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戦え!!正義の兄弟戦士ジャスティスカイザー

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第四十一話 秋山大尉!ダンスも勝負のうち!!その十三

「下品、無教養、そして権力に媚びる」
「本当に酷い新聞だぜ」
「その新聞の媚びた賛辞みたいにな」
「俺達を褒めるんだよ」
「誰が褒めるか」 
 これが観衆の人達の返事だった。
「ふざけるな、毎度毎度」
「本当にな」
「夕刊フジとかサンスポとか読んだらそれだけで頭悪くなるだろ」
「それも極端にな」
「あんなの誰が読むか」
「巨人ばかり賛美しやがって」
「親会社読売かよ」
「っていうか報知より報道が酷いぞ」
 その巨人偏向たるやだ。
「フジサンケイはあんな新聞出してるのか」
「ヤクルト応援しろよ」
「そっちの方がずっといいだろ」
「何でどっちもあそこまで巨人のヨイショが好きなんだ?」
「あんなの誰が読むか」
「絶対に読むものか」
「だから例えでも話に出すな」
 あまりにも不吉な名前だからだ、どっちもパリーグへの嫌悪が酷い。巨人だけが野球だと思っている戦後日本の絶望すべき知能とモラルの崩壊の象徴である。
「鬱陶しい」
「せめて報知にしろ」
「まだ報知だと看板出してるからわかりやすんだよ」
「巨人の賛美はするな!」
「打倒巨人!」
「このままずっと最下位でいろ!」
 こう口々に叫ぶ、二人よりも巨人を叩くのだった。
 しかしだ、彼等はしっかりと二人にも言った。
「御前等も今度こそ負けろ!」
「巨人みたいに負けろ!」
「それも無様にな!」
「巨人みたいに無様に負けちまえ!」
「ちっ、毎回毎回騒ぎやがって」
「主役様達に何てこと言いやがる」
 二人もこう言い返す。
「その言葉そっくり返してやるぜ」
「俺達の勝利ポーズで今回も悔しがらせてやる!」
「毎回通りな!」
「さあ見せてやるぜ俺達の勝利!」
「今からな!」
 二人は強く言ってだ、そのうえでフラメンコを踊るが。
 瞬と秋山、二人のダンスは華麗かつ躍動感に満ちていて。観ている観衆も全世界のテレビやネットでそうしている彼等もうっとりとさせた。
「これが本当のフラメンコか」
「実に見事」
「悠木大将も大人の感じ出してるな」
「小柄で童顔だけれどな」
 それでも大人の雰囲気を出しているのだ。
「見事!」
「これならいけるぜ!」
「今回こそ勝ちだ!」
「日帝衆のな!」
「そして目出度く連載終了!」
「次回から新連載!」
「もう作者は予定決めてるしな!」
 このことは本当のことだ、それこそ最初のタイトルを書く時点でもう次回作のことは既に決まっていたのだ。
「だから安心して負けろ!」
「ジャスティスカイザー負けろ!」
「さあ、早く負けろ!」
「負けたらお祝いだ!」
「世界中で大祝賀会だ!」
 二人の敗北を祝ってというのだ。
「ずっとシャンパン用意してるのにな」
「何でいつも勝つんだよ」
「早く負けちまえ」
「本当にな」
「だからうっせえって言ってるだろ」
「俺達が負けるかよ」
 二人はまた言った、負けずに。 
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