強く握り締めたまま、向かっていったのだ。


「(この妖術の中で、動けるとは……!! それも、これは最速の剣術である《抜刀術》。その構えか) ふっ……!」

 だが、アイゼルには余裕はある。
 そう、勿論《無敵結界》の存在だ。

 如何なる攻撃も、魔人には届かない。その理不尽な力故に、魔人には敵わない。とされているのだ。


「煉獄……!」

 
 ユーリは、一寸先までアイゼルに近づいた所で、もう手を伸ばせば届く位置から、妖術の光を間近で見た。
 そのユーリの瞳も、赤い。……アイゼルのそれとはまた違う色。なぜかは、判らない。アイゼルは、その眼を見て、強烈な寒気を感じた。故に、咄嗟に距離を取ったのだ。……いや、取らされてしまったのだ。


『斬魔!』


 渾身の居合を放ったユーリ。

 その一撃は、アイゼルとユーリの間の空間(・・)を、斬った。

 一瞬、何が起こったのか、判らない。

 だが、それよりも驚愕したのは、アイゼルは自らが斬られた感覚に見舞われてしまったことだった。斬られた様子はない、身体も無事、なのに……斬られた。確かに、何か(・・)が、斬られた。

 何が斬られたのか……、それを理解するのに、時間はかからなかった。


「……貴様、ま、まさか……!!」


 全てを理解した時、アイゼルは ユーリをまっすぐに見据えた。


「……オレの煉獄は、《魔》を斬る」


 ユーリは、剣を再び収めながら、静かに呟いた。
 

「それは、お前らが撃ってきたあの黒色破壊光線だろうが……、関係ない。……そして」


 そしてゆっくりと、アイゼルを見据え、剣先を向けて吠えた。


「お前の洗脳術も、例外ではない」


 ユーリの鋭い眼光が、アイゼルの眼の中に叩き込まれた。

 そう、ユーリの剣擊は、アイゼルが先程から放っていた、目に見える程具現化された妖術、それは、空間をも捻じ曲げて見えてしまう程の、強力な妖術。それを断ち切り、霧散させたのだ。

 妖術にかなり力を込めていたアイゼルは、その力の全てを吹き飛ばされてしまった。故に、己の力も同様に、吹き飛ばされてしまったも同然だった。


「我が……、妖術(ちから)を、こんな方法で……」


 魔法を斬る。

 そんな現象は見た事がなかった。嘗て、ハンティ・カラーがユーリの技術に目を見開き、驚愕していたが、反応は魔人とて同じだったのだ。長く生きている魔人でさえ、見た事が無いかったから。より強大な力でかき消したり、ではない。……強さ関係なく、無に帰す。そんなイメージを感じたのだ。

「ふんっ!!」
「っ!!」

 その動揺の隙に、即座にもう一度、距離を無くした。
 そして 深く、深く、……何より強く、踏み込んだ。
 
 その速度は、まるで 閃光。光よりも早いと錯覚させる程の居合だ。

「ぐぅっ!!」

 確かに、アイゼルの無敵結界は発動し、その刃がアイゼルの身体に触れることは無かった。……だが、その威力による弾かれた空間は別だった。

 魔人の結界は、攻撃を受け付けないが、他の影響はそうでもない。志津香の粘着地面の時もそう、局地地震での地面を使った攻撃もそうだった。直接的な攻撃でなければ、影響は受ける。

 強力な衝撃波は、アイゼルの身体を吹き飛ばしたのだ。

「………くっ(今のは、ただの、居合による衝撃。意図して放った攻撃じゃないから……か!) 成る程……、ヘルマンの軍勢を、そして 部下達、……サテラ、ガーディアンを一蹴する訳ですね。それ程の力があるのなら」
「………」

 アイゼルは、体力こそ消耗しているが、傷を負ってはいない。結界は攻撃を完全に防いでいるからこそ、ある程度の余裕も生まれた様だ。当初の寒気の正体は、未だに判らないが。

「ふふふ。成る程成る程、如何なる状況ででも、絶望しない訳だ。貴方と言う男がいたからこそ、なのですか」
「……お前の眼は節穴か?」
「……なに?」

 ユーリは、侮蔑の視線を向けた。

「あいつらが、そんな安い理由だけで、立ち上がっていると、抗っているとでも思っているのか?」

 ユーリは、剣を再び鞘に収めて、続けた。

「あいつらの強さを、お前は何も感じないのか。……いや、魔人とは そう言うモノ、だったな。………お前ら」

 続けて、再び眼を アイゼルに向けた。
 赤い、燃える様な赤い眼。……血の色よりも、更に赤い。形容が出来ない。ただ、訳がわからない強さが含まれていることは理解できた。

 ユーリは、再び眼を瞑ると、直ぐに開き、眼光をアイゼルの眼に叩き込みながら、吠えた。


「……人間を、舐めるな!」


 ゴウッ と言う衝撃にも似た何かが、アイゼルの全身を叩いた。言霊だけで、衝撃を発する。……人間とは思えない強さを持った男だった。










 その、刹那……、再び 世界が止まった。






「(これ、は………)」

 アイゼルも、これは初めてではない。
 あのレッドの町ででも、この現象は起きた。
 
 そう、この男を前にした時の現象だ。全てが止まる。時間、そのものが……。


『人間を、侮り、遊んだ結果……だな? アイゼルよ』
「(ッ!!)」


 また、あの声が……頭の中に直接響いてきたのだ。目の前の男も、間違いなく止まっていると言うのにも関わらず……、声だけは響いてきている。


『くく………、人間に恐れを成す、か。魔の者が……』
「(……違う!! 私が、恐れるのは、後にも先にも、ただ1人(・・)だけだ。……人間等ではない!)」
『ほぅ……』


 声だけの存在が、興味があるかの様に喉を鳴らせた。





『お前が、アイゼルが恐れている(・・・・・)……と言う者は……』








 そして、世界は再び動き出す。






 この現象をまた受けたアイゼルはたたらを踏んでしまった。

 そして、ユーリの眼は、未だにアイゼルを捉え続けている。


「――……志津香が、世話になった」


 ユーリは、再び抜刀術の構えを取り。

「礼、だ。――……今度は、斬る」

 明確な殺意がその眼から迸った。
 無敵結界がある為に斬られる事は絶対にない。と言える。 

 だが、アイゼルは、背筋に走る悪寒、それだけが いつまでも拭えなかった。


『くく、人間を侮るなよ?』
「っっ!!」


 アイゼルは、再び目を見開いた。
 今は、時は止まってない。周囲を見ても全てが動いている。空気の流れや風に煽られ、舞い飛ぶ砂埃。間違いなく動いていると言うのに、あの声(・・・)が聞こえるのだから。
















                                                        












~ランス側~





 使徒3人とランス達の戦いは、最早戦いと呼べる様なモノなのだろうか? と思える様な結果となった。確かに、使徒は人間よりも遥かに強い力を保有する。魔人の血より生まれし眷属故に、相応の力を与えられる為だ。

 だが、その使徒達は 今回ばかりは悪手、死路だと言わざるを得ないだろう。

 覚醒した? 彼女達、そして ランスやシィルを相手にしたのだから。

 忍者 見当かなみは、饕・火丼の術を更に進化させ、諸刃の刃だったあの時とは違い、完全にその炎を自らのものとし、攻撃をしていた。同じ属性、ではないが近い属性と言えば、使徒ガーネット。彼女も紅色破壊光線を撃つ事が出来ない程、凄まじい炎に苦戦をしたのだ。

 赤の軍 副将 メナドは、自分の上司であるリックの剣技を最も近くで見続けた、と言う事もあっただろう。そして、あの時 ユーリと一緒に戦った日から、もっと強くなろうとした想いの強さも、同じ位あった。日々、かなみと研鑽を積み、高め続けていた彼女は、リックの剣技を真似、そして 自身の必殺技として消化させた槍を用いた高速の突き《クア・ル・レーン》。それを駆使して、反撃の隙を与えなかった。

 悪魔フェリスは、当然使徒の中では一番の強敵だと定められていた。空中からの攻撃、と言う絶対的な死角からの攻撃は、使徒達の集中力を、ガリガリ、と音を立てて削った。その鎌による一撃は、大地をも絶ち、片手間での暗黒魔法、《デビルビーム》は、正確に全員に直撃させていた。



「う、うぐぅぅ!! こ、こんな筈じゃ……っ!!」
「しゃ、シャラップです! ガーネット。コンセントレーション、コンセントレーションです!」
「む、無茶言わないで……」

 もう、泣きが入ってしまっている使徒達。許しを請う訳にはいかない。アイゼルの命令は絶対だし、何よりも人間を完全に見下し続けたから。その妙なプライドと、絶対的な忠誠心が、彼女達を追い詰める原因だろう。

「逃がさない!! 火丼の術!!」
「うがっ!! も、もう!! へんな名前のくせに……! 鬱陶しい!!」
「う、うるさいっっ!!」

 火遁の術、が正式な名前の筈だけど、かなみは間違えて覚えてしまった上に、相応のレベルにしてしまった為、もう直すに直せなかった、と言う理由があるのだ。炎の軌道が明らかにおかしいから、名前だけでも変えよう……って訳にもいかないのだ。

「アイス・アロー!!!」

 サファイアが、必死に氷の矢で反撃をするのだが。

「気合だよ!!」

 正面から、その魔法を受け止めたのはメナドだ。 
 幾ら消耗しているとは言え、威力が落ちているとは言え、正面から受けてそれでも全くひるまないのは驚愕だ。

「くぅ……、ヒューマン、が!!」
「僕たちを舐めるな! こんなの、こんなの……! ユーリの、皆の痛みに比べたら、
何でもないよっ!! クア・ル・レーン!!」

 疾風怒濤の連続突きが、サファイアだけではなく、他全員に迸る。

「ぐぇ! さ、サファイア! ちゃんと、止めろよー!!」

 トパーズにも飛び火したらしく、モンクを言うのだが、彼女とて、現状の状況くらい判っている。アイゼルの命令があるのだが、それでも撤退をしなければならない事は理解出来ていた。

「こ、こうなったら……光爆の連発で……!!」
「面白いじゃん……」
「っ!!」

 上空から、大鎌を持った悪魔が見下ろす。
 正直、怖い。……本物の、死神にも見えなくなかった。

「《絶望の鎌》」
「うぐあっ!!」

 真一文字に横薙ぎではらう鎌の一撃。トパーズは、なんとか魔法による防護は出来たのだが、その衝撃そのものは防ぐ事は叶わず、吹き飛ばされてしまう。

「光を使うなら、こっちは闇だ。……悪魔を怒らせた事、存分に後悔させてやる!」
「ぐぅ……、わ、私ら、悪魔なんか、怒らせた覚えない! って、なんで人間なんかを、そんな気に入ってんだよっっ!!」
「っっ! き、気にってる訳じゃないっっ!! そ、そう、ただのギリだ! あいつには、ギリ、貸し、……む、無理矢理な契約があるんだよっっ!!」
「な、なんだよーー! それーーー!!」
「う、うるさいっっ! さっさとぶっ飛べ!! 死爆!! 死爆!!」

 闇の中級魔法を怒涛の勢いで連発するフェリス。
 かつては、『八つ当たる!!』とか言いながら、放っていたのに……、今はそんな気配はまるでなかった。

「うげっ! ら、光爆! らい……、お、多すぎだぁぁぁ!!」

 魔法の物量で完全に押し負けてしまったトパーズは、ぶっ飛ばされてしまった。



 もう、殆ど虫の息だ。

 それまで、黙って眺めているだけのランスだったが……。

「こらぁぁぁぁ!! 馬鹿者! 殺すな、と言っただろうが!」

 容赦ない連続攻撃に痺れを切らせて、ランスは怒ってしまったのだ。
 彼女達の怒りの原因を考えても(考えない様にしているが)、ムカつく、と言うのに、更に由々しき事態だ。死んで、その体を弄ぶ様な趣味はランスには無いから。

「ぅ……ぐ……」
「な、なんなんだよぉ……、こ、こいつら……」
「こんなの、ちーと、ちぃとを、持ったヤツの仲間だから…………」

 殆ど立つ事が出来ていない使徒達だが、死んではない様子だ。

「ほっ! がはははは! キサマらなど、オレ様の部下や下僕、奴隷に掛かれば、楽勝なのだ!! さぁ、これからはお仕置きタイムだぞー! 眠ってる暇など無い!!」


 ランスが飛びかかっていった。

 なんだか、ランスの方がモンスターに見えなくもない状況なのだが。

「……兎に角、ユーリさん達が気になるから」
「うん。ちょっと向こう側の様子を見てこよう」

 かなみとメナドはそう言うと離れていく。
 やはり、女の子だから これから起こる事を考えたら、少しばかり同情の余地はあるのだが、彼女達が攻撃をした相手のことを考えたら、許せられるモノでもなかった。

「フェリスさんも、お疲れ様です。あ、皆さんと一緒に、回復しますので」
「ん? あ、ああ。ありがと。シィル。……まぁ 手を出した相手が悪かった、ってことで……」
「……ふふ」
「な、何がおかしいんだっ?? お、お前は ランスの傍を離れてもいいのか??」

 フェリスは、そう言い返すが、流石のシィルも今の状況のランスの傍にはいたくない様だ。命令でもない限り。

『あ、あう、や、やだ。ま、また……!!』
『や、やめ、わ、わたしたち、アイゼルさまの、使徒、しとだぞっ……!!』
『や、いや……! く、くるな、あ、アイゼルさま、 アイゼルさまぁぁっ……』

 使徒3人の悲鳴が聞こえてきて、更に。

『がははは! おっぱいも、ま○こも、三種三様に揃ってるな! さぁ、正義の鉄槌の時間だぁぁぁ!! 泣いても叫んでも、誰も来んわ!! がーーーははははは!!』

 ランスの高らかな笑い声と、卑猥な効果音? が場に響いていた。


「……悪い。ちょっと、酷だったか?」
「い、いえ……、あの人たちは、悪い人、ですから……」

 シィルは悲しそうな表情をしていたが、仕方ないこと、と割り切ることが出来ているのだった。





 そして、3人は倒れ込んだまま、ぐったりとしていた。
 かなみやメナド、フェリスたちと戦った時よりもずっと、ぐったりとしている。たった1人でここまでしたのだから、やはり流石はランス、と言った所だろうか。

「ふむふむ、ちょーっとばかり休憩した後に、またヤルか……? あと一回くらい」
『ひっっ……!』

 ランスの言葉に、ぐったりと、意識が朦朧であっても恐怖する3人だった。
 だが、そこはシィルがそれとなく止める。……同情した、と言う事もあるが、やはり他の子としているのを見るのは嫌だったから。

「あ、あの、ランスさま……そんな場合では……」
「むっ、なんだシィル。邪魔をするな」
「で、でも、皆さんまだ戦ってらっしゃいますし……」

 そう、今は絶賛戦闘中である。
 確かに、使徒との戦いは終わったが、これは影の戦い、とでも言っていい。表向きは、ヘルマンvsリーザスなのだから。

「ちっ……戦況はどうなってるんだ。かなみ! かーーなーーみーーーーっ!!」

 大声で、ランスはかなみを呼ぶ。
 すると、耳の良いかなみは、嫌ながらも、こちら側に姿を現した。

「ったく、聞こえてるわよ。そんな大声で叫ばなくても……」

 最初こそ、使徒達に怒りを覚えていたのだが、流石にここまでぐちゃぐちゃの、どろどろにされている使徒達を見て、同情をしてしまっていた。

「おい、状況はどうだ?」
「ああ、マリアさんが戦車を応急修理して、動作は問題ないみたい。……ユーリさんは、わからないけど……」

 かなみが暗い表情をしている所で、ランスがげんこつを落とした。

「いった!! な、何すんのよっ!」
「馬鹿者、あの戦闘バカの事を心配するだけ、まーーーったく無駄だと言うのが、まだわからんのか? 無駄な事に頭を使わんで、オレ様の為に使え!」
「っ……」

 まさか、ランスに慰められるとは……、と思ってしまったかなみ。
 だが、横で倒れている使徒達が目に入るから、素直に感心が出来ない。

「つまりは、だ。もう勝ちだという事だな? オレ様の」
「ランスの、だけじゃないけどね。……間違いないよ」
「よしよしよーーーし! オレ様、大勝利だ! ……じゃ、もう1発ずつ、やっとくか。いや、2発ずつはイケルな! がはははは!!」

 ランスの声に、完全に萎縮してしまう使徒達。
 もう、止めてくれる? (シィル)はいなかった。

「ふ、ふぇぇぇ……、いや、や…… やめ」
「も、も、やめて、っ……」
「む、むり、ぜったい、むりっぃ……っ」

 首を動く範囲いっぱいいっぱい使って左右にぶんぶんと振るが、当然ながらランスには通じない。

「がーーーはははは! 却下だ! 祝杯だからな! そしてーーー! お仕置きを受けるが良い!!」
『や、やぁぁぁぁぁぁ―――――――!!!!』


 再び、このホッホ峽に悲鳴が木霊したのだった。










~ヘルマン第3軍 本隊~



 日がもうすっかり昇り、戦況は……最早見るまでもない状況に追い込まれていた。
 最後尾にいる総大将であるトーマは、ゆっくりとその重い口を開いた。

「………完敗、か。引くぞ」

 即座に撤退命令を出したトーマ。
 だが、まだ足掻けると判断したガイヤスは首を縦に、直ぐには振らなかった。

「本隊だけでも、兵力は十分です。入口まで引き、陣を整え、戦う選択肢も……!」

 確かに、もう1戦を戦う事は出来るだろう。
 だが、それも最早負け戦になる事は明白だったのだ。相手は勢いがついており、更には戦車も健在なのだから。
 それを冷静に計ったトーマは重く、唇を動かした。

「この地形で仕掛けられた時点で、半分は負けていたのだ。……これ以上は、傷口を悪戯に広げるだけだ。1つの判断ミスが、部下達を死なす結果となる事を、忘れるな」  

 トーマの言葉は、ガイヤスの脳裏に焼き付いた。今回の戦において、勝てる戦いだと浮き足立ち、何人の兵士を失ったのかを、考えたのだ。

「……承知いたしました。 撤退だ!! ジオにまで引いて決戦する!!」

 ガイヤスの号令とともに、伝令が走り、周囲の兵たちは移動の準備を始めた。

「………ロバートはどうした?」

 トーマは、ガイヤスに訊いた。
 まだ、トーマの耳には届いていなかったのだ。

「……報告がありました。……副隊長を庇って……」
「……………そうか」

 皺が深くなった眉間を、指先で抑えるトーマ。
 奇抜な男だったが、それでも失ってしまえば、喪失感は大きい。妹を庇ってとなれば、本懐だろうとは思えるが、それでもだ。

 そんな時。

「おお……将軍閣下。今回は残念でしたな」

 いつの間にか、此処に軍人ではない男がきていた。小奇麗なスーツに身をまとわせ、戦場では明らかに浮いた格好。

「ジオの……シルサブン都市長? 戦場に何の様ですか」

 そう、彼はジオの町の市長。
 早々に降伏し、更には、ヘルマン軍をもてなすまでの行動を取った市長だ。故に、ジオの町の損害は最小限。いや、殆ど受けていないまでに回避する事が出来た。彼もまた老獪さを持っている市長である。

「いえ、少しご提案を、と思いまして……」
「提案……?」
「様子を見に来てみれば、解放軍は随分と勢いがある様子。ジオでは防備固めが間に合わないのでは?」
「…………」

 それは、明らかに素人ではない眼だった。実に的確な判断と見解だ。

「なので、ジオに戻るよりは、オクに行かれてはいかがでしょう。手のものに、案内をさせましょう」
「むざむざとジオを明け渡せと?」
「十分な補給物資をオクに運ばせております。そこから捲土重来なさってはいかがでしょうか」

 トーマはそれを訊いて、ゆっくりと頷いた。間違いなくそれが最良の手段。ジオの地形を考えたら、迎え撃つには頼りない。ならば、ジオを奪還させている間に、力を貯め直し、万全な態勢で迎え撃つ方が理にかなっているのだ。

「……よかろう」
「おお! それではあとで人を寄越します。またお会いできる日をお待ちしますぞ」

 喜々とした様子で駆け足で戦場を去っていく男の後ろ姿を見て、トーマは思った。

「(……全ては自分の町の為、肥える為、か)」

 ……それも間違いないのである。

  場に残ったガイヤスは、トーマに確認を取った。

「よろしいのですか?」

 トーマは首を縦に振る。明確な理由は勿論あるからだ。

「敵将は随分と果断な判断をする。……そして、一騎当千の強さを持つ者達も多数いる様だ。体勢を立て直すのには時間が必要だろう」
「……わかりました。直ぐに準備させます」
「いくらか、兵を率いて殿軍に出る。先導は任せた。……これくらい、止めてくれるなよ?」
「……承りました。合流地点でお待ちしております」

 トーマは、後ろに控える部下達の前に立つと、自ら号令を出した。

「引くぞ! 暴れたい者、儂と来い!!」

 慌ただしくも、敗軍にしては整然と、トーマ率いる第3軍本隊は移動を始めたのだった。





















                                                    












~人物紹介~


□ 藤原 石丸(故人)

Lv92/108
技能 剣戦闘Lv3

 かつての人類最強の1人であり、人類圏を半ば統合した伝説の男。
 説明は本文で記されたが、如何に強大な力を保有し、人間側から見れば、明らかにチートな力なのだが、世界公認のチートには叶わず、命を落とした。その人物は今でもJAPANにて語り継がれている。





□ パパデマス・シルサブン

 伝説の男と並んで紹介するような人物ではないが……一応紹介とする。
 ジオの町の都市長にして、アイドル・天満橋ありすのスポンサーである。自由都市一豊かと評判高いジオの町敏腕の政治家なのだが、その方針は徹底したジオ第一主義。卑屈なまでの謙り歓待対処、そして鞍替えを全く厭わないコウモリ外交にある。あまり褒められたモノではないとは言え、結果的にジオの町を守った、と言う意味では、外交の手腕には長けている。
 尚、トーマには、自己顕示欲の塊である事は見破られている模様。




~魔法紹介~



□ デビルビーム

 闇・ビーム系の魔法。
 暗黒が敵を打ち抜き、消滅させ、名前の通り悪魔が得意とされている。
 闇属性:上級魔法に分類



□ 死爆

 以前、マルグリッド迷宮でも使われた魔法だが……、紹介を忘れてたので、こちらで。(失礼しました!!)
 敵の周囲に闇の爆風が襲いかかる魔法。その性質により、精神汚染も進行してしまうとか。攻撃範囲が広い為、巻き込まれに注意が必要である。尚、ボス・ボーンが好んで使う魔法。
 闇属性:中級魔法に分類


□ 光爆

 敵全体に光の爆風が襲いかかる魔法。
 死爆と対を成す光の魔法であり、闇系のモンスターには非常に効く。
 光属性:中級魔法に分類
 
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