ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
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進級試験とウロボロス
新たな仲間であるサマエル×試験会場へ合流した俺ら
中級悪魔昇格試験日となったので、俺達はトレミーで直接冥界へ向かう事にしたがグレモリー眷属とは別行動となっていた。合流場所を試験会場となっている昇格試験センターとなり、俺らCBはしばらく待機任務となっている。今回俺がどうしても行く場所があったので、グレモリー眷属に蒼い翼本社社長秘書である朱璃さんが同行する事となっていた。
「ところで一ちゃんはどうしたんだ?朱璃」
「一誠様ならしばらく別行動だと言っていましたし、黒神らはトレミーで冥界にある昇格試験センターで合流すると仰っておりましたわ」
「別行動か・・・・一体何を考えているか分からねえが、一ちゃんが別行動取ると言う事は『禍の団』関連で戦力増強でもしに行ったのかもしれんな。何せ黒神には真龍と龍神がいるからな」
「お母様が一緒なので大丈夫だと思いますが、会場近くのホテルにて待機となっています」
と言う事でしばらくは朱璃さんが語り部となっているが、グレモリー眷属のユニフォームは相変わらず駒王学園の制服となっています。鞄の中には試験に大事な物とレポートを入れていますし、試験会場となる昇格試験センターに行くのは私と朱乃と祐斗さんとなっている。
今頃一誠様は冥府にあるコキュートスに行っていると思いますね。旧校舎にある転移用魔法陣に集結し、他の皆さんは会場近くのホテルにて待機となっている。
『一誠様、今どこにいますの?』
『冥府最下層であるコキュートスにいるが、もうそろそろサマエルを解放する予定だ』
『それは「禍の団」関連でしょうか?それにサマエルと言えば、アンチドラゴンと聞いていますが・・・・』
『かつて創造主によって封印されたが、俺が創造主じゃないからな。それに不可能を可能にするのが俺の仕事だからな、おっと死神が集まってきたからしばらく通信を切るぞ』
一方俺は一人で冥府最下層にあるコキュートスに来ていたが、目的を知る者は誰も知らんがここでストーリー原案を見た事で封印されている龍喰者サマエルを仲間にする気である。そんでトレミーの艦長席に座っていたが、極秘任務の為に空間切断にて冥府最下層コキュートスに来ていた。『禍の団』の残党がハーデスと交渉により、一時的に冥界に召還されてオーフィスの力を奪う目的を知ったからだ。
「ここが冥府最下層であるコキュートスか・・・・真っ暗だがライトで進むとしようか」
『相棒の目的を知ったが、本当に大丈夫なのか?龍喰者サマエルは神の悪意やら毒と称され、最強の龍殺しとも言われているドラゴンだぞ』
『確かにそうよね。上半身が堕天使、下半身が東洋のドラゴンのような細長い堕天使ドラゴンだったかしら』
「まあ確かにヤバそうな奴で、アダムとイブに知恵の実を食べさせた『エデンの蛇』だからな。創造主である鋼の怒りに触れた事で、本来存在しないはずの神の悪意・毒・呪いをサマエル自身に受けた事だったか。ドラゴンの属性を持つ者にとっては天敵とされていて、ドラゴンと蛇に属する奴を死となる事で世界に悪影響されないよう今まで封印されてきた」
とここで朱璃さんから通信が来たので、俺は喋りながらサマエルが封印された場所まで歩いていた。途中コキュートスには色々な奴が凍っていたが、コカビエルもいたので本当にここにいたんだと思うとサマエルの波導を感じた俺は導かれるように奥へ進む。今更であるが死神が出て来た事にビビらずに進むと囲まれていたが、俺はライトを持ったまま剣を持っていた。
《何奴?ここをどこだと思っている》
「今更死神が出てくるとは、いくら何でも遅すぎではないのでは?と聞き返してしまう程だ」
《人間がこんな所へ来れる訳がないが、何の用があってここに来た?》
「俺の用はお前らに関係があるだろうか?ま、それさえもいいが俺の邪魔をするなら俺を倒す程の力で挑んで来いよ」
《ただの人間が我ら死神を舐めるな!侵入者を排除せよ!?》
片手にエクスカリバーを持っていたが、鎌で攻撃してきても軽く避けてから殺さずに倒していく事で増援が次々と来た。ここで正体明かしてもいいが、今明かすと面白くないのでね。剣一本で死神を狩っていた様子を見た死神は、冥府にいるギリシア三大神の一柱であるハーデスを呼んできた事で俺の正体を理解した。
《一体何事ですかな?》
《ハーデス様、侵入者です。侵入者は冥府最下層コキュートスに来た人間で、死神達が戦っていますがどうやら敵は峰打ちで倒しているようです》
《人間?ほう、あれは全てを創ったとされている創造神黒鐵様である兵藤様だ。攻撃を止めよ、我が行こうではないか》
《何と・・・・あれが例の兵藤様なのですか?・・・・ハーデス様が交渉するのでしたら全兵力を撤退させます》
何かハーデスまで出て来たから少々面倒だなと思いきや、全死神が撤退して行く様子だったので俺は峰打ちをした死神らを特別に回復させてからハーデスと交渉しに行く。
《これこれは兵藤様、冥府へようこそ。ここは冥府最下層であるコキュートスですぞ?》
「やあハーデス。俺の目的はただ一つ、龍喰者サマエルの封印を解除してくれねえか?」
《龍喰者サマエルを?封印解除してどうするおつもりですか》
「お前らの活動は知ってるんだぜ。陰で『禍の団』をサポートしてると言う噂じゃねえか、そこは俺としても許さないんでね。悪用される訳にもいかないんで、今の内に龍喰者サマエルを引き取りに来たって訳よ」
《なっ!そこまでお知りとは流石我らを創ってくれた神とでも言いますか。承知しました・・・・『龍喰者サマエル』を解放致しましょうが、ここから更に奥となりますので我と一緒に来て下さいませ兵藤様》
「そう言うと思っていたよハーデス。解放するなら今回の件は大目に見ておくからな、俺らを舐めた行動を取るとどうなるか分かっているよな?」
そう言うとハーデスが直接案内をしてくれるので、更に奥へと進んで行くが死神は一切いないので安心して奥へ奥へと進んで行く。すると巨大な氷を発見すると、ハーデスがいなくなっていたのでこれが封印された龍喰者サマエルのようだ。
氷から砕かられて出て来たサマエルだったので、回復とこの辺りの灯りとしてフラッシュを使った。そうするとサマエルのデカさが直に分かるし、目を開けたサマエルは頭を上げて背伸びをしてから俺を見た。
『うーん・・・・あれ?僕はコキュートスで永遠に眠ってたんじゃないの?』
「ようサマエル。随分と眠っていたらしいが、久しぶりなのか初めましてなのか分からんよサマエル」
『あー!この波動にオーラはもしかして創造神?でも僕を封印した張本人だとしても、君から発する殺意や敵意も無いしまるで歓迎されているかのようだよ』
「そりゃそうだろうよ・・・・お前を封印したのは今代じゃなくて前代創造神だからな。なので俺はお前を封印した覚えはないぞ」
『改めて見ると僕を封印した創造主は女性だった気がするけど、前代と今代がある何てビックリだよー。ところで僕に何の用で来た訳なのさー?』
「お前を解放した理由は、これから先お前を使って俺の仲間らを殺そうと未来予知が来てな。だったらサマエルを仲間にして、そいつらの企みをぶっ壊そうかと言う事でここに来た訳さ。要するにお前を救いに来たのだ」
サマエルは久々に解放されたのか欠伸やら体を動き回していたが、ここで一つ予想通りの問題が発生した事でしばらく考えていた俺だった。ドライグとティアを中に居させているので、サマエルを俺の中に入れると滅ぶ可能性があるからだ。なのでそう言う事を言うかと思い、一つの展開として一度サマエルを宝玉としてから俺の力を纏った状態にしたら大丈夫だと結論が出た。
「物は試しだ・・・・お前を宝玉にしてっと。そんで俺の中に入れ、サマエル!」
『それじゃ、いっくよ!』
宝玉状態となったサマエルに俺の力を包んだ状態のまま体の中に入れた事で、サマエルの毒や蝕む事が一切ないので完了となった。そんでドライグ同様に一度肉体を創ってから、魂を器である肉体へ入れた事でドライグ同様小型ドラゴンと化した。
「これでいいとして、これからよろしく頼むぜサマエル」
「うん!これからは一誠の役に立つように頑張るよ、ドライグもティアマットもよろしくね!」
「ああ、こちらこそだが相棒。本当に良かったのか?俺らドラゴンに対して痛みを感じないが」
「それとは逆に力を感じるわねー。まるでドラゴンの力をパワーアップさせるみたいな感じとなるわ」
小型ドラゴンとヒト化したドライグとサマエルにティアだったが、俺は一切痛みを感じないし創造神の力により毒に対抗する力を得た事で耐性を得た。しばらく小型ドラゴンとして飛び回っていたが、朱璃さんによるとそろそろ会場まで到着するとの事で一旦トレミーに帰還した。俺が不在時は、ヴァーリを代行艦長とさせるので座っていたが俺らが空間切断で戻ってきたので立ち上がったヴァーリ。
「お帰り一誠。今の所、敵が動いていなさそうだったが今までどこに行ってたんだ?」
「冥府最下層にあるコキュートスに行ってきた」
「コキュートスだって!そこには何用で行って来たんだ?『・・・・この波動は!?』どうしたアルビオン」
『一誠、まさかだと思うがお前の体内に龍喰者サマエルがいるな』
「そうだと言ったら?『大丈夫なのか?ドライグにティアマットを宿してる身だから滅ぶぞ』大丈夫だ、俺の力を纏わせているから平気だ」
「なるほどな・・・・そう言えば曹操が言っていたが、京都の時に龍喰者を試すとはサマエルの事だと聞いた。最強の龍殺しで、神殺しの毒に匹敵するぐらいの猛毒だと聞いているが、本当に大丈夫なのか?」
「この通り大丈夫だし、ドライグのように小型ドラゴンを召喚出来たり毒に対抗する耐性を得たんでな。そろそろ朱乃らが到着すると聞いたんで、俺らもそろそろ行くぞ」
と言う事で量子変換機で戦闘服からスーツ姿となり、ヴァーリの服装もスーツ姿となっていたので俺らは試験官として雇ってくれたからだ。会場に到着した朱乃らを見てから俺らも行くが、その後リアスらがジャンプしたようだ。社長秘書である朱璃さんが話し相手をしていたようだが、俺が来た事により朱璃さんを人間界本社へ転移させた。
「一誠さんがいない間、お母様と喋っていましたがどこにいらっしゃったのですか?」
「ちょいと野暮用さ。乗り物での移動手段だと思ったようだが、お前らが人気者な訳で人目を避けた方がいいと聞いてな。しばらく朱璃さんを相手させていたが、俺らが来たからには案内させてやるさ」
「ヴァーリも試験官をするのかい?」
「まあな。俺もだが、出来るだけ二天龍は揃っていた方がいいとアザゼルに言われてな」
赤と白が揃っているとテロリスト共も準備がいるし、もし来たとしてもすぐに返り討ち出来るからだ。マスコミが一斉報道されていたが、身分を超えた真剣恋愛と書かれたような気がした。
何せ上級悪魔のシトリー家とアガレス家の次期当主様と婚約者だし、フェニックス家のお嬢様であるレイヴェルを眷属として迎えた事もな。上級悪魔と神だと、身分違いにも程があるぐらいの事となっているが俺らは気にしていないしマスコミが来れば殺気を飛ばす事で回避している。
「そう言えばリアスから聞いたけど、身分違いの婚約発表をしたお陰で貴族社会ではキャーキャー言われておりますとか」
「あーその事か。一般市民の女性の間ではな・・・・実際そうだろうよ、何せ全てを創ったとされている創造神黒鐵と婚約する悪魔がいる事が天と地の差がある。だがそれを可能にしたのが、妻子持ちであるこの俺を惚れた者を追っ払うなどと言う権限は持っていないよ」
「マスコミ対策として蒼い翼が全面協力しているのか、冥界に来ると必ず護衛者が周囲にいるよね。例えばあそことか」
「一誠は最早超有名人とも言えるが、それを狙ってくる輩も多いと聞いたからな。ま、白龍皇である俺もその内の一人とされている」
試験会場まで来るとは思わんが、ソーナらはトレミーで待機しているしギャスパーは人間界本家でトレーニングをしていると聞いた。本来なら冥界グリゴリの神器研究所機関に行くはずだが、俺らのとこにも神器に関して強くなる方法を知っているからな。
なので神器専用ルームにて、メイドらが指導の元で自分の神器と向き合い始めている。内なる闇を解き放つには、少々時間が掛かるみたいだが俺とヴァーリ以外の者はトレミーにて待機任務のままとなっている。
「さてと、そろそろ行くぞ二人共。俺らが案内するし、絶対お前らは合格するように念じておく」
「今まで一誠君と勉強してきたからね・・・・本番では筆記と実技をミスしないようにするよ」
「その調子だが、ここからは俺も一誠も試験官をするんでね。カンニング防止と実技に関する事を任されているし、アザゼルから雇われたと聞いている」
「アザゼル先生から、ですか?てっきりグレモリー家かと思いましたわ」
「魔王から雇われたより盟友から雇われたと言う方が、ここにいる悪魔達に警戒されないようにするのさ」
試験会場である昇格試験センターに入ると、俺とヴァーリはここにいるスタッフらと合流を果たして一応確認が出来るモノを提示してもらった。蒼太と大地だったが、ブラック・シャーク隊から派遣されてきた俺の護衛者でもある。二人共グレモリーの紋様が入った印と推薦状を見せるが、アレって確か魔物の骨を掌サイズに円形に薄く削って作られたらしいな。
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