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ガールズ&パンツァー もう一人の転校生  【リメイク】

作者:stk
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原作編
  一回戦みたいです

今日は私たちが気になっていたサンダース大付属と大洗の一戦です。今日は選手としてではなく観客として見に来ています。他にも気になる試合もありますけど、まずは自分達の學校を応援しないといけないですから。

「梨華」

「うん?」

「梨華ならどう攻める?」

はやはまだ私の考え方を知りたがるんだね。まあ、いいけど。でもそれだとはや自信の成長は望めないんだよね。それでもいいなら教えてもいいんだけど私としてはよくないからあまり教えたくない。

「ねぇ、梨華」

う~ん、教えていいものなのかな?でも、はやも出来るなら指揮能力向上してほしいし、まだまだ伸び代があると思うし。私にもしものことがあったときは代わりに指揮をしてもらいたいくらいだからね。

「逆にはやならどうする?」

試してみればわかる。はやの考えもわかるからこれが最善の手のはずだよね。まぁ、考えていないならそれはそれは別の話になるだろうけど。

「私なら1両を敵の前に曝して、そこから誘導するように林の中に入ります。そして途中でもう1両を出して本当だと見せかけます。そのうちに残りの3両でフラッグを捜索し、撃破します」

シャーマンにファイヤーフライの前に2両を使うのか。正直持たないと思うけど。でもそれはそれで面白いかもしれないね。でも私なら、

「良い案だね」

「でしょ!けっこう考えたんだよ!」

自信満々なはやにこれはあまり言いたくないけど、私の意見も伝えておかないとね。

「私なら、試合開始と共に2方向への偵察を行い、本体の場所を把握します。そのあとに手薄に見える地点を再度偵察を送り、フラッグの捜索をします。自軍のフラッグは敵本体とは絶妙な位置で待機させ、囮とします。ですがフラッグ一両残すわけにも行かないので護衛で2両残します。つまり敵フラッグには一対一の状況を作ります。そしてフラッグを発見した場合は、偵察に出ているもう1両を急行させ、挟み撃ちにして叩く!」

はやの案でも良いけど、それだと私たちのフラッグ車も危険な目に遭う。それならもとよりそのつもりで使い、敵の目を欺くのが良いかと思う。とくにこの会場ならそう簡単に当たることもないだろうから、チャンスはあるはず。

「えー、それってかなり危なくない?私たちならともかく今の大洗の面子では無理でしょ」

「そうかな?私は行けると思ったけど。でも、はやが言うならそうかもね」

みほなら関係なく出来そうな気もしていたけど、今のみほでは無理かとと思ってしまったのだ.私なら可能なのにね。まぁ、それが今の私たちとみほの違いかな。私には頼れるみんながいるからね。

「梨華。なんかこわいよ」

「えっ!・・・・そうなの?」

私の笑みってそんなに怖いの?私自身、自分の笑う姿なんてみたことないし。そもそも自分の笑う姿を見る人なんていないでしょ!
私たちはそんなことを話していると、後ろから突然違和感を感じ振り向いてみた。するとそこには私をみて立っているまほさんがいたのです。私は座って試合を見ていたのでまほさんを見上げる形になっています。

「梨華になにかようですか?」

私とまほさんの前に立ち、急にまほさんを威圧し始めたはや。私のためにやってくれていることはわかるのだが、流石に他校の隊長にたいしては失礼すぎるでしょう。それに場の雰囲気は最悪だし、どうしてくれるのかな?

「忘れていませんよ!。無礼な態度を梨華に使ったことは!」

なるほど、まだそれを根に持ってるんだ。私はもうすんだことだから良いのに。でも、私のことでここまで思ってくれるのはうれしいかな。

「梨華は決して負けません!今年こそ私たちと全国制覇するんです!」

「去年負けたわりには威勢が良いわね。今年も完膚なきまでに叩きのめしあげる。二度とそんな口聞けないようにね」

「今年は私たちが仕返しするのです!」

はぁ、はやも何でこんなにめんどくさいことに巻き込まれやすいのかな。多分、はやの性格上は仕方がないかもしれないけど、それでもめんどくさいような気がするよ。試合では運が良いのか知らないけど、あまり巻き込まれてないよね?

「それぐらいにしておけ」
「それぐらいにしようね」

まったく、止めないといつまででも続けちゃうんだから。困ったものだよね。もう少し冷静になれば良いこともあるかもしれないのに。
それに、まだ睨めあってるし。本当に面倒だね。はやといない方が面倒事に巻き込まれない気がするよ。

「・・・・・・りか」

物分かりも良いんだけど、たまに私に甘えようとするところもあるのがはやなんだよね。私的にはとてもうれしいことなんだけどやっぱりこんなこと考えていてははやのためにならないんだよね。

「いくぞ」

「はい」

あちらさんも帰るようですし、良いんじゃないかな。それよりも試合をみないとね。今の実力を知る良い機会だからさ!

・・・・・なにこれ?
なんでシャーマンを追い掛けているの?それもフラッグ車を!一体、みほはどんな作戦を考えているのかな?私には考えれないなにかなのだろうけど。

「梨華!あんな戦い方があるんだね!」

はやははしゃいでいるようだけど。でもあれは私たちの戦い方ではないよ。あれは西住流の・・・いや、みほの戦い方なんだよ。あれを真似ると言うことは私が大狩流から離反することと同じこと。つまりみほは西住流から離反したというの?なんてことを!

「はや!あれが良いなんて思っちゃダメだよ」

「えっ?なんでなの?良い戦術じゃん!」

はやはわかってない!私たちは流派というものに縛られているのにみほにはそれを感じない。いや、自分の好きなやり方で戦っている。そんなの「許せない」

「そんなに駄目なことなの!!!」

はやはいつも以上に驚いている。その理由は私がここまで反対するからであろう!基本どんなことにも軽く受け流す私がここまでいっているのだから無理もない。

「はや!この試合はどうなると思う?」

この質問の意味がわからないならそれは私のはやに対する見方が変わるかもしれない質問。でも聞かずにはいられない。

「それはどういう意味で?勝敗?それとも戦術的に?」

「勝敗何て言うのはどうでも良いの。私が聞きたいのは戦術的にどうなるかだよ」

「相手に自分達のフラッグも晒すことになるから安全ではない。それにこれを戦術と呼ぶには浅すぎるかもしれない」

ここまでは模範的な解答だね。でもはやはそれだけで評価していないはず。みほの事を信用してるかは知らないけどね。

「でも、みほさんは仲間を信じてこの作戦をしてると思う」

仲間を信んじているなんて当たり前だけど、仲間の実力もわかっていないといけないよ。

「人の揚げ足ばかり見てるなんて梨華らしくないな」
「去年の梨華姉さんはもっと全体を見れていたと思ったのですけど、今年は違うのですね」

はぁ、この二人が初戦なんかを見に来ているとは思わなかったよ。それにしても、いきなり罵倒されるなんて思っても見なかったね。私ってそんなに堕落してる?

「今までの梨華なら良い点は吸収して、さらに高度な作戦を立てていたが、今の状況を見るとそれは望めそうにないな」

はぁ、私としたことがこんなことを見られていたなんてね。それにお姉ちゃんの言う通りだからなにも言い返せないよ。最近は批判ばかりしていた気がする。でも、それは私の考えとは違かったためであり、みほの作戦を全否定するわけでもないんだよ。

『サンダースフラッグ車走行不能!よって大洗女子学園の勝利!!!』

「はぁ~、良いところ見逃したちゃったじゃん!」

「そのくせも変わらないな」
「梨華姉さんらしいですね。撮影してましたのであげますよ」
「梨華ったら見逃しちゃって~」

なんかニヤニヤしているはやがものすごくうざいんだけど!帰ったら戦車で遊んであげないとね。

「はい、これ!」

SDカードをそのまま渡す気なの?それだと氷華たちが見れないと思うけど良いのかな?

「私たちにはあまり関係ないから、それにこれをみて勉強したいのは姉さんでしょ?」

「......そう、ありがと」

妹に心読まれるなんて、なんか屈辱的なんだけど!お姉ちゃんは笑っているし!なんか今日は私にはあまりうれしくない一日だった気がするよ。試合の結末も見れなかったしね。

「梨華。次の二回戦はアンツィオ当たると思うけど、三回戦まで身を潜めておくほうがいい」

「三回戦ということはプラウダだったと思ったけど、あそこ相手ならそこまで警戒する必要はないかと思うけど?」

去年の大狩流派祭でボコボコにした覚えがあるもん。大洗に来てとしても、私にははやたちがいる。それだけで勝てる気がするよ。まあ、みほたちには援護をしてもらわないといけないけどね。

「去年とは違う。・・・忠告はしたから。氷華、行くよ」

”去年とは違う”ねぇ。なら楽しみにしているよ。それにアンツィオなら別に手を抜いてもいいか。あそこは作戦がグダグダだからね。まあ、勢いがあるのいいことなんだけど。

「はや、帰るよ」

「そうだね。帰って三回戦の作戦でも考える?」

「その前に基礎練習ね」

みほなら二回戦も勝てるよね?
 
 

 
後書き
あけおめです。

”ガールズ&パンツァー もう一人の転校生”も三年目に突入し、駄作ですが、より多くの方に見てもらいたいです。

次回はアンツィオ戦を入れていきます! 
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